リスクの統計分析2016 中間発表プレゼン

1. リスクの統計分析 中間発表
「健康」に関する社会的・学術的意
識と背景因子への検証の試み
増田 桂

2. １、はじめに
昨今の医学では、従来の「ワクチン注射などで感染症を防ぐ」といった病気を引き起こす原因
への病気への直接的なアプローチから、「定期検診を受診し、病気になることを防ぐ」といった
病気への間接的なアプローチへとシフトしている。このアプローチの変化の原因は、医療技術
の進歩といった直接的な原因だけではなくや増大を続ける社会保障費の中でも多くの比率を
占める医療費の抑制のような間接的な側面もある。
また、健康診断を定期的に受けた人に対して医療費負担を引き下げや一部処方薬への負担
額増などの制度が与党の一部から提言*1がなされている。この背景には、「健康管理は自己
責任である」という社会的規範があるためであろう。
確かに、「生活習慣病」といった慢性疾患などは個人の行動の結果であるといえるが、その
行動について正しい情報を基に、そして自発的で合理的な判断が行われていた結果であるか
（患者の社会的背景など）*2といった因子を含めた分析などは医療倫理学や公衆衛生学を除
いて十分に検討がなされていない。
*1 「健康ゴールド免許など、小泉進次郎氏ら社会保障の歳出抑制を提言『痛みを伴う改革』」 を参照すること。
*2 Daniel Wikler「Personal and Social Responsibility for Health」を参照すること。
1

3. 2
図１、１１月８日のNHKNEWSWeb 「歯周病になりやすい職種は 岡山大などが調査 | NHKニュース」

4. 2、問題設定
本論では、厚生労働省の厚生労働白書の２０１５年度版のデータを基に「健康は自己責任で
ある」という社会的認識について、調査対象者の年収、職種、職業や労働時間などを基に、健
康に対する意識や実際に健康のためにかけることができる費用や時間などに複数の交絡がな
いかを検討し、回帰分析を用いて社会的な認知バイアスが存在することと、健康な人への財政
的・政策的インセンティブを与えることによるリスク管理と評価の問題点について統計的手法を
用いた検証を行う。
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5. 3、参考・引用文献
・ Daniel Wikler「Personal and Social Responsibility for Health」
Pages 47–55, Ethics & International Affairs, Volume 16 Issue 2, September 2002
・「We Need To Know More About Wellness Incentives」（2016/11/21日参照）
http://healthaffairs.org/blog/2013/08/22/we-need-to-know-more-about-wellness-
incentives/
・「健康ゴールド免許など、小泉進次郎氏ら社会保障の歳出抑制を提言『痛みを伴う改革』」
（2016/11/21日参照） http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/26/shinjiro_n_12664276.html
・「歯周病になりやすい職種は 岡山大などが調査 | NHKニュース」 （2016/11/21日参照）
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161108/k10010759281000.html
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6. ４、スライドのアップロード先
SlideShare http://www.slideshare.net/kmas86/ss-69349726
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