2014年度選科A集中演習：企画に対する批判をどう受け止めるか

1. 企画に対する批判を
どう受け止めるか
選科演習A集中演習
2014年8月23日
北海道大学CoSTEP
石村源生

2. 企画に対する批判をどう受け止めるか
•「批判」は貴重な情報源である。
– その批判が正しいかどうかに関わらず、「世の中の人が企画をどう受け止
めがちか」を知る貴重なマーケティング情報になる。
– 企画チームのメンバーには持ち得ない、新鮮な視点を獲得できる。
– 感情的に反論したり防衛的になったりするより、一旦耳を傾けてみること。
•「批判」は企画のロジックを鍛える。
– 批判に丁寧に答え、相手に納得・共感してもらおうと努力することで、企
画のロジックが鍛えられる（どう反応するかは状況次第）。
– また、批判に応答できるようにあらかじめ準備しておくことも重要。そのた
めには内部で十分批判的議論（ネガティブチェック）をしておくことが必要。
– ただし発想やモチベーションをつぶしてしまわないように、ネガティブチェッ
クのタイミングと「程度」には注意。
•“誰を”納得させるのか、“何で”納得させるのかを見誤らない。
– 目の前の批判者に反論して納得させるのが重要なのか、批判者の後ろに
いる潜在的な関係者を納得させるのが重要なのか、俯瞰的視点を持って
考える。
– 「議論」で納得させるのか、「企画」そのもので納得させるのか。

3. 企画に対する批判をどう受け止めるか
•「批判」に対して腹をくくる。覚悟する。
– どんなに素晴らしい企画でも批判は必ずあるものだと覚悟する。
– 批判に真摯に応答しながらも、自分の中のプリンシプル（原理原則・価値
観）、企画のコンセプトはしっかり保つ（保てるように準備しておく）。
•「批判」を“仕分け”する。
– 批判に従って企画を改善しようとしても、そもそも複数の批判の中には両
立し難いものがある（例：時間が長すぎる vs. 短すぎる）。
– 数多くの批判を受けて改善を重ねていくと、どんどん実施コストがかさみ、
企画が“重く”なりすぎる。
– 企画の目的・コンセプトに照らし合わせて、どの批判をどう取り入れるか
（／取り入れないか）を、主体的に取捨選択する。
•時には「批判」をスルーする。
– 批判は誠実に受け止める（＝大原則）。
– 一方、あまり批判を深刻に受け止めてばかりいては疲弊する。
– しかし、唯我独尊になって貴重な学びの機会を失うのはもったいない。
– 自分が弱っている時はスルー、元気な時は腹をくくってしっかり受け止める、
ぐらいの気持ちで。