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コメントに学ぶ ~"、SES2011チュートリアル
http://ws.cs.kobe-u.ac.jp/~masa-
n/ses2011/ses2011_tutorial2.pdf
• [Orso] Alex Orso, How to Get My Paper Accepted at Top
Software Engineering Conferences,
http://www.slideshare.net/alexorso/how-to-get-my-paper-
accepted-at-top-software-engineering-conferences
• [千葉] 千葉滋, “論文の書き方”
http://www.csg.is.titech.ac.jp/~chiba/writing/
• [Shaw] Mary Shaw, "Writing Good Software Engineering
Research Papers," ICSE'03, mini tutorial
http://www.cs.cmu.edu/~Compose/shaw-icse03.pdf
• [浦野] 浦野研, “「よい研究」の条件と種類”,日本コミュニケ
ーション学会(CAJ)第18 回北海道支部研究大会,
http://www.urano-ken.com/research/caj2009_handout.pdf 2
5. 研究課題 Research Questions
• 小分けにしてそれぞれ妥当性や重要性、達成度合いを確
認しやすくする
• 種類 [Shaw]
– 開発の方法: How can we do X?
– 分析・評価の方法: How can I evaluate X ?
– 特定インスタンスの設計・評価・分析: How good is X?
– 一般化・特性化: Given X, what will Y be?
– 実現可能性・さらなる調査: Is it possible to accomplish X at all?
• NG
– RQ. 拡張可能な~により・・・を支援できるか?
• OK
– RQ1. ~を自動的に得られるか?
– RQ2. ・・・の達成効率は、~が○○より優れているか?
– RQ3. ~は実用的な時間内で実行可能か?
5
11. ウォータフォールな1年間
• 5月: ゴールを決める
• 6月: 研究課題を設定し、論文を書き始める
• 7月: 仮説と回答方法を検討
• 8月-10月: 仮説に基づき提案内容を進める
• 11月: 実験 or 調査する
• 12月: 結果を考察する
• 1月: 論文を完成させる
• 2月: 論文を発表し、反応をフィードバックさせる
• 3月- 卒業、対外的に投稿し発表する
11
12. 理想的にはイテラティブ
• 5月: ゴールを決める。論文を書き始める。
• 6月
• 7月
• 8-10月
• 11月
• 12月
• 1月: 論文を完成させる
• 2月: 論文を発表し、反応をフィードバックさせ
る
• 3月- 卒業、対外的に投稿し発表する 12
・研究課題、仮説、
回答方法を検討する
・仮説に基づき提案内容を進める
・実験 or 調査する
・結果を考察する
×2-3回
22. 2. はじめに(導入)
• ミニ論文として独立して成り立つ+以降のポインタ
– 背景、問題提起、研究課題、関連研究、解決のアイディア、実
験結果、貢献、以降の構成
– 根拠のない事柄、一般論は不要
– 扱う問題の範囲を最初から絞る
• NG
近年、○○が普及しつつある。その中でウンヌン。しかし・・・。そ
こで我々は~を試みた。その結果を報告する。
• OK
○○について・・・という問題がある。
その解決のため我々は~を提案する。
実験により×××を確認した。
本論文の貢献は次の通りである。
• AAA
• BBB
本論文の以降の構成は次の通りである。 22
23. 3. 背景、扱う問題
• 問題提起型
– 動機づけの例の明示 Motivating Example
• 問題解決型
– 関連研究およびその未解決問題の明示(例があると
なおよい)
• NG
– 品質とは・・・。レビューとは・・・。
– だらだらと教科書にあるような一般技術の説明に終
始
• OK
– 3.1 関連する特定の専門技術や領域説明
– 3.2 動機づけの例
23
24. 4. 提案
• どれだけ苦労したかではなく、「何を」「どのように」「その制
限」を正確に
• 焦点を絞り、分かりやすく
– アイディアの要点
– 提案手法やシステムの名前付け
– 例中心
• NG
– 我々は2ヶ月の開発により〇〇を実現した。○○はA,B,Cか
ら構成される。Aは・・・
• OK
– 我々は・・・を実現する手法 WashizakiMethod(WM)を提案する
。WMは・・・という場合において~に対して・・・を実現する。
WMの技術的要点はα、β、γである。
– αは・・・。例えば図Xにおいて・・・
24
25. 5. 実験(評価)
• 典型的構成
– 答える研究課題・質問 Research Question を最初に
– そのうえで実験条件、結果、実験結果からRQへの回答を議論
– 妥当性への脅威 Threats to Validity
• 定量化にこだわる
• 実際にはあらゆる側面・状況を評価できているわけではない
[千葉]
– 「実験」「ケーススタディ」「Validation」
• NG
– 提案手法を・・・に適用した。その結果~
• OK
– 本論文が答えようとする研究課題は以下である。
• RQ1. ・・・
– 5.1 実験内容
– 5.2 実験結果
– 5.3 議論
– 5.4 妥当性への脅威 25
26. 妥当性への脅威 Threats to Validity
• 内的妥当性への脅威(Threats to Internal Validity)
– 因果関係の確かさに影響を与える事柄を議論
– 例えば提案手法の利用と作業効率向上の間の因果関係について、被験者
の慣れ、経験や環境の相違、などが影響を与える可能性あり
– OK: 実験において~なので、・・・が~に影響した可能性がある。これは内的
妥当性への脅威である。今後、・・・により影響の有無を確認したい。
• 外的妥当性への脅威(Threats to External Validity)
– 一般化の可能性に影響を与える事柄を議論
– 利用者の違い、組織の違い、ドメインの違いなど
– OK: 実験は一つの企業における一つの・・・ドメインに限定して実施したもの
であり、これは外的妥当性への脅威である。ただし、提案手法は・・・ドメイン
に特化して設計されたものではなく、~という特徴を有するドメインであれば
同様に有効な可能性がある。今後、・・・により他のドメインや企業における有
効性を検証したい。
• 他にも様々な妥当性への脅威
– 構成概念妥当性(Construct Validity): 測定や検証する結果が本来知りたい
事柄(概念)を適切に反映している
– 基準関連妥当性(Criterion-related Validity): 外部の確立された基準と比較
して測定や検証の結果が一致・相関している
– 内容的妥当性(Content Validity):全体を偏りなく測定・検証している
26
37. 余談: どこに出す?
• 論文誌: 知識の積み重ねと学問形成
– 研究の完成形が求められる
– ランク: SCI/SCIE 収録(インパクトファクター)、CORE
Journal Rank、DBLP収録など
• 国際会議: 議論、アイディア共有、フィードバック、
知識の積み重ね
– 研究の中間成果、一定の完成度が必要
– ランク: CORE Conference Rank、DBLP収録など
• 国内会議: 議論、アイディア共有、フィードバック、 (
知識の積み重ね)
– 研究の初期・中間成果
37
38. ソフトウェア品質関係の国際会議
• 認知された「まっとう」な国際会議
– CORE Rankあり
http://www.core.edu.au/index.php/conference-rankings
– DBLP等メジャーなインデックスに収録 http://dblp.uni-
trier.de/
– 全般: ICSE (CORE Rank A*), ASE(A), FSE(A), ESEC(A),
SEKE(B), COMPSAC(B), APSEC(C)ほか
– 特定: RE(A), ISSTA(A), ESEM(A), ISSRE(A), CAiSE(A),
QoSA(A), QSIC(B), ARES(B) , PROFES(B), ICST(C) ほか
• ×××な国際会議
– 概要の審査、予稿集を入手できない、CORE Rankなし、
インデックス未収録
– WCSQ, ANQなど 38
39. ソフトウェア品質関係の国内会議
• 知識の積み重ね
– 論文投稿、厳格な査読、予稿集
– 全般: 情報処理学会 ソフトウェアエンジニアリングシ
ンポジウム SES、日本ソフトウェア科学会 ソフトウェア
工学の基礎ワークショップ FOSE
– 特定: ソフトウェアテストシンポジウム
• その場での情報共有・議論
– 概要投稿 and/or 査読無し
– 全般: 情報処理学会 ソフトウェア工学研究会、電子
情報通信学会 ソフトウェアサイエンス研究会
– 特定: ソフトウェア品質シンポジウム SQiP
39
40. 研究者の評価
• 論文数、被引用数
– h-index: 被引用数がh以上の論文数h以上
– Google Scholarで研究者をチェックしてみよう
http://scholar.google.co.jp/
• 外部資金獲得額
• 本来は研究の中身・価値、その社会貢献・インパクト
– Bruce C. Gibb, “Lies, damned lies and h-indices”
– ペリプラノン, “Impact Factorかh-indexか、それとも・・・”
40
41. お願い: IPA RISE委託研究 (研究代表: 鷲崎)
「測定評価と分析によるソフトウェア製品品質の実
態定量化および総合的品質評価枠組みの確立」
• 2015-2016年間、国内約40製品の品質の実態調査
• 内部品質、外部品質、利用時の品質を定量的に測定
評価、影響関係を精密かつ総合的に明らかに
• 品質間の関係を総合的に実証した初のベンチマーク
• 測定評価対象の公募等の詳細は9月頃を予定
41
影響
利用時の
品質
外部品質内部品質資源/組織/プロセス品質属性
ソフトウェア システム 業務開発プロセス
……
……
……
……
……
……
資源,組織,環境
対象
どのように影響
しているのか?
どのように測定評価
すればよいのか?
研究の範囲
Hinweis der Redaktion 基準連関妥当性というものがあります.これは、何らかの外的基準(基準値という)との相関
構成概念妥当性というものがあります。これは、なかなか言いにくいのですが、その構成概念から予測されるようなことが実際に起こるか,
内容的妥当性というものがあります。これは専門家などの個人的かつ主観的判断を通してなされる妥当性判断