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䌁画線集委員
倧募集
JSUG INFO では次期䌁画線集委員メンバヌを募集しおいたす。
䞀緒に JSUG INFO を䜜り䞊げたせんか
奜奇心旺盛な方、幅広い業界で人脈を広げたい方、
ものづくりが奜きな方等々、゚ネルギヌに満ち溢れるそこのあなた
ぜひ䞀緒に誌面を䜜り䞊げたしょう。
蚘事の䌁画・線集なんおやったこずない ずいう方も倧䞈倫です。
今幎の䌁画線集委員メンバヌは䌁画も線集も未経隓でした。どなたでも倧歓迎です。
れロからの䌁画・線集は決しお簡単なものではありたせんが、
自分の䌁画が圢ずなっお読者の皆様ず共有できるこずには
ずおも倧きなやりがいを感じたす。
瀟倖の人脈を
広げたい
雑誌を
䜜っおみたい
取材で話を聞いお
みたい人がいる
こんな方にオススメ!
制䜜の様子は
P94の
「JSUG INFO の裏偎」
をチェック !
件名に JSUG INFO 䌁画線集委員 申し蟌みず入れおいただき
䞋蚘の 1  5 を明蚘しお JSUG 事務局ぞ送信しおください。
1. お名前 2. 䌚瀟名 3. 電話番号 4. メヌルアドレス 5. ご応募の動機
メヌルにおご応募ください
ご応募は
コ
チ
ラ
か
ら

E-Mail
info@jsug.org
Vol.14
2022
JAPAN
SAP
USERS’
GROUP
応募の条件JSUG 䌚員䌁業に所属の方
第䞀特集
次のトビラを開く!
Next Stageぞのヒント!!
第二特集
SAP創業50幎
・
日本進出30幎 特別蚘念䌁画
SAP JAPANの぀く
り方
酒造界のむノベヌシ
ョンが
生んだ
『獺祭』
メタバヌスで叶う぀の倢
ゞェむサグむンフォ
Japan sap users’ group information magazine
Vol.14 Winter 2022
ポストコロナの新時代の幕開け
もっずもっず倚様なメンバヌが刺激し合い
楜しく自分らしさを远求する新たなステヌゞぞ
53ヶ囜・16,000名以䞊のSAP゚キスパヌトがお客様をサポヌトしたす。
53ヶ囜・16,000名以䞊のSAP゚キスパヌトがお客様をサポヌトしたす。
6 第䞀特集
		次のトビラを開く!
		 Next Stageぞのヒント!!
DX請負人の仕事術
パナ゜ニック ホヌルディングス(æ ª)
執行圹員(グルヌプCIO) 玉眮 肇
匷く優しい䌁業が目指すべきリタヌンを生む
SDGs掻動の圚り方ずは
サステナブル
・
ラボ(æ ª) 代衚取締圹CEO 平瀬 錬叞
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くる。
アスリヌトに聞く、
倚様性の生かし方
浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 トンプ゜ンルヌク
20 第二特集
		SAP創業50幎
・
日本進出30幎 特別蚘念䌁画
		SAP JAPANの぀くり方
		 3人のキヌパヌ゜ンに聞いたSAPの過去
・
珟圚
・
未来
(æ ª)コンカヌ 代衚取締圹瀟長 䞉村 真宗
SAP ゞャパン(æ ª) 垞務執行圹員 䜐野 倪郎
SAP ゞャパン(æ ª) 代衚取締圹瀟⻑ 鈎朚 掋史
26 酒造界のむノベヌションが生んだ
『獺祭』
		 廃業寞前の酒蔵 を"人"ず"デヌタ"で倧逆転の口開け
旭酒造
株
代衚取締圹瀟長 桜井 䞀宏
28 むノベヌションや瀟䌚課題解決のヒントがココにある⁉
		ゲノム情報を元にしたバむオDXのススメ
広島倧孊 教授 山本 卓
30 SNSはもう叀い 次䞖代のコミュニケヌションはこう倉わる

		メタバヌスで叶う぀の倢
通勀時間が0秒になる!?悩んでいたコンプレックスを克服!? 
私の
「奜き」
がおカネに倉わる自宅がラむブ䌚堎になる
ゲヌムを極めお本物のカヌレヌサヌになる
36 コレを導入したら劇的倉化

		 わが瀟の自瀟事䟋
プラチナサポヌタヌ玹介
48 JSUG NEWS
News topicsDX銘柄2022に䌚員䌁業が倚数遞出
郚䌚Report新郚䌚玹介新芏入䌚䌁業
54 䞖界䞭のSAPナヌザヌグルヌプは今
フィンランドシンガポヌルコロンビア
94 線集埌蚘 JSUG INFOの裏偎
広告掲茉䌁業
2 (æ ª)゚ヌ
・
ティ
・
ティデヌタ3 䞉井金属ナア゜フト(æ ª)24 SAPゞャパン
株
47 (æ ª)レむダヌズ
・
コンサルティング
53 クレスコ
・
むヌ
・
゜リュヌション(æ ª)69 JFE システムズ(æ ª)70 キャップゞェミニ(æ ª)71 アクセンチュア(æ ª)72 (æ ª)ベリサヌブ
73 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)93 クラりドコンサルティング(æ ª)96 グヌグル
・
クラりド
・
ゞャパン合同䌚瀟97 富士通(æ ª)
57 Case Study 泚目の事䟋玹介
57 (æ ª)アむ
・
ピヌ
・
゚ス58 アビヌムコンサルティング(æ ª)59 アマゟン りェブ サヌビス ゞャパン合同䌚瀟
60 EYストラテゞヌ
・
アンド
・
コンサルティング(æ ª)61 (æ ª)シグマクシス62 日本アむ
・
ビヌ
・
゚ム(æ ª)63 (æ ª)BeeX
64 ビゞネス゚ンゞニアリング(æ ª)65 (æ ª)日立補䜜所66 富士通(æ ª)67 ブラックラむン(æ ª)68 侾箅IT゜リュヌションズ(æ ª)
74 Solutions 泚目の゜リュヌション
74 りィングアヌクst(æ ª)75 WalkMe(æ ª) 76  (æ ª)SNP Japan77 SCSK(æ ª) 78 FPTゞャパンホヌルディングス(æ ª) 
79 オヌプンテキスト(æ ª) 80 グヌグル
・
クラりド
・
ゞャパン合同䌚瀟81 コベルコシステム(æ ª) 82 (æ ª)゜フテス83 TIS(æ ª) 
84 デロむトトヌマツコンサルティング合同䌚瀟85 (æ ª)電通囜際情報サヌビス86 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª) 
87 日本タタ
・
コンサルタンシヌ
・
サヌビシズ(æ ª) 88 日本電気(æ ª) 89 日本ヒュヌレット
・
パッカヌド合同䌚瀟
90 (æ ª)野村総合研究所91 (æ ª)ベリサヌブ92 䞉井情報(æ ª)
JSUG Awardは、
JSUGの掻動に倚倧な貢献のあった方々に感謝の意を衚し、
MVP賞、
ベストサポヌタヌ賞、
プラチナサポヌタヌ継続賞、
事䟋ダりンロヌド賞、
特別功劎賞、
特別賞の
6぀の区分で衚地を行うものです。
2022幎床の受賞者および䌁業は以䞋のずおりです。
ポストコロナの新時代ぞ。
倉化の兆しを感じお
平玠よりJSUGの掻動に倚倧なご尜力、ご協力を
賜り、誠にありがずうございたす。幎次䌚報「JSUG
INFO」をお届けいたしたす。
「JSUG INFO」は今幎
で14回目の刊行ずなりたしたが、この3幎間は新型
コロナりむルスの感染者が増加ず枛少を繰り返す䞭で
の取材、線集、刊行を䜙儀なくされたした。取材や線
集䌚議のほずんどをリモヌトで行わねばならなかっ
た2幎前ずは異なり、今幎はほずんどの取材をオンサ
むトで行うこずができたした。取材をオンサむトで行
う䞀方、オンラむンの打合せも組み合わせながら効率
的に䜜業を進めおいく䞭に、たさにりィズコロナの時
代、そしおポストコロナ時代ぞの倉化を感じるこずの
できる「JSUG INFO」䜜成ずなりたした。SAPが創
業50呚幎、
SAPゞャパンも創業30呚幎を迎えた今幎、
Globalでも日本でも蚘念むベントが行われ、そこに
もポストコロナ時代ぞの移行が䌺えるこずずなりたし
た。
今幎のJSUGはその掻動方針に、
「ポストコロナの
新時代の幕開けもっずもっず倚様なメンバヌが刺激
しあい、自分らしさを远求する新たなステヌゞぞ。
」
を掲げおいたす。たさにポストコロナの新時代ぞず向
かう今、䌁業やわたしたち個人は、なにを考え、なに
を行うべきなのか 次のステヌゞに進むためにはな
にが必芁なのか 倚方面で掻躍される方々ぞの取材
を通じ、読者の皆様が次のステヌゞぞ進むためのヒン
トやアむディアを考える䞀助ずなれれば、そのような
思いで本誌を刊行いたしたした。ぜひ、お楜しみいた
だければ幞いです。
JSUG 事務局長
侊田 耕倪郎氏
MVP賞
Next-Gen Boost
Boost Designer
KNT-CTホヌルディ
ングス(æ ª) 宮石 貎匘 様
(æ ª)荏原補䜜所 小川 恭匘 様
(æ ª)NYK Business System 加瀚 䜑暹 様
トラスコ䞭山(æ ª) æž¡é‚Š 矎波 様
(æ ª)電通囜際情報サヌビス 畑侭 昂淳 様
ビゞネス゚ンゞニアリ
ング(æ ª) 朚䞋 千尋 様
アクセンチュア(株) 韓 瑜 様
WalkMe(æ ª) 赀接 矎玀 様
SAPゞャパン(æ ª) 川邉 未来 様
SAPゞャパン(æ ª) 朚村 優垌 様
SAPゞャパン(æ ª) 小泉 隆倪朗 様
ベス
トサポヌタヌ賞 プラチナサポヌタヌ継続賞
富士通株匏䌚瀟 (æ ª)アむ
・
ピヌ
・
゚ス、
アクセンチュア(株)、
アビヌムコンサルティ
ング(株)、

ス
トラテゞヌ
・
アン
ド
・
コンサルティ
ング(株)、



(æ ª)、
(æ ª)゚ヌ
・
ティ
・
ティ
・
デヌタ、
グヌグル
・
クラり
ド
・
ゞャパン(合)、
(株)シグマクシス、
日本アむ
・
ビヌ
・
゚ム(æ ª)、
日本タタ
・
コンサルタンシヌ
・
サヌビシズ(æ ª)、
日本電気(株)、
日本ヒュヌレッ
ト
・
パッカヌド(合)、
(株)


、
(æ ª)日立補䜜所、
富士通(株)、
䞉井情報(æ ª)、
(æ ª)レむダヌズ
・
コンサルティ
ング
事䟋ダりンロヌ
ド賞
東京化成工業株匏䌚瀟
Global IT 幞村 祥生 様
特別賞
特別功劎賞
味の玠株匏䌚瀟
コヌポレヌトサヌビス本郚 DX掚進郚
基幹システム掚進グルヌプ
䞭村 恵子 様
SAPゞャパン(æ ª) アポロREN
堀内 みどり様 、
垞盀 誠 様、
西村 掋玀 様、
岡山 盎暹 様
SAPゞャパン(æ ª) Path to intrapreneurs 事務局
神戞 雄倪 様、
䞭島 千鶎 様
INFO.
ゞェむサグむンフォ
Japan sap users’ group information magazine
Vol.14 Winter 2022
Award
JSUG
2022
発衚

発行元
ゞャパンSAPナヌザヌグルヌプ
JSUG
1996幎蚭立、
2022幎10月末珟圚、
法人䌚員
ナヌザヌ
466瀟、
賛助䌚員
パヌトナヌ
128瀟の蚈594瀟
の䌚員䌁業ず、
JSUG NET登録者9,288名、
たた蚈38の郚䌚
・
WG
・
分科䌚などの掻動䜓で構成。
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 5
4
6 第䞀特集
		次のトビラを開く!
		 Next Stageぞのヒント!!
DX請負人の仕事術
パナ゜ニック ホヌルディングス(æ ª)
執行圹員(グルヌプCIO) 玉眮 肇
匷く優しい䌁業が目指すべきリタヌンを生む
SDGs掻動の圚り方ずは
サステナブル
・
ラボ(æ ª) 代衚取締圹CEO 平瀬 錬叞
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くる。
アスリヌトに聞く、
倚様性の生かし方
浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 トンプ゜ンルヌク
20 第二特集
		SAP創業50幎
・
日本進出30幎 特別蚘念䌁画
		SAP JAPANの぀くり方
		 3人のキヌパヌ゜ンに聞いたSAPの過去
・
珟圚
・
未来
(æ ª)コンカヌ 代衚取締圹瀟長 䞉村 真宗
SAP ゞャパン(æ ª) 垞務執行圹員 䜐野 倪郎
SAP ゞャパン(æ ª) 代衚取締圹瀟⻑ 鈎朚 掋史
26 酒造界のむノベヌションが生んだ
『獺祭』
		 廃業寞前の酒蔵 を"人"ず"デヌタ"で倧逆転の口開け
旭酒造
株
代衚取締圹瀟長 桜井 䞀宏
28 むノベヌションや瀟䌚課題解決のヒントがココにある⁉
		ゲノム情報を元にしたバむオDXのススメ
広島倧孊 教授 山本 卓
30 SNSはもう叀い 次䞖代のコミュニケヌションはこう倉わる

		メタバヌスで叶う぀の倢
通勀時間が0秒になる!?悩んでいたコンプレックスを克服!? 
私の
「奜き」
がおカネに倉わる自宅がラむブ䌚堎になる
ゲヌムを極めお本物のカヌレヌサヌになる
36 コレを導入したら劇的倉化

		 わが瀟の自瀟事䟋
プラチナサポヌタヌ玹介
48 JSUG NEWS
News topicsDX銘柄2022に䌚員䌁業が倚数遞出
郚䌚Report新郚䌚玹介新芏入䌚䌁業
54 䞖界䞭のSAPナヌザヌグルヌプは今
フィンランドシンガポヌルコロンビア
94 線集埌蚘 JSUG INFOの裏偎
広告掲茉䌁業
2 (æ ª)゚ヌ
・
ティ
・
ティデヌタ3 䞉井金属ナア゜フト(æ ª)24 SAPゞャパン
株
47 (æ ª)レむダヌズ
・
コンサルティング
53 クレスコ
・
むヌ
・
゜リュヌション(æ ª)69 JFE システムズ(æ ª)70 キャップゞェミニ(æ ª)71 アクセンチュア(æ ª)72 (æ ª)ベリサヌブ
73 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)93 クラりドコンサルティング(æ ª)96 グヌグル
・
クラりド
・
ゞャパン合同䌚瀟97 富士通(æ ª)
57 Case Study 泚目の事䟋玹介
57 (æ ª)アむ
・
ピヌ
・
゚ス58 アビヌムコンサルティング(æ ª)59 アマゟン りェブ サヌビス ゞャパン合同䌚瀟
60 EYストラテゞヌ
・
アンド
・
コンサルティング(æ ª)61 (æ ª)シグマクシス62 日本アむ
・
ビヌ
・
゚ム(æ ª)63 (æ ª)BeeX
64 ビゞネス゚ンゞニアリング(æ ª)65 (æ ª)日立補䜜所66 富士通(æ ª)67 ブラックラむン(æ ª)68 侾箅IT゜リュヌションズ(æ ª)
74 Solutions 泚目の゜リュヌション
74 りィングアヌクst(æ ª)75 WalkMe(æ ª) 76  (æ ª)SNP Japan77 SCSK(æ ª) 78 FPTゞャパンホヌルディングス(æ ª) 
79 オヌプンテキスト(æ ª) 80 グヌグル
・
クラりド
・
ゞャパン合同䌚瀟81 コベルコシステム(æ ª) 82 (æ ª)゜フテス83 TIS(æ ª) 
84 デロむトトヌマツコンサルティング合同䌚瀟85 (æ ª)電通囜際情報サヌビス86 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª) 
87 日本タタ
・
コンサルタンシヌ
・
サヌビシズ(æ ª) 88 日本電気(æ ª) 89 日本ヒュヌレット
・
パッカヌド合同䌚瀟
90 (æ ª)野村総合研究所91 (æ ª)ベリサヌブ92 䞉井情報(æ ª)
JSUG Awardは、
JSUGの掻動に倚倧な貢献のあった方々に感謝の意を衚し、
MVP賞、
ベストサポヌタヌ賞、
プラチナサポヌタヌ継続賞、
事䟋ダりンロヌド賞、
特別功劎賞、
特別賞の
6぀の区分で衚地を行うものです。
2022幎床の受賞者および䌁業は以䞋のずおりです。
ポストコロナの新時代ぞ。
倉化の兆しを感じお
平玠よりJSUGの掻動に倚倧なご尜力、ご協力を
賜り、誠にありがずうございたす。幎次䌚報「JSUG
INFO」をお届けいたしたす。
「JSUG INFO」は今幎
で14回目の刊行ずなりたしたが、この3幎間は新型
コロナりむルスの感染者が増加ず枛少を繰り返す䞭で
の取材、線集、刊行を䜙儀なくされたした。取材や線
集䌚議のほずんどをリモヌトで行わねばならなかっ
た2幎前ずは異なり、今幎はほずんどの取材をオンサ
むトで行うこずができたした。取材をオンサむトで行
う䞀方、オンラむンの打合せも組み合わせながら効率
的に䜜業を進めおいく䞭に、たさにりィズコロナの時
代、そしおポストコロナ時代ぞの倉化を感じるこずの
できる「JSUG INFO」䜜成ずなりたした。SAPが創
業50呚幎、
SAPゞャパンも創業30呚幎を迎えた今幎、
Globalでも日本でも蚘念むベントが行われ、そこに
もポストコロナ時代ぞの移行が䌺えるこずずなりたし
た。
今幎のJSUGはその掻動方針に、
「ポストコロナの
新時代の幕開けもっずもっず倚様なメンバヌが刺激
しあい、自分らしさを远求する新たなステヌゞぞ。
」
を掲げおいたす。たさにポストコロナの新時代ぞず向
かう今、䌁業やわたしたち個人は、なにを考え、なに
を行うべきなのか 次のステヌゞに進むためにはな
にが必芁なのか 倚方面で掻躍される方々ぞの取材
を通じ、読者の皆様が次のステヌゞぞ進むためのヒン
トやアむディアを考える䞀助ずなれれば、そのような
思いで本誌を刊行いたしたした。ぜひ、お楜しみいた
だければ幞いです。
JSUG 事務局長
侊田 耕倪郎氏
MVP賞
Next-Gen Boost
Boost Designer
KNT-CTホヌルディ
ングス(æ ª) 宮石 貎匘 様
(æ ª)荏原補䜜所 小川 恭匘 様
(æ ª)NYK Business System 加瀚 䜑暹 様
トラスコ䞭山(æ ª) æž¡é‚Š 矎波 様
(æ ª)電通囜際情報サヌビス 畑侭 昂淳 様
ビゞネス゚ンゞニアリ
ング(æ ª) 朚䞋 千尋 様
アクセンチュア(株) 韓 瑜 様
WalkMe(æ ª) 赀接 矎玀 様
SAPゞャパン(æ ª) 川邉 未来 様
SAPゞャパン(æ ª) 朚村 優垌 様
SAPゞャパン(æ ª) 小泉 隆倪朗 様
ベス
トサポヌタヌ賞 プラチナサポヌタヌ継続賞
富士通株匏䌚瀟 (æ ª)アむ
・
ピヌ
・
゚ス、
アクセンチュア(株)、
アビヌムコンサルティ
ング(株)、

ス
トラテゞヌ
・
アン
ド
・
コンサルティ
ング(株)、



(æ ª)、
(æ ª)゚ヌ
・
ティ
・
ティ
・
デヌタ、
グヌグル
・
クラり
ド
・
ゞャパン(合)、
(株)シグマクシス、
日本アむ
・
ビヌ
・
゚ム(æ ª)、
日本タタ
・
コンサルタンシヌ
・
サヌビシズ(æ ª)、
日本電気(株)、
日本ヒュヌレッ
ト
・
パッカヌド(合)、
(株)


、
(æ ª)日立補䜜所、
富士通(株)、
䞉井情報(æ ª)、
(æ ª)レむダヌズ
・
コンサルティ
ング
事䟋ダりンロヌ
ド賞
東京化成工業株匏䌚瀟
Global IT 幞村 祥生 様
特別賞
特別功劎賞
味の玠株匏䌚瀟
コヌポレヌトサヌビス本郚 DX掚進郚
基幹システム掚進グルヌプ
䞭村 恵子 様
SAPゞャパン(æ ª) アポロREN
堀内 みどり様 、
垞盀 誠 様、
西村 掋玀 様、
岡山 盎暹 様
SAPゞャパン(æ ª) Path to intrapreneurs 事務局
神戞 雄倪 様、
䞭島 千鶎 様
INFO.
ゞェむサグむンフォ
Japan sap users’ group information magazine
Vol.14 Winter 2022
Award
JSUG
2022
発衚

発行元
ゞャパンSAPナヌザヌグルヌプ
JSUG
1996幎蚭立、
2022幎10月末珟圚、
法人䌚員
ナヌザヌ
466瀟、
賛助䌚員
パヌトナヌ
128瀟の蚈594瀟
の䌚員䌁業ず、
JSUG NET登録者9,288名、
たた蚈38の郚䌚
・
WG
・
分科䌚などの掻動䜓で構成。
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 5
4
Special Feature
DX
Panasonic Holdings Corporation
T
amaokiHa
jime
SDGs
Sustainable Lab Inc.
HiraseR
enji
Diversity
URAYASU D-Rocks
T
hompson Luke
人々の生掻様匏や、
瀟䌚的䟡倀芳に倧きな圱響を䞎えた新型コロナりむルス。
新しい時代のニュヌスタンダヌ
ドを求め、
䌁業では様々な暡玢が行われおいたす。
JSUGでは2022幎の掻動方針ず
しお
「ポス
トコロナの新時代の幕開け

もっ
ず
もっ
ず
倚様なメ
ンバヌが刺激し合い楜しく
自分ら
しさを远求する新たなステヌゞぞ」
ず定めた
した。
次の
ト
ビラを開く
ために、
今、
必芁なこ
ずは䜕なのか。
DX
・
SDGs
・
ダむバヌシティの各テヌマでさたざたな壁を打ち砎り、
その道を切り開いおきた
リヌダヌたちにNext Stageぞ到達するためのヒン
トをうかがっおきた
した。
次の
ト
ビラを開く

ヒン
ト


巻頭特集
JSUG
INFO
VOL.
14
ぞの
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 7
6
Special Feature
DX
Panasonic Holdings Corporation
T
amaokiHa
jime
SDGs
Sustainable Lab Inc.
HiraseR
enji
Diversity
URAYASU D-Rocks
T
hompson Luke
人々の生掻様匏や、
瀟䌚的䟡倀芳に倧きな圱響を䞎えた新型コロナりむルス。
新しい時代のニュヌスタンダヌ
ドを求め、
䌁業では様々な暡玢が行われおいたす。
JSUGでは2022幎の掻動方針ず
しお
「ポス
トコロナの新時代の幕開け

もっ
ず
もっ
ず
倚様なメ
ンバヌが刺激し合い楜しく
自分ら
しさを远求する新たなステヌゞぞ」
ず定めた
した。
次の
ト
ビラを開く
ために、
今、
必芁なこ
ずは䜕なのか。
DX
・
SDGs
・
ダむバヌシティの各テヌマでさたざたな壁を打ち砎り、
その道を切り開いおきた
リヌダヌたちにNext Stageぞ到達するためのヒン
トをうかがっおきた
した。
次の
ト
ビラを開く

ヒン
ト


巻頭特集
JSUG
INFO
VOL.
14
ぞの
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
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6
HAJIME TAMAOKI
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 9
8
DX 請負人の
仕事術
DX
Interview Theme
これたで数々の䌁業でデゞタル郚門の組織
改革を担われおきたしたが、その原点はど
のようなものでしょうか。
組織の倉革ずいうこずを特別意識しはじ
めたのは、2010幎頃のこずでしょうか。
圓時私はPGに所属しおいお、本拠地ア
メリカのHR Tech掚進プロゞェクトにディ
レクタヌずしおアサむンされたした。ミッ
ションは、珟地の玄150人からなるチヌム
をリビルドし、停滞しおいたプロゞェクト
を掻性化させるこず。40歳そこそこの日
本人が、50代ばかりのアメリカ人チヌム
を倉えようずいうのですから、それがいか
にタフな仕事であるかはご想像いただける
こずでしょう。
そもそも、䞖界16䞇人のPG瀟員を管
理する人事情報システムは非垞に取り扱
いが難しく、デヌタベヌスを統合するに
も制床を改革するにもトラブル続きでし
た。そのためチヌムはすっかり疲匊しおお
り、“茝いお仕事をしおいる”ずいうには皋
遠い状態だったのです。その空気を刷新す
るためにたず詊みたのが、「マヌケット゜
リュヌションズ」から「デゞタル゜リュヌ
ションズ」ぞ組織の名称を倉曎するこず。
それず䞊行しおロゎやTシャツも䜜成し、
「We are digital solutions」なんおメッ
セヌゞも入れおみる──これが結構効きた
したね。圓時はデゞタルなんお蚀葉も䞀般
化しおいたせんでしたが、途端にチヌムが
みずみずしさを取り戻したようになりたし
た。プロゞェクトやチヌムの悪い点をあげ
぀らうのではなく、ポゞティブな雰囲気を
醞成するこずが組織倉革のキモであるこず
を孊んだ経隓でした。
その埌、P&Gの各囜拠点で組織倉革の
キャリアを積み、ファヌストリテむリング
ではグロヌバルの組織をむチから぀くるた
めに柳井氏ず仕事をご䞀緒させおもらい、
その次にアクサ生呜に移りたした。これは
フランス系保険䌚瀟ですが、もずもずは日
本団䜓生呜ずの統合で誕生した䌚瀟です。
私が参画した時点で、統合からすでに16
幎以䞊も経っおいるのに、2瀟は本圓に融
合したずはいえない状況でした。その原因
は、フランスから出向しおくるCIOやCTO
ず、日本団䜓生呜出身の日本人瀟員ずの
間に暪たわる“亀裂”です。この亀裂を埋め
るため、私はずにかく瀟員が話しやすい空
気を䜜るこずから始めたした。積極的にス
タッフに声をかけ、仕事以倖のこずも話す
ようにしお、圌らの本音を匕き出すこずに
努めたのです。それから、叀いオフィスを
リノベヌションしたり、スヌツからカゞュ
アルな服装に倉えたり、次々ず環境を倉え
おいきたした。そうするず、組織っおもの
すごく倉わっおいくんですね。最もうれし
く思ったのは、みんなが仕事に誇りを持぀
ようになっおくれたこず。このずき私はす
でに50代半ばになっおいたしたが、「倉
えるっおすごく面癜いし、倉えるこずがで
きるんだ」ず実感したした。こうした䞀連
の経隓が、私をDX請負人ずしお成長させ
おくれたのでしょう。
持続可胜なレガシヌを
぀くるために必芁なこずずは
「組織名の倉曎」「オフィスのリノベヌ
ション」などの斜策は、DXずは盎接関係
ないように思われたす。
確かに䞀芋そう思われるかもしれたせん
ね。私は組織倉革を3階局のフレヌムワヌ
クで捉えおいたす次頁参照。第1階局
は「IT・プロセスの倉革」、これは業務プ
ロセスやポヌトフォリオなど、IT構造の
䞭でも比范的目に芋えやすい郚分の倉革
です。いわゆるERP補品は第1階局に関わ
る゜リュヌションを提䟛するものですね。
しかし、この倉革だけでは数幎を経るず陳
腐化しお持続したせん。そこで第2階局、
「オペレヌティングモデルの倉革」ずいっ
おコストの流れや組織構造、協力䌚瀟ず
の関係にメスを入れるこずが必芁になっお
きたす。それから「組織名を倉える」「オ
フィスをリノベヌションする」ずいった詊
みは、その次の第3階局に関わる斜策。す
なわち、働き方やマむンドセット、組織文
化に圱響を及がす「カルチャヌの倉革」で
す。第・階局を支える第3階局にたで倉
革しお「DXが成った」ず蚀えるのです。
ただし第2、第3階局を倉えるのは、生
易しいこずではありたせん。しかし、真剣
に組織改革を考えるならば、䞀過性のもの
ではなく、その䌁業に根差した持続可胜な
倉革であるこずが必芁です。システムは5
幎ずかで叀くなる。だから倉革を担うリヌ
ダヌは倚倧な゚ネルギヌを泚いででも、第
2階局、第3階局たで掘り進め、レガシヌ
を぀くっおいかなければいけないのです。
組織改革の第3階局たで螏み蟌むために、
リヌダヌに必芁な心構えずはどのようなも
のでしょうか。
倉革は痛みが䌎うものですから、「みん
なで䞀緒に組織を倉えおいこう」ずお題目
P&G、ファヌストリテむリング、アクサ生呜など、名だたる䌁業で倉革を䞻導しおきた玉眮肇氏。
珟圚はパナ゜ニックグルヌプCIOずしお、PXPanasonic Transformationを指揮しおいたす。
倖資䌁業や日本䌁業で、“DX請負人”ずしおプロゞェクトを掚進しおきた玉眮氏に、
DXを成功に導くためのヒントや倉革を実珟するためのプロセスに぀いお䌺っおみたした。
システムは 5 幎で叀くなる。
改革しお持続可胜なレガシヌを぀くろう
1993幎、珟P&Gゞャパン合同䌚瀟に入瀟埌、システム畑を歩
み、その間、日本・米囜・シンガポヌルで地域CIOやグロヌ
バル・ディレクタヌなどの芁職を務める。2014幎に株匏䌚瀟
ファヌストリテむリングに入瀟、グルヌプCIOに就任。2017
幎にはアクサ生呜保険株匏䌚瀟の執行圹員むンフォメヌション
テクノロゞヌ本郚長に。2021幎5月より珟職。
玉眮 肇
パナ゜ニック ホヌルディングス株匏䌚瀟
執行圹員 グルヌプ・チヌフ・むンフォメヌション・オフィサヌ (グルヌプCIO)
パナ゜ニックむンフォメヌションシステムズ株匏䌚瀟 代衚取締圹瀟長
Next Stage Interview
パナ゜ニックホヌルディングス
HAJIME TAMAOKI
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 9
8
DX 請負人の
仕事術
DX
Interview Theme
これたで数々の䌁業でデゞタル郚門の組織
改革を担われおきたしたが、その原点はど
のようなものでしょうか。
組織の倉革ずいうこずを特別意識しはじ
めたのは、2010幎頃のこずでしょうか。
圓時私はPGに所属しおいお、本拠地ア
メリカのHR Tech掚進プロゞェクトにディ
レクタヌずしおアサむンされたした。ミッ
ションは、珟地の玄150人からなるチヌム
をリビルドし、停滞しおいたプロゞェクト
を掻性化させるこず。40歳そこそこの日
本人が、50代ばかりのアメリカ人チヌム
を倉えようずいうのですから、それがいか
にタフな仕事であるかはご想像いただける
こずでしょう。
そもそも、䞖界16䞇人のPG瀟員を管
理する人事情報システムは非垞に取り扱
いが難しく、デヌタベヌスを統合するに
も制床を改革するにもトラブル続きでし
た。そのためチヌムはすっかり疲匊しおお
り、“茝いお仕事をしおいる”ずいうには皋
遠い状態だったのです。その空気を刷新す
るためにたず詊みたのが、「マヌケット゜
リュヌションズ」から「デゞタル゜リュヌ
ションズ」ぞ組織の名称を倉曎するこず。
それず䞊行しおロゎやTシャツも䜜成し、
「We are digital solutions」なんおメッ
セヌゞも入れおみる──これが結構効きた
したね。圓時はデゞタルなんお蚀葉も䞀般
化しおいたせんでしたが、途端にチヌムが
みずみずしさを取り戻したようになりたし
た。プロゞェクトやチヌムの悪い点をあげ
぀らうのではなく、ポゞティブな雰囲気を
醞成するこずが組織倉革のキモであるこず
を孊んだ経隓でした。
その埌、P&Gの各囜拠点で組織倉革の
キャリアを積み、ファヌストリテむリング
ではグロヌバルの組織をむチから぀くるた
めに柳井氏ず仕事をご䞀緒させおもらい、
その次にアクサ生呜に移りたした。これは
フランス系保険䌚瀟ですが、もずもずは日
本団䜓生呜ずの統合で誕生した䌚瀟です。
私が参画した時点で、統合からすでに16
幎以䞊も経っおいるのに、2瀟は本圓に融
合したずはいえない状況でした。その原因
は、フランスから出向しおくるCIOやCTO
ず、日本団䜓生呜出身の日本人瀟員ずの
間に暪たわる“亀裂”です。この亀裂を埋め
るため、私はずにかく瀟員が話しやすい空
気を䜜るこずから始めたした。積極的にス
タッフに声をかけ、仕事以倖のこずも話す
ようにしお、圌らの本音を匕き出すこずに
努めたのです。それから、叀いオフィスを
リノベヌションしたり、スヌツからカゞュ
アルな服装に倉えたり、次々ず環境を倉え
おいきたした。そうするず、組織っおもの
すごく倉わっおいくんですね。最もうれし
く思ったのは、みんなが仕事に誇りを持぀
ようになっおくれたこず。このずき私はす
でに50代半ばになっおいたしたが、「倉
えるっおすごく面癜いし、倉えるこずがで
きるんだ」ず実感したした。こうした䞀連
の経隓が、私をDX請負人ずしお成長させ
おくれたのでしょう。
持続可胜なレガシヌを
぀くるために必芁なこずずは
「組織名の倉曎」「オフィスのリノベヌ
ション」などの斜策は、DXずは盎接関係
ないように思われたす。
確かに䞀芋そう思われるかもしれたせん
ね。私は組織倉革を3階局のフレヌムワヌ
クで捉えおいたす次頁参照。第1階局
は「IT・プロセスの倉革」、これは業務プ
ロセスやポヌトフォリオなど、IT構造の
䞭でも比范的目に芋えやすい郚分の倉革
です。いわゆるERP補品は第1階局に関わ
る゜リュヌションを提䟛するものですね。
しかし、この倉革だけでは数幎を経るず陳
腐化しお持続したせん。そこで第2階局、
「オペレヌティングモデルの倉革」ずいっ
おコストの流れや組織構造、協力䌚瀟ず
の関係にメスを入れるこずが必芁になっお
きたす。それから「組織名を倉える」「オ
フィスをリノベヌションする」ずいった詊
みは、その次の第3階局に関わる斜策。す
なわち、働き方やマむンドセット、組織文
化に圱響を及がす「カルチャヌの倉革」で
す。第・階局を支える第3階局にたで倉
革しお「DXが成った」ず蚀えるのです。
ただし第2、第3階局を倉えるのは、生
易しいこずではありたせん。しかし、真剣
に組織改革を考えるならば、䞀過性のもの
ではなく、その䌁業に根差した持続可胜な
倉革であるこずが必芁です。システムは5
幎ずかで叀くなる。だから倉革を担うリヌ
ダヌは倚倧な゚ネルギヌを泚いででも、第
2階局、第3階局たで掘り進め、レガシヌ
を぀くっおいかなければいけないのです。
組織改革の第3階局たで螏み蟌むために、
リヌダヌに必芁な心構えずはどのようなも
のでしょうか。
倉革は痛みが䌎うものですから、「みん
なで䞀緒に組織を倉えおいこう」ずお題目
P&G、ファヌストリテむリング、アクサ生呜など、名だたる䌁業で倉革を䞻導しおきた玉眮肇氏。
珟圚はパナ゜ニックグルヌプCIOずしお、PXPanasonic Transformationを指揮しおいたす。
倖資䌁業や日本䌁業で、“DX請負人”ずしおプロゞェクトを掚進しおきた玉眮氏に、
DXを成功に導くためのヒントや倉革を実珟するためのプロセスに぀いお䌺っおみたした。
システムは 5 幎で叀くなる。
改革しお持続可胜なレガシヌを぀くろう
1993幎、珟P&Gゞャパン合同䌚瀟に入瀟埌、システム畑を歩
み、その間、日本・米囜・シンガポヌルで地域CIOやグロヌ
バル・ディレクタヌなどの芁職を務める。2014幎に株匏䌚瀟
ファヌストリテむリングに入瀟、グルヌプCIOに就任。2017
幎にはアクサ生呜保険株匏䌚瀟の執行圹員むンフォメヌション
テクノロゞヌ本郚長に。2021幎5月より珟職。
玉眮 肇
パナ゜ニック ホヌルディングス株匏䌚瀟
執行圹員 グルヌプ・チヌフ・むンフォメヌション・オフィサヌ (グルヌプCIO)
パナ゜ニックむンフォメヌションシステムズ株匏䌚瀟 代衚取締圹瀟長
Next Stage Interview
パナ゜ニックホヌルディングス
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 11
10
だけ繰り返しおいおも意味はありたせん。
誠意ず情熱をもっお本心から蚎えかけな
ければ、人々が動くこずはないでしょう。
本心から発しおいないスロヌガンは、䞊滑
りしお人々の心には響くこずはないです。
オヌセンティックAuthenticずいう英
単語がありたす。正真正銘の、信頌できる
ずいう意味ですが、リヌダヌが発する蚀葉
は、たさにオヌセンティックであるこずが
必須ず考えおいたす。この改革を成し遂げ
れば、䌚瀟だけではなく瀟員䞀人ひずりが
幞せになるず䌝え続ける努力が倧切です。
情報システム郚門は立堎が匱い
その地䜍を匕き䞊げたい
䌝統があっお芏暡が倧きい䌁業では、どう
しおもレガシヌに固執しがちです。どのよ
うな打ち手があるのでしょうか。
アクサ生呜の䟋をひず぀玹介したしょ
う。同瀟には1,000億円以䞊を投入しお
䜜った「ND21」ずいう基幹システムがあ
りたした。フランス本瀟の幹郚はこれを叀
いシステムだず悪評し、入れ替えを呜じ
たした。ですが、そう易々ずレガシヌを悪
ず断じおよいものでしょうかそこに疑問
を持ちたした。実際に過去にさかのがり仕
様曞を調べおみるず、先進的な仕様が盛
リングにいたずき孊んだ蚀葉です。事前準
備ず段取りを培底するこずを意味しおい
お、パナ゜ニックに入瀟するずきも2カ月
以䞊前から準備を進めおいたした。人・モ
ノ・金の流れや課題など、集められる限り
の情報を集め、今埌私がずる斜策の原理
原則、どのような順番で実斜するかなど、
30ペヌゞほどの資料にたずめたうえで初
日を迎えおいたす。改革の請負人が、就任
埌の数カ月は珟状を把握。たずはお手䞊み
拝芋ず悠長に構えおいおはコトは動きたせ
ん。事前準備に党力を泚ぎ、䞀気呵成にプ
ロゞェクトを垂盎立ち䞊げするこずが、物
事を䞊手く進めるためには欠かせない。私
はそう考えおいたす。
成功も負のレガシヌも
システムに反映されおいる
今たさに、日本䌁業が始めるべきDXの第
䞀歩行動や考え方を教えおください。
たずは自瀟のレガシヌをプレヌンな目
線で䞁寧に点怜しおください。その䞭から
「負のレガシヌ」を抜出したなら、断固ず
り蟌たれおいる優れたシステムであるこ
ずが分かりたしたので、入れ替えからモダ
ナむれヌションぞ方針を切り替えたした。
぀くづく噂や評刀で物事を決めず、自ら調
べお評䟡するこずが倧切ですね。私は“叀
くお悪いシステム”ずいうレッテルが貌ら
れおしたった「ND21」を、ブランディン
グによっお倉えおいこうず決めたした。
「ND21」の優れた点を倖郚に向けお発信
しおいくうちに、システムに関わった瀟員
たち自身は次第に誇りを感じおくれるよう
になったのです。守るべきものは党力で守
り、倉えるべきものは倉えおいく。そうす
れば、おのずず人々の意識ず働き方は倉
わっおいくものです。
日本では、情報システム郚門の立堎が匱い
䌁業が倚数芋られたす。それがDX掚進の
劚げるこずもあるのでしょうか。
情報システム郚門は立堎が匱い。日本だ
けではなく䞖界䞭で同じ傟向にありたす。
予算を䜿うコスト郚門に䜍眮づけられおい
るからです。決しお止たっおはならないク
リティカルなむンフラも担っおいるのです
が、人々がそれを意識するこずも少ないの
でしょう。αの䟡倀や利益を生み出す郚
門に倉わるこずも必芁です。
しおそれを壊す芚悟を固めおください。負
のレガシヌは商習慣やステヌクホルダヌ
ずの関係性、それにた぀わるさたざたな業
務プロセス、組織の圚り方など、さたざた
な芁玠に根ざしおいたす。か぀おの成功䜓
隓さえも足かせになっおいるかもしれたせ
ん。こうした実情を鏡のように映し出しお
いるのが、実はシステムなのです。ですか
ら、情報システムを芋れば、その䌁業がど
のようなレガシヌを抱えおいるのかが分か
りたす。情報システムが叀いず評される堎
合、その原因は情報システム自䜓よりも、
取り巻く環境に隠されおいるものです。そ
れを倉えなければ、倉革は成功しないで
しょう。
ただ、アクサ生呜の基幹システムのよう
に、良いレガシヌもありたす。パナ゜ニッ
クの堎合なら束䞋幞之助さんが築いた経営
理念ですね。これは圓然、い぀たでも倧事
に守り続けるべきものです。䜕を倧事にす
るか、䜕を倉えるかを芋定め、倉えるべき
ものは断固ずしお倉えおいく。これが基本
ずなる考え方です。
たた、DXを掚進したいがために、情報
システム郚門ずは別にDX掚進宀やデゞタ
ル掚進本郚なんお郚眲を䜜っおみる。そん
な䌁業もありたすが、私はDX掚進を担う
郚眲は、情報システム郚門ず分離しおはい
けないず考えおいたす。目新しい郚眲を新
蚭しお、䞀時的に気運は高たるかもしれた
せんが、持続的に運営しおいくこずはでき
ないでしょう。DXを実珟できるのは、䌁
業の基盀を支える情報システム郚門をおい
お他にないず確信しおいたす。ですから、
自瀟に限らず、あらゆる情報システム郚門
の地䜍を匕き䞊げるこず。それが私のモチ
ベヌションずいっおも過蚀ではありたせん。
DXの請負人ずしお䌁業にゞョむンした
埌、具䜓的にどのようにしおプロゞェクト
を動かしおいきたすか。
新しく䌁業に参画するずき、自分の仲
間を連れおくるCⅹOは少なくありたせん
が、私は原則䞀人で珟堎に臚みたす。なぜ
なら、もずもず圚籍しおいる皆さんの心に
火を぀けないこずには、倉革が定着しない
からです。そうするず入瀟したおは孀軍。
だからその分、必死になっお「前始末」に
取り組んでいたす。
「前始末」ずは、以前ファヌストリテむ
組織を改革しおいくために䞀般の瀟員は、
どんなこずができたすか
䞀人ひずりの瀟員が、珟状のレガシヌを
盲信するのではなく、぀ねに疑問を持っお
物事にあたるこずです。欧米䌁業ず比范し
お、日本の䌁業は生産性が䜎いです。これ
は胜力云々ではなく、内向きの仕事が倚す
ぎるこずに起因したす。䌚議の垭順資料を
䜜成したり、圹員にあげる経過報告曞を䜕
床もレビュヌしたり、事務手続きも段階倚
いですよね。これはおもおなしが求められ
るサヌビス業では良い偎面もありたす。し
かし、生産性の向䞊を阻んでいたす。それ
から忖床も䞍芁だず思いたす。忖床で倧事
な物事は動きたせんから。疑問を持ち、改
革したいずアクションする。それを続けおい
くうちにいずれ道は開けるに違いありたせ
ん。共に粘り匷く取り組んでいきたしょう。
家庭甚電化補品、䜏宅蚭備、オフィス向けの商品・サヌビスを提䟛する総合゚レ
クトロニクスメヌカヌ。創業者の束䞋幞之助は、経営の神様ずしおあたりにも著
名。近幎では「幞せを、チカラに。」をブランドスロヌガンに掲げ、束䞋幞之助
が描いた「物ず心が共に豊かな理想の瀟䌚の実珟」を掚し進めおいく。その䞀環
ずしお、パナ゜ニックグルヌプのDX掚進を経営の重点アゞェンダずしお定め、
“PXPanasonic Transformation”を始動。お客様ぞの提䟛䟡倀を継続的に高
める「お客様サヌビスのDX」ず瀟内業務を培底的に掗緎させる「事業オペレヌ
ションのDX」に取り組み、「くらし」ず「しごず」の幞せの実珟を目指す。
パナ゜ニックホヌルディ
ングス株匏䌚瀟
䌁画 線集委員
巊䞊原 涌
右倧岩 銙緒里
※ Diversity, Equity & Inclusion
守るべきものは党力で守り、倉えるべきものは倉えおいく
情報システムは自瀟の映し鏡
取り巻く環境を倉えなければ
DX も倉革も成功しない
HAJIME TAMAOKI
玉眮 肇
Interviewee's Voice
Company Introduction
IT の倉革
むンフラストラクチャヌず業務情報システムの刷新、
プロセスずサヌビスのデゞタル化など
オペレヌティング・モデルの倉革
組織構造、デリバリヌの仕組み、
協力䌚瀟ずの関係、コストの最適化など
カルチャヌの倉革
DEI※
の掚進、オヌプンでフラットな職堎、
サむロからの脱华、内向きの仕事の排陀
倉革のフレヌムワヌク
第1階局
第2階局
第3階局
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 11
10
だけ繰り返しおいおも意味はありたせん。
誠意ず情熱をもっお本心から蚎えかけな
ければ、人々が動くこずはないでしょう。
本心から発しおいないスロヌガンは、䞊滑
りしお人々の心には響くこずはないです。
オヌセンティックAuthenticずいう英
単語がありたす。正真正銘の、信頌できる
ずいう意味ですが、リヌダヌが発する蚀葉
は、たさにオヌセンティックであるこずが
必須ず考えおいたす。この改革を成し遂げ
れば、䌚瀟だけではなく瀟員䞀人ひずりが
幞せになるず䌝え続ける努力が倧切です。
情報システム郚門は立堎が匱い
その地䜍を匕き䞊げたい
䌝統があっお芏暡が倧きい䌁業では、どう
しおもレガシヌに固執しがちです。どのよ
うな打ち手があるのでしょうか。
アクサ生呜の䟋をひず぀玹介したしょ
う。同瀟には1,000億円以䞊を投入しお
䜜った「ND21」ずいう基幹システムがあ
りたした。フランス本瀟の幹郚はこれを叀
いシステムだず悪評し、入れ替えを呜じ
たした。ですが、そう易々ずレガシヌを悪
ず断じおよいものでしょうかそこに疑問
を持ちたした。実際に過去にさかのがり仕
様曞を調べおみるず、先進的な仕様が盛
リングにいたずき孊んだ蚀葉です。事前準
備ず段取りを培底するこずを意味しおい
お、パナ゜ニックに入瀟するずきも2カ月
以䞊前から準備を進めおいたした。人・モ
ノ・金の流れや課題など、集められる限り
の情報を集め、今埌私がずる斜策の原理
原則、どのような順番で実斜するかなど、
30ペヌゞほどの資料にたずめたうえで初
日を迎えおいたす。改革の請負人が、就任
埌の数カ月は珟状を把握。たずはお手䞊み
拝芋ず悠長に構えおいおはコトは動きたせ
ん。事前準備に党力を泚ぎ、䞀気呵成にプ
ロゞェクトを垂盎立ち䞊げするこずが、物
事を䞊手く進めるためには欠かせない。私
はそう考えおいたす。
成功も負のレガシヌも
システムに反映されおいる
今たさに、日本䌁業が始めるべきDXの第
䞀歩行動や考え方を教えおください。
たずは自瀟のレガシヌをプレヌンな目
線で䞁寧に点怜しおください。その䞭から
「負のレガシヌ」を抜出したなら、断固ず
り蟌たれおいる優れたシステムであるこ
ずが分かりたしたので、入れ替えからモダ
ナむれヌションぞ方針を切り替えたした。
぀くづく噂や評刀で物事を決めず、自ら調
べお評䟡するこずが倧切ですね。私は“叀
くお悪いシステム”ずいうレッテルが貌ら
れおしたった「ND21」を、ブランディン
グによっお倉えおいこうず決めたした。
「ND21」の優れた点を倖郚に向けお発信
しおいくうちに、システムに関わった瀟員
たち自身は次第に誇りを感じおくれるよう
になったのです。守るべきものは党力で守
り、倉えるべきものは倉えおいく。そうす
れば、おのずず人々の意識ず働き方は倉
わっおいくものです。
日本では、情報システム郚門の立堎が匱い
䌁業が倚数芋られたす。それがDX掚進の
劚げるこずもあるのでしょうか。
情報システム郚門は立堎が匱い。日本だ
けではなく䞖界䞭で同じ傟向にありたす。
予算を䜿うコスト郚門に䜍眮づけられおい
るからです。決しお止たっおはならないク
リティカルなむンフラも担っおいるのです
が、人々がそれを意識するこずも少ないの
でしょう。αの䟡倀や利益を生み出す郚
門に倉わるこずも必芁です。
しおそれを壊す芚悟を固めおください。負
のレガシヌは商習慣やステヌクホルダヌ
ずの関係性、それにた぀わるさたざたな業
務プロセス、組織の圚り方など、さたざた
な芁玠に根ざしおいたす。か぀おの成功䜓
隓さえも足かせになっおいるかもしれたせ
ん。こうした実情を鏡のように映し出しお
いるのが、実はシステムなのです。ですか
ら、情報システムを芋れば、その䌁業がど
のようなレガシヌを抱えおいるのかが分か
りたす。情報システムが叀いず評される堎
合、その原因は情報システム自䜓よりも、
取り巻く環境に隠されおいるものです。そ
れを倉えなければ、倉革は成功しないで
しょう。
ただ、アクサ生呜の基幹システムのよう
に、良いレガシヌもありたす。パナ゜ニッ
クの堎合なら束䞋幞之助さんが築いた経営
理念ですね。これは圓然、い぀たでも倧事
に守り続けるべきものです。䜕を倧事にす
るか、䜕を倉えるかを芋定め、倉えるべき
ものは断固ずしお倉えおいく。これが基本
ずなる考え方です。
たた、DXを掚進したいがために、情報
システム郚門ずは別にDX掚進宀やデゞタ
ル掚進本郚なんお郚眲を䜜っおみる。そん
な䌁業もありたすが、私はDX掚進を担う
郚眲は、情報システム郚門ず分離しおはい
けないず考えおいたす。目新しい郚眲を新
蚭しお、䞀時的に気運は高たるかもしれた
せんが、持続的に運営しおいくこずはでき
ないでしょう。DXを実珟できるのは、䌁
業の基盀を支える情報システム郚門をおい
お他にないず確信しおいたす。ですから、
自瀟に限らず、あらゆる情報システム郚門
の地䜍を匕き䞊げるこず。それが私のモチ
ベヌションずいっおも過蚀ではありたせん。
DXの請負人ずしお䌁業にゞョむンした
埌、具䜓的にどのようにしおプロゞェクト
を動かしおいきたすか。
新しく䌁業に参画するずき、自分の仲
間を連れおくるCⅹOは少なくありたせん
が、私は原則䞀人で珟堎に臚みたす。なぜ
なら、もずもず圚籍しおいる皆さんの心に
火を぀けないこずには、倉革が定着しない
からです。そうするず入瀟したおは孀軍。
だからその分、必死になっお「前始末」に
取り組んでいたす。
「前始末」ずは、以前ファヌストリテむ
組織を改革しおいくために䞀般の瀟員は、
どんなこずができたすか
䞀人ひずりの瀟員が、珟状のレガシヌを
盲信するのではなく、぀ねに疑問を持っお
物事にあたるこずです。欧米䌁業ず比范し
お、日本の䌁業は生産性が䜎いです。これ
は胜力云々ではなく、内向きの仕事が倚す
ぎるこずに起因したす。䌚議の垭順資料を
䜜成したり、圹員にあげる経過報告曞を䜕
床もレビュヌしたり、事務手続きも段階倚
いですよね。これはおもおなしが求められ
るサヌビス業では良い偎面もありたす。し
かし、生産性の向䞊を阻んでいたす。それ
から忖床も䞍芁だず思いたす。忖床で倧事
な物事は動きたせんから。疑問を持ち、改
革したいずアクションする。それを続けおい
くうちにいずれ道は開けるに違いありたせ
ん。共に粘り匷く取り組んでいきたしょう。
家庭甚電化補品、䜏宅蚭備、オフィス向けの商品・サヌビスを提䟛する総合゚レ
クトロニクスメヌカヌ。創業者の束䞋幞之助は、経営の神様ずしおあたりにも著
名。近幎では「幞せを、チカラに。」をブランドスロヌガンに掲げ、束䞋幞之助
が描いた「物ず心が共に豊かな理想の瀟䌚の実珟」を掚し進めおいく。その䞀環
ずしお、パナ゜ニックグルヌプのDX掚進を経営の重点アゞェンダずしお定め、
“PXPanasonic Transformation”を始動。お客様ぞの提䟛䟡倀を継続的に高
める「お客様サヌビスのDX」ず瀟内業務を培底的に掗緎させる「事業オペレヌ
ションのDX」に取り組み、「くらし」ず「しごず」の幞せの実珟を目指す。
パナ゜ニックホヌルディ
ングス株匏䌚瀟
䌁画 線集委員
巊䞊原 涌
右倧岩 銙緒里
※ Diversity, Equity & Inclusion
守るべきものは党力で守り、倉えるべきものは倉えおいく
情報システムは自瀟の映し鏡
取り巻く環境を倉えなければ
DX も倉革も成功しない
HAJIME TAMAOKI
玉眮 肇
Interviewee's Voice
Company Introduction
IT の倉革
むンフラストラクチャヌず業務情報システムの刷新、
プロセスずサヌビスのデゞタル化など
オペレヌティング・モデルの倉革
組織構造、デリバリヌの仕組み、
協力䌚瀟ずの関係、コストの最適化など
カルチャヌの倉革
DEI※
の掚進、オヌプンでフラットな職堎、
サむロからの脱华、内向きの仕事の排陀
倉革のフレヌムワヌク
第1階局
第2階局
第3階局
サステナブル・ラボを立ち䞊げた経緯を
教えおください。
昔は宇宙飛行士を目指しおいたんです。
子どものころから挫画の䞖界に憧れおい
お、ヒヌロヌのように䞖の䞭をよくした
い願望がありたした。そこに宇宙飛行士
が地球を救う映画を芋たのが目指すきっか
けずなりたした。ずころが、倧孊時代に同
じ倢を目指す優秀な孊生たちに囲たれお挫
折したのです。正盎そこから就掻をしおビ
ゞネスパヌ゜ンになるずいう未来はたった
く想像するこずができたせんでした。
ちょうどその頃、友人が孊生起業をし
たのを芋お、起業家ずしお新しい技術を
開発するのも䞖の䞭をよくするひず぀の
方法なんだず考えるようになりたした。
それ以降は瀟䌚起業家ずしお、蟲業ず
介護などいく぀かの事業に取り組みたし
た。その䞀方で、高い志を持っおいる呚
囲の瀟䌚起業家が瀟䌚に受け入れられず
に苊しんでいるのを芋お、「こうしお䞖
の䞭をよくしようず頑匵っおいる事業家
や䌁業が評䟡される瀟䌚を䜜るこずはで
きないだろうか」ず考えるようになっ
たんです。そんなずきに、ESG投資の研究
をされおいる加藀康之先生珟同瀟瀟倖
取締圹にお䌚いしお、SDGsやESGに取
り組む䌁業デヌタむンフラを䜜るずいうア
むデアにたどり着きたした。
よい䌁業を “ 照らす ” ために
ESG・SDGs デヌタの Google ぞ
そうしお生たれたESG・SDGs貢献床を可
芖化する「TERRAST」のサヌビスに぀い
お教えおください。
これは䌁業のESG・SDGs貢献床ずい
う非財務情報を可芖化するSaaSツヌル
です。ESG・SDGsの芳点からよい䌁業
を探そうずしおも、情報がバラバラに点
圚しおいお、網矅的なデヌタむンフラが
限られるため難しい。この、霧がもや
もやずかかったような状態の䞭から、
よい䌁業を“照らす”ずいう意味を蟌めお
「TERRASTテラスト」ず名付けたし
た。
「TERRAST」は、いわばESG・SDGs
デヌタのGoogleのような存圚。栌付け機
関による䞀次デヌタず、各䌁業が出しお
いる生デヌタの䞡方を揃えおいたす。そ
もそも、すべおの䌁業はよい䌁業になり
たいはずなんですよね。ただ、そのため
に䜕をすればいいのかずいう答えを誰も
持っおいない。䟋えば女性圹員の比率に
しおも、果たしお50%が正しい状態なの
かどうかは誰にもわかりたせん。
そんな状況に察しお、評䟡機関ではな
くデヌタベンダヌである匊瀟が開発する
「TERRAST β」は䌁業のサステナビリ
ティ掚進の珟圚地を枬るための健康蚺断
のように機胜したす。様々なステヌクホ
ルダヌの垌望に応えられるよう、倚くの
デヌタを倚面的に比范分析でき、網矅的
に芋られるむンフラを目指しおいたす。
私たちは、よい䌁業やよい瀟䌚ずは䜕
かずいう問いに、唯䞀絶察の定矩はない
ずいう前提に立っおいたす。そのうえ
で、ビゞネスずしおの匷さだけではなく、
ESG・SDGsずいう“優しさ”をあわせ持っ
た䌁業を照らし出すこずで、無数のよい䌁
業を発掘できるずいうのが、今埌のビゞネ
スのパラダむムになるず考えおいたす。
“ もったいない SDGs 掻動 ” から
抜け出すために芋盎すべきものずは
平瀬瀟長から芋お、実態に぀ながらない
“もったいないSDGs掻動”をやっおいる䌁
業はありたすか。
1぀目は、リタヌンの定矩がはっきり
しおいないケヌス。䟋えば、ある䌁業が
SDGs掻動ずしお、䌚瀟の䌑日に瀟員を集
め、近所の公園の枅掃をするずしたす。
街をきれいにしたいず行動するこずは良
いこずだず思いたすがこの掻動のリタヌ
ンはずいう芳点で考えるず、䌁業む
メヌゞが䞊がっお株䟡が䞊がるこずなの
か、商品の売䞊なのか。倧半の䌁業は、
SDGsにおけるリタヌンの郚分を定矩でき
おいないように芋えたす。
これは、「䜕のために䌁業が存圚し、
掻動するのか」ずいう存圚意矩パヌパ
スがクリアになっおいないために起き
る問題です。「他瀟がやっおいるから、
うちもSDGsず蚀わないず」ずいう理由で
掻動しおいる事䟋が倧量に発生しおいた
すが、骚栌がなければ䜕をやっおもチグ
ハグになっおしたいたす。逆に、パヌパ
スがベヌスにあれば、SDGsのリタヌンは
自ずず決たっおくるものです。
2぀目も、近い内容ですが、䌁業のパヌ
パスずSDGs掻動が“So-What”の関係に
なっおいないケヌスです。本来は、初め
に䌁業の存圚意矩があり、その存圚意矩
を党うし続けるための長期戊略に則った
かたちでSDGsが埋め蟌たれる。財務ず非
財務は1本の軞によっお統合されおいるは
2030幎たでに達成すべき䞖界共通の目暙「SDGs」のため䌁業各瀟でさたざたな掻動が展開されおいる。
これらのアクションがステヌクホルダヌに認められお有圢無圢のリタヌンが生たれるためにはどうすればいいのか。
AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する「TERRAST for Enterprise β」を提䟛する平瀬錬叞瀟長に
リタヌンを生むSDGs掻動やESG経営をするためのヒントを䌺いたした。
“ 匷く優しい ” 䌁業をデヌタサむ゚ンスの力で照らし出す
Sustainable Lab Inc.
倧阪倧孊理孊郚卒業。圚孊䞭から環境、蟲業、犏祉などサステ
ナビリティ領域のベンチャヌビゞネスに環境゚ンゞニアずしお
携わる。これら領域においお2瀟のバむアりト事業売华を
経隓。京郜倧孊ESG研究䌚講垫。非財務ビッグデヌタに関する
執筆・講挔掻動などでも掻躍しおいる。
平瀬 錬叞 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 代衚取締圹CEO
Next Stage Interview
RENJI HIRASE
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 13
12
匷く優しい䌁業が
目指すべき
リタヌンを生む
SDGs 掻動の圚り方ずは
SDG
s
Interview Theme
サステナブル・ラボを立ち䞊げた経緯を
教えおください。
昔は宇宙飛行士を目指しおいたんです。
子どものころから挫画の䞖界に憧れおい
お、ヒヌロヌのように䞖の䞭をよくした
い願望がありたした。そこに宇宙飛行士
が地球を救う映画を芋たのが目指すきっか
けずなりたした。ずころが、倧孊時代に同
じ倢を目指す優秀な孊生たちに囲たれお挫
折したのです。正盎そこから就掻をしおビ
ゞネスパヌ゜ンになるずいう未来はたった
く想像するこずができたせんでした。
ちょうどその頃、友人が孊生起業をし
たのを芋お、起業家ずしお新しい技術を
開発するのも䞖の䞭をよくするひず぀の
方法なんだず考えるようになりたした。
それ以降は瀟䌚起業家ずしお、蟲業ず
介護などいく぀かの事業に取り組みたし
た。その䞀方で、高い志を持っおいる呚
囲の瀟䌚起業家が瀟䌚に受け入れられず
に苊しんでいるのを芋お、「こうしお䞖
の䞭をよくしようず頑匵っおいる事業家
や䌁業が評䟡される瀟䌚を䜜るこずはで
きないだろうか」ず考えるようになっ
たんです。そんなずきに、ESG投資の研究
をされおいる加藀康之先生珟同瀟瀟倖
取締圹にお䌚いしお、SDGsやESGに取
り組む䌁業デヌタむンフラを䜜るずいうア
むデアにたどり着きたした。
よい䌁業を “ 照らす ” ために
ESG・SDGs デヌタの Google ぞ
そうしお生たれたESG・SDGs貢献床を可
芖化する「TERRAST」のサヌビスに぀い
お教えおください。
これは䌁業のESG・SDGs貢献床ずい
う非財務情報を可芖化するSaaSツヌル
です。ESG・SDGsの芳点からよい䌁業
を探そうずしおも、情報がバラバラに点
圚しおいお、網矅的なデヌタむンフラが
限られるため難しい。この、霧がもや
もやずかかったような状態の䞭から、
よい䌁業を“照らす”ずいう意味を蟌めお
「TERRASTテラスト」ず名付けたし
た。
「TERRAST」は、いわばESG・SDGs
デヌタのGoogleのような存圚。栌付け機
関による䞀次デヌタず、各䌁業が出しお
いる生デヌタの䞡方を揃えおいたす。そ
もそも、すべおの䌁業はよい䌁業になり
たいはずなんですよね。ただ、そのため
に䜕をすればいいのかずいう答えを誰も
持っおいない。䟋えば女性圹員の比率に
しおも、果たしお50%が正しい状態なの
かどうかは誰にもわかりたせん。
そんな状況に察しお、評䟡機関ではな
くデヌタベンダヌである匊瀟が開発する
「TERRAST β」は䌁業のサステナビリ
ティ掚進の珟圚地を枬るための健康蚺断
のように機胜したす。様々なステヌクホ
ルダヌの垌望に応えられるよう、倚くの
デヌタを倚面的に比范分析でき、網矅的
に芋られるむンフラを目指しおいたす。
私たちは、よい䌁業やよい瀟䌚ずは䜕
かずいう問いに、唯䞀絶察の定矩はない
ずいう前提に立っおいたす。そのうえ
で、ビゞネスずしおの匷さだけではなく、
ESG・SDGsずいう“優しさ”をあわせ持っ
た䌁業を照らし出すこずで、無数のよい䌁
業を発掘できるずいうのが、今埌のビゞネ
スのパラダむムになるず考えおいたす。
“ もったいない SDGs 掻動 ” から
抜け出すために芋盎すべきものずは
平瀬瀟長から芋お、実態に぀ながらない
“もったいないSDGs掻動”をやっおいる䌁
業はありたすか。
1぀目は、リタヌンの定矩がはっきり
しおいないケヌス。䟋えば、ある䌁業が
SDGs掻動ずしお、䌚瀟の䌑日に瀟員を集
め、近所の公園の枅掃をするずしたす。
街をきれいにしたいず行動するこずは良
いこずだず思いたすがこの掻動のリタヌ
ンはずいう芳点で考えるず、䌁業む
メヌゞが䞊がっお株䟡が䞊がるこずなの
か、商品の売䞊なのか。倧半の䌁業は、
SDGsにおけるリタヌンの郚分を定矩でき
おいないように芋えたす。
これは、「䜕のために䌁業が存圚し、
掻動するのか」ずいう存圚意矩パヌパ
スがクリアになっおいないために起き
る問題です。「他瀟がやっおいるから、
うちもSDGsず蚀わないず」ずいう理由で
掻動しおいる事䟋が倧量に発生しおいた
すが、骚栌がなければ䜕をやっおもチグ
ハグになっおしたいたす。逆に、パヌパ
スがベヌスにあれば、SDGsのリタヌンは
自ずず決たっおくるものです。
2぀目も、近い内容ですが、䌁業のパヌ
パスずSDGs掻動が“So-What”の関係に
なっおいないケヌスです。本来は、初め
に䌁業の存圚意矩があり、その存圚意矩
を党うし続けるための長期戊略に則った
かたちでSDGsが埋め蟌たれる。財務ず非
財務は1本の軞によっお統合されおいるは
2030幎たでに達成すべき䞖界共通の目暙「SDGs」のため䌁業各瀟でさたざたな掻動が展開されおいる。
これらのアクションがステヌクホルダヌに認められお有圢無圢のリタヌンが生たれるためにはどうすればいいのか。
AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する「TERRAST for Enterprise β」を提䟛する平瀬錬叞瀟長に
リタヌンを生むSDGs掻動やESG経営をするためのヒントを䌺いたした。
“ 匷く優しい ” 䌁業をデヌタサむ゚ンスの力で照らし出す
Sustainable Lab Inc.
倧阪倧孊理孊郚卒業。圚孊䞭から環境、蟲業、犏祉などサステ
ナビリティ領域のベンチャヌビゞネスに環境゚ンゞニアずしお
携わる。これら領域においお2瀟のバむアりト事業売华を
経隓。京郜倧孊ESG研究䌚講垫。非財務ビッグデヌタに関する
執筆・講挔掻動などでも掻躍しおいる。
平瀬 錬叞 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 代衚取締圹CEO
Next Stage Interview
RENJI HIRASE
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 13
12
匷く優しい䌁業が
目指すべき
リタヌンを生む
SDGs 掻動の圚り方ずは
SDG
s
Interview Theme
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 15
14
ずなんです。それなのに、SDGs掻動がお
たけみたいになっおいるケヌスが倚い。
日本には玠晎らしいパヌパス䌁業
の存圚意矩を掲げられおいる䌚瀟が倚
いず感じおいたす。ずころが、先ほどの
䟋でいう枅掃掻動が、その䌁業のパヌパ
スに合臎しおいない行動だったずするず
どうか。もちろん、その行動が誰かを幞
せにするこずがあり、玠晎らしい掻動
であるこずは確かですが、䌁業のパヌ
パスずズレおしたうず、結局お金や時間
ずいった䌁業のリ゜ヌスを無理やり匕っ
匵っおくるこずになっおしたいたす。こ
れは非垞に“もったいない”掻動ですよね。
“もったいないSDGs掻動”をよいSDGsに転
換するには䌚瀟の存圚意矩を考えるこず
が倧事ずのこずですが、䞀般瀟員にもで
きるこずはありたすか
確かに䞀般瀟員の方にずっお、䌁業の
存圚意矩を考えるのは責任の重いこずで
す。その堎合、所属郚眲や関わっおいる
プロダクト、サヌビスなどの存圚意矩を
考えおみおはどうでしょうか
コングロマリット䌁業では、䟋えばヘ
ルスケア事業や金融業、通信業など倚岐
にわたる事業を展開しおいたす。もちろ
ん䌁業ずしお倧きな存圚意矩があり、
ないファミリヌカンパニヌが倚い為、長
期的な芖点を持っおESG・SDGs察応がで
きおいるずころが倚いですね。デヌタを
芋おいるず、ファミリヌカンパニヌの方
がESG・SDGs察応ができおいるずころは
倚いですね。
もうひず぀は情報開瀺です。日本の䌁
業は秘密䞻矩的で、女性瀟員の比率や有
絊の取埗率など、SDGsに関する報告を
オヌプンにしおいない。欧米はステヌク
ホルダヌに察する説明責任が文化ずしお
根付いおるので、良いこずも悪いこずも
開瀺したす。日本の堎合、完璧䞻矩なず
ころや生真面目さも圱響しおいるかもし
れたせんが、説明責任を背負っおいる自
芚が盞察的に少なく、結果的に非財務項
目の開瀺公開が遅れおしたっおいたす。
“ 匷く優しい ” 䌁業が
遞ばれる仕組みを䜜る
そうした新しいパラダむムが受け入れら
れる䞖界では「TERRAST」のようなツヌ
ルをどう䜿えばいいですか。
事業が発展しおきた。でも、䞀般瀟員の
方が党郚を芋通すのは難しいかもしれた
せん。そんな時は、自分が関わっおいる
サヌビスで、お客さんを健康にする、老
埌楜しく暮らせるよう備えを蓄える、灜
害時に家族ず぀ながっお安心できる通信
網を䜜る、などブレむクダりンする。そ
うするず、䌁業の倧きな存圚意矩にも぀
なげやすくなりたす。手觊り感のある存
圚意矩を定矩するこずから始めおみおく
ださい。
ESG 投資が匷化される䞖界で
日本䌁業がすべきこずずは
平瀬瀟長は、今埌䞖界的にESGの投資額は
どれくらい増えおいくずお考えでしょうか。
昚幎2021幎で玄4000兆円でした
が、今は円安で5000兆円ほどになっお
おり、金融資本党䜓の䞭では2〜3割くら
いを占めおいたす。これは、ESG投資や
SDGs経営が増えおいるだけではなく、も
はや既存ビゞネスがESGに組み蟌たれおい
るずいうこずです。この傟向は、未来に向
かっおさらに匷化されおいくでしょう。
ESG芖点の新しい垂堎も増えおいたす。
䟋えば、車がEV電気自動車以倖認め
られなくなっおきおいるように、脱炭玠
瀟䌚を実珟するための垂堎が成長しおい
䞖界䞭の投資家や事業䌚瀟、たたは䞀
般の生掻者が、「TERRAST」をむンフラ
ずしお倩気予報のように䜿っおいる䞖界
が理想ですね。
あらゆる生掻者、あらゆる䌁業や投資
家は垞に刀断をしおいたす。
その決断にお
いお、
経枈合理性、
぀たりコストパフォヌ
マンスを重芖したす。買い物や投資に限
らず、
行動もコスパがよいほうがいいんで
す。
私たちは、「TERRAST」を通しお、そ
うした䞖の䞭をアップグレヌドしたいず
思っおいたす。経枈合理性になぞらえお
「人間合理性」ずいう造語を䜿っおいる
んですが、コスパのよさに加えお、それ
が自分にずっおよいのか、自分の家族に
ずっおよいのか、瀟䌚や地球にずっおよ
いのかを考える。経枈合理性のもうひず
぀䞊の人間合理性ずいう抂念で物事を刀
断するのがあたりたえになる瀟䌚を実珟
するのが私たちの究極のビゞョンです。
それが埡瀟のパヌパスである“匷く優しい”
たすよね。䞖の䞭がサステナビリティ化
するにあたっお生たれる新垂堎は今埌䌞
びるのが玄束されおいるため、投融資も
増えおいきたす。
1960幎代ごろの高床成長期、人々はお
金を皌げばみんな幞せになれるずいうシ
ンプルな䞖界を創造しおいたした。しか
し、先進囜がひずずおり成熟しおしたっ
た珟代は、“既存の匷さ”いわゆる“お金儲
け”だけの远及には限界があるこずに誰し
もが気づいおいたす。今埌もさらに男女
の䞍平等や気候倉動ずいった瀟䌚問題を
ビゞネスの力で解決するSDGs垂堎は確実
に増加するでしょう。そしおすでに、“匷
さ”だけではなく“優しさ”が新しいパラダ
むムずなる準備ができおいるず私は感じ
おいたす。
日本は海倖ず比べお䜕が足りないず考え
たすか
ひず぀はトップのコミットメントで
す。日本は政治にも顕著ですが、トップ
が数幎で倉わる短期政暩が倚い。 そのた
め、短期的な結果を求めるこずを重芖し
おしたい、䌁業のパヌパスを再定矩した
り、長期の䟡倀創造の物語を描いたりず
いった取り組みがしづらいんです。
䞀方、欧州はトップの入れ替わりが少
圚り方なのでしょうか。
ビゞネスずしお匷い䌁業だけが評䟡さ
れる瀟䌚ではなく、匷さず優しさをあわ
せ持぀䌁業こそが遞ばれる䞖の䞭になっ
おほしいんです。私の奜きな蚀葉に、レ
むモンド・チャンドラヌ『プレむバック』
に登堎する「匷くなければ生きおいけな
い。しかし、優しくなければ、生きおい
く資栌がない」ずいう蚀葉がありたす。
瀟䌚起業家や環境起業家ずいうのは、
䞖の䞭をよくしたいず考えおいる優しい
人たちです。しかし、䞖の䞭をよくしよ
うずするなら、匷くもあらねばならな
い。䌁業で蚀えば、ちゃんず売䞊や利益
を䞊げお経枈性を成立させないず、すべ
おは寝蚀になっおしたうずいうこずです。
匷く優しい䌁業が遞ばれる仕組みを䜜るの
が、私たちのミッションです。
2019幎創業。AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する囜
内最倧玚の非財務デヌタバンク「TERRAST βテラスト・ベヌタ」を提䟛。1瀟
あたり700以䞊の非財務デヌタ項目を収集・分析するこずで、サステナビリティに貢
献する䌁業を印象論ではない圢匏で可芖化。経枈性における匷さだけではなく、人間
性や環境性、瀟䌚性をあわせ持぀「匷く優しい」䌁業の圚り方SXサステナビリ
ティ・トランスフォヌメヌションを提案・実珟する。アクセラレヌタヌプログラム
「SAP.iO Foundry Tokyo」の瀟にも採択されおおり、SAPず共に「真の䌁業䟡倀
を可芖化するサヌビス」の連携に向けた土台構築などが進行しおいる。
サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 https://suslab.net/
䌁画 線集委員
巊暪川 達也 右島接 雅子
䌁業のパヌパスによっお、SDGs 掻動は自ずず決たっおく
る
コスパのひず぀䞊の抂念で
物事を刀断する瀟䌚ぞ
RENJI HIRASE
平瀬 錬叞
Interviewee's Voice
Sustainable Lab Inc.
Company Introduction
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 15
14
ずなんです。それなのに、SDGs掻動がお
たけみたいになっおいるケヌスが倚い。
日本には玠晎らしいパヌパス䌁業
の存圚意矩を掲げられおいる䌚瀟が倚
いず感じおいたす。ずころが、先ほどの
䟋でいう枅掃掻動が、その䌁業のパヌパ
スに合臎しおいない行動だったずするず
どうか。もちろん、その行動が誰かを幞
せにするこずがあり、玠晎らしい掻動
であるこずは確かですが、䌁業のパヌ
パスずズレおしたうず、結局お金や時間
ずいった䌁業のリ゜ヌスを無理やり匕っ
匵っおくるこずになっおしたいたす。こ
れは非垞に“もったいない”掻動ですよね。
“もったいないSDGs掻動”をよいSDGsに転
換するには䌚瀟の存圚意矩を考えるこず
が倧事ずのこずですが、䞀般瀟員にもで
きるこずはありたすか
確かに䞀般瀟員の方にずっお、䌁業の
存圚意矩を考えるのは責任の重いこずで
す。その堎合、所属郚眲や関わっおいる
プロダクト、サヌビスなどの存圚意矩を
考えおみおはどうでしょうか
コングロマリット䌁業では、䟋えばヘ
ルスケア事業や金融業、通信業など倚岐
にわたる事業を展開しおいたす。もちろ
ん䌁業ずしお倧きな存圚意矩があり、
ないファミリヌカンパニヌが倚い為、長
期的な芖点を持っおESG・SDGs察応がで
きおいるずころが倚いですね。デヌタを
芋おいるず、ファミリヌカンパニヌの方
がESG・SDGs察応ができおいるずころは
倚いですね。
もうひず぀は情報開瀺です。日本の䌁
業は秘密䞻矩的で、女性瀟員の比率や有
絊の取埗率など、SDGsに関する報告を
オヌプンにしおいない。欧米はステヌク
ホルダヌに察する説明責任が文化ずしお
根付いおるので、良いこずも悪いこずも
開瀺したす。日本の堎合、完璧䞻矩なず
ころや生真面目さも圱響しおいるかもし
れたせんが、説明責任を背負っおいる自
芚が盞察的に少なく、結果的に非財務項
目の開瀺公開が遅れおしたっおいたす。
“ 匷く優しい ” 䌁業が
遞ばれる仕組みを䜜る
そうした新しいパラダむムが受け入れら
れる䞖界では「TERRAST」のようなツヌ
ルをどう䜿えばいいですか。
事業が発展しおきた。でも、䞀般瀟員の
方が党郚を芋通すのは難しいかもしれた
せん。そんな時は、自分が関わっおいる
サヌビスで、お客さんを健康にする、老
埌楜しく暮らせるよう備えを蓄える、灜
害時に家族ず぀ながっお安心できる通信
網を䜜る、などブレむクダりンする。そ
うするず、䌁業の倧きな存圚意矩にも぀
なげやすくなりたす。手觊り感のある存
圚意矩を定矩するこずから始めおみおく
ださい。
ESG 投資が匷化される䞖界で
日本䌁業がすべきこずずは
平瀬瀟長は、今埌䞖界的にESGの投資額は
どれくらい増えおいくずお考えでしょうか。
昚幎2021幎で玄4000兆円でした
が、今は円安で5000兆円ほどになっお
おり、金融資本党䜓の䞭では2〜3割くら
いを占めおいたす。これは、ESG投資や
SDGs経営が増えおいるだけではなく、も
はや既存ビゞネスがESGに組み蟌たれおい
るずいうこずです。この傟向は、未来に向
かっおさらに匷化されおいくでしょう。
ESG芖点の新しい垂堎も増えおいたす。
䟋えば、車がEV電気自動車以倖認め
られなくなっおきおいるように、脱炭玠
瀟䌚を実珟するための垂堎が成長しおい
䞖界䞭の投資家や事業䌚瀟、たたは䞀
般の生掻者が、「TERRAST」をむンフラ
ずしお倩気予報のように䜿っおいる䞖界
が理想ですね。
あらゆる生掻者、あらゆる䌁業や投資
家は垞に刀断をしおいたす。
その決断にお
いお、
経枈合理性、
぀たりコストパフォヌ
マンスを重芖したす。買い物や投資に限
らず、
行動もコスパがよいほうがいいんで
す。
私たちは、「TERRAST」を通しお、そ
うした䞖の䞭をアップグレヌドしたいず
思っおいたす。経枈合理性になぞらえお
「人間合理性」ずいう造語を䜿っおいる
んですが、コスパのよさに加えお、それ
が自分にずっおよいのか、自分の家族に
ずっおよいのか、瀟䌚や地球にずっおよ
いのかを考える。経枈合理性のもうひず
぀䞊の人間合理性ずいう抂念で物事を刀
断するのがあたりたえになる瀟䌚を実珟
するのが私たちの究極のビゞョンです。
それが埡瀟のパヌパスである“匷く優しい”
たすよね。䞖の䞭がサステナビリティ化
するにあたっお生たれる新垂堎は今埌䌞
びるのが玄束されおいるため、投融資も
増えおいきたす。
1960幎代ごろの高床成長期、人々はお
金を皌げばみんな幞せになれるずいうシ
ンプルな䞖界を創造しおいたした。しか
し、先進囜がひずずおり成熟しおしたっ
た珟代は、“既存の匷さ”いわゆる“お金儲
け”だけの远及には限界があるこずに誰し
もが気づいおいたす。今埌もさらに男女
の䞍平等や気候倉動ずいった瀟䌚問題を
ビゞネスの力で解決するSDGs垂堎は確実
に増加するでしょう。そしおすでに、“匷
さ”だけではなく“優しさ”が新しいパラダ
むムずなる準備ができおいるず私は感じ
おいたす。
日本は海倖ず比べお䜕が足りないず考え
たすか
ひず぀はトップのコミットメントで
す。日本は政治にも顕著ですが、トップ
が数幎で倉わる短期政暩が倚い。 そのた
め、短期的な結果を求めるこずを重芖し
おしたい、䌁業のパヌパスを再定矩した
り、長期の䟡倀創造の物語を描いたりず
いった取り組みがしづらいんです。
䞀方、欧州はトップの入れ替わりが少
圚り方なのでしょうか。
ビゞネスずしお匷い䌁業だけが評䟡さ
れる瀟䌚ではなく、匷さず優しさをあわ
せ持぀䌁業こそが遞ばれる䞖の䞭になっ
おほしいんです。私の奜きな蚀葉に、レ
むモンド・チャンドラヌ『プレむバック』
に登堎する「匷くなければ生きおいけな
い。しかし、優しくなければ、生きおい
く資栌がない」ずいう蚀葉がありたす。
瀟䌚起業家や環境起業家ずいうのは、
䞖の䞭をよくしたいず考えおいる優しい
人たちです。しかし、䞖の䞭をよくしよ
うずするなら、匷くもあらねばならな
い。䌁業で蚀えば、ちゃんず売䞊や利益
を䞊げお経枈性を成立させないず、すべ
おは寝蚀になっおしたうずいうこずです。
匷く優しい䌁業が遞ばれる仕組みを䜜るの
が、私たちのミッションです。
2019幎創業。AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する囜
内最倧玚の非財務デヌタバンク「TERRAST βテラスト・ベヌタ」を提䟛。1瀟
あたり700以䞊の非財務デヌタ項目を収集・分析するこずで、サステナビリティに貢
献する䌁業を印象論ではない圢匏で可芖化。経枈性における匷さだけではなく、人間
性や環境性、瀟䌚性をあわせ持぀「匷く優しい」䌁業の圚り方SXサステナビリ
ティ・トランスフォヌメヌションを提案・実珟する。アクセラレヌタヌプログラム
「SAP.iO Foundry Tokyo」の瀟にも採択されおおり、SAPず共に「真の䌁業䟡倀
を可芖化するサヌビス」の連携に向けた土台構築などが進行しおいる。
サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 https://suslab.net/
䌁画 線集委員
巊暪川 達也 右島接 雅子
䌁業のパヌパスによっお、SDGs 掻動は自ずず決たっおく
る
コスパのひず぀䞊の抂念で
物事を刀断する瀟䌚ぞ
RENJI HIRASE
平瀬 錬叞
Interviewee's Voice
Sustainable Lab Inc.
Company Introduction
ラグビヌワヌルドカップ
以䞋杯
に倧䌚出堎し、
2019幎杯準々決勝南アフリカ戊では日本代衚最幎長蚘録ずなる38歳か月
での代衚キャップを獲埗したトンプ゜ンルヌク氏。
2015幎「ブラむトンの軌跡」、
2019幎「自囜開催の杯ベスト」
など、
倚様な
バックグランドを持぀チヌムメむト、
ヘッドコヌチ
以䞋
ず協力しお勝利を掎んできたした。
関西匁を操り、
愛称の
「トモさん」
ず芪したれ、
粟神的なリヌダヌずしおも掻躍しおきた鉄人に、
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くるためのヒントを䌺いたした。
URAYASU D-Rocks ニュヌゞヌランド出身。小さいころからラグビヌをプレヌし、
各幎代の代衚にも遞出された。その埌、アむルランドのクラブ
を経お、2004幎に䞉掋電機に入郚。2006幎には近鉄ぞ移籍、
2010幎に日本囜籍を取埗した。日本代衚ずしおワヌルドカッ
プに4回2007、11、15、19幎出堎。2019幎のW杯では日
本のベスト8入りに倧きく貢献した。その埌、2020幎に珟圹匕
退。ニュヌゞヌランドで蟲堎を営んでいたが、2022幎にシャ
むニングアヌクスで珟圹埩垰。2022幎珟圚は浊安D-Rocksに
所属。倫人ずの間に3人の子䟛がいる。
トンプ゜ンルヌク 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手
Next Stage Interview
THOMPSON LUKE
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 17
16
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くる。
アスリヌトに聞く、
倚様性の生かし方
Diversi
t
y
Interview Theme
昚季2021幎に珟圹埩垰したした。
シヌズンの感想を教えおください。
ラグビヌぞのPassion情熱を感じ
ながら仕事ができお、楜しかったし、興
奮したしたね。今、41歳だから若い人
ずプレヌするずおじいちゃんみたいです
笑。若手に䜓力的にかなわない郚分
もあるけれど、プレヌするうえで幎霢は
関係ない。負けないようにトレヌニング
したり、プレヌするのはモチベヌション
になりたした。入れ替え戊で敗れ、来季
はディビゞョンでプレヌするこずにな
るのがめっちゃ残念。でも、チヌムの雰
囲気や結束力は良かったです。耇雑な感
情はありたすが来季が楜しみ。 もっず匷
くなっお戻っおきたす。
2004幎に初めお来日した圓時は
どんな心境だったのでしょうか
日本に来るのはもちろん倧きな決断で
したが、圓初は幎でNZぞ垰る぀もり
だったんです笑。ただ、日本のこ
ずも、発展途䞊で頑匵っおいる日本ラグ
ビヌもめちゃ倧奜きになったからプレヌ
を続けるこずにしたした。
最倧の転機は2007幎です。日本代衚
のメンバヌに遞出されるのですが、お受
けするかどうかすごく悩みたした。ラグ
ビヌは囜の代衚に遞出されるず、簡単に
他の囜に移るこずができたせん。だから
䞀床日本代衚になったら、オヌルブラッ
クスNZ代衚になるこずをあきらめな
ければいけないのです。オヌルブラック
スはNZの子䟛たちの憧れであり、私の倢
でもありたした。だから難しい刀断を迫
られたのです。父や母、奥さんずよく話
をしお、意芋を聞きたした。粟神的にも
支えおもらいたしたね。そしお私は、家
族や友人の埌抌しもあり決断したした。
日本代衚ずしおチャレンゞしおW杯に出
るこずを遞んだんです。今振り返っおも
アメヌゞングで、人生のなかでも重倧な
決断でした。この転機が今の幞せに぀な
がっおいたす。
2015幎・2019幎の日本代衚
チヌムマネゞメントの違い
ラグビヌ日本代衚は、日本人だけでなく
さたざたなバックグランドを持぀遞手が
集結しおいたすが、トンプ゜ンルヌクさ
んの考える倚様性ずはどんなものでしょ
うか
䟋えば、日本人だけの高校生チヌムで
あっおも、育った街や村によっお、異な
る人生経隓を積んでいる。これも立掟な
倚様性。異なる囜や肌の色、背の高さに
関わらず、倚様性ずは、様々なバックグ
ラりンド、経隓、歎史から生たれるもの
だず考えおいたす。
2015幎の日本代衚は杯で「ブラむト
ンの軌跡」ずしお歎史的な勝利をあげた
チヌムですが、どんなチヌムでしたか
たさしく倚様性を持ったチヌムでした
ね。遞手だけでなくスタッフもいろいろ
なバックグラりンドを持ったメンバヌ
が、゚ディ・ゞョヌンズヘッドコヌチ
以䞋HCのビゞョンをフォロヌし、う
たく機胜したした。杯で南アフリカに
勝利し「ブラむトンの軌跡」を起こした
2015の代衚チヌムは2぀のこずを意識しお
いたした。
぀は、自分たちが新しい歎史を䜜る
ずいうこず。もう぀はチヌムのメンタ
リティを倉えおいくこずでした。ずいう
のも、か぀おの日本代衚は、「高望みを
せず、頑匵っお結果がでなければ仕方
ない」ずいうムヌドがありたした。しか
し、゚ディHCは「勝぀こず、それが䞀番
重芁である」ずいうマむンドに倉えおい
きたした。
新しい考え方を浞透させるために私た
ちはすごく努力したした。゚ディHCは最
高のトレヌニングをハヌドにどんどんや
る笑。どこたでも胜力を高めおベス
トな遞手、䞖界最高のチヌムを目指そう
ずいうやり方でした。私たちは倚様な背
景を持぀遞手が倚数いる䞭で、ずもにト
レヌニングに励み、仲間ずしおリスペク
トしおいくようになりたした。その䞭で
団結力を高め、目暙を高く持぀こずで、
遞手䞀人ひずりのマむンドセットが倉
わっおいったんです。
自囜開催の杯でベスト入りを果たし
た2019幎の日本代衚チヌムはどんなチヌ
ムでしたか
2019幎のチヌムも倚様性に富んでいた
した。日本、NZ、豪州、南アフリカなど
様々な地域で生たれた遞手で構成されお
いたしたから。でも出身は関係なく、日
本のために、囜を代衚するチヌムずしお
2015幎よりもさらに高い目暙を掲げたし
た。 同じこずを目暙にしお止たるのは、
成功ずは蚀いたせんからね。
倚様性ずは育った堎所や背景、経隓、歎史から生たれる
ラグビヌワヌルドカップ
以䞋杯
に倧䌚出堎し、
2019幎杯準々決勝南アフリカ戊では日本代衚最幎長蚘録ずなる38歳か月
での代衚キャップを獲埗したトンプ゜ンルヌク氏。
2015幎「ブラむトンの軌跡」、
2019幎「自囜開催の杯ベスト」
など、
倚様な
バックグランドを持぀チヌムメむト、
ヘッドコヌチ
以䞋
ず協力しお勝利を掎んできたした。
関西匁を操り、
愛称の
「トモさん」
ず芪したれ、
粟神的なリヌダヌずしおも掻躍しおきた鉄人に、
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くるためのヒントを䌺いたした。
URAYASU D-Rocks ニュヌゞヌランド出身。小さいころからラグビヌをプレヌし、
各幎代の代衚にも遞出された。その埌、アむルランドのクラブ
を経お、2004幎に䞉掋電機に入郚。2006幎には近鉄ぞ移籍、
2010幎に日本囜籍を取埗した。日本代衚ずしおワヌルドカッ
プに4回2007、11、15、19幎出堎。2019幎のW杯では日
本のベスト8入りに倧きく貢献した。その埌、2020幎に珟圹匕
退。ニュヌゞヌランドで蟲堎を営んでいたが、2022幎にシャ
むニングアヌクスで珟圹埩垰。2022幎珟圚は浊安D-Rocksに
所属。倫人ずの間に3人の子䟛がいる。
トンプ゜ンルヌク 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手
Next Stage Interview
THOMPSON LUKE
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14
Japan SAP Usersʌ Group Information Magazine Vol.14 17
16
個性を纏めあげ、
匷いチヌムを぀くる。
アスリヌトに聞く、
倚様性の生かし方
Diversi
t
y
Interview Theme
昚季2021幎に珟圹埩垰したした。
シヌズンの感想を教えおください。
ラグビヌぞのPassion情熱を感じ
ながら仕事ができお、楜しかったし、興
奮したしたね。今、41歳だから若い人
ずプレヌするずおじいちゃんみたいです
笑。若手に䜓力的にかなわない郚分
もあるけれど、プレヌするうえで幎霢は
関係ない。負けないようにトレヌニング
したり、プレヌするのはモチベヌション
になりたした。入れ替え戊で敗れ、来季
はディビゞョンでプレヌするこずにな
るのがめっちゃ残念。でも、チヌムの雰
囲気や結束力は良かったです。耇雑な感
情はありたすが来季が楜しみ。 もっず匷
くなっお戻っおきたす。
2004幎に初めお来日した圓時は
どんな心境だったのでしょうか
日本に来るのはもちろん倧きな決断で
したが、圓初は幎でNZぞ垰る぀もり
だったんです笑。ただ、日本のこ
ずも、発展途䞊で頑匵っおいる日本ラグ
ビヌもめちゃ倧奜きになったからプレヌ
を続けるこずにしたした。
最倧の転機は2007幎です。日本代衚
のメンバヌに遞出されるのですが、お受
けするかどうかすごく悩みたした。ラグ
ビヌは囜の代衚に遞出されるず、簡単に
他の囜に移るこずができたせん。だから
䞀床日本代衚になったら、オヌルブラッ
クスNZ代衚になるこずをあきらめな
ければいけないのです。オヌルブラック
スはNZの子䟛たちの憧れであり、私の倢
でもありたした。だから難しい刀断を迫
られたのです。父や母、奥さんずよく話
をしお、意芋を聞きたした。粟神的にも
支えおもらいたしたね。そしお私は、家
族や友人の埌抌しもあり決断したした。
日本代衚ずしおチャレンゞしおW杯に出
るこずを遞んだんです。今振り返っおも
アメヌゞングで、人生のなかでも重倧な
決断でした。この転機が今の幞せに぀な
がっおいたす。
2015幎・2019幎の日本代衚
チヌムマネゞメントの違い
ラグビヌ日本代衚は、日本人だけでなく
さたざたなバックグランドを持぀遞手が
集結しおいたすが、トンプ゜ンルヌクさ
んの考える倚様性ずはどんなものでしょ
うか
䟋えば、日本人だけの高校生チヌムで
あっおも、育った街や村によっお、異な
る人生経隓を積んでいる。これも立掟な
倚様性。異なる囜や肌の色、背の高さに
関わらず、倚様性ずは、様々なバックグ
ラりンド、経隓、歎史から生たれるもの
だず考えおいたす。
2015幎の日本代衚は杯で「ブラむト
ンの軌跡」ずしお歎史的な勝利をあげた
チヌムですが、どんなチヌムでしたか
たさしく倚様性を持ったチヌムでした
ね。遞手だけでなくスタッフもいろいろ
なバックグラりンドを持ったメンバヌ
が、゚ディ・ゞョヌンズヘッドコヌチ
以䞋HCのビゞョンをフォロヌし、う
たく機胜したした。杯で南アフリカに
勝利し「ブラむトンの軌跡」を起こした
2015の代衚チヌムは2぀のこずを意識しお
いたした。
぀は、自分たちが新しい歎史を䜜る
ずいうこず。もう぀はチヌムのメンタ
リティを倉えおいくこずでした。ずいう
のも、か぀おの日本代衚は、「高望みを
せず、頑匵っお結果がでなければ仕方
ない」ずいうムヌドがありたした。しか
し、゚ディHCは「勝぀こず、それが䞀番
重芁である」ずいうマむンドに倉えおい
きたした。
新しい考え方を浞透させるために私た
ちはすごく努力したした。゚ディHCは最
高のトレヌニングをハヌドにどんどんや
る笑。どこたでも胜力を高めおベス
トな遞手、䞖界最高のチヌムを目指そう
ずいうやり方でした。私たちは倚様な背
景を持぀遞手が倚数いる䞭で、ずもにト
レヌニングに励み、仲間ずしおリスペク
トしおいくようになりたした。その䞭で
団結力を高め、目暙を高く持぀こずで、
遞手䞀人ひずりのマむンドセットが倉
わっおいったんです。
自囜開催の杯でベスト入りを果たし
た2019幎の日本代衚チヌムはどんなチヌ
ムでしたか
2019幎のチヌムも倚様性に富んでいた
した。日本、NZ、豪州、南アフリカなど
様々な地域で生たれた遞手で構成されお
いたしたから。でも出身は関係なく、日
本のために、囜を代衚するチヌムずしお
2015幎よりもさらに高い目暙を掲げたし
た。 同じこずを目暙にしお止たるのは、
成功ずは蚀いたせんからね。
倚様性ずは育った堎所や背景、経隓、歎史から生たれる
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  • 3. 6 第䞀特集 次のトビラを開く! Next Stageぞのヒント!! DX請負人の仕事術 パナ゜ニック ホヌルディングス(æ ª) 執行圹員(グルヌプCIO) 玉眮 肇 匷く優しい䌁業が目指すべきリタヌンを生む SDGs掻動の圚り方ずは サステナブル ・ ラボ(æ ª) 代衚取締圹CEO 平瀬 錬叞 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くる。 アスリヌトに聞く、 倚様性の生かし方 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 トンプ゜ンルヌク 20 第二特集 SAP創業50幎 ・ 日本進出30幎 特別蚘念䌁画 SAP JAPANの぀くり方 3人のキヌパヌ゜ンに聞いたSAPの過去 ・ 珟圚 ・ 未来 (æ ª)コンカヌ 代衚取締圹瀟長 䞉村 真宗 SAP ゞャパン(æ ª) 垞務執行圹員 䜐野 倪郎 SAP ゞャパン(æ ª) 代衚取締圹瀟⻑ 鈎朚 掋史 26 酒造界のむノベヌションが生んだ 『獺祭』 廃業寞前の酒蔵 を"人"ず"デヌタ"で倧逆転の口開け 旭酒造 株 代衚取締圹瀟長 桜井 䞀宏 28 むノベヌションや瀟䌚課題解決のヒントがココにある⁉ ゲノム情報を元にしたバむオDXのススメ 広島倧孊 教授 山本 卓 30 SNSはもう叀い 次䞖代のコミュニケヌションはこう倉わる  メタバヌスで叶う぀の倢 通勀時間が0秒になる!?悩んでいたコンプレックスを克服!?  私の 「奜き」 がおカネに倉わる自宅がラむブ䌚堎になる ゲヌムを極めお本物のカヌレヌサヌになる 36 コレを導入したら劇的倉化  わが瀟の自瀟事䟋 プラチナサポヌタヌ玹介 48 JSUG NEWS News topicsDX銘柄2022に䌚員䌁業が倚数遞出 郚䌚Report新郚䌚玹介新芏入䌚䌁業 54 䞖界䞭のSAPナヌザヌグルヌプは今 フィンランドシンガポヌルコロンビア 94 線集埌蚘 JSUG INFOの裏偎 広告掲茉䌁業 2 (æ ª)゚ヌ ・ ティ ・ ティデヌタ3 䞉井金属ナア゜フト(æ ª)24 SAPゞャパン 株 47 (æ ª)レむダヌズ ・ コンサルティング 53 クレスコ ・ むヌ ・ ゜リュヌション(æ ª)69 JFE システムズ(æ ª)70 キャップゞェミニ(æ ª)71 アクセンチュア(æ ª)72 (æ ª)ベリサヌブ 73 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)93 クラりドコンサルティング(æ ª)96 グヌグル ・ クラりド ・ ゞャパン合同䌚瀟97 富士通(æ ª) 57 Case Study 泚目の事䟋玹介 57 (æ ª)アむ ・ ピヌ ・ ゚ス58 アビヌムコンサルティング(æ ª)59 アマゟン りェブ サヌビス ゞャパン合同䌚瀟 60 EYストラテゞヌ ・ アンド ・ コンサルティング(æ ª)61 (æ ª)シグマクシス62 日本アむ ・ ビヌ ・ ゚ム(æ ª)63 (æ ª)BeeX 64 ビゞネス゚ンゞニアリング(æ ª)65 (æ ª)日立補䜜所66 富士通(æ ª)67 ブラックラむン(æ ª)68 侾箅IT゜リュヌションズ(æ ª) 74 Solutions 泚目の゜リュヌション 74 りィングアヌクst(æ ª)75 WalkMe(æ ª) 76 (æ ª)SNP Japan77 SCSK(æ ª) 78 FPTゞャパンホヌルディングス(æ ª)  79 オヌプンテキスト(æ ª) 80 グヌグル ・ クラりド ・ ゞャパン合同䌚瀟81 コベルコシステム(æ ª) 82 (æ ª)゜フテス83 TIS(æ ª)  84 デロむトトヌマツコンサルティング合同䌚瀟85 (æ ª)電通囜際情報サヌビス86 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)  87 日本タタ ・ コンサルタンシヌ ・ サヌビシズ(æ ª) 88 日本電気(æ ª) 89 日本ヒュヌレット ・ パッカヌド合同䌚瀟 90 (æ ª)野村総合研究所91 (æ ª)ベリサヌブ92 䞉井情報(æ ª) JSUG Awardは、 JSUGの掻動に倚倧な貢献のあった方々に感謝の意を衚し、 MVP賞、 ベストサポヌタヌ賞、 プラチナサポヌタヌ継続賞、 事䟋ダりンロヌド賞、 特別功劎賞、 特別賞の 6぀の区分で衚地を行うものです。 2022幎床の受賞者および䌁業は以䞋のずおりです。 ポストコロナの新時代ぞ。 倉化の兆しを感じお 平玠よりJSUGの掻動に倚倧なご尜力、ご協力を 賜り、誠にありがずうございたす。幎次䌚報「JSUG INFO」をお届けいたしたす。 「JSUG INFO」は今幎 で14回目の刊行ずなりたしたが、この3幎間は新型 コロナりむルスの感染者が増加ず枛少を繰り返す䞭で の取材、線集、刊行を䜙儀なくされたした。取材や線 集䌚議のほずんどをリモヌトで行わねばならなかっ た2幎前ずは異なり、今幎はほずんどの取材をオンサ むトで行うこずができたした。取材をオンサむトで行 う䞀方、オンラむンの打合せも組み合わせながら効率 的に䜜業を進めおいく䞭に、たさにりィズコロナの時 代、そしおポストコロナ時代ぞの倉化を感じるこずの できる「JSUG INFO」䜜成ずなりたした。SAPが創 業50呚幎、 SAPゞャパンも創業30呚幎を迎えた今幎、 Globalでも日本でも蚘念むベントが行われ、そこに もポストコロナ時代ぞの移行が䌺えるこずずなりたし た。 今幎のJSUGはその掻動方針に、 「ポストコロナの 新時代の幕開けもっずもっず倚様なメンバヌが刺激 しあい、自分らしさを远求する新たなステヌゞぞ。 」 を掲げおいたす。たさにポストコロナの新時代ぞず向 かう今、䌁業やわたしたち個人は、なにを考え、なに を行うべきなのか 次のステヌゞに進むためにはな にが必芁なのか 倚方面で掻躍される方々ぞの取材 を通じ、読者の皆様が次のステヌゞぞ進むためのヒン トやアむディアを考える䞀助ずなれれば、そのような 思いで本誌を刊行いたしたした。ぜひ、お楜しみいた だければ幞いです。 JSUG 事務局長 侊田 耕倪郎氏 MVP賞 Next-Gen Boost Boost Designer KNT-CTホヌルディ ングス(æ ª) 宮石 貎匘 様 (æ ª)荏原補䜜所 小川 恭匘 様 (æ ª)NYK Business System 加瀚 䜑暹 様 トラスコ䞭山(æ ª) æž¡é‚Š 矎波 様 (æ ª)電通囜際情報サヌビス 畑侭 昂淳 様 ビゞネス゚ンゞニアリ ング(æ ª) 朚䞋 千尋 様 アクセンチュア(æ ª) 韓 瑜 様 WalkMe(æ ª) 赀接 矎玀 様 SAPゞャパン(æ ª) 川邉 未来 様 SAPゞャパン(æ ª) 朚村 優垌 様 SAPゞャパン(æ ª) 小泉 隆倪朗 様 ベス トサポヌタヌ賞 プラチナサポヌタヌ継続賞 富士通株匏䌚瀟 (æ ª)アむ ・ ピヌ ・ ゚ス、 アクセンチュア(æ ª)、 アビヌムコンサルティ ング(æ ª)、  ス トラテゞヌ ・ アン ド ・ コンサルティ ング(æ ª)、    (æ ª)、 (æ ª)゚ヌ ・ ティ ・ ティ ・ デヌタ、 グヌグル ・ クラり ド ・ ゞャパン(合)、 (æ ª)シグマクシス、 日本アむ ・ ビヌ ・ ゚ム(æ ª)、 日本タタ ・ コンサルタンシヌ ・ サヌビシズ(æ ª)、 日本電気(æ ª)、 日本ヒュヌレッ ト ・ パッカヌド(合)、 (æ ª)   、 (æ ª)日立補䜜所、 富士通(æ ª)、 䞉井情報(æ ª)、 (æ ª)レむダヌズ ・ コンサルティ ング 事䟋ダりンロヌ ド賞 東京化成工業株匏䌚瀟 Global IT 幞村 祥生 様 特別賞 特別功劎賞 味の玠株匏䌚瀟 コヌポレヌトサヌビス本郚 DX掚進郚 基幹システム掚進グルヌプ 䞭村 恵子 様 SAPゞャパン(æ ª) アポロREN 堀内 みどり様 、 垞盀 誠 様、 西村 掋玀 様、 岡山 盎暹 様 SAPゞャパン(æ ª) Path to intrapreneurs 事務局 神戞 雄倪 様、 䞭島 千鶎 様 INFO. ゞェむサグむンフォ Japan sap users’ group information magazine Vol.14 Winter 2022 Award JSUG 2022 発衚  発行元 ゞャパンSAPナヌザヌグルヌプ JSUG 1996幎蚭立、 2022幎10月末珟圚、 法人䌚員 ナヌザヌ 466瀟、 賛助䌚員 パヌトナヌ 128瀟の蚈594瀟 の䌚員䌁業ず、 JSUG NET登録者9,288名、 たた蚈38の郚䌚 ・ WG ・ 分科䌚などの掻動䜓で構成。 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 5 4 6 第䞀特集 次のトビラを開く! Next Stageぞのヒント!! DX請負人の仕事術 パナ゜ニック ホヌルディングス(æ ª) 執行圹員(グルヌプCIO) 玉眮 肇 匷く優しい䌁業が目指すべきリタヌンを生む SDGs掻動の圚り方ずは サステナブル ・ ラボ(æ ª) 代衚取締圹CEO 平瀬 錬叞 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くる。 アスリヌトに聞く、 倚様性の生かし方 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 トンプ゜ンルヌク 20 第二特集 SAP創業50幎 ・ 日本進出30幎 特別蚘念䌁画 SAP JAPANの぀くり方 3人のキヌパヌ゜ンに聞いたSAPの過去 ・ 珟圚 ・ 未来 (æ ª)コンカヌ 代衚取締圹瀟長 䞉村 真宗 SAP ゞャパン(æ ª) 垞務執行圹員 䜐野 倪郎 SAP ゞャパン(æ ª) 代衚取締圹瀟⻑ 鈎朚 掋史 26 酒造界のむノベヌションが生んだ 『獺祭』 廃業寞前の酒蔵 を"人"ず"デヌタ"で倧逆転の口開け 旭酒造 株 代衚取締圹瀟長 桜井 䞀宏 28 むノベヌションや瀟䌚課題解決のヒントがココにある⁉ ゲノム情報を元にしたバむオDXのススメ 広島倧孊 教授 山本 卓 30 SNSはもう叀い 次䞖代のコミュニケヌションはこう倉わる  メタバヌスで叶う぀の倢 通勀時間が0秒になる!?悩んでいたコンプレックスを克服!?  私の 「奜き」 がおカネに倉わる自宅がラむブ䌚堎になる ゲヌムを極めお本物のカヌレヌサヌになる 36 コレを導入したら劇的倉化  わが瀟の自瀟事䟋 プラチナサポヌタヌ玹介 48 JSUG NEWS News topicsDX銘柄2022に䌚員䌁業が倚数遞出 郚䌚Report新郚䌚玹介新芏入䌚䌁業 54 䞖界䞭のSAPナヌザヌグルヌプは今 フィンランドシンガポヌルコロンビア 94 線集埌蚘 JSUG INFOの裏偎 広告掲茉䌁業 2 (æ ª)゚ヌ ・ ティ ・ ティデヌタ3 䞉井金属ナア゜フト(æ ª)24 SAPゞャパン 株 47 (æ ª)レむダヌズ ・ コンサルティング 53 クレスコ ・ むヌ ・ ゜リュヌション(æ ª)69 JFE システムズ(æ ª)70 キャップゞェミニ(æ ª)71 アクセンチュア(æ ª)72 (æ ª)ベリサヌブ 73 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)93 クラりドコンサルティング(æ ª)96 グヌグル ・ クラりド ・ ゞャパン合同䌚瀟97 富士通(æ ª) 57 Case Study 泚目の事䟋玹介 57 (æ ª)アむ ・ ピヌ ・ ゚ス58 アビヌムコンサルティング(æ ª)59 アマゟン りェブ サヌビス ゞャパン合同䌚瀟 60 EYストラテゞヌ ・ アンド ・ コンサルティング(æ ª)61 (æ ª)シグマクシス62 日本アむ ・ ビヌ ・ ゚ム(æ ª)63 (æ ª)BeeX 64 ビゞネス゚ンゞニアリング(æ ª)65 (æ ª)日立補䜜所66 富士通(æ ª)67 ブラックラむン(æ ª)68 侾箅IT゜リュヌションズ(æ ª) 74 Solutions 泚目の゜リュヌション 74 りィングアヌクst(æ ª)75 WalkMe(æ ª) 76 (æ ª)SNP Japan77 SCSK(æ ª) 78 FPTゞャパンホヌルディングス(æ ª)  79 オヌプンテキスト(æ ª) 80 グヌグル ・ クラりド ・ ゞャパン合同䌚瀟81 コベルコシステム(æ ª) 82 (æ ª)゜フテス83 TIS(æ ª)  84 デロむトトヌマツコンサルティング合同䌚瀟85 (æ ª)電通囜際情報サヌビス86 日鉄日立システム゚ンゞニアリング(æ ª)  87 日本タタ ・ コンサルタンシヌ ・ サヌビシズ(æ ª) 88 日本電気(æ ª) 89 日本ヒュヌレット ・ パッカヌド合同䌚瀟 90 (æ ª)野村総合研究所91 (æ ª)ベリサヌブ92 䞉井情報(æ ª) JSUG Awardは、 JSUGの掻動に倚倧な貢献のあった方々に感謝の意を衚し、 MVP賞、 ベストサポヌタヌ賞、 プラチナサポヌタヌ継続賞、 事䟋ダりンロヌド賞、 特別功劎賞、 特別賞の 6぀の区分で衚地を行うものです。 2022幎床の受賞者および䌁業は以䞋のずおりです。 ポストコロナの新時代ぞ。 倉化の兆しを感じお 平玠よりJSUGの掻動に倚倧なご尜力、ご協力を 賜り、誠にありがずうございたす。幎次䌚報「JSUG INFO」をお届けいたしたす。 「JSUG INFO」は今幎 で14回目の刊行ずなりたしたが、この3幎間は新型 コロナりむルスの感染者が増加ず枛少を繰り返す䞭で の取材、線集、刊行を䜙儀なくされたした。取材や線 集䌚議のほずんどをリモヌトで行わねばならなかっ た2幎前ずは異なり、今幎はほずんどの取材をオンサ むトで行うこずができたした。取材をオンサむトで行 う䞀方、オンラむンの打合せも組み合わせながら効率 的に䜜業を進めおいく䞭に、たさにりィズコロナの時 代、そしおポストコロナ時代ぞの倉化を感じるこずの できる「JSUG INFO」䜜成ずなりたした。SAPが創 業50呚幎、 SAPゞャパンも創業30呚幎を迎えた今幎、 Globalでも日本でも蚘念むベントが行われ、そこに もポストコロナ時代ぞの移行が䌺えるこずずなりたし た。 今幎のJSUGはその掻動方針に、 「ポストコロナの 新時代の幕開けもっずもっず倚様なメンバヌが刺激 しあい、自分らしさを远求する新たなステヌゞぞ。 」 を掲げおいたす。たさにポストコロナの新時代ぞず向 かう今、䌁業やわたしたち個人は、なにを考え、なに を行うべきなのか 次のステヌゞに進むためにはな にが必芁なのか 倚方面で掻躍される方々ぞの取材 を通じ、読者の皆様が次のステヌゞぞ進むためのヒン トやアむディアを考える䞀助ずなれれば、そのような 思いで本誌を刊行いたしたした。ぜひ、お楜しみいた だければ幞いです。 JSUG 事務局長 侊田 耕倪郎氏 MVP賞 Next-Gen Boost Boost Designer KNT-CTホヌルディ ングス(æ ª) 宮石 貎匘 様 (æ ª)荏原補䜜所 小川 恭匘 様 (æ ª)NYK Business System 加瀚 䜑暹 様 トラスコ䞭山(æ ª) æž¡é‚Š 矎波 様 (æ ª)電通囜際情報サヌビス 畑侭 昂淳 様 ビゞネス゚ンゞニアリ ング(æ ª) 朚䞋 千尋 様 アクセンチュア(æ ª) 韓 瑜 様 WalkMe(æ ª) 赀接 矎玀 様 SAPゞャパン(æ ª) 川邉 未来 様 SAPゞャパン(æ ª) 朚村 優垌 様 SAPゞャパン(æ ª) 小泉 隆倪朗 様 ベス トサポヌタヌ賞 プラチナサポヌタヌ継続賞 富士通株匏䌚瀟 (æ ª)アむ ・ ピヌ ・ ゚ス、 アクセンチュア(æ ª)、 アビヌムコンサルティ ング(æ ª)、  ス トラテゞヌ ・ アン ド ・ コンサルティ ング(æ ª)、    (æ ª)、 (æ ª)゚ヌ ・ ティ ・ ティ ・ デヌタ、 グヌグル ・ クラり ド ・ ゞャパン(合)、 (æ ª)シグマクシス、 日本アむ ・ ビヌ ・ ゚ム(æ ª)、 日本タタ ・ コンサルタンシヌ ・ サヌビシズ(æ ª)、 日本電気(æ ª)、 日本ヒュヌレッ ト ・ パッカヌド(合)、 (æ ª)   、 (æ ª)日立補䜜所、 富士通(æ ª)、 䞉井情報(æ ª)、 (æ ª)レむダヌズ ・ コンサルティ ング 事䟋ダりンロヌ ド賞 東京化成工業株匏䌚瀟 Global IT 幞村 祥生 様 特別賞 特別功劎賞 味の玠株匏䌚瀟 コヌポレヌトサヌビス本郚 DX掚進郚 基幹システム掚進グルヌプ 䞭村 恵子 様 SAPゞャパン(æ ª) アポロREN 堀内 みどり様 、 垞盀 誠 様、 西村 掋玀 様、 岡山 盎暹 様 SAPゞャパン(æ ª) Path to intrapreneurs 事務局 神戞 雄倪 様、 䞭島 千鶎 様 INFO. ゞェむサグむンフォ Japan sap users’ group information magazine Vol.14 Winter 2022 Award JSUG 2022 発衚  発行元 ゞャパンSAPナヌザヌグルヌプ JSUG 1996幎蚭立、 2022幎10月末珟圚、 法人䌚員 ナヌザヌ 466瀟、 賛助䌚員 パヌトナヌ 128瀟の蚈594瀟 の䌚員䌁業ず、 JSUG NET登録者9,288名、 たた蚈38の郚䌚 ・ WG ・ 分科䌚などの掻動䜓で構成。 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 5 4
  • 4. Special Feature DX Panasonic Holdings Corporation T amaokiHa jime SDGs Sustainable Lab Inc. HiraseR enji Diversity URAYASU D-Rocks T hompson Luke 人々の生掻様匏や、 瀟䌚的䟡倀芳に倧きな圱響を䞎えた新型コロナりむルス。 新しい時代のニュヌスタンダヌ ドを求め、 䌁業では様々な暡玢が行われおいたす。 JSUGでは2022幎の掻動方針ず しお 「ポス トコロナの新時代の幕開け  もっ ず もっ ず 倚様なメ ンバヌが刺激し合い楜しく 自分ら しさを远求する新たなステヌゞぞ」 ず定めた した。 次の ト ビラを開く ために、 今、 必芁なこ ずは䜕なのか。 DX ・ SDGs ・ ダむバヌシティの各テヌマでさたざたな壁を打ち砎り、 その道を切り開いおきた リヌダヌたちにNext Stageぞ到達するためのヒン トをうかがっおきた した。 次の ト ビラを開く  ヒン ト   巻頭特集 JSUG INFO VOL. 14 ぞの Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 7 6 Special Feature DX Panasonic Holdings Corporation T amaokiHa jime SDGs Sustainable Lab Inc. HiraseR enji Diversity URAYASU D-Rocks T hompson Luke 人々の生掻様匏や、 瀟䌚的䟡倀芳に倧きな圱響を䞎えた新型コロナりむルス。 新しい時代のニュヌスタンダヌ ドを求め、 䌁業では様々な暡玢が行われおいたす。 JSUGでは2022幎の掻動方針ず しお 「ポス トコロナの新時代の幕開け  もっ ず もっ ず 倚様なメ ンバヌが刺激し合い楜しく 自分ら しさを远求する新たなステヌゞぞ」 ず定めた した。 次の ト ビラを開く ために、 今、 必芁なこ ずは䜕なのか。 DX ・ SDGs ・ ダむバヌシティの各テヌマでさたざたな壁を打ち砎り、 その道を切り開いおきた リヌダヌたちにNext Stageぞ到達するためのヒン トをうかがっおきた した。 次の ト ビラを開く  ヒン ト   巻頭特集 JSUG INFO VOL. 14 ぞの Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 7 6
  • 5. HAJIME TAMAOKI Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 9 8 DX 請負人の 仕事術 DX Interview Theme これたで数々の䌁業でデゞタル郚門の組織 改革を担われおきたしたが、その原点はど のようなものでしょうか。 組織の倉革ずいうこずを特別意識しはじ めたのは、2010幎頃のこずでしょうか。 圓時私はPGに所属しおいお、本拠地ア メリカのHR Tech掚進プロゞェクトにディ レクタヌずしおアサむンされたした。ミッ ションは、珟地の玄150人からなるチヌム をリビルドし、停滞しおいたプロゞェクト を掻性化させるこず。40歳そこそこの日 本人が、50代ばかりのアメリカ人チヌム を倉えようずいうのですから、それがいか にタフな仕事であるかはご想像いただける こずでしょう。 そもそも、䞖界16䞇人のPG瀟員を管 理する人事情報システムは非垞に取り扱 いが難しく、デヌタベヌスを統合するに も制床を改革するにもトラブル続きでし た。そのためチヌムはすっかり疲匊しおお り、“茝いお仕事をしおいる”ずいうには皋 遠い状態だったのです。その空気を刷新す るためにたず詊みたのが、「マヌケット゜ リュヌションズ」から「デゞタル゜リュヌ ションズ」ぞ組織の名称を倉曎するこず。 それず䞊行しおロゎやTシャツも䜜成し、 「We are digital solutions」なんおメッ セヌゞも入れおみる──これが結構効きた したね。圓時はデゞタルなんお蚀葉も䞀般 化しおいたせんでしたが、途端にチヌムが みずみずしさを取り戻したようになりたし た。プロゞェクトやチヌムの悪い点をあげ ぀らうのではなく、ポゞティブな雰囲気を 醞成するこずが組織倉革のキモであるこず を孊んだ経隓でした。 その埌、P&Gの各囜拠点で組織倉革の キャリアを積み、ファヌストリテむリング ではグロヌバルの組織をむチから぀くるた めに柳井氏ず仕事をご䞀緒させおもらい、 その次にアクサ生呜に移りたした。これは フランス系保険䌚瀟ですが、もずもずは日 本団䜓生呜ずの統合で誕生した䌚瀟です。 私が参画した時点で、統合からすでに16 幎以䞊も経っおいるのに、2瀟は本圓に融 合したずはいえない状況でした。その原因 は、フランスから出向しおくるCIOやCTO ず、日本団䜓生呜出身の日本人瀟員ずの 間に暪たわる“亀裂”です。この亀裂を埋め るため、私はずにかく瀟員が話しやすい空 気を䜜るこずから始めたした。積極的にス タッフに声をかけ、仕事以倖のこずも話す ようにしお、圌らの本音を匕き出すこずに 努めたのです。それから、叀いオフィスを リノベヌションしたり、スヌツからカゞュ アルな服装に倉えたり、次々ず環境を倉え おいきたした。そうするず、組織っおもの すごく倉わっおいくんですね。最もうれし く思ったのは、みんなが仕事に誇りを持぀ ようになっおくれたこず。このずき私はす でに50代半ばになっおいたしたが、「倉 えるっおすごく面癜いし、倉えるこずがで きるんだ」ず実感したした。こうした䞀連 の経隓が、私をDX請負人ずしお成長させ おくれたのでしょう。 持続可胜なレガシヌを ぀くるために必芁なこずずは 「組織名の倉曎」「オフィスのリノベヌ ション」などの斜策は、DXずは盎接関係 ないように思われたす。 確かに䞀芋そう思われるかもしれたせん ね。私は組織倉革を3階局のフレヌムワヌ クで捉えおいたす次頁参照。第1階局 は「IT・プロセスの倉革」、これは業務プ ロセスやポヌトフォリオなど、IT構造の 䞭でも比范的目に芋えやすい郚分の倉革 です。いわゆるERP補品は第1階局に関わ る゜リュヌションを提䟛するものですね。 しかし、この倉革だけでは数幎を経るず陳 腐化しお持続したせん。そこで第2階局、 「オペレヌティングモデルの倉革」ずいっ おコストの流れや組織構造、協力䌚瀟ず の関係にメスを入れるこずが必芁になっお きたす。それから「組織名を倉える」「オ フィスをリノベヌションする」ずいった詊 みは、その次の第3階局に関わる斜策。す なわち、働き方やマむンドセット、組織文 化に圱響を及がす「カルチャヌの倉革」で す。第・階局を支える第3階局にたで倉 革しお「DXが成った」ず蚀えるのです。 ただし第2、第3階局を倉えるのは、生 易しいこずではありたせん。しかし、真剣 に組織改革を考えるならば、䞀過性のもの ではなく、その䌁業に根差した持続可胜な 倉革であるこずが必芁です。システムは5 幎ずかで叀くなる。だから倉革を担うリヌ ダヌは倚倧な゚ネルギヌを泚いででも、第 2階局、第3階局たで掘り進め、レガシヌ を぀くっおいかなければいけないのです。 組織改革の第3階局たで螏み蟌むために、 リヌダヌに必芁な心構えずはどのようなも のでしょうか。 倉革は痛みが䌎うものですから、「みん なで䞀緒に組織を倉えおいこう」ずお題目 P&G、ファヌストリテむリング、アクサ生呜など、名だたる䌁業で倉革を䞻導しおきた玉眮肇氏。 珟圚はパナ゜ニックグルヌプCIOずしお、PXPanasonic Transformationを指揮しおいたす。 倖資䌁業や日本䌁業で、“DX請負人”ずしおプロゞェクトを掚進しおきた玉眮氏に、 DXを成功に導くためのヒントや倉革を実珟するためのプロセスに぀いお䌺っおみたした。 システムは 5 幎で叀くなる。 改革しお持続可胜なレガシヌを぀くろう 1993幎、珟P&Gゞャパン合同䌚瀟に入瀟埌、システム畑を歩 み、その間、日本・米囜・シンガポヌルで地域CIOやグロヌ バル・ディレクタヌなどの芁職を務める。2014幎に株匏䌚瀟 ファヌストリテむリングに入瀟、グルヌプCIOに就任。2017 幎にはアクサ生呜保険株匏䌚瀟の執行圹員むンフォメヌション テクノロゞヌ本郚長に。2021幎5月より珟職。 玉眮 肇 パナ゜ニック ホヌルディングス株匏䌚瀟 執行圹員 グルヌプ・チヌフ・むンフォメヌション・オフィサヌ (グルヌプCIO) パナ゜ニックむンフォメヌションシステムズ株匏䌚瀟 代衚取締圹瀟長 Next Stage Interview パナ゜ニックホヌルディングス HAJIME TAMAOKI Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 9 8 DX 請負人の 仕事術 DX Interview Theme これたで数々の䌁業でデゞタル郚門の組織 改革を担われおきたしたが、その原点はど のようなものでしょうか。 組織の倉革ずいうこずを特別意識しはじ めたのは、2010幎頃のこずでしょうか。 圓時私はPGに所属しおいお、本拠地ア メリカのHR Tech掚進プロゞェクトにディ レクタヌずしおアサむンされたした。ミッ ションは、珟地の玄150人からなるチヌム をリビルドし、停滞しおいたプロゞェクト を掻性化させるこず。40歳そこそこの日 本人が、50代ばかりのアメリカ人チヌム を倉えようずいうのですから、それがいか にタフな仕事であるかはご想像いただける こずでしょう。 そもそも、䞖界16䞇人のPG瀟員を管 理する人事情報システムは非垞に取り扱 いが難しく、デヌタベヌスを統合するに も制床を改革するにもトラブル続きでし た。そのためチヌムはすっかり疲匊しおお り、“茝いお仕事をしおいる”ずいうには皋 遠い状態だったのです。その空気を刷新す るためにたず詊みたのが、「マヌケット゜ リュヌションズ」から「デゞタル゜リュヌ ションズ」ぞ組織の名称を倉曎するこず。 それず䞊行しおロゎやTシャツも䜜成し、 「We are digital solutions」なんおメッ セヌゞも入れおみる──これが結構効きた したね。圓時はデゞタルなんお蚀葉も䞀般 化しおいたせんでしたが、途端にチヌムが みずみずしさを取り戻したようになりたし た。プロゞェクトやチヌムの悪い点をあげ ぀らうのではなく、ポゞティブな雰囲気を 醞成するこずが組織倉革のキモであるこず を孊んだ経隓でした。 その埌、P&Gの各囜拠点で組織倉革の キャリアを積み、ファヌストリテむリング ではグロヌバルの組織をむチから぀くるた めに柳井氏ず仕事をご䞀緒させおもらい、 その次にアクサ生呜に移りたした。これは フランス系保険䌚瀟ですが、もずもずは日 本団䜓生呜ずの統合で誕生した䌚瀟です。 私が参画した時点で、統合からすでに16 幎以䞊も経っおいるのに、2瀟は本圓に融 合したずはいえない状況でした。その原因 は、フランスから出向しおくるCIOやCTO ず、日本団䜓生呜出身の日本人瀟員ずの 間に暪たわる“亀裂”です。この亀裂を埋め るため、私はずにかく瀟員が話しやすい空 気を䜜るこずから始めたした。積極的にス タッフに声をかけ、仕事以倖のこずも話す ようにしお、圌らの本音を匕き出すこずに 努めたのです。それから、叀いオフィスを リノベヌションしたり、スヌツからカゞュ アルな服装に倉えたり、次々ず環境を倉え おいきたした。そうするず、組織っおもの すごく倉わっおいくんですね。最もうれし く思ったのは、みんなが仕事に誇りを持぀ ようになっおくれたこず。このずき私はす でに50代半ばになっおいたしたが、「倉 えるっおすごく面癜いし、倉えるこずがで きるんだ」ず実感したした。こうした䞀連 の経隓が、私をDX請負人ずしお成長させ おくれたのでしょう。 持続可胜なレガシヌを ぀くるために必芁なこずずは 「組織名の倉曎」「オフィスのリノベヌ ション」などの斜策は、DXずは盎接関係 ないように思われたす。 確かに䞀芋そう思われるかもしれたせん ね。私は組織倉革を3階局のフレヌムワヌ クで捉えおいたす次頁参照。第1階局 は「IT・プロセスの倉革」、これは業務プ ロセスやポヌトフォリオなど、IT構造の 䞭でも比范的目に芋えやすい郚分の倉革 です。いわゆるERP補品は第1階局に関わ る゜リュヌションを提䟛するものですね。 しかし、この倉革だけでは数幎を経るず陳 腐化しお持続したせん。そこで第2階局、 「オペレヌティングモデルの倉革」ずいっ おコストの流れや組織構造、協力䌚瀟ず の関係にメスを入れるこずが必芁になっお きたす。それから「組織名を倉える」「オ フィスをリノベヌションする」ずいった詊 みは、その次の第3階局に関わる斜策。す なわち、働き方やマむンドセット、組織文 化に圱響を及がす「カルチャヌの倉革」で す。第・階局を支える第3階局にたで倉 革しお「DXが成った」ず蚀えるのです。 ただし第2、第3階局を倉えるのは、生 易しいこずではありたせん。しかし、真剣 に組織改革を考えるならば、䞀過性のもの ではなく、その䌁業に根差した持続可胜な 倉革であるこずが必芁です。システムは5 幎ずかで叀くなる。だから倉革を担うリヌ ダヌは倚倧な゚ネルギヌを泚いででも、第 2階局、第3階局たで掘り進め、レガシヌ を぀くっおいかなければいけないのです。 組織改革の第3階局たで螏み蟌むために、 リヌダヌに必芁な心構えずはどのようなも のでしょうか。 倉革は痛みが䌎うものですから、「みん なで䞀緒に組織を倉えおいこう」ずお題目 P&G、ファヌストリテむリング、アクサ生呜など、名だたる䌁業で倉革を䞻導しおきた玉眮肇氏。 珟圚はパナ゜ニックグルヌプCIOずしお、PXPanasonic Transformationを指揮しおいたす。 倖資䌁業や日本䌁業で、“DX請負人”ずしおプロゞェクトを掚進しおきた玉眮氏に、 DXを成功に導くためのヒントや倉革を実珟するためのプロセスに぀いお䌺っおみたした。 システムは 5 幎で叀くなる。 改革しお持続可胜なレガシヌを぀くろう 1993幎、珟P&Gゞャパン合同䌚瀟に入瀟埌、システム畑を歩 み、その間、日本・米囜・シンガポヌルで地域CIOやグロヌ バル・ディレクタヌなどの芁職を務める。2014幎に株匏䌚瀟 ファヌストリテむリングに入瀟、グルヌプCIOに就任。2017 幎にはアクサ生呜保険株匏䌚瀟の執行圹員むンフォメヌション テクノロゞヌ本郚長に。2021幎5月より珟職。 玉眮 肇 パナ゜ニック ホヌルディングス株匏䌚瀟 執行圹員 グルヌプ・チヌフ・むンフォメヌション・オフィサヌ (グルヌプCIO) パナ゜ニックむンフォメヌションシステムズ株匏䌚瀟 代衚取締圹瀟長 Next Stage Interview パナ゜ニックホヌルディングス
  • 6. Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 11 10 だけ繰り返しおいおも意味はありたせん。 誠意ず情熱をもっお本心から蚎えかけな ければ、人々が動くこずはないでしょう。 本心から発しおいないスロヌガンは、䞊滑 りしお人々の心には響くこずはないです。 オヌセンティックAuthenticずいう英 単語がありたす。正真正銘の、信頌できる ずいう意味ですが、リヌダヌが発する蚀葉 は、たさにオヌセンティックであるこずが 必須ず考えおいたす。この改革を成し遂げ れば、䌚瀟だけではなく瀟員䞀人ひずりが 幞せになるず䌝え続ける努力が倧切です。 情報システム郚門は立堎が匱い その地䜍を匕き䞊げたい 䌝統があっお芏暡が倧きい䌁業では、どう しおもレガシヌに固執しがちです。どのよ うな打ち手があるのでしょうか。 アクサ生呜の䟋をひず぀玹介したしょ う。同瀟には1,000億円以䞊を投入しお 䜜った「ND21」ずいう基幹システムがあ りたした。フランス本瀟の幹郚はこれを叀 いシステムだず悪評し、入れ替えを呜じ たした。ですが、そう易々ずレガシヌを悪 ず断じおよいものでしょうかそこに疑問 を持ちたした。実際に過去にさかのがり仕 様曞を調べおみるず、先進的な仕様が盛 リングにいたずき孊んだ蚀葉です。事前準 備ず段取りを培底するこずを意味しおい お、パナ゜ニックに入瀟するずきも2カ月 以䞊前から準備を進めおいたした。人・モ ノ・金の流れや課題など、集められる限り の情報を集め、今埌私がずる斜策の原理 原則、どのような順番で実斜するかなど、 30ペヌゞほどの資料にたずめたうえで初 日を迎えおいたす。改革の請負人が、就任 埌の数カ月は珟状を把握。たずはお手䞊み 拝芋ず悠長に構えおいおはコトは動きたせ ん。事前準備に党力を泚ぎ、䞀気呵成にプ ロゞェクトを垂盎立ち䞊げするこずが、物 事を䞊手く進めるためには欠かせない。私 はそう考えおいたす。 成功も負のレガシヌも システムに反映されおいる 今たさに、日本䌁業が始めるべきDXの第 䞀歩行動や考え方を教えおください。 たずは自瀟のレガシヌをプレヌンな目 線で䞁寧に点怜しおください。その䞭から 「負のレガシヌ」を抜出したなら、断固ず り蟌たれおいる優れたシステムであるこ ずが分かりたしたので、入れ替えからモダ ナむれヌションぞ方針を切り替えたした。 ぀くづく噂や評刀で物事を決めず、自ら調 べお評䟡するこずが倧切ですね。私は“叀 くお悪いシステム”ずいうレッテルが貌ら れおしたった「ND21」を、ブランディン グによっお倉えおいこうず決めたした。 「ND21」の優れた点を倖郚に向けお発信 しおいくうちに、システムに関わった瀟員 たち自身は次第に誇りを感じおくれるよう になったのです。守るべきものは党力で守 り、倉えるべきものは倉えおいく。そうす れば、おのずず人々の意識ず働き方は倉 わっおいくものです。 日本では、情報システム郚門の立堎が匱い 䌁業が倚数芋られたす。それがDX掚進の 劚げるこずもあるのでしょうか。 情報システム郚門は立堎が匱い。日本だ けではなく䞖界䞭で同じ傟向にありたす。 予算を䜿うコスト郚門に䜍眮づけられおい るからです。決しお止たっおはならないク リティカルなむンフラも担っおいるのです が、人々がそれを意識するこずも少ないの でしょう。αの䟡倀や利益を生み出す郚 門に倉わるこずも必芁です。 しおそれを壊す芚悟を固めおください。負 のレガシヌは商習慣やステヌクホルダヌ ずの関係性、それにた぀わるさたざたな業 務プロセス、組織の圚り方など、さたざた な芁玠に根ざしおいたす。か぀おの成功䜓 隓さえも足かせになっおいるかもしれたせ ん。こうした実情を鏡のように映し出しお いるのが、実はシステムなのです。ですか ら、情報システムを芋れば、その䌁業がど のようなレガシヌを抱えおいるのかが分か りたす。情報システムが叀いず評される堎 合、その原因は情報システム自䜓よりも、 取り巻く環境に隠されおいるものです。そ れを倉えなければ、倉革は成功しないで しょう。 ただ、アクサ生呜の基幹システムのよう に、良いレガシヌもありたす。パナ゜ニッ クの堎合なら束䞋幞之助さんが築いた経営 理念ですね。これは圓然、い぀たでも倧事 に守り続けるべきものです。䜕を倧事にす るか、䜕を倉えるかを芋定め、倉えるべき ものは断固ずしお倉えおいく。これが基本 ずなる考え方です。 たた、DXを掚進したいがために、情報 システム郚門ずは別にDX掚進宀やデゞタ ル掚進本郚なんお郚眲を䜜っおみる。そん な䌁業もありたすが、私はDX掚進を担う 郚眲は、情報システム郚門ず分離しおはい けないず考えおいたす。目新しい郚眲を新 蚭しお、䞀時的に気運は高たるかもしれた せんが、持続的に運営しおいくこずはでき ないでしょう。DXを実珟できるのは、䌁 業の基盀を支える情報システム郚門をおい お他にないず確信しおいたす。ですから、 自瀟に限らず、あらゆる情報システム郚門 の地䜍を匕き䞊げるこず。それが私のモチ ベヌションずいっおも過蚀ではありたせん。 DXの請負人ずしお䌁業にゞョむンした 埌、具䜓的にどのようにしおプロゞェクト を動かしおいきたすか。 新しく䌁業に参画するずき、自分の仲 間を連れおくるCⅹOは少なくありたせん が、私は原則䞀人で珟堎に臚みたす。なぜ なら、もずもず圚籍しおいる皆さんの心に 火を぀けないこずには、倉革が定着しない からです。そうするず入瀟したおは孀軍。 だからその分、必死になっお「前始末」に 取り組んでいたす。 「前始末」ずは、以前ファヌストリテむ 組織を改革しおいくために䞀般の瀟員は、 どんなこずができたすか 䞀人ひずりの瀟員が、珟状のレガシヌを 盲信するのではなく、぀ねに疑問を持っお 物事にあたるこずです。欧米䌁業ず比范し お、日本の䌁業は生産性が䜎いです。これ は胜力云々ではなく、内向きの仕事が倚す ぎるこずに起因したす。䌚議の垭順資料を 䜜成したり、圹員にあげる経過報告曞を䜕 床もレビュヌしたり、事務手続きも段階倚 いですよね。これはおもおなしが求められ るサヌビス業では良い偎面もありたす。し かし、生産性の向䞊を阻んでいたす。それ から忖床も䞍芁だず思いたす。忖床で倧事 な物事は動きたせんから。疑問を持ち、改 革したいずアクションする。それを続けおい くうちにいずれ道は開けるに違いありたせ ん。共に粘り匷く取り組んでいきたしょう。 家庭甚電化補品、䜏宅蚭備、オフィス向けの商品・サヌビスを提䟛する総合゚レ クトロニクスメヌカヌ。創業者の束䞋幞之助は、経営の神様ずしおあたりにも著 名。近幎では「幞せを、チカラに。」をブランドスロヌガンに掲げ、束䞋幞之助 が描いた「物ず心が共に豊かな理想の瀟䌚の実珟」を掚し進めおいく。その䞀環 ずしお、パナ゜ニックグルヌプのDX掚進を経営の重点アゞェンダずしお定め、 “PXPanasonic Transformation”を始動。お客様ぞの提䟛䟡倀を継続的に高 める「お客様サヌビスのDX」ず瀟内業務を培底的に掗緎させる「事業オペレヌ ションのDX」に取り組み、「くらし」ず「しごず」の幞せの実珟を目指す。 パナ゜ニックホヌルディ ングス株匏䌚瀟 䌁画 線集委員 巊䞊原 涌 右倧岩 銙緒里 ※ Diversity, Equity & Inclusion 守るべきものは党力で守り、倉えるべきものは倉えおいく 情報システムは自瀟の映し鏡 取り巻く環境を倉えなければ DX も倉革も成功しない HAJIME TAMAOKI 玉眮 肇 Interviewee's Voice Company Introduction IT の倉革 むンフラストラクチャヌず業務情報システムの刷新、 プロセスずサヌビスのデゞタル化など オペレヌティング・モデルの倉革 組織構造、デリバリヌの仕組み、 協力䌚瀟ずの関係、コストの最適化など カルチャヌの倉革 DEI※ の掚進、オヌプンでフラットな職堎、 サむロからの脱华、内向きの仕事の排陀 倉革のフレヌムワヌク 第1階局 第2階局 第3階局 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 11 10 だけ繰り返しおいおも意味はありたせん。 誠意ず情熱をもっお本心から蚎えかけな ければ、人々が動くこずはないでしょう。 本心から発しおいないスロヌガンは、䞊滑 りしお人々の心には響くこずはないです。 オヌセンティックAuthenticずいう英 単語がありたす。正真正銘の、信頌できる ずいう意味ですが、リヌダヌが発する蚀葉 は、たさにオヌセンティックであるこずが 必須ず考えおいたす。この改革を成し遂げ れば、䌚瀟だけではなく瀟員䞀人ひずりが 幞せになるず䌝え続ける努力が倧切です。 情報システム郚門は立堎が匱い その地䜍を匕き䞊げたい 䌝統があっお芏暡が倧きい䌁業では、どう しおもレガシヌに固執しがちです。どのよ うな打ち手があるのでしょうか。 アクサ生呜の䟋をひず぀玹介したしょ う。同瀟には1,000億円以䞊を投入しお 䜜った「ND21」ずいう基幹システムがあ りたした。フランス本瀟の幹郚はこれを叀 いシステムだず悪評し、入れ替えを呜じ たした。ですが、そう易々ずレガシヌを悪 ず断じおよいものでしょうかそこに疑問 を持ちたした。実際に過去にさかのがり仕 様曞を調べおみるず、先進的な仕様が盛 リングにいたずき孊んだ蚀葉です。事前準 備ず段取りを培底するこずを意味しおい お、パナ゜ニックに入瀟するずきも2カ月 以䞊前から準備を進めおいたした。人・モ ノ・金の流れや課題など、集められる限り の情報を集め、今埌私がずる斜策の原理 原則、どのような順番で実斜するかなど、 30ペヌゞほどの資料にたずめたうえで初 日を迎えおいたす。改革の請負人が、就任 埌の数カ月は珟状を把握。たずはお手䞊み 拝芋ず悠長に構えおいおはコトは動きたせ ん。事前準備に党力を泚ぎ、䞀気呵成にプ ロゞェクトを垂盎立ち䞊げするこずが、物 事を䞊手く進めるためには欠かせない。私 はそう考えおいたす。 成功も負のレガシヌも システムに反映されおいる 今たさに、日本䌁業が始めるべきDXの第 䞀歩行動や考え方を教えおください。 たずは自瀟のレガシヌをプレヌンな目 線で䞁寧に点怜しおください。その䞭から 「負のレガシヌ」を抜出したなら、断固ず り蟌たれおいる優れたシステムであるこ ずが分かりたしたので、入れ替えからモダ ナむれヌションぞ方針を切り替えたした。 ぀くづく噂や評刀で物事を決めず、自ら調 べお評䟡するこずが倧切ですね。私は“叀 くお悪いシステム”ずいうレッテルが貌ら れおしたった「ND21」を、ブランディン グによっお倉えおいこうず決めたした。 「ND21」の優れた点を倖郚に向けお発信 しおいくうちに、システムに関わった瀟員 たち自身は次第に誇りを感じおくれるよう になったのです。守るべきものは党力で守 り、倉えるべきものは倉えおいく。そうす れば、おのずず人々の意識ず働き方は倉 わっおいくものです。 日本では、情報システム郚門の立堎が匱い 䌁業が倚数芋られたす。それがDX掚進の 劚げるこずもあるのでしょうか。 情報システム郚門は立堎が匱い。日本だ けではなく䞖界䞭で同じ傟向にありたす。 予算を䜿うコスト郚門に䜍眮づけられおい るからです。決しお止たっおはならないク リティカルなむンフラも担っおいるのです が、人々がそれを意識するこずも少ないの でしょう。αの䟡倀や利益を生み出す郚 門に倉わるこずも必芁です。 しおそれを壊す芚悟を固めおください。負 のレガシヌは商習慣やステヌクホルダヌ ずの関係性、それにた぀わるさたざたな業 務プロセス、組織の圚り方など、さたざた な芁玠に根ざしおいたす。か぀おの成功䜓 隓さえも足かせになっおいるかもしれたせ ん。こうした実情を鏡のように映し出しお いるのが、実はシステムなのです。ですか ら、情報システムを芋れば、その䌁業がど のようなレガシヌを抱えおいるのかが分か りたす。情報システムが叀いず評される堎 合、その原因は情報システム自䜓よりも、 取り巻く環境に隠されおいるものです。そ れを倉えなければ、倉革は成功しないで しょう。 ただ、アクサ生呜の基幹システムのよう に、良いレガシヌもありたす。パナ゜ニッ クの堎合なら束䞋幞之助さんが築いた経営 理念ですね。これは圓然、い぀たでも倧事 に守り続けるべきものです。䜕を倧事にす るか、䜕を倉えるかを芋定め、倉えるべき ものは断固ずしお倉えおいく。これが基本 ずなる考え方です。 たた、DXを掚進したいがために、情報 システム郚門ずは別にDX掚進宀やデゞタ ル掚進本郚なんお郚眲を䜜っおみる。そん な䌁業もありたすが、私はDX掚進を担う 郚眲は、情報システム郚門ず分離しおはい けないず考えおいたす。目新しい郚眲を新 蚭しお、䞀時的に気運は高たるかもしれた せんが、持続的に運営しおいくこずはでき ないでしょう。DXを実珟できるのは、䌁 業の基盀を支える情報システム郚門をおい お他にないず確信しおいたす。ですから、 自瀟に限らず、あらゆる情報システム郚門 の地䜍を匕き䞊げるこず。それが私のモチ ベヌションずいっおも過蚀ではありたせん。 DXの請負人ずしお䌁業にゞョむンした 埌、具䜓的にどのようにしおプロゞェクト を動かしおいきたすか。 新しく䌁業に参画するずき、自分の仲 間を連れおくるCⅹOは少なくありたせん が、私は原則䞀人で珟堎に臚みたす。なぜ なら、もずもず圚籍しおいる皆さんの心に 火を぀けないこずには、倉革が定着しない からです。そうするず入瀟したおは孀軍。 だからその分、必死になっお「前始末」に 取り組んでいたす。 「前始末」ずは、以前ファヌストリテむ 組織を改革しおいくために䞀般の瀟員は、 どんなこずができたすか 䞀人ひずりの瀟員が、珟状のレガシヌを 盲信するのではなく、぀ねに疑問を持っお 物事にあたるこずです。欧米䌁業ず比范し お、日本の䌁業は生産性が䜎いです。これ は胜力云々ではなく、内向きの仕事が倚す ぎるこずに起因したす。䌚議の垭順資料を 䜜成したり、圹員にあげる経過報告曞を䜕 床もレビュヌしたり、事務手続きも段階倚 いですよね。これはおもおなしが求められ るサヌビス業では良い偎面もありたす。し かし、生産性の向䞊を阻んでいたす。それ から忖床も䞍芁だず思いたす。忖床で倧事 な物事は動きたせんから。疑問を持ち、改 革したいずアクションする。それを続けおい くうちにいずれ道は開けるに違いありたせ ん。共に粘り匷く取り組んでいきたしょう。 家庭甚電化補品、䜏宅蚭備、オフィス向けの商品・サヌビスを提䟛する総合゚レ クトロニクスメヌカヌ。創業者の束䞋幞之助は、経営の神様ずしおあたりにも著 名。近幎では「幞せを、チカラに。」をブランドスロヌガンに掲げ、束䞋幞之助 が描いた「物ず心が共に豊かな理想の瀟䌚の実珟」を掚し進めおいく。その䞀環 ずしお、パナ゜ニックグルヌプのDX掚進を経営の重点アゞェンダずしお定め、 “PXPanasonic Transformation”を始動。お客様ぞの提䟛䟡倀を継続的に高 める「お客様サヌビスのDX」ず瀟内業務を培底的に掗緎させる「事業オペレヌ ションのDX」に取り組み、「くらし」ず「しごず」の幞せの実珟を目指す。 パナ゜ニックホヌルディ ングス株匏䌚瀟 䌁画 線集委員 巊䞊原 涌 右倧岩 銙緒里 ※ Diversity, Equity & Inclusion 守るべきものは党力で守り、倉えるべきものは倉えおいく 情報システムは自瀟の映し鏡 取り巻く環境を倉えなければ DX も倉革も成功しない HAJIME TAMAOKI 玉眮 肇 Interviewee's Voice Company Introduction IT の倉革 むンフラストラクチャヌず業務情報システムの刷新、 プロセスずサヌビスのデゞタル化など オペレヌティング・モデルの倉革 組織構造、デリバリヌの仕組み、 協力䌚瀟ずの関係、コストの最適化など カルチャヌの倉革 DEI※ の掚進、オヌプンでフラットな職堎、 サむロからの脱华、内向きの仕事の排陀 倉革のフレヌムワヌク 第1階局 第2階局 第3階局
  • 7. サステナブル・ラボを立ち䞊げた経緯を 教えおください。 昔は宇宙飛行士を目指しおいたんです。 子どものころから挫画の䞖界に憧れおい お、ヒヌロヌのように䞖の䞭をよくした い願望がありたした。そこに宇宙飛行士 が地球を救う映画を芋たのが目指すきっか けずなりたした。ずころが、倧孊時代に同 じ倢を目指す優秀な孊生たちに囲たれお挫 折したのです。正盎そこから就掻をしおビ ゞネスパヌ゜ンになるずいう未来はたった く想像するこずができたせんでした。 ちょうどその頃、友人が孊生起業をし たのを芋お、起業家ずしお新しい技術を 開発するのも䞖の䞭をよくするひず぀の 方法なんだず考えるようになりたした。 それ以降は瀟䌚起業家ずしお、蟲業ず 介護などいく぀かの事業に取り組みたし た。その䞀方で、高い志を持っおいる呚 囲の瀟䌚起業家が瀟䌚に受け入れられず に苊しんでいるのを芋お、「こうしお䞖 の䞭をよくしようず頑匵っおいる事業家 や䌁業が評䟡される瀟䌚を䜜るこずはで きないだろうか」ず考えるようになっ たんです。そんなずきに、ESG投資の研究 をされおいる加藀康之先生珟同瀟瀟倖 取締圹にお䌚いしお、SDGsやESGに取 り組む䌁業デヌタむンフラを䜜るずいうア むデアにたどり着きたした。 よい䌁業を “ 照らす ” ために ESG・SDGs デヌタの Google ぞ そうしお生たれたESG・SDGs貢献床を可 芖化する「TERRAST」のサヌビスに぀い お教えおください。 これは䌁業のESG・SDGs貢献床ずい う非財務情報を可芖化するSaaSツヌル です。ESG・SDGsの芳点からよい䌁業 を探そうずしおも、情報がバラバラに点 圚しおいお、網矅的なデヌタむンフラが 限られるため難しい。この、霧がもや もやずかかったような状態の䞭から、 よい䌁業を“照らす”ずいう意味を蟌めお 「TERRASTテラスト」ず名付けたし た。 「TERRAST」は、いわばESG・SDGs デヌタのGoogleのような存圚。栌付け機 関による䞀次デヌタず、各䌁業が出しお いる生デヌタの䞡方を揃えおいたす。そ もそも、すべおの䌁業はよい䌁業になり たいはずなんですよね。ただ、そのため に䜕をすればいいのかずいう答えを誰も 持っおいない。䟋えば女性圹員の比率に しおも、果たしお50%が正しい状態なの かどうかは誰にもわかりたせん。 そんな状況に察しお、評䟡機関ではな くデヌタベンダヌである匊瀟が開発する 「TERRAST β」は䌁業のサステナビリ ティ掚進の珟圚地を枬るための健康蚺断 のように機胜したす。様々なステヌクホ ルダヌの垌望に応えられるよう、倚くの デヌタを倚面的に比范分析でき、網矅的 に芋られるむンフラを目指しおいたす。 私たちは、よい䌁業やよい瀟䌚ずは䜕 かずいう問いに、唯䞀絶察の定矩はない ずいう前提に立っおいたす。そのうえ で、ビゞネスずしおの匷さだけではなく、 ESG・SDGsずいう“優しさ”をあわせ持っ た䌁業を照らし出すこずで、無数のよい䌁 業を発掘できるずいうのが、今埌のビゞネ スのパラダむムになるず考えおいたす。 “ もったいない SDGs 掻動 ” から 抜け出すために芋盎すべきものずは 平瀬瀟長から芋お、実態に぀ながらない “もったいないSDGs掻動”をやっおいる䌁 業はありたすか。 1぀目は、リタヌンの定矩がはっきり しおいないケヌス。䟋えば、ある䌁業が SDGs掻動ずしお、䌚瀟の䌑日に瀟員を集 め、近所の公園の枅掃をするずしたす。 街をきれいにしたいず行動するこずは良 いこずだず思いたすがこの掻動のリタヌ ンはずいう芳点で考えるず、䌁業む メヌゞが䞊がっお株䟡が䞊がるこずなの か、商品の売䞊なのか。倧半の䌁業は、 SDGsにおけるリタヌンの郚分を定矩でき おいないように芋えたす。 これは、「䜕のために䌁業が存圚し、 掻動するのか」ずいう存圚意矩パヌパ スがクリアになっおいないために起き る問題です。「他瀟がやっおいるから、 うちもSDGsず蚀わないず」ずいう理由で 掻動しおいる事䟋が倧量に発生しおいた すが、骚栌がなければ䜕をやっおもチグ ハグになっおしたいたす。逆に、パヌパ スがベヌスにあれば、SDGsのリタヌンは 自ずず決たっおくるものです。 2぀目も、近い内容ですが、䌁業のパヌ パスずSDGs掻動が“So-What”の関係に なっおいないケヌスです。本来は、初め に䌁業の存圚意矩があり、その存圚意矩 を党うし続けるための長期戊略に則った かたちでSDGsが埋め蟌たれる。財務ず非 財務は1本の軞によっお統合されおいるは 2030幎たでに達成すべき䞖界共通の目暙「SDGs」のため䌁業各瀟でさたざたな掻動が展開されおいる。 これらのアクションがステヌクホルダヌに認められお有圢無圢のリタヌンが生たれるためにはどうすればいいのか。 AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する「TERRAST for Enterprise β」を提䟛する平瀬錬叞瀟長に リタヌンを生むSDGs掻動やESG経営をするためのヒントを䌺いたした。 “ 匷く優しい ” 䌁業をデヌタサむ゚ンスの力で照らし出す Sustainable Lab Inc. 倧阪倧孊理孊郚卒業。圚孊䞭から環境、蟲業、犏祉などサステ ナビリティ領域のベンチャヌビゞネスに環境゚ンゞニアずしお 携わる。これら領域においお2瀟のバむアりト事業売华を 経隓。京郜倧孊ESG研究䌚講垫。非財務ビッグデヌタに関する 執筆・講挔掻動などでも掻躍しおいる。 平瀬 錬叞 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 代衚取締圹CEO Next Stage Interview RENJI HIRASE Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 13 12 匷く優しい䌁業が 目指すべき リタヌンを生む SDGs 掻動の圚り方ずは SDG s Interview Theme サステナブル・ラボを立ち䞊げた経緯を 教えおください。 昔は宇宙飛行士を目指しおいたんです。 子どものころから挫画の䞖界に憧れおい お、ヒヌロヌのように䞖の䞭をよくした い願望がありたした。そこに宇宙飛行士 が地球を救う映画を芋たのが目指すきっか けずなりたした。ずころが、倧孊時代に同 じ倢を目指す優秀な孊生たちに囲たれお挫 折したのです。正盎そこから就掻をしおビ ゞネスパヌ゜ンになるずいう未来はたった く想像するこずができたせんでした。 ちょうどその頃、友人が孊生起業をし たのを芋お、起業家ずしお新しい技術を 開発するのも䞖の䞭をよくするひず぀の 方法なんだず考えるようになりたした。 それ以降は瀟䌚起業家ずしお、蟲業ず 介護などいく぀かの事業に取り組みたし た。その䞀方で、高い志を持っおいる呚 囲の瀟䌚起業家が瀟䌚に受け入れられず に苊しんでいるのを芋お、「こうしお䞖 の䞭をよくしようず頑匵っおいる事業家 や䌁業が評䟡される瀟䌚を䜜るこずはで きないだろうか」ず考えるようになっ たんです。そんなずきに、ESG投資の研究 をされおいる加藀康之先生珟同瀟瀟倖 取締圹にお䌚いしお、SDGsやESGに取 り組む䌁業デヌタむンフラを䜜るずいうア むデアにたどり着きたした。 よい䌁業を “ 照らす ” ために ESG・SDGs デヌタの Google ぞ そうしお生たれたESG・SDGs貢献床を可 芖化する「TERRAST」のサヌビスに぀い お教えおください。 これは䌁業のESG・SDGs貢献床ずい う非財務情報を可芖化するSaaSツヌル です。ESG・SDGsの芳点からよい䌁業 を探そうずしおも、情報がバラバラに点 圚しおいお、網矅的なデヌタむンフラが 限られるため難しい。この、霧がもや もやずかかったような状態の䞭から、 よい䌁業を“照らす”ずいう意味を蟌めお 「TERRASTテラスト」ず名付けたし た。 「TERRAST」は、いわばESG・SDGs デヌタのGoogleのような存圚。栌付け機 関による䞀次デヌタず、各䌁業が出しお いる生デヌタの䞡方を揃えおいたす。そ もそも、すべおの䌁業はよい䌁業になり たいはずなんですよね。ただ、そのため に䜕をすればいいのかずいう答えを誰も 持っおいない。䟋えば女性圹員の比率に しおも、果たしお50%が正しい状態なの かどうかは誰にもわかりたせん。 そんな状況に察しお、評䟡機関ではな くデヌタベンダヌである匊瀟が開発する 「TERRAST β」は䌁業のサステナビリ ティ掚進の珟圚地を枬るための健康蚺断 のように機胜したす。様々なステヌクホ ルダヌの垌望に応えられるよう、倚くの デヌタを倚面的に比范分析でき、網矅的 に芋られるむンフラを目指しおいたす。 私たちは、よい䌁業やよい瀟䌚ずは䜕 かずいう問いに、唯䞀絶察の定矩はない ずいう前提に立っおいたす。そのうえ で、ビゞネスずしおの匷さだけではなく、 ESG・SDGsずいう“優しさ”をあわせ持っ た䌁業を照らし出すこずで、無数のよい䌁 業を発掘できるずいうのが、今埌のビゞネ スのパラダむムになるず考えおいたす。 “ もったいない SDGs 掻動 ” から 抜け出すために芋盎すべきものずは 平瀬瀟長から芋お、実態に぀ながらない “もったいないSDGs掻動”をやっおいる䌁 業はありたすか。 1぀目は、リタヌンの定矩がはっきり しおいないケヌス。䟋えば、ある䌁業が SDGs掻動ずしお、䌚瀟の䌑日に瀟員を集 め、近所の公園の枅掃をするずしたす。 街をきれいにしたいず行動するこずは良 いこずだず思いたすがこの掻動のリタヌ ンはずいう芳点で考えるず、䌁業む メヌゞが䞊がっお株䟡が䞊がるこずなの か、商品の売䞊なのか。倧半の䌁業は、 SDGsにおけるリタヌンの郚分を定矩でき おいないように芋えたす。 これは、「䜕のために䌁業が存圚し、 掻動するのか」ずいう存圚意矩パヌパ スがクリアになっおいないために起き る問題です。「他瀟がやっおいるから、 うちもSDGsず蚀わないず」ずいう理由で 掻動しおいる事䟋が倧量に発生しおいた すが、骚栌がなければ䜕をやっおもチグ ハグになっおしたいたす。逆に、パヌパ スがベヌスにあれば、SDGsのリタヌンは 自ずず決たっおくるものです。 2぀目も、近い内容ですが、䌁業のパヌ パスずSDGs掻動が“So-What”の関係に なっおいないケヌスです。本来は、初め に䌁業の存圚意矩があり、その存圚意矩 を党うし続けるための長期戊略に則った かたちでSDGsが埋め蟌たれる。財務ず非 財務は1本の軞によっお統合されおいるは 2030幎たでに達成すべき䞖界共通の目暙「SDGs」のため䌁業各瀟でさたざたな掻動が展開されおいる。 これらのアクションがステヌクホルダヌに認められお有圢無圢のリタヌンが生たれるためにはどうすればいいのか。 AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する「TERRAST for Enterprise β」を提䟛する平瀬錬叞瀟長に リタヌンを生むSDGs掻動やESG経営をするためのヒントを䌺いたした。 “ 匷く優しい ” 䌁業をデヌタサむ゚ンスの力で照らし出す Sustainable Lab Inc. 倧阪倧孊理孊郚卒業。圚孊䞭から環境、蟲業、犏祉などサステ ナビリティ領域のベンチャヌビゞネスに環境゚ンゞニアずしお 携わる。これら領域においお2瀟のバむアりト事業売华を 経隓。京郜倧孊ESG研究䌚講垫。非財務ビッグデヌタに関する 執筆・講挔掻動などでも掻躍しおいる。 平瀬 錬叞 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 代衚取締圹CEO Next Stage Interview RENJI HIRASE Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 13 12 匷く優しい䌁業が 目指すべき リタヌンを生む SDGs 掻動の圚り方ずは SDG s Interview Theme
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Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 15 14 ずなんです。それなのに、SDGs掻動がお たけみたいになっおいるケヌスが倚い。 日本には玠晎らしいパヌパス䌁業 の存圚意矩を掲げられおいる䌚瀟が倚 いず感じおいたす。ずころが、先ほどの 䟋でいう枅掃掻動が、その䌁業のパヌパ スに合臎しおいない行動だったずするず どうか。もちろん、その行動が誰かを幞 せにするこずがあり、玠晎らしい掻動 であるこずは確かですが、䌁業のパヌ パスずズレおしたうず、結局お金や時間 ずいった䌁業のリ゜ヌスを無理やり匕っ 匵っおくるこずになっおしたいたす。こ れは非垞に“もったいない”掻動ですよね。 “もったいないSDGs掻動”をよいSDGsに転 換するには䌚瀟の存圚意矩を考えるこず が倧事ずのこずですが、䞀般瀟員にもで きるこずはありたすか 確かに䞀般瀟員の方にずっお、䌁業の 存圚意矩を考えるのは責任の重いこずで す。その堎合、所属郚眲や関わっおいる プロダクト、サヌビスなどの存圚意矩を 考えおみおはどうでしょうか コングロマリット䌁業では、䟋えばヘ ルスケア事業や金融業、通信業など倚岐 にわたる事業を展開しおいたす。もちろ ん䌁業ずしお倧きな存圚意矩があり、 ないファミリヌカンパニヌが倚い為、長 期的な芖点を持っおESG・SDGs察応がで きおいるずころが倚いですね。デヌタを 芋おいるず、ファミリヌカンパニヌの方 がESG・SDGs察応ができおいるずころは 倚いですね。 もうひず぀は情報開瀺です。日本の䌁 業は秘密䞻矩的で、女性瀟員の比率や有 絊の取埗率など、SDGsに関する報告を オヌプンにしおいない。欧米はステヌク ホルダヌに察する説明責任が文化ずしお 根付いおるので、良いこずも悪いこずも 開瀺したす。日本の堎合、完璧䞻矩なず ころや生真面目さも圱響しおいるかもし れたせんが、説明責任を背負っおいる自 芚が盞察的に少なく、結果的に非財務項 目の開瀺公開が遅れおしたっおいたす。 “ 匷く優しい ” 䌁業が 遞ばれる仕組みを䜜る そうした新しいパラダむムが受け入れら れる䞖界では「TERRAST」のようなツヌ ルをどう䜿えばいいですか。 事業が発展しおきた。でも、䞀般瀟員の 方が党郚を芋通すのは難しいかもしれた せん。そんな時は、自分が関わっおいる サヌビスで、お客さんを健康にする、老 埌楜しく暮らせるよう備えを蓄える、灜 害時に家族ず぀ながっお安心できる通信 網を䜜る、などブレむクダりンする。そ うするず、䌁業の倧きな存圚意矩にも぀ なげやすくなりたす。手觊り感のある存 圚意矩を定矩するこずから始めおみおく ださい。 ESG 投資が匷化される䞖界で 日本䌁業がすべきこずずは 平瀬瀟長は、今埌䞖界的にESGの投資額は どれくらい増えおいくずお考えでしょうか。 昚幎2021幎で玄4000兆円でした が、今は円安で5000兆円ほどになっお おり、金融資本党䜓の䞭では2〜3割くら いを占めおいたす。これは、ESG投資や SDGs経営が増えおいるだけではなく、も はや既存ビゞネスがESGに組み蟌たれおい るずいうこずです。この傟向は、未来に向 かっおさらに匷化されおいくでしょう。 ESG芖点の新しい垂堎も増えおいたす。 䟋えば、車がEV電気自動車以倖認め られなくなっおきおいるように、脱炭玠 瀟䌚を実珟するための垂堎が成長しおい 䞖界䞭の投資家や事業䌚瀟、たたは䞀 般の生掻者が、「TERRAST」をむンフラ ずしお倩気予報のように䜿っおいる䞖界 が理想ですね。 あらゆる生掻者、あらゆる䌁業や投資 家は垞に刀断をしおいたす。 その決断にお いお、 経枈合理性、 ぀たりコストパフォヌ マンスを重芖したす。買い物や投資に限 らず、 行動もコスパがよいほうがいいんで す。 私たちは、「TERRAST」を通しお、そ うした䞖の䞭をアップグレヌドしたいず 思っおいたす。経枈合理性になぞらえお 「人間合理性」ずいう造語を䜿っおいる んですが、コスパのよさに加えお、それ が自分にずっおよいのか、自分の家族に ずっおよいのか、瀟䌚や地球にずっおよ いのかを考える。経枈合理性のもうひず ぀䞊の人間合理性ずいう抂念で物事を刀 断するのがあたりたえになる瀟䌚を実珟 するのが私たちの究極のビゞョンです。 それが埡瀟のパヌパスである“匷く優しい” たすよね。䞖の䞭がサステナビリティ化 するにあたっお生たれる新垂堎は今埌䌞 びるのが玄束されおいるため、投融資も 増えおいきたす。 1960幎代ごろの高床成長期、人々はお 金を皌げばみんな幞せになれるずいうシ ンプルな䞖界を創造しおいたした。しか し、先進囜がひずずおり成熟しおしたっ た珟代は、“既存の匷さ”いわゆる“お金儲 け”だけの远及には限界があるこずに誰し もが気づいおいたす。今埌もさらに男女 の䞍平等や気候倉動ずいった瀟䌚問題を ビゞネスの力で解決するSDGs垂堎は確実 に増加するでしょう。そしおすでに、“匷 さ”だけではなく“優しさ”が新しいパラダ むムずなる準備ができおいるず私は感じ おいたす。 日本は海倖ず比べお䜕が足りないず考え たすか ひず぀はトップのコミットメントで す。日本は政治にも顕著ですが、トップ が数幎で倉わる短期政暩が倚い。 そのた め、短期的な結果を求めるこずを重芖し おしたい、䌁業のパヌパスを再定矩した り、長期の䟡倀創造の物語を描いたりず いった取り組みがしづらいんです。 䞀方、欧州はトップの入れ替わりが少 圚り方なのでしょうか。 ビゞネスずしお匷い䌁業だけが評䟡さ れる瀟䌚ではなく、匷さず優しさをあわ せ持぀䌁業こそが遞ばれる䞖の䞭になっ おほしいんです。私の奜きな蚀葉に、レ むモンド・チャンドラヌ『プレむバック』 に登堎する「匷くなければ生きおいけな い。しかし、優しくなければ、生きおい く資栌がない」ずいう蚀葉がありたす。 瀟䌚起業家や環境起業家ずいうのは、 䞖の䞭をよくしたいず考えおいる優しい 人たちです。しかし、䞖の䞭をよくしよ うずするなら、匷くもあらねばならな い。䌁業で蚀えば、ちゃんず売䞊や利益 を䞊げお経枈性を成立させないず、すべ おは寝蚀になっおしたうずいうこずです。 匷く優しい䌁業が遞ばれる仕組みを䜜るの が、私たちのミッションです。 2019幎創業。AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する囜 内最倧玚の非財務デヌタバンク「TERRAST βテラスト・ベヌタ」を提䟛。1瀟 あたり700以䞊の非財務デヌタ項目を収集・分析するこずで、サステナビリティに貢 献する䌁業を印象論ではない圢匏で可芖化。経枈性における匷さだけではなく、人間 性や環境性、瀟䌚性をあわせ持぀「匷く優しい」䌁業の圚り方SXサステナビリ ティ・トランスフォヌメヌションを提案・実珟する。アクセラレヌタヌプログラム 「SAP.iO Foundry Tokyo」の瀟にも採択されおおり、SAPず共に「真の䌁業䟡倀 を可芖化するサヌビス」の連携に向けた土台構築などが進行しおいる。 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 https://suslab.net/ 䌁画 線集委員 巊暪川 達也 右島接 雅子 䌁業のパヌパスによっお、SDGs 掻動は自ずず決たっおく る コスパのひず぀䞊の抂念で 物事を刀断する瀟䌚ぞ RENJI HIRASE 平瀬 錬叞 Interviewee's Voice Sustainable Lab Inc. Company Introduction Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 15 14 ずなんです。それなのに、SDGs掻動がお たけみたいになっおいるケヌスが倚い。 日本には玠晎らしいパヌパス䌁業 の存圚意矩を掲げられおいる䌚瀟が倚 いず感じおいたす。ずころが、先ほどの 䟋でいう枅掃掻動が、その䌁業のパヌパ スに合臎しおいない行動だったずするず どうか。もちろん、その行動が誰かを幞 せにするこずがあり、玠晎らしい掻動 であるこずは確かですが、䌁業のパヌ パスずズレおしたうず、結局お金や時間 ずいった䌁業のリ゜ヌスを無理やり匕っ 匵っおくるこずになっおしたいたす。こ れは非垞に“もったいない”掻動ですよね。 “もったいないSDGs掻動”をよいSDGsに転 換するには䌚瀟の存圚意矩を考えるこず が倧事ずのこずですが、䞀般瀟員にもで きるこずはありたすか 確かに䞀般瀟員の方にずっお、䌁業の 存圚意矩を考えるのは責任の重いこずで す。その堎合、所属郚眲や関わっおいる プロダクト、サヌビスなどの存圚意矩を 考えおみおはどうでしょうか コングロマリット䌁業では、䟋えばヘ ルスケア事業や金融業、通信業など倚岐 にわたる事業を展開しおいたす。もちろ ん䌁業ずしお倧きな存圚意矩があり、 ないファミリヌカンパニヌが倚い為、長 期的な芖点を持っおESG・SDGs察応がで きおいるずころが倚いですね。デヌタを 芋おいるず、ファミリヌカンパニヌの方 がESG・SDGs察応ができおいるずころは 倚いですね。 もうひず぀は情報開瀺です。日本の䌁 業は秘密䞻矩的で、女性瀟員の比率や有 絊の取埗率など、SDGsに関する報告を オヌプンにしおいない。欧米はステヌク ホルダヌに察する説明責任が文化ずしお 根付いおるので、良いこずも悪いこずも 開瀺したす。日本の堎合、完璧䞻矩なず ころや生真面目さも圱響しおいるかもし れたせんが、説明責任を背負っおいる自 芚が盞察的に少なく、結果的に非財務項 目の開瀺公開が遅れおしたっおいたす。 “ 匷く優しい ” 䌁業が 遞ばれる仕組みを䜜る そうした新しいパラダむムが受け入れら れる䞖界では「TERRAST」のようなツヌ ルをどう䜿えばいいですか。 事業が発展しおきた。でも、䞀般瀟員の 方が党郚を芋通すのは難しいかもしれた せん。そんな時は、自分が関わっおいる サヌビスで、お客さんを健康にする、老 埌楜しく暮らせるよう備えを蓄える、灜 害時に家族ず぀ながっお安心できる通信 網を䜜る、などブレむクダりンする。そ うするず、䌁業の倧きな存圚意矩にも぀ なげやすくなりたす。手觊り感のある存 圚意矩を定矩するこずから始めおみおく ださい。 ESG 投資が匷化される䞖界で 日本䌁業がすべきこずずは 平瀬瀟長は、今埌䞖界的にESGの投資額は どれくらい増えおいくずお考えでしょうか。 昚幎2021幎で玄4000兆円でした が、今は円安で5000兆円ほどになっお おり、金融資本党䜓の䞭では2〜3割くら いを占めおいたす。これは、ESG投資や SDGs経営が増えおいるだけではなく、も はや既存ビゞネスがESGに組み蟌たれおい るずいうこずです。この傟向は、未来に向 かっおさらに匷化されおいくでしょう。 ESG芖点の新しい垂堎も増えおいたす。 䟋えば、車がEV電気自動車以倖認め られなくなっおきおいるように、脱炭玠 瀟䌚を実珟するための垂堎が成長しおい 䞖界䞭の投資家や事業䌚瀟、たたは䞀 般の生掻者が、「TERRAST」をむンフラ ずしお倩気予報のように䜿っおいる䞖界 が理想ですね。 あらゆる生掻者、あらゆる䌁業や投資 家は垞に刀断をしおいたす。 その決断にお いお、 経枈合理性、 ぀たりコストパフォヌ マンスを重芖したす。買い物や投資に限 らず、 行動もコスパがよいほうがいいんで す。 私たちは、「TERRAST」を通しお、そ うした䞖の䞭をアップグレヌドしたいず 思っおいたす。経枈合理性になぞらえお 「人間合理性」ずいう造語を䜿っおいる んですが、コスパのよさに加えお、それ が自分にずっおよいのか、自分の家族に ずっおよいのか、瀟䌚や地球にずっおよ いのかを考える。経枈合理性のもうひず ぀䞊の人間合理性ずいう抂念で物事を刀 断するのがあたりたえになる瀟䌚を実珟 するのが私たちの究極のビゞョンです。 それが埡瀟のパヌパスである“匷く優しい” たすよね。䞖の䞭がサステナビリティ化 するにあたっお生たれる新垂堎は今埌䌞 びるのが玄束されおいるため、投融資も 増えおいきたす。 1960幎代ごろの高床成長期、人々はお 金を皌げばみんな幞せになれるずいうシ ンプルな䞖界を創造しおいたした。しか し、先進囜がひずずおり成熟しおしたっ た珟代は、“既存の匷さ”いわゆる“お金儲 け”だけの远及には限界があるこずに誰し もが気づいおいたす。今埌もさらに男女 の䞍平等や気候倉動ずいった瀟䌚問題を ビゞネスの力で解決するSDGs垂堎は確実 に増加するでしょう。そしおすでに、“匷 さ”だけではなく“優しさ”が新しいパラダ むムずなる準備ができおいるず私は感じ おいたす。 日本は海倖ず比べお䜕が足りないず考え たすか ひず぀はトップのコミットメントで す。日本は政治にも顕著ですが、トップ が数幎で倉わる短期政暩が倚い。 そのた め、短期的な結果を求めるこずを重芖し おしたい、䌁業のパヌパスを再定矩した り、長期の䟡倀創造の物語を描いたりず いった取り組みがしづらいんです。 䞀方、欧州はトップの入れ替わりが少 圚り方なのでしょうか。 ビゞネスずしお匷い䌁業だけが評䟡さ れる瀟䌚ではなく、匷さず優しさをあわ せ持぀䌁業こそが遞ばれる䞖の䞭になっ おほしいんです。私の奜きな蚀葉に、レ むモンド・チャンドラヌ『プレむバック』 に登堎する「匷くなければ生きおいけな い。しかし、優しくなければ、生きおい く資栌がない」ずいう蚀葉がありたす。 瀟䌚起業家や環境起業家ずいうのは、 䞖の䞭をよくしたいず考えおいる優しい 人たちです。しかし、䞖の䞭をよくしよ うずするなら、匷くもあらねばならな い。䌁業で蚀えば、ちゃんず売䞊や利益 を䞊げお経枈性を成立させないず、すべ おは寝蚀になっおしたうずいうこずです。 匷く優しい䌁業が遞ばれる仕組みを䜜るの が、私たちのミッションです。 2019幎創業。AIずビッグデヌタによっお䌁業のESG・SDGs貢献床を可芖化する囜 内最倧玚の非財務デヌタバンク「TERRAST βテラスト・ベヌタ」を提䟛。1瀟 あたり700以䞊の非財務デヌタ項目を収集・分析するこずで、サステナビリティに貢 献する䌁業を印象論ではない圢匏で可芖化。経枈性における匷さだけではなく、人間 性や環境性、瀟䌚性をあわせ持぀「匷く優しい」䌁業の圚り方SXサステナビリ ティ・トランスフォヌメヌションを提案・実珟する。アクセラレヌタヌプログラム 「SAP.iO Foundry Tokyo」の瀟にも採択されおおり、SAPず共に「真の䌁業䟡倀 を可芖化するサヌビス」の連携に向けた土台構築などが進行しおいる。 サステナブル・ラボ株匏䌚瀟 https://suslab.net/ 䌁画 線集委員 巊暪川 達也 右島接 雅子 䌁業のパヌパスによっお、SDGs 掻動は自ずず決たっおく る コスパのひず぀䞊の抂念で 物事を刀断する瀟䌚ぞ RENJI HIRASE 平瀬 錬叞 Interviewee's Voice Sustainable Lab Inc. Company Introduction
  • 9. ラグビヌワヌルドカップ 以䞋杯 に倧䌚出堎し、 2019幎杯準々決勝南アフリカ戊では日本代衚最幎長蚘録ずなる38歳か月 での代衚キャップを獲埗したトンプ゜ンルヌク氏。 2015幎「ブラむトンの軌跡」、 2019幎「自囜開催の杯ベスト」 など、 倚様な バックグランドを持぀チヌムメむト、 ヘッドコヌチ 以䞋 ず協力しお勝利を掎んできたした。 関西匁を操り、 愛称の 「トモさん」 ず芪したれ、 粟神的なリヌダヌずしおも掻躍しおきた鉄人に、 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くるためのヒントを䌺いたした。 URAYASU D-Rocks ニュヌゞヌランド出身。小さいころからラグビヌをプレヌし、 各幎代の代衚にも遞出された。その埌、アむルランドのクラブ を経お、2004幎に䞉掋電機に入郚。2006幎には近鉄ぞ移籍、 2010幎に日本囜籍を取埗した。日本代衚ずしおワヌルドカッ プに4回2007、11、15、19幎出堎。2019幎のW杯では日 本のベスト8入りに倧きく貢献した。その埌、2020幎に珟圹匕 退。ニュヌゞヌランドで蟲堎を営んでいたが、2022幎にシャ むニングアヌクスで珟圹埩垰。2022幎珟圚は浊安D-Rocksに 所属。倫人ずの間に3人の子䟛がいる。 トンプ゜ンルヌク 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 Next Stage Interview THOMPSON LUKE Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 17 16 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くる。 アスリヌトに聞く、 倚様性の生かし方 Diversi t y Interview Theme 昚季2021幎に珟圹埩垰したした。 シヌズンの感想を教えおください。 ラグビヌぞのPassion情熱を感じ ながら仕事ができお、楜しかったし、興 奮したしたね。今、41歳だから若い人 ずプレヌするずおじいちゃんみたいです 笑。若手に䜓力的にかなわない郚分 もあるけれど、プレヌするうえで幎霢は 関係ない。負けないようにトレヌニング したり、プレヌするのはモチベヌション になりたした。入れ替え戊で敗れ、来季 はディビゞョンでプレヌするこずにな るのがめっちゃ残念。でも、チヌムの雰 囲気や結束力は良かったです。耇雑な感 情はありたすが来季が楜しみ。 もっず匷 くなっお戻っおきたす。 2004幎に初めお来日した圓時は どんな心境だったのでしょうか 日本に来るのはもちろん倧きな決断で したが、圓初は幎でNZぞ垰る぀もり だったんです笑。ただ、日本のこ ずも、発展途䞊で頑匵っおいる日本ラグ ビヌもめちゃ倧奜きになったからプレヌ を続けるこずにしたした。 最倧の転機は2007幎です。日本代衚 のメンバヌに遞出されるのですが、お受 けするかどうかすごく悩みたした。ラグ ビヌは囜の代衚に遞出されるず、簡単に 他の囜に移るこずができたせん。だから 䞀床日本代衚になったら、オヌルブラッ クスNZ代衚になるこずをあきらめな ければいけないのです。オヌルブラック スはNZの子䟛たちの憧れであり、私の倢 でもありたした。だから難しい刀断を迫 られたのです。父や母、奥さんずよく話 をしお、意芋を聞きたした。粟神的にも 支えおもらいたしたね。そしお私は、家 族や友人の埌抌しもあり決断したした。 日本代衚ずしおチャレンゞしおW杯に出 るこずを遞んだんです。今振り返っおも アメヌゞングで、人生のなかでも重倧な 決断でした。この転機が今の幞せに぀な がっおいたす。 2015幎・2019幎の日本代衚 チヌムマネゞメントの違い ラグビヌ日本代衚は、日本人だけでなく さたざたなバックグランドを持぀遞手が 集結しおいたすが、トンプ゜ンルヌクさ んの考える倚様性ずはどんなものでしょ うか 䟋えば、日本人だけの高校生チヌムで あっおも、育った街や村によっお、異な る人生経隓を積んでいる。これも立掟な 倚様性。異なる囜や肌の色、背の高さに 関わらず、倚様性ずは、様々なバックグ ラりンド、経隓、歎史から生たれるもの だず考えおいたす。 2015幎の日本代衚は杯で「ブラむト ンの軌跡」ずしお歎史的な勝利をあげた チヌムですが、どんなチヌムでしたか たさしく倚様性を持ったチヌムでした ね。遞手だけでなくスタッフもいろいろ なバックグラりンドを持ったメンバヌ が、゚ディ・ゞョヌンズヘッドコヌチ 以䞋HCのビゞョンをフォロヌし、う たく機胜したした。杯で南アフリカに 勝利し「ブラむトンの軌跡」を起こした 2015の代衚チヌムは2぀のこずを意識しお いたした。 ぀は、自分たちが新しい歎史を䜜る ずいうこず。もう぀はチヌムのメンタ リティを倉えおいくこずでした。ずいう のも、か぀おの日本代衚は、「高望みを せず、頑匵っお結果がでなければ仕方 ない」ずいうムヌドがありたした。しか し、゚ディHCは「勝぀こず、それが䞀番 重芁である」ずいうマむンドに倉えおい きたした。 新しい考え方を浞透させるために私た ちはすごく努力したした。゚ディHCは最 高のトレヌニングをハヌドにどんどんや る笑。どこたでも胜力を高めおベス トな遞手、䞖界最高のチヌムを目指そう ずいうやり方でした。私たちは倚様な背 景を持぀遞手が倚数いる䞭で、ずもにト レヌニングに励み、仲間ずしおリスペク トしおいくようになりたした。その䞭で 団結力を高め、目暙を高く持぀こずで、 遞手䞀人ひずりのマむンドセットが倉 わっおいったんです。 自囜開催の杯でベスト入りを果たし た2019幎の日本代衚チヌムはどんなチヌ ムでしたか 2019幎のチヌムも倚様性に富んでいた した。日本、NZ、豪州、南アフリカなど 様々な地域で生たれた遞手で構成されお いたしたから。でも出身は関係なく、日 本のために、囜を代衚するチヌムずしお 2015幎よりもさらに高い目暙を掲げたし た。 同じこずを目暙にしお止たるのは、 成功ずは蚀いたせんからね。 倚様性ずは育った堎所や背景、経隓、歎史から生たれる ラグビヌワヌルドカップ 以䞋杯 に倧䌚出堎し、 2019幎杯準々決勝南アフリカ戊では日本代衚最幎長蚘録ずなる38歳か月 での代衚キャップを獲埗したトンプ゜ンルヌク氏。 2015幎「ブラむトンの軌跡」、 2019幎「自囜開催の杯ベスト」 など、 倚様な バックグランドを持぀チヌムメむト、 ヘッドコヌチ 以䞋 ず協力しお勝利を掎んできたした。 関西匁を操り、 愛称の 「トモさん」 ず芪したれ、 粟神的なリヌダヌずしおも掻躍しおきた鉄人に、 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くるためのヒントを䌺いたした。 URAYASU D-Rocks ニュヌゞヌランド出身。小さいころからラグビヌをプレヌし、 各幎代の代衚にも遞出された。その埌、アむルランドのクラブ を経お、2004幎に䞉掋電機に入郚。2006幎には近鉄ぞ移籍、 2010幎に日本囜籍を取埗した。日本代衚ずしおワヌルドカッ プに4回2007、11、15、19幎出堎。2019幎のW杯では日 本のベスト8入りに倧きく貢献した。その埌、2020幎に珟圹匕 退。ニュヌゞヌランドで蟲堎を営んでいたが、2022幎にシャ むニングアヌクスで珟圹埩垰。2022幎珟圚は浊安D-Rocksに 所属。倫人ずの間に3人の子䟛がいる。 トンプ゜ンルヌク 浊安D-Rocks ラグビヌ遞手 Next Stage Interview THOMPSON LUKE Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 Japan SAP UsersÊŒ Group Information Magazine Vol.14 17 16 個性を纏めあげ、 匷いチヌムを぀くる。 アスリヌトに聞く、 倚様性の生かし方 Diversi t y Interview Theme 昚季2021幎に珟圹埩垰したした。 シヌズンの感想を教えおください。 ラグビヌぞのPassion情熱を感じ ながら仕事ができお、楜しかったし、興 奮したしたね。今、41歳だから若い人 ずプレヌするずおじいちゃんみたいです 笑。若手に䜓力的にかなわない郚分 もあるけれど、プレヌするうえで幎霢は 関係ない。負けないようにトレヌニング したり、プレヌするのはモチベヌション になりたした。入れ替え戊で敗れ、来季 はディビゞョンでプレヌするこずにな るのがめっちゃ残念。でも、チヌムの雰 囲気や結束力は良かったです。耇雑な感 情はありたすが来季が楜しみ。 もっず匷 くなっお戻っおきたす。 2004幎に初めお来日した圓時は どんな心境だったのでしょうか 日本に来るのはもちろん倧きな決断で したが、圓初は幎でNZぞ垰る぀もり だったんです笑。ただ、日本のこ ずも、発展途䞊で頑匵っおいる日本ラグ ビヌもめちゃ倧奜きになったからプレヌ を続けるこずにしたした。 最倧の転機は2007幎です。日本代衚 のメンバヌに遞出されるのですが、お受 けするかどうかすごく悩みたした。ラグ ビヌは囜の代衚に遞出されるず、簡単に 他の囜に移るこずができたせん。だから 䞀床日本代衚になったら、オヌルブラッ クスNZ代衚になるこずをあきらめな ければいけないのです。オヌルブラック スはNZの子䟛たちの憧れであり、私の倢 でもありたした。だから難しい刀断を迫 られたのです。父や母、奥さんずよく話 をしお、意芋を聞きたした。粟神的にも 支えおもらいたしたね。そしお私は、家 族や友人の埌抌しもあり決断したした。 日本代衚ずしおチャレンゞしおW杯に出 るこずを遞んだんです。今振り返っおも アメヌゞングで、人生のなかでも重倧な 決断でした。この転機が今の幞せに぀な がっおいたす。 2015幎・2019幎の日本代衚 チヌムマネゞメントの違い ラグビヌ日本代衚は、日本人だけでなく さたざたなバックグランドを持぀遞手が 集結しおいたすが、トンプ゜ンルヌクさ んの考える倚様性ずはどんなものでしょ うか 䟋えば、日本人だけの高校生チヌムで あっおも、育った街や村によっお、異な る人生経隓を積んでいる。これも立掟な 倚様性。異なる囜や肌の色、背の高さに 関わらず、倚様性ずは、様々なバックグ ラりンド、経隓、歎史から生たれるもの だず考えおいたす。 2015幎の日本代衚は杯で「ブラむト ンの軌跡」ずしお歎史的な勝利をあげた チヌムですが、どんなチヌムでしたか たさしく倚様性を持ったチヌムでした ね。遞手だけでなくスタッフもいろいろ なバックグラりンドを持ったメンバヌ が、゚ディ・ゞョヌンズヘッドコヌチ 以䞋HCのビゞョンをフォロヌし、う たく機胜したした。杯で南アフリカに 勝利し「ブラむトンの軌跡」を起こした 2015の代衚チヌムは2぀のこずを意識しお いたした。 ぀は、自分たちが新しい歎史を䜜る ずいうこず。もう぀はチヌムのメンタ リティを倉えおいくこずでした。ずいう のも、か぀おの日本代衚は、「高望みを せず、頑匵っお結果がでなければ仕方 ない」ずいうムヌドがありたした。しか し、゚ディHCは「勝぀こず、それが䞀番 重芁である」ずいうマむンドに倉えおい きたした。 新しい考え方を浞透させるために私た ちはすごく努力したした。゚ディHCは最 高のトレヌニングをハヌドにどんどんや る笑。どこたでも胜力を高めおベス トな遞手、䞖界最高のチヌムを目指そう ずいうやり方でした。私たちは倚様な背 景を持぀遞手が倚数いる䞭で、ずもにト レヌニングに励み、仲間ずしおリスペク トしおいくようになりたした。その䞭で 団結力を高め、目暙を高く持぀こずで、 遞手䞀人ひずりのマむンドセットが倉 わっおいったんです。 自囜開催の杯でベスト入りを果たし た2019幎の日本代衚チヌムはどんなチヌ ムでしたか 2019幎のチヌムも倚様性に富んでいた した。日本、NZ、豪州、南アフリカなど 様々な地域で生たれた遞手で構成されお いたしたから。でも出身は関係なく、日 本のために、囜を代衚するチヌムずしお 2015幎よりもさらに高い目暙を掲げたし た。 同じこずを目暙にしお止たるのは、 成功ずは蚀いたせんからね。 倚様性ずは育った堎所や背景、経隓、歎史から生たれる