2. 背景
組織の情報戦略を進めるため、 C IO へのニーズが高まっている
C IO 育成の枠組みはまだまだ課題
C IO 機能を実践するためのスタッフの育成が課題になっている
システム部門スタッフから C IO へのキャリアパスも見えていない
理論も重要であるが、実際に運用を行う必然性が高まっている
2
3. サマリ
行政 C IO 、関連スタッフ向けに3-5日間の集中講義を提供
すでに400人以上が受講した国内最大の C IO 関連研修
C IO 補佐官の受講が少なく、上級 PMO 要員が受講の中心になっているのが課題
• CIO 補佐官に学習意欲がない
カリキュラムをベースに講義をするとともに実践ガイドを提供
研修の対象を PMO から C IO へあがっていく人にフォーカス
C IO 視点(管理→ ガバナンス、 IT 投資→ 経営)
体系的な C IO / PMO 知識 情報視点の事業改革、業務改革
企業マネジメント C IO としてのセンス
エグゼクティブとしてのリーダーシップ、コミュニケーション PMO からの報告の読み方、判断基準
ユーザスキル標準( UISS )
CIO 現業部門
タ 役員など
ー
情報システム
ゲ
ユーザ
部門長、幹部
クラスが多い
ト ッ ここは行政機関ではあまりニーズがなかった
民間では MBA にアドオンするなどの形態でケース中心の講義がく
めると考えられるが現時点ではない
IT スキル標準( ITSS ) 実務経験
担当部長
クラスが
ベンダ 多い コンサルタン
ト
ユーザ視点の IT マネジメント
企業マネジメント
エグゼクティブとしてのリーダーシップ、コミュニケーション
3
4. 人材育成のための全体コース体系
統一したカリキュラムによる人材育成強化を実施中。
検討中
( 201 0- ) ( 2009- ) ( 2004- )
大学 C IO
教育 C IO
民間CIO向け 4 日間 民間CIO候補向け 9 日間 行政CIO関係者向け 5 日間
カリキュラム B カリキュラム A
( H 21 ) ( H1 7 ) 農業 C IO
カリキュラム B 1
カリキュラム B
カリキュラム 医療 C IO
( H 22 ) B 2 ( H 22 )
4
5. 体系化された官民 CIO コース
行政 C IO コースは、もともと日本版 C IO コアコンピタンスや U IS S を元にカリ
キュラムを整備し、コース運営を行ってきた。
民間 C IO 等の助言を受けた新しい知識体系の整備を受け、コースの改定を行っ
た。
C IO 育成カリキュラム策定委員会が整理した民間カリキュラムは考え方を重視
し、ケース中心のカリキュラムとなっている。行政カリキュラムは、従来から
の考え方を踏襲し、即戦力を重視し、知識の頭出しと実際の業務シナリオ重視
のカリキュラムとしていく。
行政 次期行政 C IO コース
既存のCIO育成事業
本事業の成果
C IO 育成カリキュラム策定委員会
CIO コー 活用例
ス カリキュラム テキスト
日本版 目指すべきCIO像、 大学、シンクタンクに
CIOコアコンピタンス 改訂 CIOに求められる (準拠) よる講義中心の教育
(
経済産業省、H15作成) 知識体系
民間 C IO コース
新規のCIO育成事業 MBAによるケース
を活用した教育
準拠 カリキュラム テキスト
e-ラーニングを活用
現役CIOの経験を基にし た した教育
CIOのカリキュラム案
教育目的に応じて適宜選択、カスタマイズして活用 自社の課題認識に基
づく上司による教育
5
6. 目指すべき C IO 像
C IO は、情報システムの最適化の役割に加えて、組織や部門を超えて国
全体を俯瞰した、社会や行政の変革を推進する主導的役割が求められる
。
民間の C IO 定義を元に以下のように C IO 像を定義する。
ミッション(役割) 役割定義
国内外の事実に基づく情報を組織的かつ系統
Chief 的に蓄積、分析、活用し、新しい社会を創造
情報活用によるビジョ する。そのために、ビジョン・政策立案、実
Intelligence 目
Officer ン・政策の創造 施上の各種の意思決定に有用な知識や洞察を
指
生みだす仕組みを整える。
C す
I Chief 部門や組織を越えてグローバル全体を横断し べ
社会横断のビジネス変 て、 IT を活かした「社会・行政モデルの変革 き
O Innovation
Officer 革 」「業務プロセスの変革」を推進し、国全体 C
の競争力向上に貢献する I
O
Chief 政府や府省全体のIT活用を俯瞰し、業務、
ISの構造と共に、政府や府省全体のIT部 像
Information ITガバナンス確立 門の機能と役割を変革し、組織の“全体最適化”
I Officer 実現に貢献する
T Chief 情報システムの適切な運用や管理を行い
部 Information 、組織内の情報システムの最適化を実現
門 System
情報システムの最適化 する
長 Officer
6
7. CIO のための新しい知識体系
C IO 像を実現するために、 C IO 育成カリキュラム策定委員会では知識体系を以
下のように定義した。
主に企業に蓄積された情報や情報技術( IT )を活用したビジネスモデルの変革を担
経営戦略 うために必要となる経営学や社会潮流に関する知識を指す
企業内外の情報を蓄積、分析し、活用する際に必要となる概念や具体的な手法に関す
情報活用戦略 る知識を指す
C 業務改善・プロセス改革を実施するにあたり求められる、企業の業務プロセスを分析
業務・プロセス改革
I する手法(モデリング手法)や業務改善手法に関する知識を指す
O IS 戦略・ IT ガバナンス
企業の全社戦略や事業戦略の実現を目的として、企業グループ全体の複数の情報シス
テム( IS )を最適に利活用するための計画の立案・実行に必要な知識を指す
企業全体の視点から、情報システムに関する投資管理の仕組みを構築し、コストおよ
IT 投資管理 び効果の見直しや調整を行うための概念、手法に関する知識を指す
企業の IT 活用を円滑に行うことを目的として、企業の IT 人材の育成、評価、及び
組織、人材育成 組織運営の仕組みを構築、管理するための概念、手法に関する知識を指す
IS の最適化を検討する際の前提として、情報システムの歴史と進化の変遷や基礎的
IT 技術変革潮流 な IT に関する知識、最新の IT 動向に関する知識などを指す
企業の IT に関するリスク(情報セキュリティ・コンプライアンス等)を管理するた
長I IT リスク管理 めの概念、手法に関する知識を指す
T IS の個別プロジェクトの目的の達成のために求められる計画の立案・実行に必要な知
部 IS 実行管理 識を指す
門 プロジェクト管理
IS の構築にあたり、想定する品質、コスト、納期を達成するために適用するプロジェ
クトマネジメント技法に関する知識を指す
IS の適切な調達を行うために求められる調達戦略立案、外部委託先管理等に関する知
IT 調達管理 識を指す
7
9. 研修の特徴
受講対象者のニーズにあった研修構成
解説プレゼンテーション
WHAT + HOW 各種ガイド
テンプレート
H o w to d o ,
to m ake
to g u id e 要するに、
to c h e c k 持って帰って使え
to e valu ate e tc . るもの
CIOや補佐官に求められるのは、中途半端
な知識や個人的体験談ではなく、高品質な実
行力
満足 不満
9
10. 行政 CIO のための総合運用フレームワーク
O JT も含んだ総合的な人材育成フレームを構築
カリキュラムを元にした C IO コースは、限られた時間の中で全てを教
えるのではなく、あくまでも勉強の頭出しと最低限の実務基盤作り。
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検証結果
カリキュラム
科目
連携 参照
科目 別
ガイド
・・・
詳細は既存ガイド
を参照
ラ
・・・ イ
C IO 参照 ライフサイク
フ
サ
知識体系 ルに沿った イ
科目構成 参考書 ク プロジェクト
参照 兼
ル
レビュー体系
ガイド群
U IS S
CIO /PMO の
・勉強の頭出し 業務モデル( O JT )
CIOコース ・重要事項の講義
・演習による経験の共有
全体体系維持のフレームワーク 10