書籍「ＬＩＦＥ　ＳＨＩＦＴ（ライフ・シフト）―１００年時代の人生戦略」から気になる箇所を抜粋しました。

1. 100年時代の
人生戦略
これからの働き方研究会

2. 人が長く生きるようになれば、
職業生活に関する考え方も変わらざるをえない。
人生が短かった時代は、「教育→仕事→引退」という
古い3ステージの生き方で問題なかった。
しかし、寿命が延びれば、
二番目の「仕事」のステージが長くなる。

3. 長い年数働き続けるのは、
あまりに過酷だし、あまりに消耗する。
そして率直に言って、あまりに退屈だ。

4. 3ステージの生き方が当たり前だった時代は
終わりを迎える。

5. 選択肢を狭めずに幅広い針路を検討する
「エクスプローラー（探検者）」のステージを
経験する人が出てくるだろう。

6. 自由と柔軟性を重んじて小さなビジネスを起こす
「インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)」
のステージを生きる人もいるだろう。

7. さまざまな仕事や活動に同時並行で携わる
「ポートフォリオ・ワーカー」のステージを
実践する人もいるかもしれない。

8. 3ステージの人生の縛りから自由になり、もっと柔軟に、
もっと自分らしい生き方を選ぶ道もある。
仕事を長期間中断したり、転身を重ねたりしながら、
生涯を通じてさまざまなキャリアを経験する
──そんなマルチステージの人生を実践すればいい。

9. マルチステージ化する長い人生の恩恵を最大化するた
めには、上手に移行を重ねることが避けて通れない。
柔軟性をもち、新しい知識を獲得し、新しい思考様式
を模索し、新しい視点で世界を見て、力の所在の変化
に対応し、ときには古い友人を手放して新しい人的
ネットワークを築く必要がある。

10. こうした「変身」のためのスキルをもつためには、場
合によってはものの考え方を大きく転換し、未来を真
に見通さなくてはならない。

11. 人生で多くの移行を経験し、多くのステージを生きる
時代には、投資を怠ってはならない。
新しい役割に合わせて自分のアイデンティティを変え
るための投資、
新しいライフスタイルを築くための投資、
新しいスキルを身につけるための投資が必要だ。

12. 人生が短かった頃は、余暇をもっぱらリラックスのた
めに用いるのが理にかなっていたが、人生が長くなれ
ば、余暇は、新しいステージに向けて自分を再創造す
るための投資の時間にもなる。

13. 選択肢に投資し、選択肢を残すことは、
人生計画の欠かせない一部になる。

14. 大人になっても思春期的な特徴を保ち続けて、
高度な柔軟性と適応力を維持することにより、
一定の行動パターンにはまり込むのを避けるのだ。

15. 人生が長くなり、多くの移行を経験する時代には、
人生全体を貫く要素がなにかを意識的に問わなくては
ならない。
さまざまな変化を重ねつつも、
自分の本質であり続ける要素とは、なんなのか？

16. 自分がどのような人間か、
自分の人生をどのように組み立てたいか、
自分のアイデンティティと価値観を人生にどのように
反映させるかを
一人ひとり考えなくてはならない。

17. テクノロジーの進歩によって消滅しない職に就きたい
なら、次の二つのカテゴリーから職を探すべきだ。
一つは、人間が「絶対優位」をもっている仕事、
もう一つは、人間が「比較優位」をもっている仕事で
ある。

18. 余暇の時間を、レクリエーション（＝娯楽）ではなく、
自分をリ・クリエーション（＝再創造）するために使
うのだ。

19. 移行期間には、大きくわけて二つのタイプがある。
一つは、エネルギーを再充塡したいという単純な動機
に基づく移行期間だ。
もう一つのタイプの移行期間は、
自己の再創造（リ・クリエーション）を中心とするも
のだ。

20. 私たちが適切な準備や行動をしないのは、
それがもたらす結果を恐れるからではなく、
未来について愚かなほど楽観的な考えをもっているか
らなのだ

21. ものごとに習熟するうえでカギを握るのは、
自己効力感（自分ならできる、という認識）と、
自己主体感（みずから取り組む、という認識）

22. 長寿化の議論では、
所得や貯蓄の問題ばかりが注目を浴びているが、
真の試練は、長い人生を支えるのに必要な無形の資産
をどのようにマネジメントするかという点

23. 出典