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UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ
- 1. Copyright © Masaya Ando
千葉工業大学 デザイン科学科
Chiba Institute of Technology Department of Design
安藤 昌也
masaya.ando@it-chiba.ac.jp
UXデザインの上流工程の考え方とプロセス
~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ
SIG-DE UXデザインセミナー
2014年7月26日
- 2. Copyright © Masaya Ando
2
本日のスケジュール
• 10:00~12:00 UXデザインの考え方と全体プロセス
• 13:00~14:00 ワーク① 体験価値の導出(KA法)
• 14:00~15:00 ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想
• 15:00~16:00 ワーク③ UXコンセプトツリーの作成
• 16:00~16:45 発表・講評
• 16:45~17:00 振り返り
- 3. Copyright © Masaya Ando
3
安藤 昌也
ANDO Masaya, Ph.D.
千葉工業大学 工学部 デザイン科学科 准教授
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。NTTデータ通信(現、NTTデータ)を経て、
1998年 アライド・ブレインズ株式会社の取締役シニアコンサルタント。早稲田大学、
国立情報学研究所、産業技術大学院大学など経て、2011年より現職。博士(学術)。
専門は、人間中心デザイン。UX(ユーザ体験)の研究者。
人間工学ISOの国内委員、人間中心設計推進機構 (HCD-net)理事を務める。
認定人間中心設計専門家 / 認定専門社会調査士
- 23. Copyright © Masaya Ando
23
KA法 (浅田和実, 2006)
n KA法は、調査結果それぞれの事実の背後にある“ユー
ザーにとっての価値”を抽出。
出来事
(ID: 004-26)
エコ走行のインジケータが付いてて、今ま
での運転がすごいガソリン使ってたなと
思った。今はエコのラインを超えないよう
に運転するのが楽しい。
心の声
価値
エコな運転って
楽しいわ
エコな運転を
楽しむ価値
調査
結果
KAカード
“動詞+価値”で表現することで体験の価値を導出
どんな小さな行為にも背景には価値は存在する
出来事
(ID: 004-26)
エコ走行のインジケータが付いてて、今ま
での運転がすごいガソリン使ってたなと
思った。今はエコのラインを超えないよう
に運転するのが楽しい。
心の声
価値
エコな運転って
楽しいわ
エコな運転を
楽しむ価値
- 27. -‐2
Z2
-‐1
0
1
2
-‐2
Z1
-‐1
0
1
2
3
○
知識・技術を高める
価値
○
コツコツ続ける価値
○
自分の夢を探し続ける価値
○
時間を求める価値
○
若さを追い求める価
値
○
自分らしく生きる価値
◎
自社
◎
ユーキャン(通信教育)
◎
東京海上日動
(保険)
◎
サントリーウェルネス
(健康食品)
◎
コナミスポーツクラブ
(スポーツジム)
◎
ダスキン
(家事代行)
若々しさの追求
自分らしい暮らし
の追求
こつこつ続ける
目標達成を目指す
参考:想定競合サービスの提供価値分析・ポジショニング
2012/10/27
テーマ:将来のために準備する
(投資する)
- 37. Copyright © Masaya Ando
37
UXコンセプトツリー
n ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にし、“体験コンセプト
ツリー”で整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要。
いつでも確認しながらやり取りできる
事前に手順がわ
かり、事後に結果
が確認できる
どうやって
実現するか?
KFS
キー満足要因
本質的体験価値
(体験コンセプト)
・わかりやすい帳票
・説明の用語統一
銀行サービスの例
タッチポイント
での体験
窓口での接客
で安心取引体験
具体提案
・接客用ツール
自分の操作にあや
まりがないことが
確認できる
・フィードバックを・・・
・・・・・・・
ATMで落ち着いて
操作できる体験
・●●できるATM
- 40. Copyright © Masaya Ando
40
UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ
n UXコンセプトツリーを意識し、ストーリーボードでユーザー体験=
アクティビティを可視化する。それを手掛かりに、プロダクトのアイ
ディアとタスクをブレークダウンして設計する。
UXコンセプトツリー
いつでも確認しながらやり取りできる
事前に手順がわ
かり、事後に結果
が確認できる
・わかりやすい帳票
・説明の用語統一
窓口での接客
で安心取引体験
自分の操作にあ
やまりがないこと
が確認できる
・フィードバックを・・・
・・・・・・・
ATMで落ち着いて
操作できる体験
サービスの方向性(価値)
商品コンセプト
ベネフィット(モノ)
ターゲット(人) シーン(場)
サービスアイディア
アイディア・タスク展開
インタラクションシナリオ
ペーパープロトタイプ
ビジネスモデル
ストーリーボード
アクティビティ
シナリオ
コ
ン
セ
プ
ト
テ
ス
ト
アイディアを修正
体験を可視化
- 60. 対象テーマ:「新しい友達を作る」
写真①
自分の目線に
合わせた構図
※写真はこのサイズに
トリミングして下さい
(7.4センチ×7.4センチ)
写真②
周囲を含めた全体の写
真
※写真はこのサイズに
トリミングして下さい
(7.4センチ×7.4センチ)
フォトエッセイフォーマット
©
Masaya
Ando
2012
「野菜不足を補充」
タイプ A: あなたがやりたくてもできていないこと
No.2
N.K
野菜ジュースを一日最低5皿は摂らないとけない、とは思っているがなかなか難しく、不
足分を野菜ジュースで補充。
お味噌汁や野菜スープ、サラダ、お浸しなどだと最低でも5分かかってしまうが、野菜
ジュースならコップに注いで、レンジで温めるだけだ。時間がない時や野菜不足を感じる
時、利用している。野菜100%のジュースをいくつか飲んだが、やはり果汁が入っている
ほうが飲みやすく、果汁入りに戻ってしまった。今の所、続けて飲んでいる。
- 61. 対象テーマ:「新しい友達を作る」
写真①
自分の目線に
合わせた構図
※写真はこのサイズに
トリミングして下さい
(7.4センチ×7.4センチ)
写真②
周囲を含めた全体の写
真
※写真はこのサイズに
トリミングして下さい
(7.4センチ×7.4センチ)
フォトエッセイフォーマット
©
Masaya
Ando
2012
「自転車通勤」
タイプ B: あなたがやりたくてもできていないこと
週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している。
会社までは車で5分程度の距離なので、自転車通勤、歩いても通勤できる距離なので、
せめて自転車通勤をしたいところ。
でも、冬は寒く、朝はなかなか明るくならないし、帰宅時は真っ暗で、明るい道を通ろうと
すると坂道が多く疲れる。夏は暑く、季節の良い春は花粉がこわく、秋は何かと行事が
多く忙しく。。。
たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり、風が強かったり、あるいは荷物が多かった
り、会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり。。。結局、自転車通勤を
しようと思ったことすら忘れて車で通勤している。
No.2
N.K
- 65. Copyright © Masaya Ando
65
KA法の分析手順
1. カード化の作成
– フォトエッセイやユーザ調査データなどから、ユーザ行動部分
を抽出し、カード化の「出来事」欄に書く。
• 今回は、フォトエッセイ(内観)を撮影した本人が、出来事欄を書いてく
ださい。
2. 体験価値の抽出
– カードに記入された「出来事」に注目し、ユーザになりきって
「ユーザの心の声」を書く。「出来事」と「ユーザの心の声」を参
考に、体験価値抽出する。
3. 価値マップの作成
– 各カードの価値に着目してKJ法により構造化する。抽出された
価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する。
- 69. Copyright © Masaya Ando
69
まず練習してみよう
n 写真の下にある「出来事」を読んでみる
– 出来事は、フォトエッセイの“エッセイ”にあたる部
分。行動や状況、個人の考えが含まれている。
n 写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を
考えてみる
– このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを
一言で代弁すると、どんな言葉になるか、ユーザ
になりきって言ってみる。
n 写真と出来事、心の声を参考に、価値を抽
出する
– 必ず「~する価値」と表現すること。
– きれいで抽象度の高い言葉よりも、ベタでダサく
ても、心の声に基づいた言葉の方がよい。
– 必ずユーザが感じる価値となるようにすること。