ユーザーと共にサービス・商品を創っていく「プロセス」においては、抽象から具体へとアイデアを一方通行に考えていくのではなく、4種類の異なったサイクル(リサーチ、分析、統合/課題の再定義、プロトタイピング)を行き来する「デザイン思考の創造サイクル」を回すことが効果的であると述べた。
リサーチプロセスでは現場の雰囲気を感じる「旅人」、分析プロセスでは膨大な記録を整理し消化する「ジャーナリスト」、統合/課題の再定義プロセスでは洞察(インサイト)をつなぎ合わせて凝縮する「編集者」、プロトタイピングプロセスでは手を動かしてプロトタイピングをする「クラフトマン」にたとえ、4種類の異なるサイクルの役割を擬人化して表現した。それぞれに別の役割を持つ4つの段階での議論もまた、ひとつの共通言語を作り上げ、デザイン思考のプロセスを回す手助けになるという。
・旅人(リサーチ) まず、旅人のように非日常の場に訪れ、体全体を使って現場を感じ、好奇心を持ちながら普段自分が知らない世界に徹底的に浸ります。その非日常で感じた興奮を残しておくために、必死でメモを取ったり、写真におさめたりします。 旅人といっても、事前にあまり予定を決めすぎず、現地で知らない場所を歩き回ったり、そこで出会った人との語りをブログにアップする旅人のイメージです • Delete this highlight
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・ジャーナリスト(分析) 旅から帰ってきたら取材後のジャーナリストのようにその旅の内容をメモや写真から振り返り、正しく伝えられる事実と自分なりに感じた解釈を左脳を使って分析し、腹に落として消化します • Delete this highlight
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・編集者(統合) 自分が旅で得た様々な事実や新たな切り口を刺激にしながら、ユーザーが生活の中で困っていることや価値観を、雑誌編集者のように切れ味鋭いキャッチコピーと、印象的な写真を使って1枚の絵で表現します。AERAなどの雑誌をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません • Delete this highlight
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・クラフトマン(プロトタイピング) 最後は、イメージした世界観の中で実在したらいいなと思える商品やサービスなどのアイデアを、クラフトマンのように手を動かしてカタチにして実現するというものです。工作好きな理系の人のイメージですが、DIY好きなお父さんや、創意工夫のある主婦のようなイメージでもあります • Delete this highlight
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