拡大期に入り、管理者の意識改革の必要性が急に高まってしまったとき、そんなケースではどう対処すればいいのでしょうか？一例を紹介いたします。

1. ZAC Inc.,
管理者のマネジメントへの意識を変えた事例
【ケース】
長くお付き合いをさせていただいているお客様からのご紹介でご縁を頂いた、中規模クラスの調剤薬局様のケ
ースです。定着率もさほど悪くはなく、特に大きな問題もなかったので、今までは管理者研修などの研修はやっ
てこなかった法人様でした。ただ、新卒で採用した方々のうち約半数が国家試験に落ちてしまった関係で、入社
前提で出店計画を進めていたこともあり、１人でも辞めると大打撃という状況になってしまいました。（売り手
市場に加え、エリアの問題もあり、非常に採用がしにくいという事情もありました）
そのような中で、「あの子とは合わない」という理由で引き留めもせず、「退職やむなし」という判断をした管
理者がいたことがきっかけとなり、今まではそれも数が多くないゆえに許してきたものの、今後、そういった意
識で取り組まれては会社が立ち行かないということで危機感を覚え、社長自ら、改革に乗り出すという運びとな
りました。そして、その管理者の意識改革の一つの施策として、管理者研修をお願いしたいと当社にお声をかけ
ていただいた法人様です。
【対策】
薬局長とブロック長の合同管理者研修を行いました。（１日研修）
マネジメントの基本的な４つのポイントから、部下と接するときの心得、コミュニケーションの取り方等をレク
チャーしました。マネジメントのポイントにおいては特に、ただ知識を詰め込むのではなく、研修を受けた方々
が「これをやったら自分が後々楽になる」、「早く試してみたい！」という認識になっていただけるよう研修を設
計しました。
【結果・効果】
今まで、新人や中途の方が入るとなかなか定着しないと言われていた店舗の管理薬剤師の方のアンケートに、
「今までずっと同じメンバーでやってきて、
そこに初めて新人が入ってきて、知識がないのはいいけど、
株式会社 ZAC News Letter Vol.6

2. ZAC Inc.,
コミュニケーションがとりづらい部下のことを「厄介」だと思ってきたけど、
これも自分の問題解決能力を高めるための手段なんだと思えるようになった。
機会に感謝したい。」
との記載があり、その後の働き方を見ていてもマネジメントに対する
考え方の変容が見られると社長からお言葉を頂いております。
元々いるメンバーの権利を守ったりすることにはかなりのエネルギーを傾ける方だったため、新たな視点を手に
入れた瞬間にエネルギーの使いどころをしっかりと判断できるようになったのではとのことでございました。
その他の管理薬剤師の方に関しても、意識の変容が見られ、薬局長会議においても、
「こういう部下にはどういう風に話をしてる？」などという意見交換が活発になったり、
「うちちょっと人多い気もするけど、〇〇さんのところ人たりてるの？」
と、自ら店舗同士で協力し合い、人を補い合う試みも始まったと伺っております。
余談になりますが、次回は、フォロワーシップ研修ということで、中堅社員向けにリーダー（管理者）の補佐
をどのように行っていくと、管理者としての準備ができて店舗や会社もうまくまわるのかという内容を行ってい
く予定となっております。「次世代の管理者育成をすることで、さらに現任の管理者の意識が高まるはず」とい
うのが社長のお考えであり、次なる課題は組織の「底上げ」ということになりそうです。トップの「決意」とそ
の決意を支える担当の方の「熱意」が、私ども外部の人間も含めた多くの人間を動かし、組織を変えていくのだ
ということを改めて実感させられたケースでした。
＜株式会社 ZAC について＞
2002 年設立。医療・介護業界の研修・コンサルティング事業において年間 250 回以上の研修と 91.7％以上の高
いリピート率という業界屈指の実績を誇る。人事評価制度コンサルティングからエグゼクティブ向けコンサルテ
ィング、階層別研修からテーマ別研修（接遇マナー研修、レジリエンス研修、コミュニケーション研修 etc）ま
で幅広く手掛ける。心と身体の健康をサポートするメンタルヘルス EAP 機関でもあり、個人向けのスクール事業
では、毎年数多くのカウンセラーやセラピスト、マナー講師を輩出している。
（HP：http://f-zac.com/index.html）
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株式会社 ZAC コンサルティング事業部 TEL 03-6821-5202 / FAX 03-6821-5203