2. WHO THE BOOK IS FOR
(著者より”この本はどんな人におすすめ”?)
リサーチサイド、クライアントサイド問わず、
• Mobile market research をこれか
ら行おうとしている人
• Mobile market research について
基本的なことを理解したい人
前提
○プラットフォーム/パネルの利用
▲プラットフォーム/アプリの独自開発
P. Xi
2
3. CONTENTS
PART 1
Mobile Market Research
1. Overview of Mobile Market Research (2015/1/29)
2. Mobile Research in Action
3. The Technology of Mobile Market Research
PART 2
Qualitative and Quantitative Research
4. Mobile Qualitative Research
5. Mobile Forums and Online Focus Groups
6. Mobile Diaries and Ethnography
7. Mobile Quantitative Research
8. Designing and Conducting Mobile Surveys
3
4. CONTENTS- 2
PART 3
The Methods and Applications of Mobile Market Research
9. mCAPI –Mobile Computer Aided Personal Interviewing
10.mCATI – Mobile Telephone Interviewing
11.Mixed-Mode Research
12.Utilizing Passive Data
13.Panels, Lists, and Communities
14.International Mobile Research
PART 4
Researching the Mobile Ecosystem, Ethics, and the Future
15.Researching the Mobile Ecosystem
16.Ethics, Laws, and Guidelines
17.Research-on-Research
18.The Evolving Picture
Glossary
References 4
6. WHAT DOES
MOBILE MARKET RESEARCH MEAN?
(モバイルリサーチとはどこからどこまで?)
1. モバイルデバイスで回答する定量調査
2. PC&モバイルのミックス(ex. 回答者がいずれか一方
を選ぶ)の定量調査
3. PASSIVE DATA 収集(対象者情報ならびに周辺情
報がアプリなどで非主体的に提供される)
4. モバイルデバイスを使った定性調査(モバイルによる
インタビューや、画像や日記のアップなど)
5. モバイルデバイスを使ったコミュニティリサーチ
6. mCAPI (モバイルを利用したCAPI)つまりF2F を含
むこともある
P. 3
6
7. STANDARDIZED SOLUTIONS FOR
MOBILE MARKET RESEARCH
(標準的なソリューション)
• かつてのように、テクノロジーエクスパートでなくても
モバイルリサーチができるようになったのは・・・
Confirmit (platform)
Research Now (access panel)
Revelation, MobileMeasure, Locately etc.
(specialist providers)
• 他にも続々と参入してくるだろう
P. 4
7
8. WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
1. モバイルの普及
が急ピッチで進
んだ(でいる)
2. いつでもどこでもモバ
イルを持ち歩いている
⇒”In the moment”
リサーチが可能に
3. スマホやタブレット
などモバイルデバイ
ス自体の進化
4. PASSIVE DATA
の収集が可能
⇒労とらずして
データ収集がで
きるように
P. 4
8
9. WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
1. モバイルの普及
が急ピッチで進
んだ(でいる)
ITU‘s Measuring the Information Society
(ITU2013) 調べでは
• 世界人口72億 ⇔ モバイルデバイス68億
(稼働ベース)
• 2012年時点で、世界人口の50%以上が、
少なくとも3Gカバーエリアに居住
• 2013年までに20億がモバイルブロードバン
ドと契約(エリクソンは2018年にはそれが
65億になると見込んでいる)
P. 5
9
10. WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
2. いつでもどこでもモバ
イルを持ち歩いている
⇒”In the moment”
リサーチが可能に
• “In the moment” (まさに今…をしている
/しようとしている)のリサーチが出来れば、
得られる情報の価値は大きくUP!!
– c.f. これまでは記憶に頼らざるを得なかった
しかも!
• モバイルユーザーは、そういうアクションを
起こすとき、たいていモバイルを持っている
P. 5
10
15. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
ブラウジング履歴
システム/ソフト使用履歴
位置情報などなど
2. Mobile only survey
(モバイル単独サーベイ)
3. mCAPI
4. Mixed-mode studies
(複合型リサーチ)
1. Unintentional mobile
(偶発的モバイル)
SURVEYSPASSIVE DATA
COLLECTION
15
16. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
1. Unintentional mobile (偶発的モバイル)
• ONLINE リサーチは、(特別の回避策を講
じない限り)意図せずしてモバイルで回答さ
れることが多くなっている
• その状況をUnintentional mobile (偶発的
モバイル)と呼ぶ
• 偶発的である以上、正確な数字を把握するこ
とは困難であるが….
• 2014年に実施されたオンラインサーベイは、
20-30%がモバイルデバイスで回答されて
いるだろうというのが共通の見解
16
17. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
• 回答者はすべてモバイルデバイスで回答する
ことが前提のサーベイ。下記いずれも含む。
1. モバイルデバイス via ブラウザ
2. モバイルデバイス via アプリ
3. モバイルデバイス vis SMS など
• スクリーンサイズの違い、OSの違い、
バージョンの違いなどを考慮に入れた設計
が求められる。
2. Mobile only survey(モバイル単独サーベイ)
17
18. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 10
• CAPI:
Computer Aided Personal Interview
– コンピューターを介在させたF2Fインタビュー
• この”C”の部分のモバイル(スマホやタブな
ど)バージョンをmCAPIと呼ぶ。
– つまり30年来のメソッドをモバイルにアレンジ
• メリットは、入力されたデータがWiFi,
3G,4Gなどでサーバーに送信されること
• F2Fインタビューに、動画視聴や音声録音な
どを組み込むことが可能
3. mCAPI
18
21. MOBILE DEVICE AND COMMUNITIES
(モバイルとコミュニティ)
P. 11
• コミュニティはここ最近急激に広まっている新しいリサーチ手法
• Private, branded, online communities
• モバイルはコミュニティとの相性がよく、幅広く使われる
– 定量
– 定性
– コミュニティマネジメント(登録、ログイン、メンバーとの各
種連絡、ニュースレター、インセンティブなど)
• プラットフォームは、モバイルが使えること(PCでもモバイルでも
同様の快適さで使えること)が仕様に組み込まれていることが求め
られるようになってきている
21
22. THE MOBILE ECOSYSTEM
(モバイル エコシステム)
P. 11
• モバイルリサーチと言ったとき、 (稀に)モバイルエコシステムに
ついてのリサーチを指すことがある。
• モバイルエコシステム:
– モバイルサービス/モバイルデバイスそのもの/モバイルの使用実態
– モバイル広告/モバイルショッピング/モバイルゲーム/モバイルSNS
• モバイルエコシステムリサーチは、モバイル(PASSIVE DATA 収
集、モバイルダイアリー、モバイルサーベイ)はもちろん、伝統的
手法(グルイン、ユーザビリティラボ、従来型トラッキング)で行
われることもある。
• モバイルエコシステムは、モバイルリサーチのツールを誕生させた。
同様に、ゲーム、アド、マーケティングなど様々なエリアで進化。
• 法規制への関心の高まり。特にセンシティブな個人情報の取り扱い
についての法規制はリサーチへのインパクト。 22
23. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 12
• 何年も“来る!”と言われ続けながら、本格的テイクオフがここまでかかっ
たのは、いろいろと乗り越えなければならないことがあったから。
調査票を短く
できるの?!
PC ONLINEの
コスト効率が
良すぎて・・・
デバイスの限界を
どう乗り越える?
デバイス
(の規格)が
雑多過ぎ!
回答者の確保
をどうする?
倫理規定、
プライバシーなど
をどうする?
23
24. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 12
調査票を短く
できるの?!
SHORTER SUVEY
• モバイルは、これまでの手法(CATI, F2F, PC etc)よりも短
くしなくては無理だと思われている(きた)。
– モバイル⇒普段の生活のリズムのなかで回答⇒これまで
の一般的なボリューム(20-40分)は長すぎて無理
– エクササイズなどはさらに無理 ⇔一方長時間にわたり
ゲームなどをすることはある
– 長時間のウェブ接続が難しい
• 但し、PC Online の黎明期にも同様の疑問の声があった。
Research –on-Researchによれば、ある程度のボリュームでもPC
とモバイルで結果が変わらなかった。
• ボリュームを最小限に納めないといけないという意識から、
現行のリサーチをモバイルにシフトさせるのに躊躇。
• 解決策の検討/開発が進められている。(何段階かのモ
ジュールに分解、質問をチャンクにするなど)。
24
25. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
THE COST EFFICIENCY OF PC-BASED SURVEYS
• PCベースのオンライン調査は、そのスピード、コスト
などで最適化された状態に達していて、今現在、効率
の点でモバイルが有利とはいえない状況。
• 以下の懸念点が、情報の質の点でのモバイルの優位性
(“In-the moment” “ethnographic”etc)を霞めさ
せてきた。
– (移行を含め)費用が割高になる
– 優良なサンプル名簿確保への懸念
• モバイル用の/モバイルに耐える優良プラットフォーム
の出現、サンプル名簿の整備などで、これらは解決に
向かっている。
PC ONLINEの
コスト効率が
良すぎて・・・
25
26. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
LIMITATIONS OF THE DEVICES
• 特にフィーチャーフォンによる問題。
• スマホ以降、状況は大きく変わった。
• それでも、スマホのスクリーンサイズには今なお限
界。
• “ボリュームの確保” & “スマホフレンドリー”
を両立させる調査票の設計が追求されている。
デバイスの限界を
どう乗り越える?
26
27. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
VARIABILITY OF MOBILE DEVICES
• モバイルはPCと比べて考慮すべき規格が複雑。
• PCのオンライン調査設計では……
– OS: WINDOWS or Mac
– スクリーンサイズ: 600 X 800 PIXELS +
– ブラウザ: 多少の違いはあっても、極端に古いものはない
• モバイルはPCに比べてはるかに種々雑多。このすべて
をスルーした設計が求められてきた
– SMARTPHONE, TABLET, PHABLET
+ FEATURE PHONE
– OS 、コンフィギュレーションいずれも種々雑多
• 今ではほぼAndroid とApple iOSに収束しつつある
– Androidはバージョンとメーカーが入り組んでいて、依然
その中でのスタンダードはない 27
デバイス
(の規格)が
雑多過ぎ!
28. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 14
ACHIEVING PARTICIPANT COOPERATION
• オンラインリサーチでこれまでに整ってきたこのよう
なインフラがモバイルでは未整備/発展途上
– アクセスパネル
– カスタマーデータベース
– オンラインサンプリングサービスプロバイダ
• 彼らがモバイルで回答することに積極的であったとし
ても、インフラがそれに追いついていない状況
• 振り返って2000年前後、オンラインリサーチの普及と
オンラインサンプリングメソッドの整備は互いに奏功
しあって進歩を遂げた。モバイルでも早晩それが実現
されるであろう。
28
回答者の確保
をどうする?
29. THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 14
ETHICAL, REGULATORY, AND PRIVACY CONCERNS
• 回答者の身体的安全性の確保
– たとえば、ドライブ中の回答などの危険性を回避
• インフォームドコンセント
• 回答者を不快にさせないための配慮
– 場違いな場所や時間帯にメッセージが送られる
– 大量のメッセージが送られる
– グローバル調査は、時差などて特に発生しがち
• 回答者側にコストが発生しないことを徹底
• 特定の人たちのデータを使い尽くす/荒らすことの回避
• プライバシーと匿名性の担保の徹底
• 回答の内容の安全性(何をどう答えても安全であるこ
と)を徹底させる仕組み
29
倫理規定、
プライバシー
などを
どうする?
30. THE FUTURE OF MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイル MR の将来)
P. 15
• モバイルMRの時代が始まっていることは明らかである。
– 定量
• すでに多くのモバイルリサーチが実施され、オンラインリサーチのプラッ
トフォームにはモバイル仕様が組み込まれるようになってきた
• モバイルの適材適所の指針を示すResearch-on-Researchもそろいつつある
– 定性/コミュニティ
• エスノグラフィーやダイアリーを中心に、革新的なアプローチとしてすで
に大きなインパクトを及ぼしている
– PASSIVE DATA
• メディア測定の重要なパートとして定着、MR業界外でこのエリアのビジネ
スが誕生している。
• モバイルMRは、もはやニッチではなくメインストリームである。
– 完全に確立しているわけではないが、早晩、もっとも身近な手法としてこの業
界に定着していくであろうというのが、共通した見解。
– “数年後には、最もメジャーなデータ収集方法となっているだろう。”
– “オンラインとモバイルが融合、プラットフォーム不問のひとつの手法ととらえ
られるだろう。” 30