1. 大学図書館政策を如何に
生産するか
平成２０年２月１５日
平元健史

2. 本日の話の内容
１．大学図書館を取り巻く状況
２．大学図書館政策の役割
３．大学図書館政策立案上の留意点
４．この間の大学図書館政策
５．近未来の大学図書館政策上の考慮事項

3. １．大学図書館を取り巻く社会状況
・８００兆円の借金大国
・少子高齢化社会の到来
・高度知識/情報化社会の到来
・競争と格差の社会
・グローバリゼーションの進展
・国立大学法人化の第ニ幕の始まり

4. ２．大学図書館政策の役割
・大学図書館の存在と意義を学内外に明示
・大学の中期目標・計画の具体化
・計画的な図書館の振興
・予算獲得の積極的な提案
・利用者と作る図書館事業の展開

5. ３．大学図書館政策立案上の留意点
・全国的効果を意識的に追求する。
・ステークス・ホルダーに説得力ある政策展
開を追及する。
・政策が全館員の実践課題となるよう努力す
る。
・必要な場合は現行規定・規則の改正も視
野に入れる。

6. ４．この間の大学図書館政策（１）
・電子ジャーナルの安定供給
①デジタル・デバイドの解消の目標設定
②電子ジャーナルの前金払い制度
③電子ジャーナルの日本的コンソーシアム
④電子ジャーナルの全学経費化
・学術コミュニケーションの再生
①Ｊ－ＳＰＡＲＣ
②機関リポジトリ

7. ４．この間の大学図書館政策（２）
・法人化に伴う大学図書館を巡る政策
①ＩＬＬ相殺制度
②図書系職員専門試験制度
③国立大学法人法への大学図書館の位置
づけの確保（実現できなかった例）
④国立大学図書館協議会を協会に再編

8. ４．この間の大学図書館政策（３）
・個別大学での政策展開事項
①文献複写料金の改訂
②組織の再編
③電子ジャーナル予算の確保

9. ５．近未来の大学図書館政策上の考慮事項
（１）
・電子ジャーナルの安定供給の新局面への
対応
・学術コミュニケーション・ルートをアカデミッ
ク・サイトに取り戻す施策の展開
・学習・教育支援機能の強化策
・図書館職員の専門性の定着と拡大
・大学図書館基準の法制化、「新大学図書館
要綱」の策定

10. ５．近未来の大学図書館政策上の考慮事項
（２）
・次世代型学術情報システムの構築
・外部資金の自己調達策
・図書館職員の地域的人事異動制度の
確立（専門性の維持と表裏一体）
・図書館評価システムの確立（図書館の位置
づけの法的整備に直結する工夫）

11. おわりに
・変化に対応する組織づくり
・図書館間の競争と連携の環境
・現場と一体となった政策づくり
・日常業務遂行と企画経営事業への参画
・迅速な事業展開と情報の共有
風を読み、風に流されない図書館運営を