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Androidで学ぶ
- 2. 今日のお話 Androidを学ぶ • Android携帯の使い方を学ぶ • Android携帯向けのアプリの作り方を学ぶ • AndroidOSの仕組みを学ぶ Androidで学ぶ • Android携帯は世界で使用されている ⇒ Androidを使い, 世界中, 誰でも学習できるのでは? ⇒ (今回)Android上で動作する学習補助アプリを作成 • 実際に授業内で活用し, その評価をおこなった. • 物理学実験 (2017年度秋学期, 工学部1年生) • データ構造とアルゴリズム(2017年度秋学期, 情報系学科) Android x 教育
- 3. 自己紹介 • 大西 建輔 • 東海大学理学部情報数理学科 • プログラミングや数学などの授業 • 嫁さん, 子供3人 • Google Developer Day 2009 で, GDDPhoneを 手に入れてから, アプリ開発 • 日本Androidの会コミュニティ運営委員 • Android Bazar and Conference 2017 Spring 実行委員長
- 4. 物理学実験サポートアプリ [開発目的] 学生が物理学実験に, 積極的に取り組める手助けに [概要] • ヴァーチャルリアリティ(VR)で物理学実験室を 見ることが可能 • 実験毎に別々の画面があり, 実験やレポートに 必要な情報を見ることが可能 • 情報はすべて動画に
- 8. 関連研究
- 9. データ構造とアルゴリズム • コンピュータ系の基礎的な科目, 多くはプログ ラミングの授業に続き習う • 情報処理技術者試験などでも頻出 • しかし, 奥が深く初学者には, ハードルが高いこ とも. • 多くの授業では, 理屈/理論を疑似コードで 教える。(正しく)動くソースコードは?? ⇒ 学生側も理解しにくい(のではないか) 例えば, 過去の授業では…
- 10. スタック(stack) • リストの一種. • リストの先頭で要素の値の検索(Access head), 挿入 (Push), 削除(Pop)が可能 • 最後に入れた要素が最初に取り出される. ⇒ 後入れ先出し(Last In First Out, LIFO) [2016年度]
- 11. スタック(配列による実現) 初期化,Empty var A: array[0..maxsize] of itemtype; top: integer; procedure Makenull; begin top := maxsize + 1; end; function Empty(S: stack): boolean; begin if top > maxsize then Empty:= true else Empty:= false end; 1 maxsize topx1 xn A 2 [2016年度]
- 12. スタック(stack) • 保存場所の端で次のことが可能 • 要素を見る(peek), • 挿入(push) • 削除(get) • スタックの作成(Stack()) • 空であるかどうか(empty) • すべて埋まっているか(full) • 最後に入れた要素が最初に取り出される. ⇒ 後入れ先出し(Last In First Out, LIFO) [2017年度]
- 13. スタックの動作 [2017年度]
- 14. 今回作成したアプリ • 現在, 8種類のデータ構造 について作成済み • 並べ替え(ソート)は作る 予定. 他に作って欲しい ものを教えて欲しい. [作成方針] • (正しい)動作を優先 • 読みやすいコード(クラス) • GUIに依存しないコード • GUIよりも内容理解を
- 15. 実際のアプリの動作(スタック) • スタックの場合 • 配列を利用するので, 比較的理解しやすい • そのため, 画面はカラフルで見やすいものに • スタックを表す配列中にあるデータ ⇒ (既に含まれないものも)すべて表示
- 16. public void push(String data){ if (!full()) { store[top] = data; top++; } } public String get(){ if (!empty()) { top--; return store[top]; } else { return null; }} スタック(配列による実現) push, get 0 maxsize-1 topx1 xn store 1 O(1)時間の操作 [2017年度]
- 17. 実際のアプリの動作 (リスト(参照型)) • リスト(参照型)の場合 • 参照型(ポインタ)という難しめの概念を使うため, 急激に理解が難しくなる • [通常の授業] 箱と矢印を使って, 終わりにする. ⇒ 結局, 何が参照型で, 何が入っているのかを 理解できない • 本アプリでは参照型の中身を見せ, 説明. • 授業では, 何度も一つの概念をアプリ, アルゴリズム, 実装と繰り返す
- 18. リスト(参照型, 初期化) public class Node { private String info; private Node next; } [アルゴリズム] リストの初期化 head, z: Node型変数 1. new(head); 2. new(z); 3. head.next ← z; 4. z.next ← z; O(1)時間の操作 [2017年度]
- 20. 実際のアプリの動作(ヒープ) • 二分木を配列で表す方法 • 考え方は難しくないが, 何が親か, 何が子かを 理解する必要あり.
- 21. ヒープ(heap) とは, 二分木で, すべての節で条件を満たす (ヒープ条件) 節の値は, 子の値よりも大きいか等しい. 同じ要素をもつヒープ [2017年度]
- 24. 二分探索木(1) 二分探索木とは, 次の条件を 満たす二分木である. (条件) どの節点 pでも • pのキーよりも小さなキーを 持つ節は, 全てpの左部分木に 含まれる • pのキーよりも大きな(等し い)キーを持つ節は,全てpの 右部分木に含まれる 9 353 25 8 19 25 29 [2017年度]
- 25. 二分探索木(2) [二分探索木での探索] 与えられたキー vを捜す 1. 根のキーと vを比較する 2. vのほうが小さいならば, 左部分木を探索 3. vのほうが大きければ, 右部分木を探索 4. vが見つかるか, 探す部分 木が無くなったら終了 9 353 25 8 19 25 29 [2017年度]
- 26. 二分探索木(search) public class BinarySearchTree extends BinaryTree { public Boolean search ( int key ){ Bnode node = BSTsearch (key , root ); if ( node == z){ return false ; } else { return true ; } } [2017年度]
- 28. アンケート • 全般と個々のアルゴ リズムに分けて質問 • 全体的な評価 • 4段階の評価(必須) • 自由記述部分 • 個別の評価(*8) • 4段階の評価(必須) • 自由記述部分
- 29. アンケート結果 全く役に立 たなかった とても役 に立った アプリ全体 5.6 11.1 55.6 27.8 自分で使いたいか 16.7 22.2 44.4 16.7 スタック 0.0 5.6 72.2 22.2 キュー 0.0 5.6 66.7 27.8 リスト(配列) 0.0 16.7 50.0 33.3 リスト(参照型) 0.0 5.6 66.7 27.8 整列済みリスト 0.0 16.7 55.6 27.8 二分探索木 0.0 11.1 50.0 38.9 ヒープ 0.0 11.1 55.6 33.3 ハッシュ 0.0 22.2 44.4 33.3 (18人の解答者, 単位 %)
- 30. アンケート結果(自由記述) アプリのよかった点 • 簡易的に描かれているので分かりやすい • 色分けされていて見やすかった • データ毎に色分けされている点 • 文字だけでは分からなかったのが、アプリを使い分かった 部分もあったのでよかったです。 • わかりやすい アプリの悪かった点 • 動くのが遅い時がある • 構造が少しわかりにくい • 接続があまり良くない • 視覚的な理解がしにくい • もっと大きいやつが見やすーい(｡-ω-) • 学習支援システムにアップロードして使えると良いと思う
- 31. まとめと今後 • 学生が前提知識をあまり持たなくても, 理解がで きるようにアプリを作成, 実際に講義で利用 • [物理学実験] どこでも簡単に参照ができるように ⇒ スマートフォンの利用(アプリ, ウェブ) 評価は現在進行中 • [データ構造] 学生の理解促進を考え作成 ⇒ 講義との併用. アプリとしての配布は, 考え中 • [データ構造] 評価はおおむねよかった. 自分で使用したいと思わない学生もいる. ⇒ 興味を引き出すことが優先か?