インバスケットゲームを用いた中級者事務局向け教育(ワークショップ)の報告

第21回 CRCと臨床試験のあり方を考える会議 in 横浜
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◎長谷山貴博1、小林邦俊1、雪吉歌小里2、松本和彦1、奥山隆平1
1信州大学医学部附属病院 臨床研究支援センター
2岡山大学病院 新医療研究開発センター治験推進部
インバスケットゲームを用いた
中級者事務局向け教育(ワークショップ)の報告
A 〇 〇 〇
P-082
本演題発表に関連して、開示すべき COI 関係にある企業等はありません。
目的
• 治験事務局向けの教育の機会は少なく、中~上級者向けのもの
はほとんどない
• インバスケットゲームを用いたワークショップが教育に有用で
あるかを検証した
実施背景
• 対象は中級者事務局(経験年数4年)1名とした
• ワークショップ目的は治験事務局員の業務能力向上とした
✓優先順位を決める力
✓問題解決能力の向上 など
インバスケットゲーム(IBG)とは
• インバスケットとは、未処理書類を入れる「未決箱」のこと
• 限られた時間内に多数の未処理事案を処理するロールプレイン
グゲーム
• 人材の選抜、育成、登用のために広く利用されている
IBGの設定
• 受講者自ら意思決定が図れるようになることを目的とした
• 【突如姿を消した事務局長に代わり、1時間で10事案を処理し
なければならない】という設定にした
• 受講者の業務背景にあわせて、事案の内容を「治験」「IRB」に
係る事項のみとした
インバスケットゲームを用いた中級者事務局向け教育(ワークショップ)の報告
研修資材
下記リンク先より研修資材を配布しています
https://www.dropbox.com/sh/sqrf07d4f2zffbr/AABS8
vrR7hy-UX6wNCm2-u-8a?dl=0
※注意※
• 予告なく配布を終了することがあります
• 研修資材の著作権利用区分は本スライドと同じです
• 検証時とは内容が一部異なります
実施概要
ワークショップ
1. 企画者から受講者へルール説明をした
2. 受講者にIBGを実施してもらった
3. 後日、企画者から受講者へフィードバックを行った
受講者ヒアリングのタイミング
• IBG終了直後
• フィードバック後
• フィードバック終了1ヶ月後
フィードバック
• 回答例と受講者回答との差を確認し、受講者のタスク処理の傾
向など気付いた点を共有した
(※回答例はあくまでひとつの例であり、正解はない)
登場したキーワード
✓重要度・緊急度マトリックス
✓ECRSの原則
✓カッツモデル
✓ワーキングメモリー など
受講者ヒアリングより
IBGについて
• 事案の内容が普段の業務風景に近く、自身に置き換えて考えや
すかった
• 普段よりも責任のある対応を求められるため、意思決定をする
のにプレッシャーを感じた
受講者ヒアリングより
フィードバックについて
• 回答例と比較することで、自分と異なるフレームワークや価値
基準に触れる機会となった
• 自身のタスク処理の傾向について理解でき、弱点に繋がる本質
的な部分を見つけられた
• 具体的な今後のアクション(始業前タスク整理の習慣化など)
も決めることができた
新たな気づき
受講者ヒアリングより
1か月後の状況について
• フレームワークを用いて考えることで、課題に感じていた物事
を順序立ててタスク処理する習慣がつき始めた
• 結果的に業務に対して心にゆとりが生まれ、突然の依頼にも余
裕を持って対応できるようになった
行動変容
企画者による考察
• 企画者側にも新しい気づき(価値基準の違いなど)があった
• 受講対象者の経験年数等によって様々な設問等の設定が可能
⇒事務局以外の他職種にも有用ではないか
• 複数受講者間でのグループディスカッションができるとより多
くの知見を得ることができ、準備作業もより効率的になる
まとめ
• インバスケットゲームを用いたワークショップが、中級者事務
局の教育に有用であるかを検証した
• 受講者が新しい気づきを得ることができ、行動も変容した
• 企画者側にも新しい気づきがあり、大変有意義だった
• 事務局以外の他職種にも有用と考える
• 複数受講者間でグループディスカッションできると良い
ご協力ありがとうございました
• ケース素材提供
ご提供くださった皆様
• テストプレイ
宮澤千夏様
• マンガ作成
メンタルさん(@mesomeso_crc)
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