1. アルゴリズム＋データ構造
勉強会（15）
2013-06-17 アロハ）竹腰 彰成

2. 第１５回 ８クイーン問題（２）

3. 力まかせ探索は時間がかかる
• ８つのクイーンを配置した全部のパターンをチェックすれば解ける
•
64!
64−8 !
=
64!
56!
= 64 ∗ 63 ∗ 62 ∗ 61 ∗ 60 ∗ 59 ∗ 58 ∗ 57
= 178,462,987,637,760通り
• コンピュータがきわめて高速なら使えることもあるが、あまり実用的
ではない
• 1秒間に1,000,000,000通りを確認できるなら178,462秒＝約2日で解ける
• 今回はこれを高速化します

4. バックトラック法

5. 力まかせ法には無駄が多い
• 右図のように置いた時点で3行目以
降にどう置いても８クイーンが成立す
ることはない
• それでも力まかせ法では８つ全部置
いて判定している

6. バックトラック法では途中で判定する
• 右図のように置いた時点で3行目以
降にどう置いても８クイーンが成立す
ることはない
⇒これ以上は計算しない

7. バックトラック法を木で表現すると
Start
8a
7a 7b 7c
NG NG
6a 6b
NG
6c 6d 6e
NG NG NG
5a
・・・
・・・
・・・
・・・
これを「ゲーム木」という

8. バックトラック法の実装
• 力まかせ法を少しだけ変えればよい
• 力まかせ法：８つクイーンを並べてから判定
• バックトラック法：クイーンを１つ並べるごとに判定
⇒ＮＧだったらそれ以上深堀りせず次に進む
↑
for文ならcontinue、再帰関数ならreturn false

9. 実習
• ここまでの内容を踏まえて、力まかせ法の８クイーン問題をバックト
ラックに書き換えてください

10. 別解：A+D=PのDで改善
• 縦方向に１つ、横方向に１つしか置けないので
array(
array(1, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0),
array(0, 1, 0, 0, 0, 0, 0, 0),
array(0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 0),
array(0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0),
array(0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0),
array(0, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0),
array(0, 0, 0, 0, 0, 0, 1, 0),
array(0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 1),
)
• 中のarrayを入れ替えての組み合わせて判定すれば力まかせ法でも
8! = 40320通りで済む
⇒データ構造の考え方１つでアルゴリズムが変わる