004聖フランシスコ病院　褥瘡予防のポジショニング (1)

1. ポジショニングパート②
褥瘡予防のポジショニング褥瘡予防のポジショニング
聖フランシスコ病院
褥瘡予防対策委員会作成

2. ポジショニング
運動機能障害を有する者に，クッションなどを
活用して身体各部の相対的な位置関係を設定
し，目的に適した姿勢（体位）を安全で快適に保し，目的に適した姿勢（体位）を安全で快適に保
持することをいう

3. 褥瘡予防のポジショニング
体位変換時に起こる圧とずれをいかに小さくす
るか、また、圧分散のよい体位づけ(ポジショニ
グ)をどう行うかが重要であるグ)をどう行うかが重要である

4. 仰臥位から座位・座位から仰臥位
ベッドの「背上げ・背下げ」機能により方向付けられ
る力と、患者の身体に生じる重力に従い落下する
力が生じ創を大きくしたり、ポケットを発生させたり
する

5. 背抜きの必要性
「背抜き」とは、背中から臀部にかけて生じる圧
やずれを解放する方法で、違和感や痛みを軽
減するとともに、皮膚表面に起こるずれを調整
するする
褥瘡が発生するような患者の場合、「背抜き」を
行わないと、創の拡大やポケットの形成を誘発
するリスクが高まる

6. 背上げケア時の臥床位置
身体の屈曲点と
ベッドの屈曲点をそろえて
背上げを行うことが基本

7. ベッドアップの手順
①身体の屈曲点(大転子部)とベッドの屈曲点を
合わせる

8. ②ベッドの足元から上げる
（足元のギャッジアップは15度～20度）
大腿部で身体を支え、足元へのずり落ちを減らすために足元を
あげる
※足元のギャッジアップ機能のないベッドでは枕を代用する

9. ③次に頭側を上げる。

10. 背抜きの方法

11. ④背抜きをする
背部全体を浮かせる方法
①肩部から仙骨部まで(背部
全体)をしっかりベッドから
浮かす
②肩などの大きい関節に
しっかり手をあて、中心(脊
柱線)を超えるようにしっか
り浮かせる
※このとき患者の両手は腹
部上に乗せておく

12. ③反対側の上体を浮かせ
る。介助者のいない側
へ上体をむける場合、
患者がベッドから投げ出
されないようにしっかり
保護しながら、逆側と同
様に仙骨部まで浮かせ様に仙骨部まで浮かせ
るようにする
※抱き起こすように背部
全体をしっかり浮かせて
もよい

13. ④両下肢にも張り付き
による違和感がある
ため、下腿から踵部を
浮かせて圧を抜く
⑤臀部に手を入れ、臀
部の圧を解消する
⑥手をもとに戻し、背部⑥手をもとに戻し、背部
の張り付きが解消され
たかを確認する
• 寝衣やシーツの乱れ、
しわの有無も確認す
る

14. ベッドを押し、ずれ圧を調整する
①スプリングを利用しながら
ベッドを押す
②患者のベッド周辺から中
心(脊柱線)に向かってしっ心(脊柱線)に向かってしっ
かり手を挿入し、ベッドを
押す
③背抜き後にシーツのしわ
を直す

15. ベッドダウンの手順
①ベッドを下げる場合は、頭側から下げる。
②次に足元を下げる。

16. ベッドダウンの手順
①片方ずつ浮かし、背抜きを行なう。脊柱線よりも
深く体を浮かせるようにする。
②両下肢も浮かせ、シーツや寝衣のしわを伸ばす。

17. 【【参考・引用文献参考・引用文献】】
・・ 褥瘡予防ケア褥瘡予防ケア
＊プレゼン＊サポートツール＊プレゼン＊サポートツール ケープオリジナル素材集ケープオリジナル素材集
・・ 田中マキ子：動画でわかる田中マキ子：動画でわかる 褥瘡予防のためのポジショニング褥瘡予防のためのポジショニング
中山書店中山書店 20102010年年88月月1010日日
第第77刷発行刷発行
・・ 田中マキ子・栁井幸恵：必ず見つかる田中マキ子・栁井幸恵：必ず見つかる ポジショニングのコツポジショニングのコツ
中山書店中山書店 20112011年年99月月1515日日
初版第初版第11刷発行刷発行

18. 聖フランシスコ病院
褥瘡予防対策委員会作成
2013年11月
Ｖｅｒｓｉｏｎ1-2