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ビジネス連携 Vol4
- 1. はじめに
1 なぜ今、連携なのか?
2 企業連携の種類
4
3 連携するきっかけ
4 成功する企業連携の流れ
5 戦略企画フェーズ
6 連携先調査・打診フェーズ
7 連携計画策定フェーズ
8 契約フェーズ
9 実施・モニタリングフェーズ
10 解消フェーズ
11 企業連携成功の勘所
12 国の支援策
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- 2. 4章では、企業連携を行うための大きな流れ(フェーズ)を説明
します。
次に各フェーズのいくつかのステップにわけて、ポイントを解
説していきます。
(事業やビジネスを立ち上げるための内容については深堀し
ません。)
大きな流れは6つのフェーズに分解することができます。
(1) (2) (3) (4) (5) (6)
連携先 連携計画 実施
戦略企画 契約 解消
調査・打診 策定 モニタリング
フェーズ フェーズ フェーズ
フェーズ フェーズ フェーズ
企業連携の6つのフェーズ
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- 3. (1)戦略企画フェーズ
自社単独で行うのと同様ビジネス戦略について必要事項を検
討します。ただし連携を前提としてどの部分を他社に委ねるの
かを、前章の分類を参考に明確にします。
(2)連携先調査・打診フェーズ
企画フェーズで明確にした目的および戦略に従い、連携先
パートナー候補を調査して選別します。さらに初回ミーティング
以降の事前検討を行います。
(3)連携計画策定フェーズ
前ステップまでで、戦略レベルでパートナー企業との合意がで
きました。ここからは連携体の運営ルール構築にはじまり、具
体的な“行動“計画に落とし込んでいきます。
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- 4. (4)契約フェーズ
前段階でも、NDA、基本合意書、覚書等の契約を結ぶんでい
るはずですが、ここでは連携体として事業を推進するに必要な
正式な契約を結びます。
(5)実施モニタリングフェーズ
契約後は連携体による事業/ビジネスが立ち上がり、実行およ
びマネジメントが行われていきます。
(6)解消フェーズ
最後のフェーズは解消であるが、事業/ビジネスが成功した場
合若しくは失敗した場合、または失敗しそうな場合、問題を大
きくしない解消方法を知っておきます。
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- 5. はじめに
1 なぜ今、連携なのか?
2 企業連携の種類
5
3 連携するきっかけ
4 成功する企業連携の流れ
5 戦略企画フェーズ
6 連携先調査・打診フェーズ
7 連携計画策定フェーズ
8 契約フェーズ
9 実施・モニタリングフェーズ
10 解消フェーズ
11 企業連携成功の勘所
12 国の支援策
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- 6. (1)戦略企画フェーズ
自社単独で行うのと同様ビジネス戦略について必要事項を検
討します。ただし連携を前提としてどの部分を他社に委ねるの
かを、前章の分類を参考に明確にします。
ステップ① ビジネス戦略策定
ステップ② 連携戦略の方針、与件の明確化
ステップ③ 連携を前提としたビジネスモデルの策定
ステップ④ 連携先企業に求める要件の明確化
戦略企画フェーズの4つのステップ 59
- 7. ステップ① ビジネス戦略策定
省略
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- 8. ステップ② 連携戦略の方針、与件の明確化
パートナーありきではじまる連携も少なくありませんが、自社
がコア企業であるならば、
何のために(目的)(≒ミッション)
どこを目指して(目標)(≒ビジョン)
なぜ(与件)
連携を行うのかを、明確にしておく必要があります。
価値観や文化の異なる他社と共に進めていく中で、様々なコ
ントロールを行うための大きな指針になります。
常にこの目的(≒ミッション)と目標(≒ビジョン)に立ち戻って
様々な判断をするべきです。
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- 9. 目的は、企業の上位概念である経営戦略、事業戦略を実現す
るためのものであるべきで、かつステークホルダーに対して魅
力的な価値が無ければなりません。
目標は目的に沿って進んでいくべきゴールを見える化したもの
です。
どちらもトップダウンで十分な説明と共に明確に示しましょう。
<連携戦略の方針> <連携のための与件>
【目的】 【内部環境】
・何のために連携するのか? ・何が足りないのか?
・連携で実現したい本質は何か? ・どうしてそうなのか?
ステップ①
・顧客への提供価値は何か? ・連携によってどうなりたいのか?
ビジネス戦略
【目標】 【外部環境】
の内容
・財務目標 ・業界の構造はどうなっているのか?
・定量的な目標(シェア、顧客数etc) ・競合はどういう状況なのか?
・定性的な目標(ブランド、スキル、新ビジネス ・顧客ニーズは?潜在的にはどう感じて
モデル) いるのか?
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- 10. 与件とは、目的・目標を達成するための前提条件としてとらえ
ればよいでしょう。
内部環境とは自社の条件であり、
パートナーから提供してもらいたい資源
自社では提供できない理由はどこにあるのか?
どんなレベルで連携すべきか?
そのために受け入れるべき風土、文化 etc
外部環境とは、連携事業をするにあたって知っておくべき、外
の情報です。
連携することによる顧客の変化、新たな競争の発生
業界でのポジションはどうかわるか?
同業他社は同様の悩みをどう解決しているのか? etc
こういった情報を連携初期に関係者全体で共有する事によっ
て、「まじめ」に議論が進みます。 63
- 11. ステップ③ 連携を前提としたビジネスモデルの策定
単独企画のとき同様、ビジネスモデルを見える化します。
単純な「流れ」でなく、「収益を生むための仕組み」として捉え
ます。
記載項目は、単独企画のものと同様です。
戦略企画フェーズのビジネスモデル考察資料の例 64
- 12. このステップではポイントが2つあります。
一つは、ビジネスモデルのレベルです。そのレベルは
業界の構造レベル
対象ビジネス単体の話
業務プロセスにフォーカスした話
商品レベルの話
の4つに分ける事ができます。
2つ目の、対象ビジネス単体について論じることがビジネスモ
デルの基本になります。
考えている連携の粒度によっては、業界構造レベルで、より業
務プロセスに特化していれば業務プロセスのレベルで考える
必要があります。
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- 13. もうひとつのポイントは、ステップ①のビジネス戦略およびス
テップ②の連携戦略の方針、与件を元に、複数のビジネスモ
デルが出来ることです。
言いかえれば、この時点で連携先は決まっていないわけです
から、どの部分を連携によって実現するかで、いくつか複数の
ビジネスモデルの候補が挙がるはずです。
最終形が見えていることもあろうかと思いますが、それを見据
えて企画するのではなく、ゼロベースで考えられるかどうかが
ポイントです。
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- 14. ステップ④ 連携先企業に求める要件の明確化
何しろ企業連携ありきの企画なわけですから、誰を何をどうす
るのか?これが重要です。
最上流の戦略企画フェーズでこの項目を明確にする必要があ
ります。
前ステップの複数のビジネスモデル毎に、連携先企業に求め
る要件を洗い出しておきます。(この段階では詳細レベルの内
容でなくても結構です。)
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- 15. そしてこの段階で候補になり得る企業をいくつかリストアップし
てみます。
リストアップしたら、候補企業のそれぞれの情報を調査してい
きましょう。
連携先企業の要件と候補企業のリストアップ 68
- 16. 連携に必要な体制については後述しますが、この調査を自社
の要員で行う事をお勧めします。
この調査を行うと、ビジネスモデルの具体的なイメージがしや
すくなるからです。
ここで得たヒントをもとに、ビジネスモデル戦略をブラッシュアッ
プする、もしくはステップ①で記載すべき内容(外部動向、創出
価値等など)を再定義してもかまいません。
外部機関を活用して調査をする方法も考えられますが、1社を
深く調べる調査については、是非自社の要員で行っていただ
きたいと思います。
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