Ppt takahashi
- 4. システムの複雑性の指標
情報エントロピーと相互情報量
自己組織化するシステムにおける情報エントロピー 散逸構造論、非平衡開放系
・エントロピーの低い状態 : 情報を獲得して行動が自己組織化
・エントロピーが増える : 情報を獲得していない,異なる安定状態に移行
・エージェントと環境のエントロピーのやりとり[Parunak 2001]
・非平衡開放系としてのMASにおけるエントロピーのふるまい[Guerin 2004]
エージェントにとっての情報の価値を定量化する相互情報量
・相互情報量が大きい : 情報がエージェントにとって意味のあるものとなっている
・相互情報量が小さい : 情報がエージェントにとって意味のないものとなっている
・エージェントの相互作用の定量化[西川 2004]
・セルオートマトンの複雑さと計算能力の指標[Langton 1990]
こうした指標を用いたシステム間の比較は行われていない
- 5. 研究概要
問題の難易度 新しい指標
知見
既存の問題群
順序関係を導く
発現したエージェント群の複雑性
- 6. 協調荷押し問題 概要
MASの協調行動を促す問題設定 [大倉2008][片田2008][伍賀2007]
均一な自律エージェント 荷の数字は押すために必要なエージェント数
5 3 2
ゴール
シミュレータとしてODEを使用
様々な設定 : エージェント数 , 荷の数 , 配置
設定により,難易度がどのように変化するかは不明
- 7. 問題一覧
下図のようなエージェント数,荷の配置でシミュレーション
エージェント数n体,荷の数m個の設定をnAmPと表記する
1A1P 2A1P
1 2
2A2P 3A1P 3A2P 1 3A3P 4A1P
1 2
3 1 4
1 1
1
4A2P 1 4A4P 5A1P 5A2P 1 5A3P
2 1
1 5 3
2 1 4
1 1
6A1P 6A2P 1 6A3P 1 6A6P
1 5A5P 3 1
1 2 1
1 6 1
1 3
1 3 1
1
- 8. エージェントの入出力
Input0~7 0or1 IRセンサ
Input8 -1~1 エージェントとの距離(2m以下)
Input9 -1~1 〃(2m~5m)
Input10 -1~1 〃(5m~)
Input11 -1~1 エージェントとの角度sinα
Input12 -1~1 〃cosα
GAによって学習 Input13 -1~1 荷との距離(2m以下)
Input14 -1~1 〃(2m∼5m)
最近のエージェント
Input15 -1~1 〃(5m∼)
最近の荷 Input16 -1~1 最近の荷との角度sinβ
y
Input17 -1~1 〃cosβ
針路
Input18 -1~1 エージェントの針路sinγ
α β
Input19 -1~1 〃cosγ
x
γ Output0 -1~1 左モータの出力(目標角速度)
Output1 -1~1 右モータの出力
- 9. 情報量の計算
各エージェント毎に観測された入出力の確率分布から
情報エントロピーと相互情報量を計算
IN={input0,input1, 入力 OUT={out0,out1}
・・・,input }
19
出力
PIN POUT
情報エントロピー 相互情報量
p(out, input )
H (OUT ) P(out) log P(out) I (OUT ; IN ) p(out, input ) log
out in P(out ) P(input )
H (OUT ) H (OUT | IN )
出力のエントロピー = 行動の多様性 入力と出力の相互情報量 =センサの重要性
出力のエントロピーで割ることで入力が
出力に与える割合を算出
- 11. 研究概要
問題の難易度 新しい指標
知見
既存の問題群
順序関係を導く
発現したエージェント群の複雑性
- 12. 設定毎に発現したエージェント差
「タスク達成に要求されるエージェントの多様さ」 =設定の複雑性
とすると
「一つの設定で発生したエージェントの差」=設定の複雑性
各エージェントの相互情報量をベクトルとして捉え距離を算出
エージェント1の各相互情報量 エージェント2の各相互情報量
A1 = {IR 1, Ar1 , Ad1 , Pr 1, Pd1 , D1} A2 = {IR2 , Ar2 , Ad2 , Pr2 , Pd2 , D2}
( IR 1 IR 2 ) 2
( Ar 1 Ar 2 ) 2
エージェント間の距離= ( Ad 1 Ad 2 ) 2
(Pr 1 Pr 2 ) 2
( Pd 1 Pd 2 ) 2
( d 1 d 2 ) 2
- 13. 設定毎に現れるエージェントの違い
エージェント間の差が大きかった問題設定順に並べたもの
エ
ー
ジ
ェ
ン
ト
間
の
距
離
各設定
エージェントや荷の数に応じて差が大きくなっていない
- 15. 動作からの考察
最も相互情報量に差のあったエージェントを比較
5Agents 3Packagesのデータ
2体のエージェントでは挙動やセンサ
の使い方に差が見られる
1つのニューラルネットワークに多様な
Goal Line
計算を要求される設定
エージェント2 エージェント5
- 16. 出力のエントロピーと相互情報量から見る性質
全エージェントのエントロピーと相互情報量
設定に応じた自己組織化
(センサの重要性)
(行動の多様性)
行動の多様性が求められる問題ほど入力の情報の価値が高い
- 17. まとめ
問題の難易度 新しい指標
知見
エージェントの数や荷の数で
は決まらない
既存の問題群 エージェントの差が大きいほど
多様な計算を要求され,複雑
順序関係を導く
発現したエージェント群の複雑性