Abstract nishioka g
- 1. 複雑系工学講座・寄附講座 卒業論文 (2006 年 2 月 16 日)
複数飛行船シミュレータの開発と飛行制御に関する基礎研究
複雑系工学講座 調和系工学研究室 学部 4 年 西岡 良太
Development of Simulator for Flight Control of Multiple Blimps
Research Group of Complex Systems Engineering,
Laboratory of Harmonious Systems Engineering
BC4 Ryouta Nishioka
概要
近年エンタテイメントロボットとして様々なロボットの開発が行われている.
しかし,その多くは地上を活動の場とするロボットである.そこで 3 次元を自
由に移動できるロボットとして室内用小型飛行船を取り扱う.小型飛行船は機
体の大部分がバルーンで構成されているため他の飛行ロボットよりも安全であ
るといえる.さらに,バルーンの色や形を比較的自由に設計できるのでエンタ
テイメントロボットとして人を楽しませることが期待できる.
本研究では複数の飛行船が一定距離を保って移動することをエンタテイメン
ト飛行として考え,実機をモデル化しシミュレーションによって複数台の飛行
船における飛行制御についての検証を行う.シミュレータ内の飛行船のパラメ
ータは実機から得られた値に基づいて計算している.
飛行船のセンサには,複数の飛行船を色で判別して距離を推定できるカメラ
センサを用いる.距離を一定に保つ制御を行うためには少なくともセンサ内に
飛行船を捉えておく必要がある.このため,センサ内に飛行船を捉えるために
水平角度が一定以上になったときに回転動作を行うことで水平角度を制御する
手法を提案する.
結果として,距離を保つ動作の中に回転動作を行う制御を入れることで保つ
距離が近い場合や水平角度が大きくなった場合には,距離を保つ対象の飛行船
をカメラ画像内により長い間捉えることができることがわかった.