Netmf-180224

オープンソースカンファレンス 2018 Tokyo/Spring
2018/2/24 ドットNETまいくろバンザイ倶楽部 1
ドットNETまいくろバンザイ倶楽部
日高亜友
- NETMF の現状は？ -
info@devdrv.co.jp
オープンソースになったマイコン開発環境
.NET Micro Frameworkの紹介と今後
ドットNET
まいくろ
バンザイ

ドットNET
まいくろ
バンザイ
2018/2/24 2
セッション内容
 はじめに：出会い
 .NET Micro Framework
 LLILUM
 今後はどうなる？

ドットNET
まいくろ
バンザイ
2018/2/24 3
はじめに：自己紹介
 名前：日高亜友（ひだかあとむ）
 職歴：組み込みシステム・ソフトウェア開発35年
 趣味：仕事、プログラミング、酒、…

ドットNET
まいくろ
バンザイ
2018/2/24 4
出会い
 2003年に組み込みLinuxボード開発＆販売
 Au-1100 400MHz / 128MB RAM / 4MB ROM
 少しは売れた、ロボットや人工衛星に載った
 2006年に次のLinuxボード開発＆販売
 ADSP-BF533 / 600MHz / 64MB RAM / 4MB ROM
 全然売れない→目玉となる特長が必要
 他社でやっているような製品はやりたくない
 .NET Micro Framework というOSが動作するらしい
→情報収集＆移植ライセンス購入

ドットNET
まいくろ
バンザイ
2018/2/24 5
補足：組み込み開発者の悩み
 当時は…
 非同期処理と同期処理を容易に扱いたい
 マルチIOを容易に扱いたい
 マルチスレッドを容易に扱いたい
 複雑なプログラムを簡単に書きたい
↓
 組込みシステムでもC# を使いたい
C#は偉大な言語
ハードウェアが
急激に進化
拡大
複雑化
実際にマイコンで移植済NETMFを使うと、2か月規模の
組み込みシステムプログラムが1週間で完成！

ドットNET
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バンザイ
2018/2/24 6ドットNETまいくろバンザイ倶楽部
NET Micro Framework
(NETMF)

ドットNET
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2018/2/24 7
.NET Micro Framework とは？
 元々はMicrosoft Research 開発の組み込みOS
 Colin Miller氏を中心とするグループが開発
 Visual C# / Visual Basicで開発した IL
.NET アセンブリを中間コードインタプリタで実行
 豊富なドライバとライブラリを標準装備
 オープンソース・ライセンスで公開 (Apache V2)
 30種以上のプラットフォームに移植されて動作
 .NET Micro Framework (NETMF) 移植済みSOC
 業務アプリケーション・システム応用事例
 Microsoft Azure と接続してIoT用途活用

ドットNET
まいくろ
バンザイ NETMF 開発リーダー
 Colin Miller
 Steve Maillet

ドットNET
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バンザイ .NET Micro Framework の歴史
 2001年 V 1.0
SPOT Watch / MSN Direct Service
（Microsoft リサーチ）
 2006年 V2.0
Windows SideShow Device
 2008 年 V3.0 , 3.5 for Network
 2010年 V4.0 for Open Source
 2011年 V4.2 for Visual Basic
 2015年 V4.4 for Visual Studio 2015
 リポジトリ: CodePlex →GitHub
開発キット
約30万円

ドットNET
まいくろ
バンザイ .NET Micro Framework の歴史
 2016年 9月更新停止

ドットNET
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バンザイ
2018/2/24 11
NETMFの本質
 元Windows CE 未満 MMU無しプラットフォーム
組込み製品となるはずだった OS
 移植キット販売、製品ライセンス販売予定だった
 2010年にオープンソース化
 Apache V2 ライセンス→無償で商用利用可能
⇒ 製品相当の機能・性能・品質を無料で公開
 2015年正式サポート製品 GR-Peach 国内販売
 国産製品化第1号
 2015年にGitHubへ移行、コミュニティ化推進

ドットNET
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バンザイアーキテクチャ
 全体構成
2 種類の実装方法
- Native Platform
- “OS on OS” solution
アプリケーション開発
ライブラリ開発
プラットフォーム移植
CLR: Common Language Runtime
HAL: Hardware Abstraction Layer
PAL: Platform Abstraction Layer

ドットNET
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2018/2/24 13
V4.4 が動作するボード
 PK標準サポートボード
 STM32F4Discovery
 STM32F429Discovery
 KEIL MCBSTM32F400

ドットNET
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LLILUM

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2018/2/24 15
LLILUM とは？
 NETMFと同じ開発者が開発している
mbed ボード用組込みシステム開発＆実行環境
 Visual C# で開発したUWP (NETMF)互換の ILを
LLVMベースの.NET コンパイラでコンパイル後
mbed アプリケーション (.binを作成) 実行
 NETMF並みの豊富なサービス
 UWP準拠のクラスライブラリを標準装備
 mbedでC#のソースコード・デバッグが可能
 Visual Studioにgdbデバッグ・インターフェース追加
- MIEngine

ドットNET
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バンザイ
2018/2/24 16
LLILUM のしくみ
動作概要図
C# Application C# Library
mbed-bin
C# VS Compiler
ELF
LLVM Transformer
MSIL
IR
gcc
mbed Converter

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2018/2/24 17
LLILUMの状況
 オープンソース・ライセンスで公開 (Apache V2)
 GitHubで開発, V1.0 リリース済
 NETMF/llilum
 masterが無い！→安定動作版が無い
バージョンによって動作したりしなかったり
 開発環境/SDKのビルド手順が大変！
 Windows 10/x64, VS2015, LLVM 3.7.x, ARM GCC, Make,
CMake, Python 2.7.4, …. まだまだほかにも
 LLVMのビルドに２~３時間かかる
 文書やコミュニティの情報に間違いが多い！
ISSUEを探して解決することが必須

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バンザイ LLILUMの状況（続き）
 対応ボード
 NXP LPC1768 512KB/64KB (mbed)
 Freescale FRDM-K64F 1MB/256KB (mbed)

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 対応ボード
 Nucleo STM32F091 (mbed)
 Nucleo STM32L152 (mbed)
 32bit Windows PC

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 https://github.com/NETMF/llilum

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今後はどうなる？

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2018/2/24 22
選択肢
 自分でメンテナンス？
 同種のプロジェクト
 NANOFRAMEWORK
https://nanoframework.net/
 TinyCLR OS
http://tinyclr.com/ ただし非オープンソース
松岡さんの移植記事
https://www.slideshare.net/TakashiMatsuoka2/tinyclr-os
https://www.slideshare.net/TakashiMatsuoka2/tinyclr-os-on-wio-lte
 本家？

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2018/2/24 23
.NET Frameworkとの棲み分け
 元々の位置づけ
.NET Framework
.NET
Compact
Framework
.NET
Micro
Framework
2000年
未来
Server, Desktop Mobile, Embedded Mi-Com
PC / Windows
Windows CE
Micro

ドットNET
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バンザイ
2018/2/24 24
様子が変わった？
 今はこんな感じ
.NET Framework
.NET
Compact
Framework
.NET
Micro
Framework
2016年
未来
Server, Desktop Mobile, Embedded Mi-Com
PC / Windows
Windows CE
Micro

ドットNET
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2018/2/24 25
.NET Framework
 2000年
 CLI (コンセプト)の具体的な実装がCLR
 Windows に大きく依存
 アンダース・ヘルスバーグ
 2001年
 CLIのOpen Source実装→mono
 プラットフォーム独立 (Linux, unix, iOS等, …)
 ミゲル・デ・イカザ (GNOME)

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2018/2/24 26
.NET Framework
 2013年
 mono →Xamarin
 ミゲル・デ・イカザ (GNOME)
 2014年
 .NET Framwork → .NET Core
 Windows とは独立でOpen Source実装
 .NET Foundation
 2016年
 Microsoft がXamarin 買収

ドットNET
まいくろ
バンザイつまり推測
 Microsoftは 2010年頃までに徐々に
Open Sourceの力を認めた
 そして急激にOpen Sourceに傾倒していった
 NETMFのOpen Source化 (2010年)
 Codeplex → GitHub (Codeplexは凍結)
 Xamarin, Monoとの同化
→ .NET Core
 Windows Subsystem for Linux 10
 Docker, ほかにも… WindowsのLinux化

ドットNET
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バンザイモデルとライブラリ

ドットNET
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バンザイ .NET の現状

ドットNET
まいくろ
バンザイ例えば.NET Coreは
 Raspberry Pi ZeroやNano Pi上の
 Docker上のコンテナで動作
Nano Pi Raspberry Pi zero

ドットNET
まいくろ
バンザイ今ではこういう製品も
 M5 STACK
 SmartWatch U8

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バンザイ
2018/2/24 32
まとめ
 はじめに：出会い
 .NET Micro Framework
 LLILUM
 今後はどうなる？

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