社内の勉強会用にオブジェクト指向の基本的なところをごく簡単にまとめてみました。 slideshare初めてな上に英語弱いので使い方やカテゴリ分けがあっているのか自信なし

1. いまさら学ぶオブジェクト指向
2014年2月28日 平山 大輔

2. 今日の内容
なぜオブジェクト指向なのか
５分でおさらい
活用方法
応用シーンを増やすには
実践事例

3. 1.なぜオブジェクト指向なのか
次々と開発される言語の新機能は、ほぼ全てオブ
ジェクト指向が前提の技術。
⇛理解していないと活用できない。
ラムダ式、匿名メソッド、Generics…
拡張性が高いプログラムが作れる

4. なぜオブジェクト指向なのか
単体テスト自動化を有効に導入するためにはオブ
ジェクトの分割が必要。
適切な場面で活用することで品質・開発効率が大
幅に上がる。

5. 2.5分でおさらい
「オブジェクト指向」って？
オブジェクト指向の３要素
カプセル化
継承
多態性(ポリモルフィズム・ポリモーフィズム)

6. 「オブジェクト指向」って？
オブジェクトを中心に考えること。
対義語（両立も可能なので語弊があるが。）
手続き指向

7. カプセル化
データと処理を一箇所にまとめること。
「クラス」で実現する。
内部で完結する処理は外に見せない。
オブジェクト指向の中心にある概念。
＝３要素で一番重要

8. 継承
ある型の性質を別の型に全て引き継ぐ性質。
「継承」で実現。

9. 多態性
ある要素が複数の型で共通しているという性質。
「インターフェース」で実現。

10. 3.活用方法 カプセル化
最近の言語であればあらゆるところで使用されて
いる。
１レコード毎にデータをまとめる。（DataSet）
データと関連する処理をまとめる。（String）

11. プログラム例
商品ごとに料率の異なるフィーを計算する。
Class 商品{
long 金額;
public double フィー計算
(商品一覧){
double 料率;
double 金額;
public double フィー取得(){
for(商品:商品明細 商品一覧){
return this.金額 * 料率;
}
金額 +=
}
商品明細.フィー取得();
}
return 金額;
}

12. 例のポイント
「商品明細.フィー取得();」で商品ごとに異なる料
率が正しく適用される。
カプセル化することで内部の値を使用するため間
違った引数を渡されることもない。
データに直接アクセスせず、処理を通すことで、
変更に強くなる。

13. でも・・・
それって配列とか使えば普通に作れるんじゃ？
「金額配列」と「料率配列」を作成して値の個数
分だけforで回せばできるよね。
共通関数作ってパラメータ渡せばいいんじゃない？

14. その通りです。が、
オブジェクト指向でしか実現できない処理は無い。ただ
し・・・
属性が増えた場合も１商品内の属性は商品クラスにまとめ
ておけば、属性の管理がしやすい。
クラス内のメソッドを使用することで、確実にその商品だ
けの情報を扱える。誤ったパラメータが来ることもない。
変更時の影響範囲が最小限となる。

15. カプセル化 まとめ
オブジェクト指向の中心にある概念で超重要。
同じ集合のデータと処理はひとまとめにする。
保守性、可視性が向上する。

16. 3.活用方法 継承
ある型の性質を別の型に全て引き継ぐ性質
⇛メンバ（変数、メソッド）を無条件に引継ぐ
使用シーン
同じ属性を引き継ぎたい
同じ属性を共有したい

17. 例（例え話で考える）
サイズの違う同じシリーズのテレビがある。
内部で必要な部品も機能も全て一緒。
サイズだけが違う。
ベースとなるテレビ（クラス）を共通化（継承）
して、外装と表示方法だけをサイズ毎に分ける。

18. 例（プログラムで考える）
処理の先頭と最後で開始ログと終了ログを出力す
るバッチプログラムを作る。

19. // 親クラス
abstract class BatchBase{
// コンストラクタ
public BatchBase(String PgId){
}
// メイン処理
public void main(){
system.out.println(PgId + “開始”);
mainProc();
system.out.println(PgId+”終了”);
}
// メイン実処理
abstract public void mainProc();
}

20. // 子クラス１（BaseBatchを継承）
class BatchA extends BaseBatch{
// メイン実処理
public void mainProc(){
商品マスタ洗替処理・・・・
}
}
!
// 小クラス２（BaseBatchを継承）
class BatchB extends BaseBatch{
// メイン実処理
public void mainProc(){
前日売上集計・・・
}
}
これでmainProcの前後に
開始ログ、終了ログが
出力される。

21. 補足「abstract」とは？
仮想クラス、仮想メソッドを定義するキーワード
宣言だけして実体がないことを表す。
仮想クラスは継承するためだけに存在するクラス
仮想メソッドは継承したクラスに存在することを
保証する（実装を強制する）メソッド

22. 3.活用方法 インターフェース
ある要素が複数の型で共通しているという性質
メソッドの実装を強制することで、そのメソッドの存
在を保証する
保証を元に、異なるクラスを同一のように扱う
使用シーン
類似処理をクラスや処理内容を意識せずに同じように
扱いたい

23. 例（例え話で考える）
車にはハンドル、アクセル、ブレーキがある。
車種によって、
ハンドルでタイヤの向きを変える仕組み、
アクセルでタイヤを回す仕組み、
ブレーキで減速する仕組み
は違いがあるが、通常、車種や内部の仕組みを意
識して操作方法を変えることはない。

24. 例（プログラムで考える）
登録したマスタに対して承認処理が必要
承認操作は対象マスタに関わらず同じ機能ででき
る
各マスタ毎に承認処理の内容（登録処理）が違う

25. // インターフェース定義
interface approval{
// 承認処理
public void approvalMain(param);
}
// 商品承認クラス（approvalインターフェースを実装）
class itemApproval implements approval{
public void approvalMain(param){
商品マスタ承認情報登録処理
}
}
// 店舗承認クラス（approvalインターフェースを実装）
class shopApproval implements approval{
public void approvalMain(param){
店舗マスタ承認情報登録処理
}
}

26. !
// メイン処理
class Sampl1{
// インターフェースをパラメータで受け取り
// approvalMainを実行する
public void approvalProc(approval ap){
前処理();
ap.approvalMain();
後処理();
}
}

27. !
// メイン処理
class Sampl2{
// 複数の承認処理をまとめて実行する
public void approvalProc(approval ap){
approval apList(2);
apList(0) = new itemApproval();
apList(1) = new shopApproval();
// 実体は異なるクラスだが同じ変数に代入して処理できる
for(approval ap : a pList){
ap.approvalMain();
}
}
}

28. 補足
インターフェースはメソッドの存在を保証するだ
けで、そのメソッドが必ずしも類似の処理をして
いるとは限らない。
全く異なる処理を実装することも可能。
でも、「ブレーキを踏んだら加速する車」を作っ
てはいけない！

29. 4.応用シーンを増やすには
どうやればオブジェクト指向を効果的に扱えるよ
うになるのか？
よくできたサンプルを見るのが一番良い。
そんなサンプルどこにあるの？
「GoFのデザインパターン」としてまとめら
れている。

30. 5.実践事例
実際にプロジェクトで使用した事例を紹介。

31. おまけ
オブジェクト指向というと画面プログラムという
イメージがある方もいると思ったので
敢えてバッチぽいサンプルにしました。
画面ももちろんですが、バッチでも有効なのです。