Weitere ähnliche Inhalte
Ähnlich wie 東京医科歯科大学付属病院で減圧症と診断されたダイバーと健常ダイバーへのアンケート結果から見えてきた減圧症の発症誘因 (20)
Mehr von orthomedico (10)
東京医科歯科大学付属病院で減圧症と診断されたダイバーと健常ダイバーへのアンケート結果から見えてきた減圧症の発症誘因
- 3. 設立 2005年6月
資本金 3800万円
代表取締役 山本和雄
事業内容 ヒト試験の受託運営
企業理念 東京医科歯科大学の学内にラボを所有している民間の研究機関と
してヒト試験をサポートしており、製品の有効性・安全性を第三者
機関として評価いたします。
弊社では、大学との共同研究で培ったノウハウを活かし、高い技術
をもった研究員が試験計画の構築からデータの統計解析までサ
ポートいたします。
一社でも多くの企業様が製品の有効性・安全性を証明することが
できるよう、低価格で高品質なヒト試験をご提案することをお約束
いたします。
株式会社オルトメディコ
- 7. これまでの減圧症研究
加齢 Biersner (1975)
性差 Zwingelberg et al. (1987)
肥満 Lam & Yau (1989)
減圧症罹患歴 Lam & Yau (1989)
過去の怪我 Stevens et al. (2004)
卵円孔開存症 Sandra et al. (2004)
喫煙 Buch et al. (2003)
疲労 Aharon-Perez et al. (1993)
生理 Lee et al. (2003)
脱水状態 Fahlman & Dromsky (2006)
速い浮上スピード Carturan et al. (2002)
深度の深いダイビング Freiberger et al. (2002)
ディープストップの有無 Marroni et al. (2004)
安全停止中の運動の有無 Dujic et al. (2005)
ダイビング後の寒冷暴露
Mekjavic & Kakitsuba (1989)
ダイビング後間もない航空機搭乗
Freiberger et al. (2002)
プロフィールやコンディション ダイビング中
ダイビング後
- 11. 1本 2本 3本 4本
ダイビング地域の違い (潜水本数 / 1 日)
伊豆地域
N = 444
沖縄地域
N = 73
海外
N = 70
- 14. A CASE-CONTROL STUDY EVALUATING
RELATIVE RISK FACTORS FOR
DECOMPRESSION SICKNESS
: A RESEARCH REPORT
- 23. 研究結果
危険因子
質問項目 オッズ比 減圧症群
(yes / no)
対照群
(yes / no)
潜水中の息切れ 12.12 9 / 26 9 / 315
脱水症状 10.63 5 / 30 5 / 319
30 m以上の潜水 7.18 21 / 14 56 / 268
「潜水中に息切れ」を感じた人は、感じていない人と
比較して減圧症のリスクは約12倍である。
(2009.4 ~ 2011.8)
- 24. (2009.4 ~ 2011.8)
研究結果
安全因子
質問項目 オッズ比 減圧症群
(yes / no)
対照群
(yes / no)
ダイブテーブルを引いたか 0.27 2 / 33 59 / 265
ディープストップ 0.71 8 / 27 95 / 229
テクニカルダイビング 0.76 1 / 34 12 / 312
潜水前に「ダイブテーブル」を引いた人は、
引いていない人と比較して減圧症のリスクは、
約1/4倍である。
- 26. 回帰式って?
p = β1x1 + β2x2 + ・・・・・ + βnxn + β0
1+e
e
β1x1 + β2x2 + ・・・・・ + βnxn + β0
ロジスティック回帰分析
質問の回答 (1 or 0) を投入し、pを求める
⇒ 0 < p < 0.5 のとき、非減圧症
⇒ 0 < p < 1 のとき、減圧症
目的変数 ⇒ 減圧症か否か
説明変数 ⇒ 各質問項目の回答 (yes: 1 / No: 0 / 数値)
p:
x:
Hinweis der Redaktion
- 株式会社オルトメディコの鈴木です。
本日は、
「東京医科歯科大学付属病院で減圧症と診断されたダイバーと健常ダイバーへのアンケート結果から見えてきた減圧症の発症誘因」
というタイトルで発表させていただきます。
- 社会貢献として減圧症予防のため啓蒙活動を続けていくのが使命。
研究成果を公開することで減圧症予防の啓蒙活動になればと願っています
- 研究背景と目的
- 減圧症の簡単な説明
↓
減圧症は、診断が難しい
↓
対処が遅れてしまう
↓
ダイビング前や直後に問診するだけで
判断できたら減圧症の早期発見が可能?
- 減圧症の発症誘因の代表的なものは、ご覧のとおりである。
しかしながら、これらの研究を見る限り、単一または少数の因子に関しての検討がほとんどであり、因子間の相対的重要度について言及したものは少ないのが現状である。
さらに、とくにダイビング中の振る舞いについての研究については、血中の気泡量についてのみ調査したものも多く、直接、減圧症の発症確率について検証することも重要と思われる。
- 減圧症を発症した者としていない者の回答を比較する
↓
減圧症発症の要因が浮き彫りに?
↓
減圧症の予防や早期発見につながる
- 我々の研究は、学術雑誌Undersea&Hyperbaric Medical Societyに掲載されました。
この研究は、伊豆地域にてダイビングを行った者を対象としています。
そして、伊豆地域の減圧症発症の要因と
我々が作成したアンケートの信頼性を見出すことができました。
- 地域が異なることで、ダイビングのあり方に大きな違いが出てくるということをお見せしたい。
まず、こちらの円グラフは、我々が集めた2種類のサンプル、減圧症群と対照群が、それぞれどの地域で潜ったのかを、伊豆、沖縄、海外、およびその他の4地域に分けて表したものである。
グラフから分かるように、減圧症群は各地域が同じくらいの割合であるのに対し、対照群は圧倒的に伊豆が多いことがわかる。
- こちらの円グラフは、各地域での、一日あたりの潜水本数を表している。
伊豆地域では、一日あたり2本が大部分なのに対し、
沖縄では一日3本が圧倒的に多く、
海外ではさらに一日4本潜るケースも多いことがわかる。
- ダイビング地域ごとによる潜水日数も大きくことなる。
伊豆地域では1日しか潜らない場合が圧倒的なのに対し、
沖縄や海外では数泊のツアーとしてダイビングをしているケースが多いと考えられる。
以上のことから、ダイビング地域を区別せずにケース・対照研究を行うと、
地域の違いが交絡因子となることで、結果をゆがめてしまう危険性が考えられる。
- 社会貢献として減圧症予防のため啓蒙活動を続けていく
沖縄地域での研究も進めており、今後発表する予定。
伊豆地域との違いが見つかった。
ダイビングする場所でも注意するべき点異なる可能性がある
それを探っていく
↓
様々な地域でデータを収集する必要がある
アンケートの精度を高めるには、更なるデータが必要
アンケートの精度が高まることは減圧症の早期発見につながる
ぜひ、皆様にも協力をお願いしたい。
- A case-control study evaluating relative risk factors for decompression sickness: A research report
本日は、その研究の一部を発表したいと思います。
- 研究に参加していただいた方をこちらに示しました。
簡単な説明
参加者全員に同じ質問を行いました。
- 質問項目
いずれのダイバーにこのような質問を行いました。
プロフィール
- ダイビング前の状況
- ダイビング中の状況
- ダイビング後の状況
質問項目としては27項目と量的データとしているのがダイビングプロフィール3項目
- 危険因子の説明
安全因子の説明
- 危険因子の説明
安全因子の説明
- オッズ比はこのような式で定義され、正の値をとる。
ある因子のオッズ比が1程度であれば、減圧症群と対照群の差が小さく、その因子は減圧症発症への影響が小さいと考えられるが、
オッズ比が1よりも大きいと、減圧症発症のリスクファクターであると考えられ、
逆に1よりも小さいと、その因子は減圧症を予防に効果的であると考えられる。
- 1つ1つの質問に対する回答からオッズ比を導き出した。
しかし、実際はその質問の行動のみを行っているのではなく
様々な行動を行っている。
よって、様々な行動の組み合わせから、判断する必要がある
- 我々は、アンケートの集計結果から回帰式と呼ばれる数式を構築しました。
この式は、簡単に言えば、目的変数の出現確率を説明変数を数式に代入することで求めるといったものです。
今回の場合ですと、目的変数が減圧症か否かです。
また、説明変数はアンケートの質問に対する回答になります。
この回答の「はい」を1、「いいえ」を0に数値化して、式に代入します。
また、何mなど量的なデータを入れることも可能です。
そして、得られたp (目的変数の確率)が0 < p < 0.5 のとき、非減圧症
0 < p < 1 のとき、減圧症
となります。
- 我々が構築したアンケートの正解率は、68.6%である。
この正解率は、全ての質問に答えた場合である。
これは、我々が構築したアンケートは、68.6%の確率で
減圧症か否かを見分けることができるという意味です。
- 質問数が多いので、少ない質問でも
減圧症の診断を行いたい。
そこで、ステップワイズ法と呼ばれる手法を用いて、
特に重要な項目を探索的にピックアップした。
- 伊豆地域におけるダイビングの際に気をつけるべき要因を見出した
我々のアンケートの信頼性は、減圧症の診断に有用であった
構築した簡略式の精度は低かった。
サンプル数を増やすことで式の精度はあがる
- アンケートの精度を高めるには、更なるデータが必要
アンケートの精度が高まることは減圧症の早期発見につながる
ぜひ、皆様にも協力をお願いしたい。
- 弊社のホームページでもアンケートを募集しています。
- 弊社のホームページでもアンケートを募集しています。
- 以上です。
ご静聴ありがとうございました。