「今日のチューリング賞」はチューリング賞受賞者を簡単に紹介するシリーズです。 今回は人工知能研究へ多大な貢献を果たしたことで知られるマービン・ミンスキーを紹介します。

1. 今日のチューリング賞
10.マービン・ミンスキー(1969年受賞)

2. コンピュータ・サイエンス分野において、
大きな功績を挙げた人物に対して送られる賞。
1966年開始。
受賞者は一年に一人のみ。
2018年4月現在、51名。
よって、チューリング賞受賞者を知れば
コンピュータの歴史が大体わかる。
チューリング賞とは

3. マービン・ミンスキー
今日紹介するチューリング賞受賞者
1927-2016
アメリカのコンビュータ科学者、
認知科学者
「人工知能の父」
1969年チューリング賞受賞

4. 1927マッカーシー1927ニューウェル
人工知能研究者たちの生まれ年
1910 194025
1936パール1927ミンスキー
1923ワイゼンバウム
1926セルフリッジ
1915リックライダー
1916サイモン
※青枠はチューリング賞受賞者

5. 人工知能研究への貢献
ミンスキーの主な功績

6. 人工知能研究：ミンスキー以前(1/2)
1930~:神経学・脳科学の発達
1943 :ピッツとマカロックによる
世界初の
ニューラル・ネットワーク研究 ピッツ
マカロック

7. 人工知能研究：ミンスキー以前(2/2)
1930~:シャノン、チューリングらにより
コンピュータ・ソフトウェアの
基礎理論が構築
1950 :チューリングの論文
「計算する機械と知性」
人工知能実現の可能性を論じる。
機械の知性を判定するテスト
「チューリング・テスト」を
考案。
シャノン
チューリング

8. • 1956年にジョン・マッカーシーが幹事として
「人工知能」という言葉がはじめて登場する
会議である「ダートマス会議」を開催。
• ミンスキーも参加し、彼らが人工知能研究の
基礎を作り上げていった。
ダートマス会議
シャノン マッカーシー ロチェスター ソロモソフ
ほか
セルフリッジ

9. 世界初のニューラルネットワーク
マシンの開発
ミンスキーの功績①

10. ミンスキーの功績①
• 1951年に世界初の人工ニューラルネットワークマシ
ンであるSNARC(確率的ニューラルアナログ強化計算
機)を開発。
• ON/OFFだけを記憶できる40個の小さなマシンが連携
し、確率を計算する。

11. ニューラルネットワーク解析の確立
ミンスキーの功績②

12. ミンスキーの功績②
• ミンスキーとパパート
は簡素な人工環境で
AIの研究を行う手法を
提案。
「マイクロワールド」
と名付けた。
パパート

13. ミンスキーの功績②
• 現代の機械学習においても、
「マリオを早くクリアするAI」
などが話題に上がるが、これも
マイクロワールド的な手法と
言える。

14. ミンスキーの功績③
• 1957年にローゼンブラットが
人工ニューラルネットワークの一種
「パーセプトロン」を発表。
第1期AI研究ブームを引き起こす。
• 1969年にミンスキーとパパートが
パーセプトロンの限界を示し、
ブームを終息させた。
...など、ミンスキーの人工知能研究
での功績は数多い。
ローゼンブラット

15. まとめ

16. 人工知能研究において
半世紀にわたり主導的な
役割を果たした。
マービン・ミンスキーのまとめ