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【テソロ】201207 スマートフォン知識とトレンド情報 ver1.1
- 3. 各社2012年スマートフォン夏モデルの動向
通信事業者
発表スマートフォンモデル数 6機種(HTC J含む) 16機種 5機種(WILLCOM含む)
クアッドコア/デュアルコアCPU 1機種/2機種 1機種/11機種 0機種/4機種
おサイフケータイ対応 6機種 16機種 4機種
ワンセグ対応 6機種 14機種(モバキャス3機種) 5機種
WiMAX/LTE/DC-HSDPA対応 4機種 11機種 2機種
無線LAN a/b/g/n対応 4機種 6機種 1機種
HD(横720ドット以上)画面 2機種 10機種 2機種
重さ130g以上 6機種 9機種 4機種
Point!
この夏はauはCPUなどのスペックよりも画面サイズや多機能性を中心に強化、ドコモはハイス
ペック機から「らくらくスマートフォン」まで幅広く、ソフトバンクは少なめのラインナップ展
開で少数精鋭という方向になっている。
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- 5. CPUスペック競争は一段落①
世代交代を図るも供給不足に…
同じデュアルコアでより消費電力の少ない、Qualcommの一世代新しい
チップを採用するメーカーが続出するも、供給不足で各社発売遅れ気味。
シリーズ S1 S2 S3 S4 QualcommのSnapdragonは現在、世代
ごとにS1/S2/S3/S4とシリーズ名をつけ
QSD8250/QSD8 MSM8255/MSM8 MSM8260/8660 MSM8960/MSM8 ており、S4が今の最新シリーズとなって
製品型番
650等 655等 等 660A等 いる。
S4は以前のS3より、プロセスルールが
微細化(半導体回路がより細かく作られる
Xperia
Xperia acro
Galaxy SII
Galaxy SIII ことで、同性能であればさらに消費電力が
MEDIAS WP Xperia GX/SX
LYNX 3D
G'z One
Xperia acro HD
HTC J
減少する)され、各メーカーから性能の高
主な搭載機種 IS01 Optimus LTE いCPUとして期待されたものの、高い製造
INFOBAR A01 AQUOS PHONE
HTC EVO WiMAX HTC EVO 3D
Desire等
Deaire HD
Streak PRO等
SERIE 技術が必要なことから生産がうまく行って
STAR7等 ARROWS A等
おらず、市場の需要に供給が追いついてい
ない。
プロセスルール この状態は秋に解消される予定とのこと。
65nm 45nm 45nm 28nm
(回路の微細度)
※Snapdragon各シリーズの分類
Point!
前シーズンはTIのOMAP採用機も多かったが、今シーズンはQualcommのSnapdragon採用機が再
び増加。Snapdragon S3シリーズよりも性能比消費電力の少ないS4シリーズに人気が集まった
が、生産が安定せず供給不足となっており一部機種の発売が当初計画より遅れている。
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- 6. CPUスペック競争は一段落②
スペック重視層には一通り行き渡った…
CPU性能などのスペックを重視する高感度ユーザーのスマートフォンへの移
行が進み、需要はスペックを重視しない層にシフトしてきている。
リサーチバンク「スマートフォンに関する調査(2012年4月)
によると、スマートフォンにしない最多の理由は「普通の携帯電
話で満足しているから」。それに「PCのような機能は不要」「本
体価格が高い」が続く。
これからスマートフォンの購入を検討する層は、CPUの処理能
力などPC的な機能の優位は興味が薄く、別のところに視点を持っ
ているのが見て取れる。
この夏は各キャリアとも、ラインナップの中にシングルコア機
をいくつか用意するなど、「スペックよりも価格・親しみやす
さ・使いやすさ」等を重視した展開となっている。
※リサーチバンク「スマートフォンに関する調査」より
http://research.lifemedia.jp/2012/04/120411_smartphone.html
Point!
これからスマートフォンを買いに来る層は、単純なスペックとは違うところをみている。各キャリ
アがそれを認め、スペックだけでないカラーバリエーションやサイズ、使い勝手をより重視したモ
デルを用意している。
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- 7. クアッドコアが主流になるのは来年?
次シーズンはどう展開するか
クアッドコアはNVIDIAのTegra3が先行したが、サポートの問題など、開
発するメーカー側で使いこなしが難しいため、採用はまだ広がらず。
現在スマートフォンCPU市場で主流となってい
るのは「Qualcomm Snapdragon」「NVIDIA
Qualcomm Snapdragon
Tegra」「TI OMAP」の三製品。
CPUの中心である“コア”を四つ並べる“クアッド
コア”では、NVIDIA Tegra3が先行し、富士通が
各社に先駆けてこの夏発売したが、NVIDIA側の
サポートが弱いこともあり、他社の採用は進んで
NVIDIA Tegra
いない。
最大手のQualcommがスマートフォン向けク
アッドコアCPUを本格出荷する来年までは、しば
らくデュアルコアが主流のままの可能性が高い。
TIのOMAPはメーカー側の評価が高い(特に動
TI OMAP 画性能が高い)ため、次シーズンでは採用機が再
度増えてくるという予想もある。
※各社のWebサイトより
Point!
現在コアが二つのデュアルコアが主流となって一年が経とうとしているため、「次はクアッドコア
機がたくさん出る」と思われている高感度ユーザーも多いが、クアッドコアは消費電力もデュアル
コアほどの恩恵をもたらさないため、メーカーの採用は少し遅い動きになると考えられている。
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- 9. Androidスマートフォンは4.0が標準に
スマートフォン向け2.3とタブレット向け3.2が統合され一本化
4.0での代表的な変更点
標準UIは3.2系に統一
タブレット向けの3.2のインターフェースを中心としたものに統一され、アプリ切り替えの
バーチャルボタン等が追加された。
Browserの動作高速化
標準Browserのエンジンが最新バージョンとなり動作が35%高速化。特にJavaScriptなどの
重めの処理が必要なページの動作が速くなっている。
フェイスアンロック機能
インカメラ機能を使って使用者の顔を撮影し、顔を判断・認証することでロック解除する機
能。従来の暗証番号・指パターン認証も使える。
Android Beam
NFC(非接触IC通信機能)を搭載したAndroid同士であれば、赤外線通信のようなアドレス
交換、音楽・動画・Browserで閲覧してるサイトの共有、利用アプリの情報が交換できる。
データ通信量管理機能
アプリごとのデータ通信量管理、指定した通信量に達した場合、メッセージを表示してデー
タ通信の制限を行なうなど、帯域制御回避のための通信管理にも使える。
Point!
この夏はiPhone/Windows Phoneに大きな動きはなく、各社のスマートフォンラインアップは
Androidのみであったが、バージョンは2.3ではなくほぼ全ての機種が4.0(Ice Cream
Sandwitch)となった。
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- 10. 次シーズンは3つのOSとも新しくなる
iOS6 Android 4.1 WindowsPhone 8
主な強化点 主な強化点 主な強化点
• 2012年秋リリース予定 • 搭載タブレット7月海外発売予定 • 2012年末リリース予定
• マップ機能強化(GoogleMapか • 描画60fps化(画面の動きが速く • Metroインターフェース強化
らApple独自のものへ。3D表示 かつなめらかになる) (タイルの自由配置、リアルタ
に強い) • 通知機能強化(通知画面からメッ イム情報表示など)
• SiriのiPad対応とレストラン情 セージ返信など) • マルチコアプロセッサ対応(さ
報などの強化 • 写真閲覧機能高速化 らなる全体の高速化)
• Facebook標準対応 • 検索画面が新デザインに • NFC対応
• Facetimeが3Gでも利用可能に • 音声検索機能(Siriのような機 • HD(720ドット)画面対応
• 電話機能の強化(着信にメッ 能)追加 • BitLocker(内部データ暗号
セージで返す機能等) • Android Beam強化(Bluetooth 化)など法人向け機能強化
• Safari強化 ペアリング機能など) • microSD対応
Point!
AppleはiOSの新バージョン「iOS6」、Googleは次期バージョン「4.1(Jelly Beans)」、
Microsoftは新バージョン「Windows Phone8」と主要3社のOSが全てバージョンアップ計画を発
表済み。今年の年末から来年の春商戦に激突することとなる。
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- 12. 各社がバッテリ問題解消に動く
ドコモはバッテリ容量を強化 auはWi-Fi消費電力を軽減
※ドコモ夏モデル発表会資料より ※au夏モデル発表会資料より
ドコモはメーカーに対しバッテリ容量の増加を依 auは無線LAN使用時の消費電流を改善。3G+Wi-
頼、今回のラインナップは前シーズンに発売され Fiで使っても、従来の2倍の電池持ちに向上させて
た機種に比べ20%増加し、平均バッテリー容量が いる。
1740mAhとなっている。
Point!
各調査機関、市場調査会社の調べでも、現在スマートフォンご利用のお客さまから最も上がる不満
点は「バッテリのもちが悪い」となっている。各キャリアがユーザーの不満解消のために、新たな
手を打ってきている。
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- 13. さらなる消費電力改善へ新技術続々
ソニーのWhiteMagic シャープのIGZO
※ソニーWebサイトより ※シャープWebサイトより
WhiteMagicは通常RGBの三色で構成される液晶を IGZOはインジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物を用
RGBWの四色構成にし、画面を二倍明るくしたも いたTFT液晶技術。開口率(画面全体に占める光る
の。逆に同じ明るさであれば従来の液晶の半分の 部分の割合)を増やすことが出来るため、高精細
消費電力となる。海外のXperiaでは既に搭載機あ になっても画面が暗くならず、消費電力を減らせ
り。 る。最新のiPadに搭載。
Point!
今のスマートフォンの中で消費電力に占める割合の多いディスプレイ(液晶・有機EL共)を中心に、
新技術の開発はまだまだ進んでいる。その他CPUの低消費電力化や、制御の最適化など地道な改善
作業が続く。
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- 15. 5GHz帯無線LAN対応機がじわり増加
スマートフォンのスペック「無線LAN」の項目をチェックしよう
「IEEE802.11b/g/n」になっている機種は理論最高速度が75Mbps
「IEEE802.11a/b/g/n」になっている機種は理論最高速度が150Mbps
11n規格のベースとなる速度は75Mbps。これ
に複数の電波・アンテナを同時に使う「MIMO」
バ という技術が使えれば、2倍/3倍/4倍と速度を上
ン げられるが、PCと違いスマートフォンのサイズに
ド
幅 複数の無線LANアンテナを内蔵できないので、
MIMOは使えない。
20MHz幅 40MHz幅デュアルチャネル それに対し一つの電波の幅(20MHz)を2倍に
MIMO (2.4GHz/5GHz帯) (5GHz帯) 広げて高速化するのがデュアルチャネル
1×1 75Mbps 150Mbps (40MHz)であるが、b/g/n(2.4GHz帯)は日
本では混みあいすぎているため、事実上a/n
2×2 150Mbps 高速化 300Mbps (5GHz帯)でないとデュアルチャネルが使えな
3×3 225Mbps 450Mbps い(使える親機もある)
今まではSamsungとMotorolaなど一部機種の
4×4 300Mbps 600Mbps みだったa/b/g/n対応であったが、この夏シーズ
ンから他メーカーにも広がり増加した。
Point!
「a/b/g/n対応」スマートフォンと無線LAN親機の組み合わせであれば、理論上は「b/g/n対応」
スマートフォンの2倍の通信速度が出せるようになる。また5GHz帯は比較的電波が空いているの
で、2倍にしなくてもスピードが出やすい。速度を求めるなら「a/b/g/n対応」機がお勧め。
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- 16. 今後は5GHz対応機が標準になる?
チップセットは対応しているものが増加、あとはメーカー次第
次のシーズン以降、ハイスペック機だけでなくミドルクラスにも搭載機が増
えるであろうSnapdragonS4は、標準で5GHz帯に対応している。
この夏は各社のハイスペック機に採用され、供給不
足となっているSnapdragonS4シリーズであるが、今
後「MSM8930」「MSM8630」といったミドルクラス
機向きのチップセット(携帯電話電波や無線LAN電波
を司る「ベースバンドチップ」と、頭脳である「CPU
(アプリケーションプロセッサ)」をまとめたもの)
もこのS4シリーズとなっていくため、S4採用機はさら
に増加することが考えられる。
ただしチップセットは対応していても、5GHz対応の
アンテナを内蔵するかはメーカー次第のため、必ずし
も全て5GHz対応となるとは言えない。
何れにしても2.4GHz帯(b/g/n)は確実に混み合っ
てきており、5GHz帯対応の流れは進むと思われる。
※QualcommのWebサイトより抜粋
Point!
無線LANスポットの増加、各家庭での無線LAN親機の設置、モバイルWi-Fiルータの販売増などで
2.4GHz帯の混雑は確実に増してきている。今後無線LANのスピードを確保するためには5GHzの
活用は欠かせない。
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- 20. ワンセグ搭載の次にくるのは
三キャリアのワンセグ搭載状況
今シーズン、ワンセグ未搭載機はドコモの2機種のみ、ワンセグも標準機
能となりつつある。モバキャス対応機の投入は3機種だが、次シーズンは
さらに拡大予定。
Androidスマートフォンではワンセグ搭載が標準という
方向が鮮明となってきた。iPhoneやWindows Phoneが、
その開発思想から日本向けのワンセグ機能に対応する可能
性は低く、今後も「ワンセグが欲しい人はAndroid」とい
う状態が継続すると思われる。
夏モデルで投入されたモバキャス対応スマートフォンは、
ドコモの3機種(他タブレットが1機種)これで春モデルと
合わせスマートフォン5機種/タブレット2機種となってい
る。
開始当初はその内容が市場に浸透せず、苦戦を強いられ
ていたが、今後さらにラインナップは広がる見込みであり、
スマートフォンの高精細・大画面に見合う高画質と蓄積型
放送を中心にアピールしていくことになると思われる。
Point!
ワンセグは開始から年月が経ってきたこともあって、技術がこなれてきており、搭載したことによ
る端末重量増加や消費電力増加は抑えられつつある。Androidスマートフォンのアドバンテージと
してモバキャスはワンセグとは違う切り口でアピールされる。
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- 21. モバキャスは今後どうなる
モバキャス≠NOTTV
モバキャスは放送基盤を提供する存在であり、その上に複数の放送事業者が
乗ることが出来る。現在はNOTTVのみだが、今後参入事業者があれば、放
送局がさらに増える予定。
現在はモバキャスという放送システム上で、番組を流してい
る放送局がNOTTVのみのため、
他 他
モバキャス=NOTTV
NOTTV
事 事
放送局 …
業 業 となっているが、正確にはモバキャス全体(33セグメント)の
うちNOTTVは13セグメントを使用しているのみで、残りの20
者 者 セグメントに他の放送局が参入出来る余地が残っているため、
今後さらにチャンネルが増える可能性がある。
また端末も現在ドコモのみであるが、ソフトバンクも投入予
放送基盤 モバキャス 定であり、規格はオープンのためKDDIにも参入の可能性はあ
る。その他にも搭載Wi-Fiルータ・カーナビ等の対応デバイス
が出る予定。
Point!
今はNOTTVのみしかなく、6月末段階で加入者61,769件と伸び悩んでいるモバキャスだが、放送
局の増加や、ソフトバンクの端末投入など徐々に盛り上がってくる可能性がある。ワンセグの次に
来る動画放送・視聴サービスとして、期待できる。
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