20140719　初期研修医を対象とした倒像鏡検査教育　＠日本医学教育学会

1. 20147月19日第46回日本医学教育学会
初期研修医を対象とした
眼底診察法の教育における
直像鏡と倒像鏡の位置づけ
加藤浩晃1）2）、錦織宏2）
1 眼科学教室
2）京都大学医学教育推進センター

2. ＜眼底検査の手段＞
背景①
直像鏡倒像鏡眼底カメラ
デジタル
手持ち型
無散瞳眼底カメラ
PanOptic® VersaCam®

3. 背景②
初期研修医の学習目標の一つに眼底の診察があるが
後

4. は大変まれである（Bruce, 2011）。
医学生のときに直像鏡による眼底の診察をうまく習得できないことが、
医師

5. !#$%おり
（Linda, 2013）、今まで直像鏡検査の習得方法として
さまざまな方法が検討されている（Mottow-Lippa L, 2009）が、
眼底

6. '()*+,-./01。

7. 背景③
一方で、眼底の診察方法としては直像鏡検査の他に、倒像鏡検査
もある。
2'(3/456

8. 7
一般的である。
もし初期研修医が直像鏡検査だけではなく倒像鏡検査の方法も
習得した場合、眼底診察の際に倒像鏡検査#8*+
4+

9. 3/9:;

10. =

11. ?@

12. 初期研修医を対象とし、眼底診察のために
倒像鏡検査を学ぶことの意義について
一部を明らかにする
目的

13. 方法
Experiment study
（Medical Education 2008）
・Description：“What was done？”
・Justification：“Did it work？”
・Clarification：“Why or how did it work？”

14. 方法
Experiment study
（Medical Education 2008）
・Description：“What was done？”
・Justification：“Did it work？”
・Clarification：“Why or how did it work？”

15. 方法
【教育対象】
京都

16. 9人
（卒後1AB4人、卒後2AB5人：男性6CDE3人）
【教育方法】
倒像レクチャー＋実技指導（30分）
個々でのトレーニング（シュミレータ―、ヒト）
プログラム評価のためのアンケート

17. アンケート項目
1．視神経乳頭が診察できるようになるまでの時間（習得時間）
①シミュレータ（模擬眼）②ヒト（散瞳） ③ヒト（無散瞳）
2．直像鏡と倒像鏡の学びやすさ（10段階評価）
3．直像鏡と倒像鏡を用いた診察の際のストレス（10段階評価）
4．今後

18. 2'(/6

19. FG%3?9H

20. 結果①：教育内容
① 倒像鏡の固定
② レンズを目から遠ざける
③ ①＋②を合わせる

21. 結果②-1：習得までの時間
7
6
5
4
3
2
1
0
＜シミュレータ＞
0.5 1 1.5 2 2.5 3
＜ヒト（散瞳）＞ ＜ヒト（無散瞳）＞
7
6
5
4
3
2
1
0
5 15 25 35 45 55 65 75 85 95
人数
7
6
5
4
3
2
1
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112131415
時間時間時間
中央値：0.5 時間
（0.53時間）
中央値：2 時間
（115時間）
中央値：10 時間
（5100時間）

22. 結果②-2：直像鏡と倒像鏡の学びやすさ
8
7
易← 学びやすさ→難
6
5
4
3
2
1
直像鏡が学びやすい
3人
倒像鏡が学びやすい
6人
0
A B C D E F G H I
直像鏡
倒像鏡
研修医

23. 結果②-3：直像鏡と倒像鏡の診察時ストレス
10
大← ストレス→小
9
8
7
6
5
4
3
2
1
倒像鏡の方がストレス
1人
直像鏡の方がストレス
8人
0
A B C D E F G H I
直像鏡
倒像鏡
研修医

24. 結果②-4：今後眼底診察はどちらか
直像鏡検査：0人
倒像鏡検査：8人
両方：1人
【 】
1．'(I

25. JK

26. LMN6人

27. “
!#!$$%%”
“直像鏡'(
) *+$,-

28. 2．観察範囲：3人
./012,%$3$41あり・・・”
“・・・56789,:
;;;=%

30. 考察①
・初期研修医が直像鏡検査だけでなく倒像鏡検査も習得した場合、
倒像鏡検査も考慮する可能性がある。
HO

31. PQ'RS/6TUV

32. WXYZ
が困難なことも予想される。
HO 2'(

33. /
[N]^HJK

34. LMH_(`a
[6N]^HTUV

35. WXYZ

36. 考察②
・眼底診察は共用試験OSCEや初期研修医の学習目標となっている。
HO 3!bcJd+#$%+

37. /Me

38. 'R
医ではないか。
?@AB89
眼科診察
1.8％
隠岐 病院
白石吉彦先生、白石裕子先生
眼底診察まで必要なのは
0.1％以下

39. 考察③
HO 2'(fghij5kl@
・共用試験OSCEmno

40. pqSr+sBt
u2'(vw+

41. /xy

42. z{9|
HMe3

43. 'R

44. }~4+'(

45. €1.8％）
では眼底疾患（0.1％）よりも前眼部疾患（1.7％）の方が多い。
共用試験OSCE、初期研修医、プライマリケアの眼科診察の
学習目標として、前眼部疾患の診察を中心に考えるべき！

46. ・倒像鏡検査を学ぶことは眼底診察の選択肢を増やすことができる。
HO )*+'(

47. sBt/‚ƒ'Rvw
とすべきである。