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XDDPプラクティス路線図とパターン・ランゲージ ~時を超えた派生開発の道~
- 3. 年 2007 2008 2009 2010 2011 ・・・ 2015 2016〜
イベント
開発部門
本社部門
XDDPと私
XDDP
導入
XDDP
導入
▲2007/11 清水さんのXDDP本が出版される
▲2008/12 XDDP本を読んで感銘を受ける
▲2009/04 担当案件にXDDPを導入し始める
派生開発における
不具合や手戻りが
多発
派生開発における
不具合や手戻りが
低減
Before After XDDPプラクティス
路 線 図 をひらめく
XDDP
普及
2(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 15. 出典 : 国土地理院 https://maps.gsi.go.jp/
尼崎
⻄宮芦屋
JR 大阪環状線・東⻄線
JR 神⼾線阪急 神⼾線・今津線・宝塚線・伊丹線 阪神本線
大阪
神⼾
阪神 武庫川線
14
宝 塚
伊丹
宝塚
大阪梅田
神⼾三宮
空から関⻄を⾒てみよう - 大阪〜神⼾
大阪城
甲子園球場
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 16. 出典 : 国土地理院 https://maps.gsi.go.jp/
空から関⻄を⾒てみよう - 神⼾〜姫路
神⼾三宮
姫路
明石
加古川
高砂
姫路
神⼾
JR 神⼾線阪急 神⼾線 阪神本線
15
明石海峡大橋
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 27. 論⽂にまとめることを決意
26
X D D P とパターン・ランゲージと鉄道路線図の組み合わせを
提言型論⽂としてまとめることを決意。
その頃、偶然、会社から何か論⽂を書いてみないかと声がかかる。
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 33. 派生開発に特化した開発方法論
清水 吉男
Yoshio Shimizu
(1949-2017)
※1
※2
32
eXtreme Derivative Development Process
清水吉男によって提唱された派⽣開発に特化した開発⽅法論
清水氏の組み込みシステム開発やプロセス改善
コンサルティングにおける実践的ノウハウの集大成
組み込みシステムの世界で広く普及
派生開発における特有の制約に対応するために
① 合理的な開発プロセス
② 開発プロセスを効果的に⾏うためのプラクティス
③ XDDPを実践する人・組織が持つべきフィロソフィー
を提唱
※1 画像引用元 : http://image.gihyo.co.jp/assets/images/cover/2007/9784774132495.jpg ※2 画像引用元 : http://image.gihyo.co.jp/assets/images/cover/2010/9784774142579.jpg
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 34. 派生開発とは
33
メカ
エレキ
ソフト
組み込みシステム
製品A Ver.1 製品A Ver.2 製品A Ver.3
製品D
製品B
製品C
新規開発に対峙させた概念
既存のベース・システムに対して機能追加や変更を⾏い、
新たなシステムを開発する
主に製品価値を高めるために⾏われる
例)クルマに自動運転機能を追加
機能追加・変更
機能追加・変更
機能追加・変更機能追加・変更
機能追加・変更
XDDPはシステムの
機能追加・変更を扱う
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 37. ①XDDPの開発プロセス - 変更3点セット
36
作成順 ドキュメント名 視点 記述内容
1 変更要求仕様書
What : 何を変更するか?
Why : なぜ変更するか?
変更要求・理由(要求の背景)と
変更仕様
2
ト レ ー サ ビ リ テ ィ ・
マ ト リ ク ス ( T M )
Where : どこを変更するか?
変更仕様と
コード変更箇所の関係
3 変更設計書 How : どのように変更するか? コードの変更方法
コード変更に着手する前に
担当者の思い込みや勘違いによる不具合を取り除く
変更プロセスでは、システムの変更内容を異なる視点で
表現したドキュメントを、段階的に作成・レビューしていく
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 39. U S D M
変 更
要 求 仕 様 書
ト レ ー サ ビ リ テ ィ ・
マ ト リ ク ス ( T M )
変 更 設 計 書
⼀ ⻫ に
コ ー ド 変 更
追 加 機 能
要 求 仕 様 書
品 質 要 求 の
仕 様 化
D e v J Te s t
(Dev Join to Test)
ピ ア レ ビ ュ ー T 型 マ ト リ ク ス
単 体 テ ス ト 結 合 テ ス ト シ ス テ ム テ ス ト リ リ ー ス ス ペ ッ ク ア ウ ト
仮 説 ⾒ 積 り サ イ ズ ⾒ 積 り P F D
モ ジ ュ ー ル の
尺 度 と 分 割
ア ー キ テ ク チ ャ
再 構 築 法
プ ロ ジ ェ ク ト 計 画 ス ケ ジ ュ ー ル 管 理
三 段 ⾒ 積 り
ト レ ー ニ ン グ
Evolutionary
Scheduling
品 質 保 証
要 件 管 理 構 成 管 理 新 規 性 管 理 リ ス ク 管 理
レスキュープロセス
(火消し)
38
②XDDPのプラクティス
開発プロセスを支える多様なプラクティスを提供
プロジェクト管理プロセスエンジニアリング・プロセス
XDDP
プラクティス
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 41. ※1 The architect Christopher Alexander in 2012 / Michaelmehaffy / CC BY-SA 4.0
建築家のクリストファー・アレグザンダーによって提唱された
知識記述の方法
良いデザインや良い実践の秘訣を共有するための手法
建築の世界だけでなく、ソフトウェア開発の世界でも活⽤
パターン・ランゲージとは
※2
構成要素 説明
パターン
(Pattern)
特定の状況(Context)において
繰り返し発生する問題(Problem)と
解決策(Solution)の関係を表したもの
パターン・マップ
(Pattern Map)
パターンの関連や順序を表したもの
網目のように絡み合ったネットワーク構造を持つ
※2 画像引用元 : http://www.kajima-publishing.co.jp/test/database/imgs/isbn9784306041714.jpg ※3 画像引用元 : http://www.kajima-publishing.co.jp/test/database/imgs/isbn9784306043060.jpg
※3
※1
40
ここ重要
クリストファー・アレグザンダー
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 49. 48
XDDPプラクティス路線図の作成の狙い
多様なステークホルダーが①〜⑥を直感的・同時に理解できることを狙って作成
①プラクティスの関連
• プラクティスを駅で表現
• プラクティスの関連は
駅と駅を結ぶ線路で表現
• 隣接するプラクティスは
現場に同時に導入することで
より効果をあげることができる
②プラクティスの分類
• プラクティスと開発プロセスの
対応付けを、路線で表現
• 同じ路線上のプラクティスは
強い関連を持っている
• どの開発プロセスの改善に⼒を
注ぐべきかに議論を集中できる
③プラクティスの中心
• 「USDM」 は
XDDPの中心プラクティス
• 各路線の始発駅が集結する
ターミナル駅として表現
④プラクティスの順序
• プラクティスの導入順を
始発駅からの駅の並び順で
表現
• プロジェクト管理は
循環的な構造を持つため
JR大阪環状線をイメージ
⑤フィロソフィー
(肯定眼と能動)
• 肯定眼と能動を
乗⾞券として象徴化
• XDDPを実践する人・組織は
この乗⾞券を持っていなければ
ならない
⑥導入の主体としての
開発メンバー
• 開発メンバーを
XDDP列⾞として表現
• 開発メンバーが
主体的にXDDPを
導入していくことを象徴化
(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 55. XDDPのプラクティス - スペックアウト
ソースコードを解析して設計資料を作り出す⾏為
ス ペ ッ ク ア ウ ト
状況
---
問題
---
解決策
プラクティス名
概要
イメージ写真
新規開発時に後の派⽣開発のときに有効な設計資料
は作られていないため、ソースコード以外に仕様を理解す
る手がかりがない。
そのため、あなたは、ソースコードを読んで既存システムの
仕様を理解しようとしている。
---
⼀般に、他人の書いたソースコードから仕様を読み取る
ことは難しいため、あなたはソースコードの理解を誤ることが
ある。
---
それゆえ:
• あなたの理解状況を可視化して、
第三者に理解状況を確認してもらおう。
• 理解したことを図や表などを使って表現できるよう、
構造図、PADフローなどの表現技術を習得しよう。
• 可視化した設計資料は、今後の派⽣開発で活用
できるよう、ベース・ドキュメントの更新に取り込もう。
54(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
- 57. 参考⽂献
56(c)Noriko KAWAGUCHI, 2018.
1. 清水吉男(2007a)『「派⽣開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意』、技術評論社
2. 清水吉男(2007b)「21世紀の品質保証体制の構想」<http://soft-koha-hp.la.coocan.jp/Else/Head0701Cntents.html>(2016/12/15アクセス)
3. 清水吉男(2010)『【改訂第2版】[入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術―仕様が書けていますか?』、技術評論社
4. クリストファー・アレグザンダー(平田翰那訳)(1984)『パタン・ランゲージ―環境設計の手引』、⿅島出版会
5. クリストファー・アレグザンダー(平田翰那訳)(1993)『時を超えた建設の道』、⿅島出版会
6. 井庭崇他(2013)『パターン・ランゲージ―創造的な未来をつくるための言語』、慶應義塾大学出版会
7. 井庭崇他(2016)『プロジェクト・デザイン・パターン―企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』、翔泳社
8. ジム・コプリエン他(和智右桂訳)(2013)『組織パターン―チームの成⻑によりアジャイルソフトウェア開発の変⾰を促す』、翔泳社
9. ⻑坂⼀郎(2015)『クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡―デザイン⾏為の意味を問う』、彰国社