インターネットを用いたニア・リアルタイムでの災害観測の考察 災害コミュニケーションシンポジウム2019 さくらインターネット研究所 上級研究員 松本直人 2019年12月26日

1. イ ン タ ー ネ ッ ト を 用 い た
ニア・リアルタイムでの災害観測の考察
～災害コミュニケーションシンポジウム2019～
2019年12月26日 さくらインターネット株式会社 さくらインターネット研究所 上級研究員 松本直人
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2. 今日のお話
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今日のお話は
〇 通信事業者における災害対策のあらまし
〇 災害時に常態化する「ホームページへのアクセス混雑」
〇 拡大した「防災アプリ」の活用
〇 ニア・リアルタイムの災害観測ができること
をします

3. 災害復旧への備えと攻防 (通信事業者の場合)
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10月12日夕刻から深夜にかけて(台風上陸)
広域で起こった停電、河川の氾濫・決壊、
ダム下流で氾濫のおそれがある
「緊急放流」の実施と情報共有の錯綜。
自治体ホームページ、防災アプリ等への
アクセス過多による閲覧不能。
令和元年台風第19号 Hagibis
(2019年10月12日発災)
大手通信会社の発災予測時における対応例
(ソフトバンク株式会社の場合)
10月10日14時 災害対策本部を設置
10月12日早朝 人員と機材を配置
・移動基地局車 53台
・移動電源車 32台
・可搬型基地局 81台
・可搬型衛星アンテナ 45台
・可搬型発電機 485台
7日間延べ3,142人

4. 災害時におけるホームページへのアクセス混雑と、その因果関係
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自治体ホームページにつながりにくいこと示す投稿が11都県、53の市区町より
(2019年10月12日に関して)対災害SNS情報分析システム(DISAANA)
国立研究開発法人情報通信研究機構
国土強靭化・地震防災戦略の推進 17.9億円
(前年比 -1.8億円)
(2019年2月)平成31(2019)年度予算について (参考例)
神奈川県川崎市
北海道札幌市、青森県、岩手県、八幡平市、一関市、釜石市、久慈市、二戸市、大船渡市、
奥州市、陸前高田市、滝沢市、遠野市、花巻市、平泉町、洋野町、一戸町、岩泉町、金ケ
崎町、軽米町、葛巻町、西和賀町、大槌町、雫石町、住田町、矢巾町、山田町、普代村、
宮城県仙台市、秋田県、山形県、福島県、茨城県龍ケ崎市、栃木県、群馬県、埼玉県富士
見市、春日部市、越谷市、八潮市、熊谷市、千葉県、習志野市、東京都練馬区、千代田区、
江戸川区、北区、江東区、渋谷区、日野市、 町田市、立川市、神奈川県厚木市、綾瀬市、
茅ケ崎市、海老名市、藤沢市、秦野市、平塚市、伊勢原市、鎌倉市、川崎市、南足柄市、
三浦市、小田原市、相模原市、大和市、横須賀市、座間市、逗子市、愛川町、箱根町、葉
山町、開成町、中井町、二宮町、大井町、大磯町、寒川町、山北町、湯河原町、清川村 …
CDN利用は119サイト / 地方自治体CDNサーベイ2019(暫定、速報版) / 2019年10月16日
出典：株式会社Ｊストリーム

5. 拡大した「防災アプリ」の活用 (ニア・リアルタイムでの利用例)
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令和元年台風第19号 Hagibis
(2019年10月12日発災)

6. データ公開と行政動向 (参考例)
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(平成31(2019)年３月)
政府におけるオープンデータの推進状況について
内閣官房情報通信技術（IT）総合戦略室
災害に関連しそうな動向(参考例)
政府衛星データのオープン＆フリー化
及びデータ利用環境整備事業費
https://www.tellusxdp.com/
(経済産業省/製造産業局宇宙産業室)
革新的河川技術プロジェクト
https://www.mlit.go.jp/river
企業等が持つ先端技術...速やかに導入
(国土交通省/水管理・国土保全局)
など

7. ニア・リアルタイムの災害観測ができること
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https://zoom.earth/ (10分単位で全世界の衛星写真を更新)

8. 災害コミュニケーションで大切な理解 (会話編)
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災害コミュニケーションの「情報流通」を止めないためには、
各組織の「継続的な活動」と「弛まない連携増強」が重要となる。
自治体B自治体A
×
自治体C
×
自治体Z
行政A
民間A 民間Z
民間B
×
行政B
コミュニティA コミュニティB コミュニティZ
×
ソーシャルネットワーク群 / 口コミ ...etc
被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者
民間C
×
行政Z
災害情報

9. 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者 被災者
災害コミュニケーションで大切な理解 (データセンター編)
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自治体B自治体A 自治体C 自治体Z
行政A
民間A 民間Z
民間B
行政B
コミュニティA コミュニティB コミュニティZ
ソーシャルネットワーク群 / 口コミ ...etc
民間C
行政Z
災害情報
(予算で限られら計算機資源)
(潤沢に存在する計算機資源)
パブリック・クラウドも「無限の計算機資源」を持ってはいない。
災害コミュニケーションで前提となる大切な理解、

10. 今日のお話
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まとめ
「有るものは、何でも使う」への転換。
災害コミュニケーションの「情報流通」を止めないためには、
各組織の「継続的な活動」と「弛まない連携増強」が重要。