データをモザイク状の画像マーカにエンコードし,携帯電話に搭載されたカメラで読み取ることのできるQR コードが普及している.QR コードのような二次元バーコードで大きなデータを扱おうとすると,画像マーカが大きくなってしまい,読み取るために高解像度のカメラと大きな CPU 資源が必要になる.また,Micro payment などの目的で,目の前にある 2 つの端末を確実に指定して,その間で暗号による通信を行いたい場合,無線電波通信ではなく,ディスプレイからカメラにデータ送信ができれば有用である.そこで,我々は AR マーカの読み取り手法を応用し,送信端末がディスプレイに AR マーカをアニメーションさせ,受信端末がカメラを用いてそのアニメーションする AR マーカを撮影し,読み取ることによってデータ通信を行うようなアドホック通信を提案する.また,CPU 負荷を GPU に分散し,デバイス全体として高いパフォーマンスを実現するための,GPGPU を用いた画像処理アルゴリズムについても合わせて提案する.