1. 次の各命題について正しければ証明し、正しくなければ反例をあげ
よ.
位相空間 X と Y の直積 X × Y に積位相をいれる.
このとき、
(1) X × Y がハウスドルフ空間ならば X および Y もハウスド
ルフ空間になる.
(2) X および Y がハウスドルフ空間ならば X × Y もハウスド
ルフ空間になる.
位相空間 X の部分集合 A, B, A ∪ B に部分位相をいれる. このとき、
(3) A ∪ B がハウスドルフ空間ならば A および B もハウスドル
フ空間になる.
(4) A および B がハウスドルフ空間ならば A ∪ B もハウスドル
フ空間になる.
位相空間 X から集合 Y への全射 f : X → Y によって、Y に商位相をいれる.
このとき
(5) X がハウスドルフ空間ならば Y もハウスドルフ空間になる.
(6) Y がハウスドルフ空間ならば X もハウスドルフ空間になる.
2. 次の各命題について正しければ証明し、正しくなければ反例をあげよ.
位相空間 X と Y の直積 X × Y に積位相をいれる.
このとき、
(1) X × Y がハウスドルフ空間ならば X および Y もハウスドルフ空間になる.
答え 真
証明 [斎藤毅]集合と位相P138
(2) X および Y がハウスドルフ空間ならば X × Y もハウスドルフ空間になる.
答え 真
証明 2点(x1,x2) (y1,y2)に対し、x1とy1を分離するX上の開集合とx2とy2を分離するY上の開集合を考えれば良い。
位相空間 X の部分集合 A, B, A ∪ B に部分位相をいれる. このとき、
(3) A ∪ B がハウスドルフ空間ならば A および B もハウスドルフ空間になる.
答え 真
証明 Aの任意の相違なる2点x,yに対しA ∪ B 上分離する開集合U(x) U(y)が存在する。
U(x)∩AとU(y)∩Aは部分空間Aとしてx、yの開集合であり、 U(x)∩A∩U(y)∩Aは空集合。
(4) A および B がハウスドルフ空間ならば A ∪ B もハウスドルフ空間になる.
答え 偽
反例 X={0,1,2,3} {X,空集合,{0,1},{2,3}}はハウスドルフではないがA={0,2} B={1,3}は部分空間としてハウスドルフである。
位相空間 X から集合 Y への全射 f : X → Y によって、Y に商位相をいれる. このとき
(5) X がハウスドルフ空間ならば Y もハウスドルフ空間になる.
答え 偽
反例 [斎藤毅]集合と位相p140
(6) Y がハウスドルフ空間ならば X もハウスドルフ空間になる.
答え 偽
証明例えばX={0,1,2,3} {X,空集合,{0,1},{2,3}}からY={0,1}への写像f f(0)=f(1)=0,f(2)=f(3)=0のを考えるとYの位相は離散位相でハウスド
ルフであるが、Xはハウスドルフではない。