Yahoo!プロモーション広告のビックデータ基盤を支える技術と今後の展望

Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.
2017年9月15日
ヤフー株式会社東浩稔
Yahoo!プロモーション広告の
ビックデータ基盤を
支える技術と今後の展望

自己紹介
東浩稔（あずまひろとし）
所属：マーケティングソリューションズカンパニー開発本部
パフォーマンスデータPF開発部
プロモーション広告のデータPF全般について、アーキテクチャの刷新や
パフォーマンスの改善を担当
経歴：
2012年中途入社。現在3社目
1社目：製造業（ITエンジニアではない）
2社目：証券系SIer
3社目：Yahoo!ディスプレイアドネットワーク（以下、YDN）のレポート開発や集計シス
テムのリードエンジニアを担当し、今年度より現在の業務を担当。
2

アジェンダ
1. Yahoo!プロモーション広告と現在の
システム
2. 現在の課題
3. 今後の展望と事例
3

システム
2. 現在の課題
4

データプラットフォームのミッション
Yahoo!プロモーション広告のPFを
利用している人たちのストレスを無くす
5

利用している人たちのストレスを無くす
6

Yahoo!プロモーション広告
7

プロモーション広告システムとその利用者
8
広告主様ヤフーを訪れた
ユーザー様
メディア担当様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
集計システム分析システム広告業務
担当
広告広告配信結果
レポート
配信面のチューニング
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

9
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

10
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

11
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

12
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

13
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

数字で見るプロモーション広告システム
14
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果
※1 出典：ヤフー株式会社 2017年度第1四半期事業指標推移表
※2 YDB+スポンサードサーチのレポート作成数
月間約4400万
レポート作成
（※2）
月間約725億PV
(※1)
月間約150TB
（※3）
※3YDNのデータ量/gz圧縮済み

本日お話する対象システム
15
ユーザー様
広告配信
システム
広告管理
システム
パートナー
管理システム
担当
レポート
レポート
ログ
集計データ
集計データ
分析結果

現在のシステム構成(YDN)
16
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
(DWH) パートナー
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ヤフーを訪れた
ユーザー様
広告業務
担当

17
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告業務
担当
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様

18
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
広告業務
担当

19
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
広告業務
担当

20
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
広告業務
担当

21
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
統計
広告入稿
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
広告業務
担当

補足：統計とレポートの違い
22
• 両方とも配信の実績を確認するツール
• 統計で概要を確認し、レポートで詳細を分析する
機能 I/F 種別速度自由度
統計画面
リアル
タイム型
数秒低い
レポート
ファイル
DL
バッチ型数十秒〜数分高い

システム
2. 現在の課題
23

ヤフーの広告事業は堅調
24出典：2017年度第1四半期決算発表プレゼンテーション資料

Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved. Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.
その裏側では

スポンサードサーチ広告入稿量
26
2年間で約3倍

YDN 配信ログ量
27
2年間で約3.6倍

YDN レポート作成数
28
2年間で約3倍

利用が増えることでシステムの負荷も増える
29
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
配信ログ量増レポート作成数増
広告入稿量増
広告業務
担当

影響：レポートのスループット低下
30
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
YDNレポートの
作成要求に対して
処理が追いつかなくなってきた
広告業務
担当

影響： RDBのレイテンシ低下
31
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
統計情報を参照する際の
レイテンシが低下しはじめた
広告業務
担当

利用している人たちのストレスを無くすこと
32

データプラットフォームのストレスとは？
33
• 遅い
- レイテンシの低下
- データの反映遅延（リアルタイム性）
• 使えない
- 稼働率の低下

データプラットフォームのストレスとは？
34
• 遅い
• 使えない

広告主様が感じるストレス
35
• 遅い
→ 統計画面の表示
→ YDNレポート作成
• 使えない

ストレスにどう対処していくか？
36
1. 処理リソースを増やす
2. 定期的に技術を見直す

37

どういうアプローチか？
38
必要なリソース
時間
キャパシティ
トラフィック、必要な計算リソース
オーバーキャパシティ

1.処理リソースを増やす
39
時間
キャパシティ
サーバ追加でキャパシティの上限値をあげる

では、それ以上増えたら？
40
時間
キャパシティ

リソースを追加しつづけることはできない
41
• 費用対効果が合わない
• どこかにボトルネックが生まれるので
永遠にスケールアウトし続けることは
できない

42

2.定期的に技術を見直す
43
時間
アーキテクチャ
を見直して効率
を良くする

現在の課題は？
44
→ RDBがそもそもスケールアウト
しにくい構成
→ YDNレポートのトラフィックの伸びに
対してリソースが不足してきた

システム
2. 現在の課題
45

どこを見直すのか
46
Oracle
(OLTP)
Oracle
(Batch)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
集計
Teradata
配信Data Pipeline
広告運用
分析/業務
Isilon
(Storage)
配信面運用
広告主様
ユーザー様
2.利用している技術を
見直し、リソースの
利用効率をあげる
1.RDB一辺倒からユース
ケース毎にデータPFを
使い分け、増え続ける
データ量に対応する
広告業務
担当

データプラットフォーム見直しの方針
47
• 大方針としては、全てOracleを利用するのではなく、
ユースケースを見極めて、プラットフォームを
分散させる
• 分散させたデータを繋ぐためにマルチデータソース
にアクセスできるPrestoを採用する
• トランザクション管理が必要なものは従来通り
Oracleを使用する

今後の展望
※まだ導入してません

今後の展望（全体像）
49
Oracle
(OLTP)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
(HDFS)
集計
広告運用
Presto
（クエリエンジン）
HBase/Phoenix
(KVS)
TBD
(Cache)
SQLレイヤ Cacheレイヤ永続化レイヤストレージレイヤ
広告主様

1.スケールアウト構成＋Cache
50
Oracle
(OLTP)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
(HDFS)
集計
広告運用
Presto
HBase/Phoenix
(KVS)
TBD
(Cache)
分離した入稿データと統計
データをジョインするため
クエリエンジンとして
Prestoを利用
統計
データ
入稿
データ
（Cache）
入稿
データ
広告主様

2.技術の見直し(Hive → Presto)
51
Oracle
(OLTP)
広告入稿
統計
レポート Hadoop
(HDFS)
集計
広告運用
広告主様
Presto
HBase/Phoenix
(KVS)
TBD
(Cache)
レポート
データ
YDNレポートで利用しているHive を
Presto + HDFSへ切り替える

検証した結果
※まだ導入してません

1.HBase/Phoenix
53
• サーバ30台
• 1,6,12,24,48並列で実行
• テーブルレコードは22億行
• 大中小150アカウントを選び
3回実行（450Query ）
• 22億件から1件〜300件程度
抽出するパターン
- 0.04秒〜1.06秒(48並列)に
収まる
Response Time

2.Presto
54
• HiveとPrestoの比較
• サーバ13台
• 1,2,4,8,16,32並列で実行
- スループットがHiveの8倍以
上（32並列）
- レスポンスタイムもHiveの8
倍速い（32並列）
- 並列度を増やしても劣化が少
ない
Request per Hour
Total Response Time

まとめ
• Yahoo!プロモーション広告はYahoo!サービスの
膨大なトラフィックが集まる
また、その伸びも速い
• トラフィックの伸びに追従するにはリソースの
追加と技術を定期的に見直すことが必要
• 新しい技術に触れ、成果が目に見えやすい
55

最後に
詳細はこの後の懇親会でお話しましょう！
56

ありがとうございました！

Yahoo!プロモーション広告のビックデータ基盤を支える技術と今後の展望

Empfohlen

Empfohlen

Weitere ähnliche Inhalte

Was ist angesagt?

Was ist angesagt? (20)

Andere mochten auch

Andere mochten auch (20)

Ähnlich wie Yahoo!プロモーション広告のビックデータ基盤を支える技術と今後の展望

Ähnlich wie Yahoo!プロモーション広告のビックデータ基盤を支える技術と今後の展望 (20)

Mehr von Yahoo!デベロッパーネットワーク

Mehr von Yahoo!デベロッパーネットワーク (20)

Kürzlich hochgeladen

Kürzlich hochgeladen (11)

Yahoo!プロモーション広告のビックデータ基盤を支える技術と今後の展望