Weitere ähnliche Inhalte Ähnlich wie 医療情報の発見的&系統的文献検索 (7) Mehr von Takashi Fujiwara (13) 医療情報の発見的&系統的文献検索2. 検索のあれこれ
• 情報検索とは?
– たくさんのデータの中から最終的に1つまたは多数のデータ
を手に入れること。
– データには自分の目的に沿ったものがいくつかあるかもしれ
ない。一般的に普段の検索では、目的に沿ったデータが1つ
みつかればよいことが多い。
(諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
3. 検索のあれこれ
• 情報検索の分類
– どれだけ情報を評価するかという観点から検索を分類してみ
ると・・・
–
発見的検索 と 系統的検索
(諏訪敏幸,看護研究者・医療研究者のための系統的文献検索概説より)
4. 発見的検索
• 発見的検索とは?
– 条件に合う情報が何か1つまたはごく少数手に入ればよいと
いう検索。
– 例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「美味しい
焼肉店探しておいてよ」と言われた場合。
– 倉敷駅周辺のお店から美味しい焼肉が食べれるお店がたっ
た1件見つかればよい。
– 美味しい焼肉店が複数ある場合で、1件みつかれば、それ以
外の“美味しい焼肉が食べれる店”が検索からもれても構わ
ない。
7. 系統的検索
• 系統的検索とは?
– 条件に合う情報をもれなく集めたいという検索。
– 例えば倉敷駅周辺で焼肉店を探す場合、上司から「焼肉屋
で一番たくさんお肉食べれるお店探しておいてよ」と言われた
場合。
– 上司は自分より長く倉敷に住んでいてお店にも詳しい・・・。
– 美味しい焼肉店が複数ある場合、全てのお店をもれなく見つ
ける必要がある。(多少もれるのは仕方ないが)
– 系統的探索には、全ての情報を探す方法もあるが(例えば倉
敷周辺の飲食店すべて)、通常は膨大で現実的ではない。
10. 診療上の疑問に応える検索
• 臨床現場における検索
– 基本的に検索は、何らかの疑問が生じ、それに対して応える
ために行われる。(疑問もないのに“検索しよう”ということに
はならないですよね。)
– 診療上の疑問はPICOで定式化すると便利。
– 方法によって発見的検索と系統的検索に分けられる。
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
11. • 臨床現場での発見的検索
– 忙しい中で、臨床現場の疑問を解決するために、
できる限り短時間で必要な情報を手に入れたい。
→ 発見的検索ではどのデータベースにアクセスするかで
成否が変わるため、よりまとまったデータベースにを用いて
情報を検索することがBe0er
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
臨床現場での発見的検索
13. System
システム
Summaries
まとめ
Synopses of theses
統合概要
Syntheses
統合
Synopses of studies
研究概要
Studies
研究
根拠に基づいた教科書
Up
To
Date,
DynaMed
SRの抄録
SRデータベース、Minds
SystemaDc
Review
(SR)
Cochrane
Library
個々の研究抄録
ACP
journal
clubなど
個々の研究
Pubmed,
医学中央雑誌
臨床判断支援システム
検索・読解に要時間
詳細な情報は入手可
情報は集約化
一般化される
医療情報の6Sモデル
14. System
システム
Summaries
まとめ
Synopses of theses
統合概要
Syntheses
統合
Synopses of studies
研究概要
Studies
研究
根拠に基づいた教科書
Up
To
Date,
DynaMed
SRの抄録
SRデータベース、Minds
SystemaDc
Review
(SR)
Cochrane
Library
個々の研究抄録
ACP
journal
clubなど
個々の研究
Pubmed,
医学中央雑誌
臨床判断支援システム
検索・読解に要時間
詳細な情報は入手可
情報は集約化
一般化される
医療情報の6Sモデル
教科書などがあればまとまった情報が手に入る。
より上側のデータベースで情報が見つかると楽。
少ない症例数の疾患情報は教科書にないことも。
コモンな病気でも、個別性の高い判断をする時には
教科書の情報だけ対応できない。
その場合、PubMedで検索する必要がある。大変だけど
15. 臨床現場での系統的検索
• 臨床現場での系統的検索
– 探索的検索ではPubMedなど論文を集めただけの(つまり、
まとまっていない)データベースを検索する。
– 検索の前にPICOで臨床上の疑問を定式化するのは
発見的検索と一緒。
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
16. そもそも系統的検索はいつ必要?
• 臨床現場での系統的探索
– 過去の研究を全て網羅する形で検索する。
– ガイドライン作成や、システマティクレビューをする時など。
– また自分が臨床研究を行う際に、先行研究を探す場合には
系統的な検索をするか考えてもよいかも。
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
17. 例えばガイドラインでの検索
• もっともらしい根拠に基づく必要性
– 発見的検索でたまたま見つかった論文だけでガイドライン
を作ってしまうと、間違った推奨をしてしまうかもしれない。
(大事な研究を検索し損なうかもしれない)
– 根拠を探すために論文検索を行うが、検索自体がバイアス
になってはいけない。
→ 故に
“系統的検索”
を行う必要がある。
– 系統的な検索の中でも、ガイドラインでの検索では
検索方法の妥当性が評価できるように、
①検証可能性(検索方法・結果の記載)
②再現性
が求められる。
18. 系統的検索で用いるデータベース
MEDLINE
EMBASE
CENTRAL
データベース
データベースで
検索する方法
Ovid
MEDLINE
PubMed
@niXy
EMBASE
今はないけど・・・
– 主なデータベースはMEDLINE,
EMBASE,
CENTRAL。
他に各国のデータベース(医学中央雑誌 他)なども多数。
– データベースにアクセス&検索するにはそれぞれのデータベースごとに
いくつか方法があり(上の図には比較的身近なののみ記載してます)。
“データベース”と”検索する方法”の関係は、”Web”と”ブラウザ(IE,
Google
chrome,
Safariなど)との関係に似てます。
– PubMedは無料ですがOvid
MEDLINEやEmbaseは有料。
Embase
CENTRAL
22. 診療上の疑問に応える検索
• 臨床現場における検索
– 発見的検索、系統的検索どちらを行うにせよ、
まず最初に診療上の疑問をPICOで定式化する
発見的検索
日常診療で
ちょっと調べものをしたい時に
診療上の疑問
系統的検索
ガイドライン作成
診療科内の方針作成の際に
23. PaDent(どんな患者が)
咽頭痛、嚥下時痛で急性喉頭蓋炎が疑われる患者
IntervenDon(ある治療/検査をするのは)
頚部軟線レントゲンを行うと
*IntervenDon
を Exposure
と説明しているものもあり
Comparison(別の治療/検査と比べて)
検査しない場合に比べて
Outcome(どうなるか)
どのくらい事後確立が変わるか?
診療上の疑問をPICOで定式化
27. – 系統的検索でも基本的に
”PaDentのキーワード”
や
“IntervenDonのキーワード”
をANDでつなぐ形。
– 基本的には発見的検索と一緒。ちょっと検索式が複雑なだけ。
臨床現場での系統的検索の実際
PaDentsの
検索式
IntervenDon
の検索
and
○○の検索
and
.
.
.
“roentgen”
OR
“x-‐ray”
OR
“xp”
OR
“radiograph*”
OR
“diagnosDc
imaging”[mesh]
AND
“epiglot*”
OR
“supraglot*”
OR
“laryngit*”
OR
“supraglo^Ds”[mesh]
OR
“laryngiDs”[mesh]
29. #1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#2 radiography
#9 x-ray
#10 x
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#3 #1 and #2
PaDentsの
検索式
IntervenDonの
検索式
発見的検索と系統的検索の違い完成版
検索式
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#8 roentgen
#9 x-ray
#10 xp
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#14 #7 and #13
発見的検索の検索式
系統的検索の検索式
(検索式は自分で作った一例です。もっとベターなのあると思いますが、、。)
30. #1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの
検索式
発見的検索と系統的検索の違い
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式
系統的検索の検索式
– PaDentsのところを比較してみる。
31. #1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの
検索式
発見的検索と系統的検索の違い
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式
系統的検索の検索式
– 急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。
–
→ Supraglo^Ds
と検索したら昔のが検索でもれるかも。
– 必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、
MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。
32. #1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの
検索式
系統的検索 ①MeSH
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式
系統的検索の検索式
– 急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。
–
→ Supraglo^Ds
と検索したら昔のが検索でもれるかも。
– 必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索したり、
MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。
MeSHとは?
33. • MeSHとは
– Medical
Subject
Headingの略。米国国立医学図書館NLMに
よって作成されるシソーラス。
– シソーラスというのはもともとギリシャ語で辞書、百科事典
などを意味する言葉。牽引語集、検索語集として使われる。
• MeSHがあると何がよいの?
– 例えば”癌”についてPubMedで検索する場合、論文によっ
て”cancer”
“tumor”など様々な書き方をしてる。
– “neoplasms”[MeSH]は”cancer”や”tumor”を含む検索語とし
て定義されている。
→ “neoplasms”[MeSH]
で検索すると“癌”関連の文献を
全て検索することができる。便利!
系統的検索 ①MeSH
34. • どんなMeSHがあるの?
MeSHは上手く使うと非常に便利。ただし、、、
– すべての医学用語にMeSHがついてるわけではない
–
データベースに収載される時に、人が各論文にMeSHをつ
けるので、付け間違えや付け忘れなどの可能性がある。
PubMedをMeSHという項目に変更して検索すると
どういうMeSHが収載されているかチェックできます。
系統的検索 ①MeSH
35. #1 supraglottitis
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
PaDentsの
検索式
系統的検索 ②キーワード検索
#1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
発見的検索の検索式
系統的検索の検索式
– 急性喉頭蓋炎は昔epiglo^Dsだったのが疾患概念が広がり、
最近Supraglo^Dsと表記されることが多くなった。
–
→ Supraglo^Ds
と検索したら昔のが検索でもれるかも。
– 必要な論文が検索でひっかかるように、類義語で検索し
たり、MeSHを用いたシソーラス検索をしたりする。
36. • キーワード検索とは
– 検索者(つまり自分)が思いついた語句をそのまま入力して
検索する方法。いつもGoogle
や
Yahoo
でやってるやつ。
– 思わぬ検索結果がでたりするのでいくつか工夫あり。
– *
(アスタリスク)
PubMedで*を入れると前方一致検索になる”epiglot”だと
epiglo^Ds,
epiglo^cなど”epiglot”ではじまる語句を全て検
索してくれる。
– フィールド指定
検索範囲の指定。例えば”children”[Title/Abstract]と検索す
ると、childrenがTitle,
Abstractに入る論文だけを検索してく
れる。
系統的検索 ②キーワード検索
37. • キーワード検索での難しさ
– 思わぬ検索結果がでたりすることも・・・
– 単語を文脈で捉えない
Childrenで検索をして、”・・・except
for
children”と書いてあ
る論文がひっかかってくる。
– *
(アスタリスク)
例えば”gene(遺伝子)”を検索しようとすると、generalや
Genevaなども引っかかってくる、、、。
– イギリス英語とアメリカ英語
同じ単語が異なるスペルだったり、、。
系統的検索 ②キーワード検索
38. #1 epiglot*
#2 supraglot*
#3 laryngit*
#4 laryngotracheit*
#5 supraglottitis [mesh]
#6 laryngitis [mesh]
#7 #1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6
#8 roentgen
#9 x-ray
#10 xp
#11 radiograph*
#12 diagnostic imaging [mesh]
#13 #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12
#14 #7 and #13
キーワード検索
MeSH検索
(シソーラス検索)
キーワード検索
MeSH検索
(シソーラス検索)
PaDentsの
検索式
IntervenDonの
検索式
あらためて先ほどの検索式
– キーワード検索とMeSH検索(シソーラス検索)は相補に補完
するものなので、二つの式を組み合わせて検索する。