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ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
- 7. 暗号化する際の鍵と複合化する際に同じ鍵を使
う暗号化方式である。この共通鍵の情報は、送
受信側の二者間のみで共有される。
Source: Blockchain Biz 6
2. Blockchainの特徴
公開鍵暗号の概要
共通鍵暗号方式 公開鍵暗号方式
二者間の通信を暗号化する際に使われる暗号方式は二つあり、違いは暗号化と複合化する際に共通
鍵のみを使うか、秘密鍵及び公開鍵のペアを使うかである。
共通化暗号方式では、鍵の受け渡しを安全に行
うことが困難であるため、解決策として、公開
鍵暗号方式が生まれた。公開鍵暗号方式は、暗
号化・複合化する際の鍵に、「公開鍵」と「秘
密鍵」の二つを用いている。
送信側が、共通
鍵でデータを暗
号化し、受信側
へ送信する・
受信側は、受け
取ったデータを
同じ共通鍵で複
合化し、取得す
る・
送信側は、
受信側が公
開している
公開鍵を取
得する。
取得した公
開鍵で、送
信するデー
タを暗号化
して送信す
る。
受信側は、
データを受
信側のみ保
持している
秘密鍵で複
合化して、
取得する。
- 9. Source: Blockchain Biz 8
2. Blockchainの特徴
セキュリティに不可欠な秘密鍵・公開鍵
秘密鍵
公開鍵暗号において公開鍵とペアとなる鍵である。Bitcoin取引で、送
金時に署名を行う際に必要になる。
秘密鍵は他人に取得されることは厳禁で、受信者側のみが保持して
いる鍵である。万が一、他人に知られてしまうと、Blockchain上の全
ての権限を渡したことになる。
公開鍵
公開鍵暗号方式において、第三者にも公開できる鍵であり、秘密鍵
と対になっている。
公開暗号方式を使えば、データを復号できるのは受信者のみであり、
第三者にデータを盗まれても復号されない、という利点がある。ま
た、複合化するために必要な情報を相手に知らせることなく暗号通
信できる。
署名
公開鍵暗号において、公開鍵を用いた本人確認のシステムである。
公開鍵暗号の、秘密鍵と公開鍵を入れ替えて使うことができる、と
いった特質を利用して本人確認を行う。本人確認の流れは以下のと
おりである。
1. 秘密鍵を持っている人がある文字列を、秘密鍵で暗号化する。
2. 公開鍵を受け取った人は、暗号化された文字列を復号化して元の
文字列と比較する。
3. 一致した場合、公開鍵で正しく解読できる文章を作れるのは秘密
鍵を持っている本人だけなので、本人確認ができる。
1. 受信側が公開している公開鍵を送信側が取得
2. 公開鍵で暗号化したデータを送信
受信側 送信側
公開鍵
送信データ
暗号化された
送信データ
3. 秘密鍵で複合化し
て送信データを取得
- 10. Source: Blockchain Biz 9
2. Blockchainの特徴
ブロックの構成要素
Blockchainの各ブロックは、それぞれ以下の3要素によって構成されている。
1
トランザクション
データ(Tx)
2 ナンス(Nonce)
3
前ブロックハッシュ
値(Prev Hash)
決済情報などの取引
ハッシュを計算するための鍵となる値
で、ブロックの新規作成に必要な数値
ブロック同士を連携させるための情報
ブロックの構成要素とブロック同士の関係性
ハッシュ値
データを一方向にしか変換できないハッシュ関数に「ナンスと個別のTx及び
前のブロックのハッシュ値」を代入することで導出される値。ハッシュ関数
とは、「任意の入力データ」から「ある⾧さの出力データ」を得る関数のこ
とである。
BitcoinのBlockchainは、直前のブロックのハッシュ値を次のブロックに持たせ
ることでブロック間に数学的に高度で難解(ほぼ逆算不可能)な関係性を付
与することで、Blockchainの耐改竄性を向上させている。
耐改竄性こそがBlockchainが重宝されている理由であり、厳密性・透明性が重
視される決済に欠かせないポイントになっている。
ハッシュ関数(例:SHA-256など)
入力
データ
出力
データ
ハッシ
ュ関数
いろはにほ
abcdefghijklmn
123456789
SHA-
256
いろはにあ
SHA-
256
hijklmnopqrstu
vwxyz9876543
入力データが違う
ため、出力データ
が同値ではない。
- 11. Source: MOBLOCK 10
2. Blockchainの特徴
新規ブロックの生成ーマイニング(採掘・発掘)
Blockchainの合意形成によって規定される新規ブロック生成の為の一連の作業のこ
とである。合意形成(又はコンセンサスアルゴリズム)とは、マイニングによって
新規作成されたブロックの正当性をBlockchainネットワーク参加者で承認する仕組
みのことである。
Bitcoinにおけるマイニングとは、 「ブロックデータのハッシュ値が一定以下の数値
を示す」条件を満たすナンスを見つけるための膨大な計算作業のことである。
マイニング(採掘・発掘)
取引の選定
取引をまとめた未承
認ブロックの作成
ナンスを探す膨大な
計算処理
承認されたらブロッ
クをBlockchainに追加
マイニングを行うマイナーが好
きな取引を選ぶ。
次に、マイナーは取引をまと
めた未承認ブロックを作成し
ハッシュ化を進める。
マイナーは、ハッシュ値の特
徴を活用し、数値やデータを
代入していくことでハッシュ
値を変化させ、条件を満たす
ナンスを探していく。
ハッシュ値+ナンス
X≦00000000001
となる「ナンスX」を見つけ
る作業
条件を満たすナンスをネット
ワーク参加者に報告し、マイ
ナーが発見したナンスが正し
いと認められれば(Proof of
Work)新規ブロックとして追
加される。
- 13. Source:フロスト&サリバン ジャパン 12
3. Blockchain誕生の経緯/背景
Blockchain誕生の経緯
Blockchainの概念は、2008年10月にSatoshi Nakamotoによる「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash
System」で公開された。本論文で紹介されたBlockchainの仕組みは、以下の性質を持つBitcoinを作る
ために開発された。仕組みには従来の中央集約的システムに比べ、改竄が困難で、耐久性の高さや
維持費の安価さなどのメリットがあった。しかし、その一方で、以下のような課題も存在した。
第三者機関を必要としないオンライン直接取引の実
現
非可逆的な取引の実現
少額取引における信用コストの実現
手数料の低コスト化
二重支出の防止
取引完了までに数分間かかるため、即時性が求めら
れる処理に向かない
新たなチェーンを生成する際に、大きぼなマシンパ
ワー(電力・計算能力)が必要とされる
ネットワーク参加者の50%より大きなマシンパワー
を占有されると、データ改竄が可能になってしまう
論文内におけるBlockchainの仕組み 論文内におけるBlockchainの課題
- 14. Source: JPBITCOIN.COM 13
3. Blockchain誕生の経緯/背景
Blockchain/暗号通貨沿革
2008年10月
Satoshi Nakamotoによって、
「Bitcoin: A Peer-to-Peer
Electronic Cash System」が発表。
2009年1月
Genesis Blockが作成される。こ
のブロックにおける取引数は1
で、サイズは0.28KBである。
2010年5月
Bitcoinで初の商品が購入される。
ピザ二枚が、10,000BTC(約25US
ドル)で販売される。
1BTCの価格が1ドルに到達する。
2011年2月
2013年3月
キプロス金融危機、EU・IMFと政府
間の合意により、預金課税が決行さ
れる。政府の規制が及ばないBitcoin
へ預金から換金が進んだ。
Blockchainが
脚光を浴びる
- 15. Source: JPBITCOIN.COM 14
3. Blockchain誕生の経緯/背景
Blockchain/暗号通貨沿革
2013年12月
中国政府が金融機関による
Bitcoin取引を禁じる(個人取引
は合法)。
2014年3月
IRSは、Bitcoinは通貨ではなく資
産(物)とし、税務上固定資産
税として扱うよう通達。
2014年5月
Dell, Paypal, Microsoft等が次々と
Bitcoin決済導入を発表。
米国NY州でのビットコイン事業
を免許制とする「BitLicense」が
正式に発表される。
2015年6月
米商品先物取引委員会(CFTC)は、
仮想通貨は商品であり、連邦法の1つ
である商品取引法の範ちゅうで規制
されるべきと判決。
2015年7月
Ethereumのv0.1がリリースされる。
2015年9月
欧州司法裁判所がBitcoinはVATの課税
対象外との判決を下す。これは、欧
州司法裁判所が暗号通貨を通貨と認
めたということである。
2015年10月
- 16. Source: JPBITCOIN.COM 15
3. Blockchain誕生の経緯/背景
Blockchain/暗号通貨沿革
2017年4月
日本において、Bitcoinを初めて
法律内で規定する改正資金決済
法等が施行。
2017年9月
中国政府がICOによる資金調達を禁じ
る。また、中国政府は同月15日、
Bitcoin及び他の暗号通貨の取引を禁
じる。
1BTCの価格が約20,000ドルに。
韓国政府が、Bitcoin取引の規制
や取引の廃止についての声明を
出す。
2017年12月
2017年12月
- 19. Source: Blockchain Biz 18
4. Bitcoinとは
Bitcoin取引の仕組み
Bitcoinの取引では、公開鍵から生成されるBitcoinアドレスから支払いをする時に、そのアドレスの秘
密鍵を持っているBitcoin所有者が秘密鍵を用いて署名する。他の人は、その署名と公開鍵を使って
その署名が秘密鍵を持った人が行ったこと、署名された後に本文が改竄されていないことを確認す
ることができる。具体的な送金の流れは以下のようになる。
1
2
3
公開鍵と秘密鍵のペアを生成する( Bitcoinでは秘密鍵から公
開鍵への変換はsecp256k1という楕円曲線を利用します。)
公開鍵からハッシュを2回とり、チェックサムを加えてBase58
フォーマットしたアドレス(口座番号)を生成する
送信するBitcoin 、アドレス等の情報を含んだ送金情報(取引
データ)に、アドレス所有者である送信者が秘密鍵を使い署
名する
4
5
P2Pネットワークに送金情報である取引データをブロードキャ
ストする
取引内に含まれる公開鍵と署名済みの送金情報を照合して取
引が正しいことを検証する
- 24. Source: QueenWiki Bitcoin, Cryptocurrency, BlockChain, News and Education 23
6. 最新動向
各国の暗号通貨合憲性ステータス(2018年3月26日付)
地域 国 ステータス
アジア・
オセアニア
ヨーロッパ
アメリカ
大陸
地域 国 ステータス
中東
アフリカ
オーストラリア
中国
インド
インドネシア
日本
シンガポール
韓国
フランス
ドイツ
イタリア
オランダ
ロシア
スペイン
イギリス
アルゼンチン
ブラジル
カナダ
チリ
ジャマイカ
メキシコ
アメリカ
サウジアラビア
トルコ
ルワンダ
セネガル
南アフリカ共和国
合法
中立
制限有
違法
- 25. Source: COINPOST 24
6. 最新動向
事業への応用
食品業界
物流
金融業界
エネルギー
業界
世界の食品業界は、食品偽装により、毎年400億ドル(約4.4兆円)にものぼる損失を被っており、
Blockchainを使った食品の真正性を追跡するプログラムがアリババとPwCによって発足。Blockchain上に
保存された情報を、顧客はQRコードを読み込むことで入手し、製品の原産地からの移動経路を追跡し、
購入品物が本物か確認できるようになる。
サムスンは、輸送の追跡をBlockchainプラットフォームを利用して実現しようとしている。サムスン子会
社は、Blockchainシステムにより、輸送コストを2割削減できると見込んでいる。Blockchainプラットフォ
ームは、輸送の追跡だけでなく、製品の製造から消費者への輸送までの時間を削減し、効率性を高める
ことが期待されている。
従来の銀行と比較して低価格な手数料でよりシームレスかつバラエティに富んだ取引を可能とする。
仲介料・手数料がないまたは少額であるため、少額取引が活発になる。
分散している各種発電機器(太陽光、風力、地熱発電等)を持つ発電端と需要末端がP2Pで直接取引を
行えるようになる。
- 27. 26
参考資料(ウェブサイト)
Blockchain Biz http://gaiax-blockchain.com/key
QueenWiki Bitcoin, Cryptocurrency, BlockChain, News
and Education
https://queenwiki.com/blog/2018/03/g20-2018-countries-cryptocurrency-legal-or-illegal/
日本語情報サイト https://jpbitcoin.com/about/history_price
はじめてのビットコイン https://www.newscrypto.jp/articles/5375
ビジネス+IT https://www.sbbit.jp/article/cont1/34324
経済産業省 http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428003/20160428003-1.pdf
MOBLOCK https://moblock.jp/articles/17165
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COINPOST http://coinpost.jp/?tag=news&from=menu_top