Dynamics 365 Customer Engagement 理解のススメ -サブスクリプションビジネスモデルから読み解くカスタマーサポート機能活用のポイント-

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Dynamics 365 Customer Engagement 理解のススメ
-サブスクリプションビジネスモデルから読み解くカスタマーサポート機能活用のポイント-
2019/02
CData Software Japan
Kazuya Sugimoto -Lead Engineer

今日のゴール

Dynamics 365
Customer Engagement を理解する

Dynamics 365
Customer Engagement を理解する・・・？

Dynamics 365 チャンネル
https://www.cloudtimes.jp/dynamics365

そもそも Customer Engagement ってなに？
というか、なんか Dynamics って単語がいっぱい

Customer Engagement を Wiki で見てみる
さまざまなコミュニケーションチャネルを通じた「組織」と「顧客」との間の繋がり。
オンラインでもオフラインでも行われるリアクション、インタラクション、
または全体的なカスタマーエクスペリエンスのことを指す

なんかよーわからん

ついでに CRM（客関係管理）を Wiki で見てみる
顧客関係管理（Customer Relationship Management(CRM)）とは、
顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、
売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略/手法である

経営戦略/手法

Dynamics 365 CEを理解するためには
Dynamics 365 CE を知る・触るよりも前に
何かの課題を解決（CE）しようとした
ビジネスモデル・手法（CRM）を理解する必要がある
でも、ビジネスモデルをひたすら知ればいいわけではない
何をとっかかりにして、理解するべきか？

そこで今ひとつのとっかかりとしてオススメするのが
「サブスクリプション」

Dynamics 365 CE (CustomerEngagement)を紐解く
なぜ？どうして？どうやって？
なぜ
Dynamics 365 CEのために
サブスクリプションモデルを
知るべきなのか？
どうして
サブスクリプションモデルから
Dynamics 365 CE を
理解するのがいいのか？
どうやって
Dynamics 365 CE を
サブスクリプションモデルで
活用すればいいのか？

注意
今回のセッションはわりかし私の経験を元にした
独断と偏見により構成されています。
むしろ、このセッションを機会として
Dynamics 365 CE について考えることが目的です。
Microsoft がそう言っているわけではありません。
あしからず。

1. Dynamics 365 CEのために
サブスクリプションモデルを知るべきなのか？

サブスクリプションビジネスモデルって？
subscription：予約購読・年間購読
「顧客がサービスや商品の利用期間に応じて料金を支払う方式」

ちょっとその前に

「コンウェイの法則」って知っていますか？
システムを設計する組織は、
その構造をそっくりまねた構造の設計を生み出してしまう
(原文: "Organizations which design systems are
constrained to produce designs which are copies of the
communication structures of these organizations.")
ソフトウェアのアーキテクチャ・デザインはその組織構造に依存する

組織（Microsoft）を見てみる

日本マイクロソフトがクラウド売上比率にこだわる理由 (1/2)
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1708/07/news054.html

https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https://c.s-microsoft.com/en-
us/CMSFiles/SlidesFY19Q2.pptx?version=3ebd5724-1092-91fe-97d5-3a8bee77dfc7

「クラウド」
つまりビジネスモデルで言うところの
「サブスクリプションモデル」が
Microsoft の中心になっている

サブスクリプション化する世界
https://diamond.jp/category/s-subscworld

日本でも SaaS 元年

何が言いたいの？
MS のビジネスモデルは「サブスクリプション」が核になっている
そして世の中も「サブスクリプション」がどんどん出てきている
そして実際に MS は内部で Dynamics 365 を使っている
最近の機能・アップデートは「サブスクリプション」を意識している

2.どうしてサブスクリプションモデルから
Dynamics 365 CE を理解するのがいいのか？

サブスクリプションは
ビジネスモデルが大きく変わる

既存のビジネスモデル
製品開発を主軸としたビジネスモデル
各プロセスは部門ごとに担う
サービス
サポート
販売
営業
広告
宣伝
設計
製造
企画
開発

その時顧客接点はどうなっているのか？
売り切り・買い切り。できるだけ多くの製品を、できるだけ多くの
販売チャネルと流通チャネルによって流す
ティエン・ツォ;ゲイブ・ワイザート.サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

では「サブスクリプション」になるとどうなる？

ではサブスクリプション型のビジネスプロセスって？
福田康隆. THE MODEL（MarkeZine BOOKS）マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス (Kindle の位置No.933-941). 株式会社翔泳社. Kindle 版.

その時顧客接点はどうなっているのか？

製品中心から顧客中心へ。
この組織的マインドセットの移行こそ、
私がサブスクリプション・エコノミーと呼ぶものだ。

なぜこんなビジネスプロセスになるのか
商品・サービスは
常に改良されていく
LTV（Life Time Value）が
成功の鍵
解約（チャーン）を
如何に防ぐかが課題

マーケ
ティング
セールスサポート
カスタマー
サクセス
分断されていたプロセス・部門が連携しながら
Customer Engagement を改善していく必要が出てくる

だからこそ
Dynamics 365 Customer Engagement

とはいっても実際問題どうなの？

というわけで、
サブスクリプションモデルの一例として
経験から語ってみる

Speaker：いまさら自己紹介
杉本和也：Kazuya Sugimoto
• CData Software Japan, LLC Lead Engineer
• Microsoft MVP for Business Solution(Dynamics CRM/365)
Blog：Morning Girl
http://kageura.hatenadiary.jp/
Twitter：@sugimomoto Facebook：sugimomoto

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各種ツール（BI, ETL etc.）に連携機能をアドオン
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Services
✓ Tableau

CData Software のビジネスモデル
エンドユーザー・開発者向け「サブスクリプション」型ソフトウェアの開発・販売

ちなみに普段の私のお仕事
技術サポート
40％
開発・修正
30％
マーケティング
20％
営業
10％
つまるところ経理・事務以外は、ほぼなんでもやってる

CData Software のビジネスプロセスのコンセプト
テクニカルサポートとマーケティング至上主義
（サポート・カスタマーサクセス・DevRel）
ダウンロードしたかどうかが「KPI」
「ダウンロード → サポート → 営業・見積」からの成約率が高い
電話営業・訪問営業は控えめ
そもそもファーストタッチで営業するよりも、ファーストタッチで触ってもらう

サブスクリプションモデルのための2つのキーワード
コンテンツテックタッチ

サブスクリプションビジネスモデルとしての
「テックタッチ」

テックタッチって何？
すべての顧客との接点を
テクノロジー主導で行うこと。
基本的には顧客階層に応じて、
まだ顧客階層が低い段階のユーザーに
テックタッチで攻めるのが一般的
カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則 (Kindle の位置No.1428-1432). 英治出版株式会社. Kindle 版.

テックタッチの手法
営業
メール
テレカン
電子契約
マーケティング
DM
SNS・Blog
Webメディア
サポート
メール
ナレッジベース
ブログ
カスタマーサクセス
メール・テレカン
ナレッジベース
ウェビナー

CData Software はテックタッチ中心
そもそも顧客が
エンジニア
エンドユーザー
まず製品を触ってもらい
フィットするかどうか

テックタッチの何が嬉しいのか？

例えば営業
打ち合わせ
2時間
移動
1時間
移動
30分
打ち合わせ
2時間
移動
1時間
メール
30分
メール
30分
メール
30分
Blog
30分
チャット
30分
資料
30分
メール
30分
メール
30分
メール
30分
訪問型にした場合の1日
テックタッチにした場合の1日

さらにテックタッチの嬉しいポイント
すべてのやりとりが
記録・数字として残る
（自動的に）
数字から測定できる
記録から
コンテンツが作れる

サブスクリプションビジネスモデルとしての
「コンテンツ」

例えば、最近サポートにあった「問い合わせ」
Exchange の予定表を
ユーザー横断的に
分析したい！

通常のサポートなら
Exchange の予定表を
ユーザー横断的に
分析したい！
この機能でこんな風に
できますよー

でも、これって他のカスタマーも求めてない？

とりあえず、できるかどうかの裏取りはした

作った・撮影した・登壇した
Blog 動画勉強会
そして、問い合わせ・ダウンロードも来た！

1つの問い合わせから
数百人にリーチするコンテンツを作り上げる
＋
結果的に同様の問い合わせが来た場合の
サポートコストも削減

実はサポートをしているのに
マーケティングも営業もしている

サブスクリプションモデルは如何に
「スケール」させることができるか
ひたすら1対多
どこまでマルチに、スケールに、コストパフォーマンス良く

3. どうやって Dynamics 365 CE を
使いこなせばいいのか？

Customer Engagement を Wiki で見てみる（再掲）
さまざまなコミュニケーションチャネルを通じた「組織」と「顧客」との間の繋がり。
オンラインでもオフラインでも行われるリアクション、インタラクション、
または全体的なカスタマーエクスペリエンスのことを指す

そもそもの Dynamics 365 CE を突き詰めるとなんだろう？
ビジネスデータモデルが定義されたデータベース
ビジネスプロセスを効率化するアドオン
＋
この2つの要素の集合体であると考えることができる
ポイントはこっち

ビジネスデータモデルが定義されたデータベース
The Common Data Model
https://docs.microsoft.com/en-us/common-data-model/

ビジネスプロセスを効率化するアドオン
Dynamics 365 Sales Capabilities
https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/sales/capabilities/

サブスクリプションビジネスモデルから見る
Dynamics 365 CE の特徴的な機能
ビュー
アンケート
メールチャット
ナレッジポータル

メール：Outlook連携
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/outlook-app/dynamics-365-
app-outlook-user-s-guide

メール：Outlook連携機能概要
自動トラッキング Outlook クライアントアプリ顧客との自動紐づけ

メール：Outlook連携ポイント
・手間がかからない・業務の負担にならないメール連携
・メールは宝の山「いつ」「誰が」「何を」「どうした」
・既存のビジネスプロセスを変えずに導入しやすい
・顧客対応状況を数値化・可視化がしやすい

チャット：Live Assist

チャット：Live Assist 機能概要
顧客への自動関連付けビデオ・画面共有 BOT連携

チャット：Live Assist ポイント
・すでにチャットサポートは標準化の時代
・インサイドセールス・マーケティング活用にも
・すぐに問題が解決できるということは、サポート品質向上にも繋がる
・ドキュメントや画面共有によって文字以外の情報でサポートしやすい

ビュー： Customer 360 view

ビュー： Customer 360 view 機能概要
関連データアクセス集計・最新値表示タイムライン

ビュー： Customer 360 view ポイント
・顧客関連データを元に、1画面でヘルスチェックが可能
・対応履歴だけでなく、直近でいつ問い合わせがあったか
・メール・チャットのデータが自動で関連付けられている
・集計値・関連値・最新値も反映されるので、KPIを出す画面としても

アンケート：Voice of the Customer
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-
engagement/voice-of-customer/get-feedback-surveys

アンケート：Voice of the Customer 機能概要
自動的なリードの作成多様なフィードバック項目 Power BI による分析

アンケート：Voice of the Customer ポイント
・リード自動生成を利用したセミナーやイベントでの活用
・サポート品質の可視化
・プロダクトフィードバックへの活用
・表面化しづらいユースケースの確認

ナレッジ：Knowledge Base
https://docs.microsoft.com/en-us/dynamics365/customer-engagement/customer-service/customer-
service-hub-user-guide-knowledge-article

サポート時の自動レコメンド
ナレッジ：Knowledge Base 機能概要
ポータルへの自動反映表示回数・関連付け件数の表示

ナレッジ：Knowledge Base ポイント
・コンテンツ活用サイクルの促進
・サポートへのレコメンド・ポータルでのユーザーレコメンド
・Knowledgeの活用状況の可視化・作成モチベーションへの寄与

ポータル：Portal add-on
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/portals/administer-manage-
portal-dynamics-365

ポータル：Portal add-on 機能概要
多様なポータルテンプレートサポートフォーム FAQ・ナレッジの検索・推奨

ポータル：Portal add-on ポイント
・膨大な Dynamics 365 内部のコンテンツをエンゲージメントに活用
・24時間365日のテックタッチ
・セルフサポートによる自己解決支援
・チャット・メール・ナレッジ等との組み合わせ・相乗効果が図りやすい
・Blogやホワイトペーパーでコンテンツの提供の促進

4. まとめ

Dynamics 365 CEを理解するためには
Dynamics 365 CE を知る・触るよりも前に
何かの課題を解決（CE）しようとした
ビジネスモデル・手法（CRM）を理解する必要がある
ビジネスモデルから知ることで
より良く Dynamics 365 を理解することができる。
なぜその機能があるのか？どうやって活用できるのか？

古いビジネスモデルを当てはめるよりも
より良いビジネスモデルへ進化することが求められる
その一つがサブスクリプションモデル
もちろん当てはまらないビジネスモデルだって多いけど
是非様々な観点から Dynamics 365 を見て欲しいです

参考資料

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