1. 科学展示から
科学技術コミュニケーションを考える
2009.6.5
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット
石村源生

2. この講義の目的
1. 典型的な科学技術コミュニケーションの場である科
学館の役割と展示の機能について、私が携わった
事例を中心に紹介する。
2. 海外の科学館・博物館の事例を紹介する。
→ 多様な科学技術コミュニケーションのあり方を考え
る際のヒントをつかんで欲しい。

3. 自己紹介

4. • 知覚心理学・脳科学の研究員をした後、科
学技術館（東京・北の丸公園）に転職。
• 展示ディレクターとして、様々な科学館・理
工系博物館の
1. 展示企画ディレクション
2. 施設構想立案
3. 運営コンサルティング
などを行ってきた。
2005年9月より現職。

7. 科学館展示の役割と機能

8. 科学技術コミュニケーションの
メディア(方法）
• 書籍・雑誌・新聞 • サイエンスショー
• テレビ・ラジオ・映画 • ワークショップ
• 科学館展示 • 講演会
（理工系博物館） • コンセンサス会議
• 学校の授業 • サイエンスカフェ
• 科学実験・工作キット • 口コミ
• 科学学習用ソフトウェア • ・・・
• インターネット

9. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

10. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

11. 三洋電機 ソーラーアーク
(岐阜）

13. 太陽電池科学館ソーラーラボ
（三洋電機ソーラーアークウェブサイトより）

14. 太陽系重さ比べ

15. 22億分の1の恵み

16. 太陽を記す

18. 心地よい風投票装置
大成 風のミュージアム（東京）

21. Universum Science Center
(Bremen, Germany)

22. （Universumパンフレットより転載）

23. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

24. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

25. アークビューカフェ
(ソーラーアークエリア）

26. コミュニケーションテーブル

34. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

35. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

36. 科学的情報の可視化

37. 太陽電池の原理模型
(ソーラーラボ）

39. Science Museum
(Boston, USA)

40. 「技術系企業のミッション」の
可視化

41. ソーラーラボ コントロールデッキ
グラフィックコンテンツ リニューアル
• 目的
– 三洋電機の環境関連事業、特に太陽電池事業
とソーラーアークエリアの運営、そして企業とミッ
ションとの関係性を整理し、全体像を描く。

46. 方針
• 各事業活動はそれぞれ上位目標を持つ。
• それら全てが最上位目標を実現するための
直接、間接の手段になっている。
• その観点から太陽電池事業やセルのスペック
について語る（＝各事業活動を「環境の言
葉」で語る）。

47. 方針
• そうすることによって初めて、例えば、セルの
スペックそのものには興味のない一般の来館
者にとっても、「上位目標」を三洋電機と共有
できる。
• 自分と三洋電機は無関係ではない、というこ
とが納得できる。

48. 方針
• また、ソーラーアーク本体、そしてエリアの活
動の意味を、明確に位置付けるための議論
の土台をつくることができる。

49. グラフィックコンテンツ リニューアル
基礎資料
• タイトル
– 三洋電機の事業活動とミッションとの関係についての試案
• 地球環境問題への3つのアプローチ
• ねらい：
– 「三洋電機が「地球市民」として、持続可能な未来社会の
実現のためにトータルでどのような役割を果たすのか？」
「その時、企業ミッションに照らし合わせて、三洋電機の太
陽電池事業、ソーラーアークエリアにおける活動はどのよう
に位置付けられるのか？」という問題を整理すること。

50. （pdfファイル）

54. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

55. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

56. ソーラーラボ
館内

57. フロアマップ

59. わたしの太陽

60. もしも太陽が・・・

64. モノリスヒット
（ソーラーアーク 屋外展示）

67. 科学館展示のメディアとしての特長
1. 来館者の「身体」をチャンネルとした体験を提
供する。
2. 来館者同士の対面コミュニケーションを促す。
3. 情報や概念を可視化する。
4. ｢モノ」による表現の魅力を伝える。

68. 北米の科学館・博物館の
事例

69. ボストン科学博物館

96. シカゴ科学産業博物館

116. エクスプロラトリウム
（サンフランシスコ）

121. マリアン・コシュラン科学博物館
（ワシントン）

123. オンタリオ･サイエンスセンター
（カナダ・トロント）

142. 私たちは、ここから何を学べるか？

143. 専門分野の垣根を越える

144. 扱うテーマの制約に挑む

145. 施設と来館者の境界を越える

146. 枠を超える発想

147. radical

148. 根源的・基礎的

149. A B C D E F

150. A B C D E F

151. A B C D E F

152. A B C D E F

153. A B C D E F

154. A B C D E F

155. A B C D E F

156. 根っこを掘り下げることで、
つながりが見えてくる