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医療情報の検索
2015/4 院内向け文献検索について	
  
普段使いの発見的検索から系統的文献検索まで
藤原 崇志
倉敷中央病院 耳鼻咽喉科&臨床研究支援センター
検索のあれこれ
•  情報検索とは?	
  
–  たくさんのデータの中から最終的に1つまたは多数のデータ
を手に入れること。	
  
–  データには自分の目的に沿ったものがいくつかあるかもしれ
ない。一般的に普段の検索では、目的に沿ったデータが1つ
みつかればよいことが多い。	
  
(諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
検索のあれこれ
	
  
•  情報検索の分類	
  
–  どれだけ情報を評価するかという観点から検索を分類してみ
ると・・・	
  
–  	
  発見的検索 と 系統的検索	
(諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
発見的検索
•  発見的検索とは?	
  
–  条件に合う情報が何か1つまたはごく少数手に入ればよいと
いう検索。	
  
–  例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「美味しい
焼肉店探しておいてよ」と言われた場合。	
  
–  倉敷駅周辺のお店から美味しい焼肉が食べれるお店がたっ
た1件見つかればよい。	
  
–  美味しい焼肉店が複数ある場合で、1件みつかれば、それ以
外の“美味しい焼肉が食べれる店”が検索からもれても構わ
ない。
発見的検索
検索前       	
  お食事処だが焼肉は食べられない)お店	
  
  焼肉が食べられるお店
発見的検索
検索前       	
 検索後       	
検索でできる限り白丸は省きたい。赤丸が1個でも残ればよい。	
  お食事処だが焼肉は食べられない)お店	
  
  焼肉が食べられるお店
系統的検索
•  系統的検索とは?	
  
–  条件に合う情報をもれなく集めたいという検索。	
  
–  例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「焼肉屋
で一番たくさんお肉食べれるお店探しておいてよ」と言われた
場合。	
  
–  上司は自分より長く倉敷に住んでいてお店にも詳しい・・・。	
  
–  美味しい焼肉店が複数ある場合、全てのお店をもれなく見つ
ける必要がある。(多少もれるのは仕方ないが)	
  
–  系統的探索には、全ての情報を探す方法もあるが(例えば倉
敷周辺の飲食店すべて)、通常は膨大で現実的ではない。
系統的検索
検索後       	
赤丸はできる限り省きたくない。白丸が多少残るのは仕方ない。	
  お食事処だが焼肉は食べられない)お店	
  
  焼肉が食べられるお店	
検索前       
臨床現場における検索
診療上の疑問に応える検索
•  臨床現場における検索	
  
–  基本的に検索は、何らかの疑問が生じ、それに対して応える
ために行われる。(疑問もないのに“検索しよう”ということに
はならないですよね。)	
  
–  診療上の疑問はPICOで定式化すると便利。	
  
–  方法によって発見的検索と系統的検索に分けられる。	
  
	
   発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
•  臨床現場での発見的検索	
  
–  忙しい中で、臨床現場の疑問を解決するために、	
  
できる限り短時間で必要な情報を手に入れたい。	
  
	
  
→ 発見的検索ではどのデータベースにアクセスするかで	
  
  成否が変わるため、よりまとまったデータベースにを用いて	
  
  情報を検索することがBe0er	
  
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
臨床現場での発見的検索
臨床現場での発見的検索
•  アクセスしやすいor/andまとまった情報から探す	
  
–  院内であれば先輩・同僚にきいたり教科書で調べたり。	
  
–  それでもダメならUpToDate,	
  DynaMedなどを調べる。	
  
(UpToDateって何!?という方は3-­‐3図書館スタッフまで)	
  
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
System
	
  	
  システム	
Summaries
	
  	
  まとめ	
Synopses of theses
	
  	
  統合概要	
Syntheses
	
  	
  統合	
Synopses of studies
	
  	
  研究概要	
Studies
	
  	
  研究	
根拠に基づいた教科書	
  
Up	
  To	
  Date,	
  DynaMed	
SRの抄録	
  
SRデータベース、Minds	
SystemaDc	
  Review	
  (SR)	
  
Cochrane	
  Library	
個々の研究抄録	
  
ACP	
  journal	
  clubなど	
個々の研究	
  
Pubmed,	
  医学中央雑誌	
臨床判断支援システム	
検索・読解に要時間	
  
詳細な情報は入手可	
情報は集約化	
  
一般化される	
医療情報の6Sモデル
System
	
  	
  システム	
Summaries
	
  	
  まとめ	
Synopses of theses
	
  	
  統合概要	
Syntheses
	
  	
  統合	
Synopses of studies
	
  	
  研究概要	
Studies
	
  	
  研究	
根拠に基づいた教科書	
  
Up	
  To	
  Date,	
  DynaMed	
SRの抄録	
  
SRデータベース、Minds	
SystemaDc	
  Review	
  (SR)	
  
Cochrane	
  Library	
個々の研究抄録	
  
ACP	
  journal	
  clubなど	
個々の研究	
  
Pubmed,	
  医学中央雑誌	
臨床判断支援システム	
検索・読解に要時間	
  
詳細な情報は入手可	
情報は集約化	
  
一般化される	
医療情報の6Sモデル
教科書などがあればまとまった情報が手に入る。	
  
より上側のデータベースで情報が見つかると楽。	
少ない症例数の疾患情報は教科書にないことも。	
  
コモンな病気でも、個別性の高い判断をする時には	
  
教科書の情報だけ対応できない。	
  
その場合、PubMedで検索する必要がある。大変だけど
臨床現場での系統的検索
•  臨床現場での系統的検索	
  
–  探索的検索ではPubMedなど論文を集めただけの(つまり、	
  
まとまっていない)データベースを検索する。	
  
–  検索の前にPICOで臨床上の疑問を定式化するのは	
  
発見的検索と一緒。	
  
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
そもそも系統的検索はいつ必要?
•  臨床現場での系統的探索	
  
–  過去の研究を全て網羅する形で検索する。	
  
–  ガイドライン作成や、システマティクレビューをする時など。	
  
–  また自分が臨床研究を行う際に、先行研究を探す場合には
系統的な検索をするか考えてもよいかも。	
  
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
例えばガイドラインでの検索
•  もっともらしい根拠に基づく必要性	
  
–  発見的検索でたまたま見つかった論文だけでガイドライン
を作ってしまうと、間違った推奨をしてしまうかもしれない。	
  
(大事な研究を検索し損なうかもしれない)	
  
–  根拠を探すために論文検索を行うが、検索自体がバイアス
になってはいけない。	
  
→ 故に	
  “系統的検索”	
  を行う必要がある。	
  
–  系統的な検索の中でも、ガイドラインでの検索では	
  
検索方法の妥当性が評価できるように、	
  
①検証可能性(検索方法・結果の記載)	
  
②再現性	
  
が求められる。
系統的検索で用いるデータベース
MEDLINE	
 EMBASE	
 CENTRAL	
データベース	
データベースで
検索する方法	
Ovid	
  
MEDLINE	
PubMed	
@niXy	
  
EMBASE	
今はないけど・・・	
–  主なデータベースはMEDLINE,	
  EMBASE,	
  CENTRAL。	
  
他に各国のデータベース(医学中央雑誌 他)なども多数。	
  
–  データベースにアクセス&検索するにはそれぞれのデータベースごとに
いくつか方法があり(上の図には比較的身近なののみ記載してます)。	
  
“データベース”と”検索する方法”の関係は、”Web”と”ブラウザ(IE,	
  
Google	
  chrome,	
  Safariなど)との関係に似てます。	
  
–  PubMedは無料ですがOvid	
  MEDLINEやEmbaseは有料。	
  
Embase	
 CENTRAL
臨床現場における検索
ー発見的検索と系統的検索の実際ー
急性喉頭蓋炎はレントゲンで
除外できるか?
ü  症状は風邪っぽい(咽頭痛、嚥下時痛)
ü  でも見逃すと時に窒息&致死的
ü  よく使うレントゲンは
     どのくらい正確なの!?
急性喉頭蓋炎(声門上炎)
診療上の疑問に応える検索
•  臨床現場における検索	
  
–  発見的検索、系統的検索どちらを行うにせよ、	
  
まず最初に診療上の疑問をPICOで定式化する	
  
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
 PaDent(どんな患者が)	
  
	
   	
  咽頭痛、嚥下時痛で急性喉頭蓋炎が疑われる患者	
  
	
	
  
 IntervenDon(ある治療/検査をするのは)	
  
	
   	
  頚部軟線レントゲンを行うと	
	
   	
  *IntervenDon	
  を Exposure	
  と説明しているものもあり	
  
	
  
 Comparison(別の治療/検査と比べて)	
  
	
   	
  検査しない場合に比べて	
	
  
	
 Outcome(どうなるか)	
  
	
   	
  どのくらい事後確立が変わるか?	
診療上の疑問をPICOで定式化
臨床現場での発見的検索の実際
Epiglo^Ds	
  AND	
  radiography	
PaDentsの	
  
検索式	
IntervenDon
の検索	
and	
 ○○の検索	
and	
.	
  .	
  .	
–  基本的に	
  ”PaDentのキーワード”	
  や	
  “IntervenDonのキーワー
ド”	
  をANDでつなぐ形。	
  
臨床現場での発見的検索の実際
–  DynamedやUpToDateで見つからなければPubMedで	
  
同じ検索を行う。実際やってみると125件がHit!!!	
  
臨床現場での発見的検索の実際
–  もし可能なら125件を眺めてみる。125件がしんどかったら、	
  
左側のFilterにチェックをいれる。英語の研究、ヒトの研究、メ
ジャーな雑誌に絞ると44件まで絞れる。	
  
Humanをクリックするとヒトの研究だけに検索結果を限定	
Englishをクリックすると英語の研究だけに検索結果を限定	
英語苦手でメジャーな雑誌を読むだけで精一杯なら	
  
Core	
  clinical	
  journalに制限する
–  系統的検索でも基本的に	
  ”PaDentのキーワード”	
  や	
  
“IntervenDonのキーワード”	
  をANDでつなぐ形。	
  
–  基本的には発見的検索と一緒。ちょっと検索式が複雑なだけ。	
  
臨床現場での系統的検索の実際
PaDentsの	
  
検索式	
IntervenDon
の検索	
and	
 ○○の検索	
and	
.	
  .	
  .	
“roentgen”	
  OR	
  “x-­‐ray”	
  OR	
  “xp”	
  OR	
  “radiograph*”	
  OR	
  “diagnosDc	
  imaging”[mesh]	
  
AND	
  	
  
“epiglot*”	
  OR	
  “supraglot*”	
  OR	
  “laryngit*”	
  OR	
  “supraglo^Ds”[mesh]	
  OR	
  “laryngiDs”[mesh]
臨床現場における検索
ー系統的検索をもっと詳しくー
(発見的検索は普段、日常やってることなので今回は省略。)
#1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#2 radiography
#9 x-ray
#10 x
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#3 #1 and #2
PaDentsの	
  
検索式	
  
IntervenDonの	
  
検索式	
   発見的検索と系統的検索の違い完成版	
  
検索式	
  
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#8 roentgen
#9 x-ray
#10 xp
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#14 #7 and #13
発見的検索の検索式	
 系統的検索の検索式	
(検索式は自分で作った一例です。もっとベターなのあると思いますが、、。)
#1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの	
  
検索式	
   発見的検索と系統的検索の違い
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式	
 系統的検索の検索式	
–  PaDentsのところを比較してみる。	
  
#1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの	
  
検索式	
   発見的検索と系統的検索の違い
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式	
 系統的検索の検索式	
–  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。	
  
–  	
  
→ Supraglo^Ds	
  と検索したら昔のが検索でもれるかも。	
  
–  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、
MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。	
  
#1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの	
  
検索式	
   系統的検索 ①MeSH
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式	
 系統的検索の検索式	
–  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。	
  
–  	
  
→ Supraglo^Ds	
  と検索したら昔のが検索でもれるかも。	
  
–  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、
MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。	
  
MeSHとは?	
  
•  MeSHとは	
  
–  Medical	
  Subject	
  Headingの略。米国国立医学図書館NLMに
よって作成されるシソーラス。	
  
–  シソーラスというのはもともとギリシャ語で辞書、百科事典
などを意味する言葉。牽引語集、検索語集として使われる。	
  
•  MeSHがあると何がよいの?	
  
–  例えば”癌”についてPubMedで検索する場合、論文によっ
て”cancer”	
  “tumor”など様々な書き方をしてる。	
  
–  “neoplasms”[MeSH]は”cancer”や”tumor”を含む検索語とし
て定義されている。	
  
→ “neoplasms”[MeSH]	
  で検索すると“癌”関連の文献を	
  
全て検索することができる。便利!	
系統的検索 ①MeSH
•  どんなMeSHがあるの?	
  
MeSHは上手く使うと非常に便利。ただし、、、	
  
–  すべての医学用語にMeSHがついてるわけではない	
  
–  	
  データベースに収載される時に、人が各論文にMeSHをつ
けるので、付け間違えや付け忘れなどの可能性がある。	
PubMedをMeSHという項目に変更して検索すると	
  
どういうMeSHが収載されているかチェックできます。	
系統的検索 ①MeSH
#1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの	
  
検索式	
   系統的検索 ②キーワード検索
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式	
 系統的検索の検索式	
–  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。	
  
–  	
  
→ Supraglo^Ds	
  と検索したら昔のが検索でもれるかも。	
  
–  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索し
たり、MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。	
  
•  キーワード検索とは	
  
–  検索者(つまり自分)が思いついた語句をそのまま入力して
検索する方法。いつもGoogle	
  や	
  Yahoo	
  でやってるやつ。	
  
–  思わぬ検索結果がでたりするのでいくつか工夫あり。	
  
–  *	
  (アスタリスク)	
  
PubMedで*を入れると前方一致検索になる”epiglot”だと
epiglo^Ds,	
  epiglo^cなど”epiglot”ではじまる語句を全て検
索してくれる。	
  
	
  
–  フィールド指定	
  
検索範囲の指定。例えば”children”[Title/Abstract]と検索す
ると、childrenがTitle,	
  Abstractに入る論文だけを検索してく
れる。	
  
系統的検索 ②キーワード検索
•  キーワード検索での難しさ	
  
–  思わぬ検索結果がでたりすることも・・・	
  
–  単語を文脈で捉えない	
  
Childrenで検索をして、”・・・except	
  for	
  children”と書いてあ
る論文がひっかかってくる。	
  
–  *	
  (アスタリスク)	
  
例えば”gene(遺伝子)”を検索しようとすると、generalや
Genevaなども引っかかってくる、、、。	
  
–  イギリス英語とアメリカ英語	
  
同じ単語が異なるスペルだったり、、。	
  
系統的検索 ②キーワード検索
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#8 roentgen
#9 x-ray
#10 xp
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#14 #7 and #13
キーワード検索	
MeSH検索	
  
(シソーラス検索)	
キーワード検索	
MeSH検索	
  
(シソーラス検索)	
PaDentsの	
  
検索式	
IntervenDonの	
  
検索式	
あらためて先ほどの検索式
–  キーワード検索とMeSH検索(シソーラス検索)は相補に補完
するものなので、二つの式を組み合わせて検索する。	
  
課題と実践
練習①
□	
  Clinical	
  QuesDon	
  
•  インフルエンザウイルス感染疑いの患者に対
する迅速検査の精度	
  
練習②
□	
  Clinical	
  QuesDon	
  
参考資料

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医療情報の発見的&系統的文献検索

  • 2. 検索のあれこれ •  情報検索とは?   –  たくさんのデータの中から最終的に1つまたは多数のデータ を手に入れること。   –  データには自分の目的に沿ったものがいくつかあるかもしれ ない。一般的に普段の検索では、目的に沿ったデータが1つ みつかればよいことが多い。   (諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
  • 3. 検索のあれこれ   •  情報検索の分類   –  どれだけ情報を評価するかという観点から検索を分類してみ ると・・・   –   発見的検索 と 系統的検索 (諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
  • 4. 発見的検索 •  発見的検索とは?   –  条件に合う情報が何か1つまたはごく少数手に入ればよいと いう検索。   –  例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「美味しい 焼肉店探しておいてよ」と言われた場合。   –  倉敷駅周辺のお店から美味しい焼肉が食べれるお店がたっ た1件見つかればよい。   –  美味しい焼肉店が複数ある場合で、1件みつかれば、それ以 外の“美味しい焼肉が食べれる店”が検索からもれても構わ ない。
  • 7. 系統的検索 •  系統的検索とは?   –  条件に合う情報をもれなく集めたいという検索。   –  例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「焼肉屋 で一番たくさんお肉食べれるお店探しておいてよ」と言われた 場合。   –  上司は自分より長く倉敷に住んでいてお店にも詳しい・・・。   –  美味しい焼肉店が複数ある場合、全てのお店をもれなく見つ ける必要がある。(多少もれるのは仕方ないが)   –  系統的探索には、全ての情報を探す方法もあるが(例えば倉 敷周辺の飲食店すべて)、通常は膨大で現実的ではない。
  • 10. 診療上の疑問に応える検索 •  臨床現場における検索   –  基本的に検索は、何らかの疑問が生じ、それに対して応える ために行われる。(疑問もないのに“検索しよう”ということに はならないですよね。)   –  診療上の疑問はPICOで定式化すると便利。   –  方法によって発見的検索と系統的検索に分けられる。     発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に
  • 11. •  臨床現場での発見的検索   –  忙しい中で、臨床現場の疑問を解決するために、   できる限り短時間で必要な情報を手に入れたい。     → 発見的検索ではどのデータベースにアクセスするかで     成否が変わるため、よりまとまったデータベースにを用いて     情報を検索することがBe0er   発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に 臨床現場での発見的検索
  • 12. 臨床現場での発見的検索 •  アクセスしやすいor/andまとまった情報から探す   –  院内であれば先輩・同僚にきいたり教科書で調べたり。   –  それでもダメならUpToDate,  DynaMedなどを調べる。   (UpToDateって何!?という方は3-­‐3図書館スタッフまで)   発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に
  • 13. System    システム Summaries    まとめ Synopses of theses    統合概要 Syntheses    統合 Synopses of studies    研究概要 Studies    研究 根拠に基づいた教科書   Up  To  Date,  DynaMed SRの抄録   SRデータベース、Minds SystemaDc  Review  (SR)   Cochrane  Library 個々の研究抄録   ACP  journal  clubなど 個々の研究   Pubmed,  医学中央雑誌 臨床判断支援システム 検索・読解に要時間   詳細な情報は入手可 情報は集約化   一般化される 医療情報の6Sモデル
  • 14. System    システム Summaries    まとめ Synopses of theses    統合概要 Syntheses    統合 Synopses of studies    研究概要 Studies    研究 根拠に基づいた教科書   Up  To  Date,  DynaMed SRの抄録   SRデータベース、Minds SystemaDc  Review  (SR)   Cochrane  Library 個々の研究抄録   ACP  journal  clubなど 個々の研究   Pubmed,  医学中央雑誌 臨床判断支援システム 検索・読解に要時間   詳細な情報は入手可 情報は集約化   一般化される 医療情報の6Sモデル 教科書などがあればまとまった情報が手に入る。   より上側のデータベースで情報が見つかると楽。 少ない症例数の疾患情報は教科書にないことも。   コモンな病気でも、個別性の高い判断をする時には   教科書の情報だけ対応できない。   その場合、PubMedで検索する必要がある。大変だけど
  • 15. 臨床現場での系統的検索 •  臨床現場での系統的検索   –  探索的検索ではPubMedなど論文を集めただけの(つまり、   まとまっていない)データベースを検索する。   –  検索の前にPICOで臨床上の疑問を定式化するのは   発見的検索と一緒。   発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に
  • 16. そもそも系統的検索はいつ必要? •  臨床現場での系統的探索   –  過去の研究を全て網羅する形で検索する。   –  ガイドライン作成や、システマティクレビューをする時など。   –  また自分が臨床研究を行う際に、先行研究を探す場合には 系統的な検索をするか考えてもよいかも。   発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に
  • 17. 例えばガイドラインでの検索 •  もっともらしい根拠に基づく必要性   –  発見的検索でたまたま見つかった論文だけでガイドライン を作ってしまうと、間違った推奨をしてしまうかもしれない。   (大事な研究を検索し損なうかもしれない)   –  根拠を探すために論文検索を行うが、検索自体がバイアス になってはいけない。   → 故に  “系統的検索”  を行う必要がある。   –  系統的な検索の中でも、ガイドラインでの検索では   検索方法の妥当性が評価できるように、   ①検証可能性(検索方法・結果の記載)   ②再現性   が求められる。
  • 18. 系統的検索で用いるデータベース MEDLINE EMBASE CENTRAL データベース データベースで 検索する方法 Ovid   MEDLINE PubMed @niXy   EMBASE 今はないけど・・・ –  主なデータベースはMEDLINE,  EMBASE,  CENTRAL。   他に各国のデータベース(医学中央雑誌 他)なども多数。   –  データベースにアクセス&検索するにはそれぞれのデータベースごとに いくつか方法があり(上の図には比較的身近なののみ記載してます)。   “データベース”と”検索する方法”の関係は、”Web”と”ブラウザ(IE,   Google  chrome,  Safariなど)との関係に似てます。   –  PubMedは無料ですがOvid  MEDLINEやEmbaseは有料。   Embase CENTRAL
  • 21. ü  症状は風邪っぽい(咽頭痛、嚥下時痛) ü  でも見逃すと時に窒息&致死的 ü  よく使うレントゲンは      どのくらい正確なの!? 急性喉頭蓋炎(声門上炎)
  • 22. 診療上の疑問に応える検索 •  臨床現場における検索   –  発見的検索、系統的検索どちらを行うにせよ、   まず最初に診療上の疑問をPICOで定式化する   発見的検索 日常診療で ちょっと調べものをしたい時に 診療上の疑問 系統的検索 ガイドライン作成 診療科内の方針作成の際に
  • 23.  PaDent(どんな患者が)      咽頭痛、嚥下時痛で急性喉頭蓋炎が疑われる患者      IntervenDon(ある治療/検査をするのは)      頚部軟線レントゲンを行うと    *IntervenDon  を Exposure  と説明しているものもあり      Comparison(別の治療/検査と比べて)      検査しない場合に比べて    Outcome(どうなるか)      どのくらい事後確立が変わるか? 診療上の疑問をPICOで定式化
  • 24. 臨床現場での発見的検索の実際 Epiglo^Ds  AND  radiography PaDentsの   検索式 IntervenDon の検索 and ○○の検索 and .  .  . –  基本的に  ”PaDentのキーワード”  や  “IntervenDonのキーワー ド”  をANDでつなぐ形。  
  • 26. 臨床現場での発見的検索の実際 –  もし可能なら125件を眺めてみる。125件がしんどかったら、   左側のFilterにチェックをいれる。英語の研究、ヒトの研究、メ ジャーな雑誌に絞ると44件まで絞れる。   Humanをクリックするとヒトの研究だけに検索結果を限定 Englishをクリックすると英語の研究だけに検索結果を限定 英語苦手でメジャーな雑誌を読むだけで精一杯なら   Core  clinical  journalに制限する
  • 27. –  系統的検索でも基本的に  ”PaDentのキーワード”  や   “IntervenDonのキーワード”  をANDでつなぐ形。   –  基本的には発見的検索と一緒。ちょっと検索式が複雑なだけ。   臨床現場での系統的検索の実際 PaDentsの   検索式 IntervenDon の検索 and ○○の検索 and .  .  . “roentgen”  OR  “x-­‐ray”  OR  “xp”  OR  “radiograph*”  OR  “diagnosDc  imaging”[mesh]   AND     “epiglot*”  OR  “supraglot*”  OR  “laryngit*”  OR  “supraglo^Ds”[mesh]  OR  “laryngiDs”[mesh]
  • 29. #1 supraglottitis #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 #2 radiography #9 x-ray #10 x #11 radiograph* #12 diagnostic imaging [mesh] #13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12 #3 #1 and #2 PaDentsの   検索式   IntervenDonの   検索式   発見的検索と系統的検索の違い完成版   検索式   #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 #8 roentgen #9 x-ray #10 xp #11 radiograph* #12 diagnostic imaging [mesh] #13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12 #14 #7 and #13 発見的検索の検索式 系統的検索の検索式 (検索式は自分で作った一例です。もっとベターなのあると思いますが、、。)
  • 30. #1 supraglottitis #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 PaDentsの   検索式   発見的検索と系統的検索の違い #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 発見的検索の検索式 系統的検索の検索式 –  PaDentsのところを比較してみる。  
  • 31. #1 supraglottitis #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 PaDentsの   検索式   発見的検索と系統的検索の違い #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 発見的検索の検索式 系統的検索の検索式 –  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、 最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。   –    → Supraglo^Ds  と検索したら昔のが検索でもれるかも。   –  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、 MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。  
  • 32. #1 supraglottitis #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 PaDentsの   検索式   系統的検索 ①MeSH #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 発見的検索の検索式 系統的検索の検索式 –  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、 最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。   –    → Supraglo^Ds  と検索したら昔のが検索でもれるかも。   –  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、 MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。   MeSHとは?  
  • 33. •  MeSHとは   –  Medical  Subject  Headingの略。米国国立医学図書館NLMに よって作成されるシソーラス。   –  シソーラスというのはもともとギリシャ語で辞書、百科事典 などを意味する言葉。牽引語集、検索語集として使われる。   •  MeSHがあると何がよいの?   –  例えば”癌”についてPubMedで検索する場合、論文によっ て”cancer”  “tumor”など様々な書き方をしてる。   –  “neoplasms”[MeSH]は”cancer”や”tumor”を含む検索語とし て定義されている。   → “neoplasms”[MeSH]  で検索すると“癌”関連の文献を   全て検索することができる。便利! 系統的検索 ①MeSH
  • 34. •  どんなMeSHがあるの?   MeSHは上手く使うと非常に便利。ただし、、、   –  すべての医学用語にMeSHがついてるわけではない   –   データベースに収載される時に、人が各論文にMeSHをつ けるので、付け間違えや付け忘れなどの可能性がある。 PubMedをMeSHという項目に変更して検索すると   どういうMeSHが収載されているかチェックできます。 系統的検索 ①MeSH
  • 35. #1 supraglottitis #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 PaDentsの   検索式   系統的検索 ②キーワード検索 #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 発見的検索の検索式 系統的検索の検索式 –  急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、 最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。   –    → Supraglo^Ds  と検索したら昔のが検索でもれるかも。   –  必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索し たり、MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。  
  • 36. •  キーワード検索とは   –  検索者(つまり自分)が思いついた語句をそのまま入力して 検索する方法。いつもGoogle  や  Yahoo  でやってるやつ。   –  思わぬ検索結果がでたりするのでいくつか工夫あり。   –  *  (アスタリスク)   PubMedで*を入れると前方一致検索になる”epiglot”だと epiglo^Ds,  epiglo^cなど”epiglot”ではじまる語句を全て検 索してくれる。     –  フィールド指定   検索範囲の指定。例えば”children”[Title/Abstract]と検索す ると、childrenがTitle,  Abstractに入る論文だけを検索してく れる。   系統的検索 ②キーワード検索
  • 37. •  キーワード検索での難しさ   –  思わぬ検索結果がでたりすることも・・・   –  単語を文脈で捉えない   Childrenで検索をして、”・・・except  for  children”と書いてあ る論文がひっかかってくる。   –  *  (アスタリスク)   例えば”gene(遺伝子)”を検索しようとすると、generalや Genevaなども引っかかってくる、、、。   –  イギリス英語とアメリカ英語   同じ単語が異なるスペルだったり、、。   系統的検索 ②キーワード検索
  • 38. #1 epiglot* #2 supraglot* #3 laryngit* #4 laryngotracheit* #5 supraglottitis [mesh] #6 laryngitis [mesh] #7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 #8 roentgen #9 x-ray #10 xp #11 radiograph* #12 diagnostic imaging [mesh] #13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12 #14 #7 and #13 キーワード検索 MeSH検索   (シソーラス検索) キーワード検索 MeSH検索   (シソーラス検索) PaDentsの   検索式 IntervenDonの   検索式 あらためて先ほどの検索式 –  キーワード検索とMeSH検索(シソーラス検索)は相補に補完 するものなので、二つの式を組み合わせて検索する。  
  • 40. 練習① □  Clinical  QuesDon   •  インフルエンザウイルス感染疑いの患者に対 する迅速検査の精度