どうぞご活用ください。

1. 特産物の開発・販売・広報
を学ぶ
「知って、見て、買って、来てもらういくつかの方
法」
特定非営利活動法人 おもしろ農業 理事長
農家のこせがれネットワーク関西 幹事長
農商工連携プランナー 片桐新之介

2. ■ 自己紹介 就職～独立
片桐 新之介（かたぎり しんのすけ） 1977 年生まれ
・２００１年、慶應義塾大学総合政策学部卒業 株式会社阪急百貨店入社
阪急百貨店時代
・和洋酒売場、のち鮮魚売場を合わせて７年間担当
・阪急阪神統合後、持ち株会社経営企画部門に
・システム関連を中心に数々のプロジェクト推進
主な資格、特長
・ SSI 認定 唎酒師および焼酎唎酒師（ 2004 年取
得）
・全国中小企業団体中央会・全国商工会連合会認定
農商工連携プランナー（ 2011 年取得）
・魚料理をはじめ全国各地の特産物に詳しい

3. ■ 自己紹介 独立～
なぜやめたのか？
・「マスコミが報道した物は売れる」
・料理ができなくなった、やらなくなった人々
・硬直化した組織では新しいことを切り開けない
やっていること
・飲食店コンサルティング 『その店でしかできないこと』
・農業体験ツアー、貸農園プロデュース、第一次産業担い手発掘
・まちづくり コンサルタント （奈良市、兵庫県など）
・食や酒をテーマにしたイベントやセミナー開催
・各種商品開発提案（奈良県トマト農家、兵庫県酒造会社など）
将来の夢
・日本の食文化、特に日本酒を海外に広める
・かっこよくて、感動があって、稼げる「新３ K 」第一次産業へ
・まち、地域の未来を担う人材育成機関の設立

4. NPO 法人 おもしろ農業
◆ ミッション
生活の中で土に触れる時間を。そして心の安らぎを、楽しさを。
◆ 活動概要
「農」 「食」をキーワードに、世の中の課題を解決する！
都会の暮らしに「農」を、という理念を通して。
都会の貸し農園、都会での農作業体験会や、地域への農作業体験ツアー開催
（今後、大手企業とも連携して実施したい）

5. 事業モデル構想自己紹介
農家のこせがれネットワーク
第一次産業を、
かっこよくて、感動があって、稼げる産業へ

6. 事業モデル構想自己紹介
◎ 全国各地の「農家のこせがれ」を帰農させる
２０１２年８月から、２ヵ月１回のペースで「農業アントレカフェ」
を開催
（通算１４回開催） + 『本気で就農したい人のための相談窓口』開催
就農の為の情報収集の場 + 異業種とのコラボレーションの場
としてのプラットフォーム「農業アントレカフェ」では
関西の生産者、新規就農希望者、農家のこせがれ、農業関係 IT 開発者
、食に興味のある人など幅広い方々が毎回 20 名～ 30 名が参加また、
『初めての農業塾（仮称）』を開始予定
こせがれ関西の活動

8. ＜開発・販売のために重要な考え方＞
誰のための商品なのか？何のための商品なのか
？
「いいものは売れる」「多くの人に伝える」の
マチガイ
＜広報活動の重要性＞
話題の中心となる戦略、ファンを作る戦略
＜継続的販売を行うために＞
流通業の仕組みを知る
＜まとめ・提言＞
これから開発しようとしている人へ
今ある商品をもっと広めたい、売りたい方へ

9. ＜２： 開発・販売のために重要な考え方＞
誰のための商品なのか？何のための商品なのか
性別 （女性 男性 ジェンダーフ
リー）
年代 （２０代以下、 中年、 壮年）
収入 （富裕層 それ以外） 地域 （地元 周辺 都会（京都？大阪？東
京？） ）
趣味 （アクティブ 生活重視 節約志向）
仕事 （一般事務 営業 自営業 夜の仕
事）その人のライフスタイルを想像す
る
女性３０代 独身 社員 ・・・ 保湿、体調不良改善、
プチ贅沢
男性４０代 家庭あり 都会 ・・・ ほっこり、知的、
プチ感動

10. ＜２：開発・販売のために重要な考え方＞
誰のための商品なのか？何のための商品なのか
消費者が思っていることは？
小売業が思っていることは？
生産者が思っていることは？ ・・・一緒ではない
無農薬 無添加 農家のこだわり
安全・安心 厳選した材料 自然由来
いいものだから売れる！ではなく、
いいものをどう売れるようにするか？
当たり前の言葉
事業計画
に 何を どこで どうやって どのくらい「売る」のか？

11. そもそも。。。何のために？
◆ 目的は？
住みよい地域を作る？ 賑わいあるまち・ムラにする？
産業を興す？ 住民が増える？
◆ 第一次産業と地域
第一次産業の衰退 ⇒ 地域の衰退
理由：都会の方がお金を稼げるから
田舎で農業では食べていけないから
では、地域活性化のために何をすべきなのか？
⇒ まずは儲かる仕事をその地域で実践しなければな
らない
第一次産業だけでなく、もっとほかのことを！
（６次産業化？）

12. ■ 地域活性化の目的と主体
目的：地価の維持、向上
… … 行政側 固定資産税の確保、増収 地権者側 資産の維持保全
… 地域の人々 経済収入、後継者作り
自然・緑
交通
歴史遺産
コミュニ
ティ
仕事
買い物集客
教育
安全
静けさ
賑わい
話題性
景観
特産品の販売で目指すもの

13. ３：「いいものは売れる」
いいものって？
なんで「いい」の？
美味しい、高級、希少、ここにしかない、
こだわりの原材料、手づくり
美味しい ⇒ 味の数値で何かいいことが？
高級 ⇒ どのくらい、どう高級なのか？
希少 ⇒ その価値はあるの？
ここにしかない ⇒ 行く価値はあるの？
こだわりの原材料 ⇒ なにが「こだわり」なの？
手づくり ⇒ みんなそうじゃないの？
「ほかでもありそう」
・・・価値を感じなければ買わない

14. ＜４：広報活動 話題の中心となる戦略＞
◆ どうやって売る？売り続けられる？
まずは、扱ってもらわなければならない！！
試食販売
ストーリー性
デザイン
全部やるのはしんどい、、、

15. ◆ 「話題にならない」本当の課題は？
マーケティング力に乏しい
ターゲットを定めてい
ない
ストーリー性が乏しい

16. ◆ マーケティングについて
プロダクト（製品）
プレース（流通）
プライス（価格）
４つの P
プロモーション

17. ◆ マーケティングについて
プロモーション
・誰に取り上げて欲しいのか？
マスコミ
地方紙？中央紙？テレビ？ラジオ？
ネット？地域情報サイト？

18. マスコミの特徴と効果
・新聞
地方紙 ・・・ 地域性重視 効果はそれなりにだが限定
中央紙 ・・・ 話題性重視 効果は高いし長い
・テレビ・ラジオ
地方番組 ・・・ 地域性重視 効果も限定的
中央番組 ・・・ 話題性、無難性重視 効果はさほど
※ただしお昼バラエティは重要
・ネット・地域情報サイト
地域性も話題性も重視するが、「テーマの特別さ」重視
効果はある程度高いし、長い。波及効果有り。

19. ファンのつくり方
「その人の心に訴え
る」求める要望に応えている
（販売テクニック）
その人へのストーリー性
（贈り物、自家用それぞれで）
デザイン
（需要喚起）
ファンづくりは人の力と仕掛けが
必要

20. ◆ 小売業のスタンス
売れるもん持って来い
販売＝商品力 × 接客力
バイヤーの課題：人員不足・目利き能力の低下
販売員の問題：人員不足・目利き能力の低下
そのうえ、加工品なら納品価格は希望小売価格の６０％～７０％
現場の力量も低下している
（そもそも加工品なんて並べるだけ）
＜５：流通業の仕組みを知る＞

21. ◆ 小売業の強み （スーパー、百貨店を想定）
価 格
商品量
信頼感
便利さ

22. ◆ 小売業の弱み （スーパー、百貨店を想定）
競 合
労働コスト圧力
商品量（管理コスト）

23. ◆ 販路開拓で考えるべきこと
・「いい」小売業を巻き込む、味方につける
⇒ どういうお店がいい小売？
どうやったらそのお店と付き合
える？
ニーズ、シーズを教えてもらう
売りたくなるような商品を作る・営業力をつける
自社の商品をしっかりと見つめ直す
（ターゲット、価格、ストー
リー。。。）
営業してくれる人と連携する・身の丈にあった戦略を起てる
どこなら一番いい売り先？（納入価格、納品形
態）
変に値引き交渉はしない（後々首絞める）

24. 一般的商
品
特殊商品
新規性従来品
これから話題になりそうな
ジャンルの菓子など
⇒ 大手（競合）がきやすい
用途・地域が限定された商品
⇒ 大手とも勝負できる
レア感があり、 PR 力が強い
⇒ 先行者利益大きい
＜６：これからの商品開発で考えるべきこと＞
ここに伍する
商品もある
※ 忍耐必要

25. ◆ 成功している（成功する可能性のある）農業６次産業化
・焼き鳥屋業務用タレ向けの「すりおろしにんにく」
栃木県・ラファーム株式会社
・遊休農地活用による稲わら栽培としめ縄製造・販売
信州蓼科高原グリーンファーム株式会社
・うずらの糞を主原料としたペレット肥料の製造・販売
豊橋養鶉農業協同組合
ターゲット・ニーズが明
確
ニッチで、競合少ない
未利用品活用

26. ◆ 地域活性化への取り組み
地権者が思っていることは？
住民が思っていることは？
事業者が思っていることは？ ・・・一緒で
はない
仕事の創出 安心 豊か 賑わい
いいまちを、地域をつくる！ではなく、
いいまちとは何か？今の地域はどういう状態か？
という問題意識をどれだけ多くの人と共有できるか
当たり前の言葉の地域活性化の目標では結局どこも
一緒

27. ◆ 地域活性化とは？
・金が回る仕組みができること
儲かってなんぼ
人が来てなんぼ？住んでなんぼ？
※来訪者の経済効果と定住者の経済効果
・六次産業化による地域活性化？
一部（農家）が儲かっても仕方ない
利益は、『向上（拡大）』を目指すより『適正化』を目
指すべき
目指す目標に、いかに早く、それなりに多くの人間で取
り組め
るか？⇒ 得られたアイデア、出来た商品
を
「次の一手」にどうつなげて
いくか？

28. ◆ 「特産品」を開発・成功させる上で必要な考え方
開発・価値ありき意識脱却
歴史・ストーリーを活かす
ターゲットを引き寄せるデザインを
重視
必要に応じて規模縮小
総意を得るより実行する
女性の目線・アイデアを活かす
他所・過去の「成功事例」は当てになら
ない

29. 「売れるものを作る仕組み」を
創る！
行政支援・インターネットをうまく使う
ことも必要
＜ポイント＞
① その地域の何がどうなって欲しいのか？
② 話題作り重視？地域の連携重視？
③ 地元の行政と連携して都会の人を巻き込む
（ファンにする）
挑戦 ( 移住 ) が生まれるコミュニティづくり
を行う

30. ◆ 開発商品例
「結婚お祝い専用のお酒」
（ターゲット限定）
・淡路島「伊弉諾神宮」奉献
（本物、ス
トーリー性）
・古代米（黒米）で醸造
（特殊性、
希少性）
・「縁のはじまりを祝う」
（ネーミン
グ、デザイン）
兵庫県淡路島 千年一酒造様と開発

31. ◆ プロモーション例
「大阪 TKG （たまごかけご飯）」
大阪産の卵、米、海苔、醤油、
漬物を味わう会
・大阪の卵の希少性アピール
（昔は多かった。いまは、、、）
・味だけでなく、脱サラ夫婦の
取り組みというストーリー
・半年経つ今でも記事からの
問い合わせがある。
大阪府畜産協会様と実施