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Ray Poynter,
Navin Williams
& Sue York
THE HANDBOOK OF
MOBILE MARKET
RESEARCH
@jmrx
1
WHO THE BOOK IS FOR
(著者より”この本はどんな人におすすめ”?)
リサーチサイド、クライアントサイド問わず、
• Mobile market research をこれか
ら行おうとしている人
• Mobile market research について
基本的なことを理解したい人
前提
○プラットフォーム/パネルの利用
▲プラットフォーム/アプリの独自開発
P. Xi
2
CONTENTS
PART 1
Mobile Market Research
1. Overview of Mobile Market Research (2015/1/29)
2. Mobile Research in Action
3. The Technology of Mobile Market Research
PART 2
Qualitative and Quantitative Research
4. Mobile Qualitative Research
5. Mobile Forums and Online Focus Groups
6. Mobile Diaries and Ethnography
7. Mobile Quantitative Research
8. Designing and Conducting Mobile Surveys
3
CONTENTS- 2
PART 3
The Methods and Applications of Mobile Market Research
9. mCAPI –Mobile Computer Aided Personal Interviewing
10.mCATI – Mobile Telephone Interviewing
11.Mixed-Mode Research
12.Utilizing Passive Data
13.Panels, Lists, and Communities
14.International Mobile Research
PART 4
Researching the Mobile Ecosystem, Ethics, and the Future
15.Researching the Mobile Ecosystem
16.Ethics, Laws, and Guidelines
17.Research-on-Research
18.The Evolving Picture
Glossary
References 4
Mobile Market Research
PART 1
1. Overview of Mobile Market Research
(吉田朋子 tomoko.yoshida@myad.jp)
5
WHAT DOES
MOBILE MARKET RESEARCH MEAN?
(モバイルリサーチとはどこからどこまで?)
1. モバイルデバイスで回答する定量調査
2. PC&モバイルのミックス(ex. 回答者がいずれか一方
を選ぶ)の定量調査
3. PASSIVE DATA 収集(対象者情報ならびに周辺情
報がアプリなどで非主体的に提供される)
4. モバイルデバイスを使った定性調査(モバイルによる
インタビューや、画像や日記のアップなど)
5. モバイルデバイスを使ったコミュニティリサーチ
6. mCAPI (モバイルを利用したCAPI)つまりF2F を含
むこともある
P. 3
6
STANDARDIZED SOLUTIONS FOR
MOBILE MARKET RESEARCH
(標準的なソリューション)
• かつてのように、テクノロジーエクスパートでなくても
モバイルリサーチができるようになったのは・・・
 Confirmit (platform)
 Research Now (access panel)
 Revelation, MobileMeasure, Locately etc.
(specialist providers)
• 他にも続々と参入してくるだろう
P. 4
7
WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
1. モバイルの普及
が急ピッチで進
んだ(でいる)
2. いつでもどこでもモバ
イルを持ち歩いている
⇒”In the moment”
リサーチが可能に
3. スマホやタブレット
などモバイルデバイ
ス自体の進化
4. PASSIVE DATA
の収集が可能
⇒労とらずして
データ収集がで
きるように
P. 4
8
WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
1. モバイルの普及
が急ピッチで進
んだ(でいる)
ITU‘s Measuring the Information Society
(ITU2013) 調べでは
• 世界人口72億 ⇔ モバイルデバイス68億
(稼働ベース)
• 2012年時点で、世界人口の50%以上が、
少なくとも3Gカバーエリアに居住
• 2013年までに20億がモバイルブロードバン
ドと契約(エリクソンは2018年にはそれが
65億になると見込んでいる)
P. 5
9
WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
2. いつでもどこでもモバ
イルを持ち歩いている
⇒”In the moment”
リサーチが可能に
• “In the moment” (まさに今…をしている
/しようとしている)のリサーチが出来れば、
得られる情報の価値は大きくUP!!
– c.f. これまでは記憶に頼らざるを得なかった
しかも!
• モバイルユーザーは、そういうアクションを
起こすとき、たいていモバイルを持っている
P. 5
10
WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
3. スマホやタブレット
などモバイルデバイ
ス自体の進化
• 以前は、SMSやWAP または特定のソフトの
ダウンロードが必要
– 扱いに制約があり過ぎる(情報量など)
– または回答者の負担が大きく協力が得にくい
• だが、今は違う!
– スマホやタブレットがそれを一変させた。
– ネット接続環境
– アプリがどんどん開発
&app storeなどでDL可能
P. 5
11
WHY THE INTEREST IN MOBILE?
(なぜ今モバイル?)
4. PASSIVE DATA
の収集が可能
⇒労とらずして
データ収集がで
きるように
• モバイル(特にスマホやタブレット)
は、(しかるべきアプリをDLすれば)
人々がただ普通に生活しているだけで
様々な情報がとれる。
• そのため、次の点で特に期待が高まる
1. 回答者に負担をかけない
2. 「直接質問する」ことによる
バイアスを回避
P. 6
12
A BRIEF HISTORY OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルリサーチのこれまでの歩みを簡単におさらい)
P. 6
1990s • モバイルリサーチに真剣に取り組みだしたのはこのころ。
• SMSで「簡単な」テキストの質問文に、(尺度などの)1-5の数字
で答える方法。
• 今でも、新興国なども含めた広いエリアでの統一的なリサーチで
使われている。
2000 • 携帯電話が進化。特に日本のDoCoMo。だがまだマイナー。
• モバイルリサーチの追求がブラウザと、アプリとに枝分かれ。
2005 • BlackBerry その他ネット接続のPDAが浸透し始める。
• Unintentional (偶発的な)モバイルの発生。PC向けの調査票に
モバイルで回答。
2007 • iPhoneの発売がモバイルリサーチへの動きを加速。
• 翌年、HTCやSamsungがAndroid phonesをだし、スマホ時代へ。
2010 • iPadその他タブレットがモバイルリサーチをさらに加速。
• 新興国でもモバイルが普及し始め、地球規模でのリサーチに期待。
ネット普及率が低い新興国ではフィーチャーフォンが主流。
• PASSIVE DATA(質問「しない」データ)への関心高まる。
13
THE INTERNATIONAL DIMENSION
(国際的事情とインターナショナルモバイルリサーチの注意点)
• モバイルMRの事情は国や地域で大きく異なるので単一的視野は×禁物。
– スマホorタブレット&容易なネット接続がデフォルトの先進国
– フィーチャーフォン&SMSがデフォルトの地域(ex. 個人所得やネット
普及率が低く、リサーチインフラも未整備)
– 国のみならず、「地域」特性もある。
• 例えば、オーストラリアと中国を比較すると、オーストラリアははるかに
ネット普及率が高いが、上海に限って言うと、ネット普及率はオーストラ
リア同等、しかも上海の人口はオーストラリア全人口に匹敵。
– テクノロジーの進歩はMRインフラの進歩と必ずしも一致しない。
(テクノロジー〇&リサーチインフラ△、または逆のケースもある)
– デバイスの進歩と活用の浸透は必ずしも一致しない
• アフリカは、フィーチャーフォンが主流だが、モバイルバンキングやモバ
イル決済は、ヨーロッパよりもずっと浸透している。
• インターナショナルモバイルリサーチを行う場合は、以下の地域事情を十
分に理解した企画デザインが必要不可欠。しかもそれらは日々刻々と変化。
– モバイルアクセス環境、フィーチャーフォンvsスマホvsタブ、サンプ
リングフレームの存在およびその質 など
P. 8
14
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
ブラウジング履歴
システム/ソフト使用履歴
位置情報などなど
2. Mobile only survey
(モバイル単独サーベイ)
3. mCAPI
4. Mixed-mode studies
(複合型リサーチ)
1. Unintentional mobile
(偶発的モバイル)
SURVEYSPASSIVE DATA
COLLECTION
15
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
1. Unintentional mobile (偶発的モバイル)
• ONLINE リサーチは、(特別の回避策を講
じない限り)意図せずしてモバイルで回答さ
れることが多くなっている
• その状況をUnintentional mobile (偶発的
モバイル)と呼ぶ
• 偶発的である以上、正確な数字を把握するこ
とは困難であるが….
• 2014年に実施されたオンラインサーベイは、
20-30%がモバイルデバイスで回答されて
いるだろうというのが共通の見解
16
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 9
• 回答者はすべてモバイルデバイスで回答する
ことが前提のサーベイ。下記いずれも含む。
1. モバイルデバイス via ブラウザ
2. モバイルデバイス via アプリ
3. モバイルデバイス vis SMS など
• スクリーンサイズの違い、OSの違い、
バージョンの違いなどを考慮に入れた設計
が求められる。
2. Mobile only survey(モバイル単独サーベイ)
17
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 10
• CAPI:
Computer Aided Personal Interview
– コンピューターを介在させたF2Fインタビュー
• この”C”の部分のモバイル(スマホやタブな
ど)バージョンをmCAPIと呼ぶ。
– つまり30年来のメソッドをモバイルにアレンジ
• メリットは、入力されたデータがWiFi,
3G,4Gなどでサーバーに送信されること
• F2Fインタビューに、動画視聴や音声録音な
どを組み込むことが可能
3. mCAPI
18
MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH
(モバイル定量)
P. 10
• “mixed-mode” “multi-modal””hybrid”
– いずれも複数の異なるモード/チャネルでデータ収
集がされること
• モバイル定量では、PC、タブ、モバイルフォンなど、
回答デバイスが異なる状態を言う
• モバイルリサーチのトレンドは”Platform-
agnostic” (PC、タブ、スマホなど、“どのプラッ
トフォームでもOK!”の状態)
– “何で”回答するかは回答者のチョイス
• したがって、以下をクリアすることが必要
– どのプラットフォームでも問題なく機能する
– データの互換、合体およびその手段
4. Mixed-mode studies(複合型リサーチ)
19
MOBILE QUALITATIVE RESEARCH
(モバイル定性)
P. 10
• モバイル単独(PURE MOBILE)、複合(MIXED-MODE)双方を含んで“モバ
イル定性”と言われている。
• MIXED-MODE
– 回答者によってPCを使ったりモバイルを使ったりする場合
– リサーチのプロセスの一部をモバイルで行う(他のプロセスではF2F やPC)
• パーソナル/エスノグラフィック情報の収集でモバイルは“自然に”“すんな
りと”定性調査の世界に入ってきた。
• リサーチャーではなく参加者が主体的に情報を収集&提供(自分の/周りの
(人)の)すること形をとることも。(WE-RESEARCH)
• 定性ではモバイルの活躍の仕方は多岐にわたる。
– モバイルで画像をアップしてもらう
– モバイルでディスカッションする
– 長期にわたって日記や画像をアップする
– そのための専用ソフトウェアもいろいろと開発が進んでいる
20
MOBILE DEVICE AND COMMUNITIES
(モバイルとコミュニティ)
P. 11
• コミュニティはここ最近急激に広まっている新しいリサーチ手法
• Private, branded, online communities
• モバイルはコミュニティとの相性がよく、幅広く使われる
– 定量
– 定性
– コミュニティマネジメント(登録、ログイン、メンバーとの各
種連絡、ニュースレター、インセンティブなど)
• プラットフォームは、モバイルが使えること(PCでもモバイルでも
同様の快適さで使えること)が仕様に組み込まれていることが求め
られるようになってきている
21
THE MOBILE ECOSYSTEM
(モバイル エコシステム)
P. 11
• モバイルリサーチと言ったとき、 (稀に)モバイルエコシステムに
ついてのリサーチを指すことがある。
• モバイルエコシステム:
– モバイルサービス/モバイルデバイスそのもの/モバイルの使用実態
– モバイル広告/モバイルショッピング/モバイルゲーム/モバイルSNS
• モバイルエコシステムリサーチは、モバイル(PASSIVE DATA 収
集、モバイルダイアリー、モバイルサーベイ)はもちろん、伝統的
手法(グルイン、ユーザビリティラボ、従来型トラッキング)で行
われることもある。
• モバイルエコシステムは、モバイルリサーチのツールを誕生させた。
同様に、ゲーム、アド、マーケティングなど様々なエリアで進化。
• 法規制への関心の高まり。特にセンシティブな個人情報の取り扱い
についての法規制はリサーチへのインパクト。 22
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 12
• 何年も“来る!”と言われ続けながら、本格的テイクオフがここまでかかっ
たのは、いろいろと乗り越えなければならないことがあったから。
調査票を短く
できるの?!
PC ONLINEの
コスト効率が
良すぎて・・・
デバイスの限界を
どう乗り越える?
デバイス
(の規格)が
雑多過ぎ!
回答者の確保
をどうする?
倫理規定、
プライバシーなど
をどうする?
23
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 12
調査票を短く
できるの?!
SHORTER SUVEY
• モバイルは、これまでの手法(CATI, F2F, PC etc)よりも短
くしなくては無理だと思われている(きた)。
– モバイル⇒普段の生活のリズムのなかで回答⇒これまで
の一般的なボリューム(20-40分)は長すぎて無理
– エクササイズなどはさらに無理 ⇔一方長時間にわたり
ゲームなどをすることはある
– 長時間のウェブ接続が難しい
• 但し、PC Online の黎明期にも同様の疑問の声があった。
Research –on-Researchによれば、ある程度のボリュームでもPC
とモバイルで結果が変わらなかった。
• ボリュームを最小限に納めないといけないという意識から、
現行のリサーチをモバイルにシフトさせるのに躊躇。
• 解決策の検討/開発が進められている。(何段階かのモ
ジュールに分解、質問をチャンクにするなど)。
24
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
THE COST EFFICIENCY OF PC-BASED SURVEYS
• PCベースのオンライン調査は、そのスピード、コスト
などで最適化された状態に達していて、今現在、効率
の点でモバイルが有利とはいえない状況。
• 以下の懸念点が、情報の質の点でのモバイルの優位性
(“In-the moment” “ethnographic”etc)を霞めさ
せてきた。
– (移行を含め)費用が割高になる
– 優良なサンプル名簿確保への懸念
• モバイル用の/モバイルに耐える優良プラットフォーム
の出現、サンプル名簿の整備などで、これらは解決に
向かっている。
PC ONLINEの
コスト効率が
良すぎて・・・
25
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
LIMITATIONS OF THE DEVICES
• 特にフィーチャーフォンによる問題。
• スマホ以降、状況は大きく変わった。
• それでも、スマホのスクリーンサイズには今なお限
界。
• “ボリュームの確保” & “スマホフレンドリー”
を両立させる調査票の設計が追求されている。
デバイスの限界を
どう乗り越える?
26
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 13
VARIABILITY OF MOBILE DEVICES
• モバイルはPCと比べて考慮すべき規格が複雑。
• PCのオンライン調査設計では……
– OS: WINDOWS or Mac
– スクリーンサイズ: 600 X 800 PIXELS +
– ブラウザ: 多少の違いはあっても、極端に古いものはない
• モバイルはPCに比べてはるかに種々雑多。このすべて
をスルーした設計が求められてきた
– SMARTPHONE, TABLET, PHABLET
+ FEATURE PHONE
– OS 、コンフィギュレーションいずれも種々雑多
• 今ではほぼAndroid とApple iOSに収束しつつある
– Androidはバージョンとメーカーが入り組んでいて、依然
その中でのスタンダードはない 27
デバイス
(の規格)が
雑多過ぎ!
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 14
ACHIEVING PARTICIPANT COOPERATION
• オンラインリサーチでこれまでに整ってきたこのよう
なインフラがモバイルでは未整備/発展途上
– アクセスパネル
– カスタマーデータベース
– オンラインサンプリングサービスプロバイダ
• 彼らがモバイルで回答することに積極的であったとし
ても、インフラがそれに追いついていない状況
• 振り返って2000年前後、オンラインリサーチの普及と
オンラインサンプリングメソッドの整備は互いに奏功
しあって進歩を遂げた。モバイルでも早晩それが実現
されるであろう。
28
回答者の確保
をどうする?
THE CHALLENGES OF
MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイルMRの課題)
P. 14
ETHICAL, REGULATORY, AND PRIVACY CONCERNS
• 回答者の身体的安全性の確保
– たとえば、ドライブ中の回答などの危険性を回避
• インフォームドコンセント
• 回答者を不快にさせないための配慮
– 場違いな場所や時間帯にメッセージが送られる
– 大量のメッセージが送られる
– グローバル調査は、時差などて特に発生しがち
• 回答者側にコストが発生しないことを徹底
• 特定の人たちのデータを使い尽くす/荒らすことの回避
• プライバシーと匿名性の担保の徹底
• 回答の内容の安全性(何をどう答えても安全であるこ
と)を徹底させる仕組み
29
倫理規定、
プライバシー
などを
どうする?
THE FUTURE OF MOBILE MARKET RESEARCH
(モバイル MR の将来)
P. 15
• モバイルMRの時代が始まっていることは明らかである。
– 定量
• すでに多くのモバイルリサーチが実施され、オンラインリサーチのプラッ
トフォームにはモバイル仕様が組み込まれるようになってきた
• モバイルの適材適所の指針を示すResearch-on-Researchもそろいつつある
– 定性/コミュニティ
• エスノグラフィーやダイアリーを中心に、革新的なアプローチとしてすで
に大きなインパクトを及ぼしている
– PASSIVE DATA
• メディア測定の重要なパートとして定着、MR業界外でこのエリアのビジネ
スが誕生している。
• モバイルMRは、もはやニッチではなくメインストリームである。
– 完全に確立しているわけではないが、早晩、もっとも身近な手法としてこの業
界に定着していくであろうというのが、共通した見解。
– “数年後には、最もメジャーなデータ収集方法となっているだろう。”
– “オンラインとモバイルが融合、プラットフォーム不問のひとつの手法ととらえ
られるだろう。” 30

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The handbook of part1 1-overview_yoshida

  • 1. みんなで読もう! by Ray Poynter, Navin Williams & Sue York THE HANDBOOK OF MOBILE MARKET RESEARCH @jmrx 1
  • 2. WHO THE BOOK IS FOR (著者より”この本はどんな人におすすめ”?) リサーチサイド、クライアントサイド問わず、 • Mobile market research をこれか ら行おうとしている人 • Mobile market research について 基本的なことを理解したい人 前提 ○プラットフォーム/パネルの利用 ▲プラットフォーム/アプリの独自開発 P. Xi 2
  • 3. CONTENTS PART 1 Mobile Market Research 1. Overview of Mobile Market Research (2015/1/29) 2. Mobile Research in Action 3. The Technology of Mobile Market Research PART 2 Qualitative and Quantitative Research 4. Mobile Qualitative Research 5. Mobile Forums and Online Focus Groups 6. Mobile Diaries and Ethnography 7. Mobile Quantitative Research 8. Designing and Conducting Mobile Surveys 3
  • 4. CONTENTS- 2 PART 3 The Methods and Applications of Mobile Market Research 9. mCAPI –Mobile Computer Aided Personal Interviewing 10.mCATI – Mobile Telephone Interviewing 11.Mixed-Mode Research 12.Utilizing Passive Data 13.Panels, Lists, and Communities 14.International Mobile Research PART 4 Researching the Mobile Ecosystem, Ethics, and the Future 15.Researching the Mobile Ecosystem 16.Ethics, Laws, and Guidelines 17.Research-on-Research 18.The Evolving Picture Glossary References 4
  • 5. Mobile Market Research PART 1 1. Overview of Mobile Market Research (吉田朋子 tomoko.yoshida@myad.jp) 5
  • 6. WHAT DOES MOBILE MARKET RESEARCH MEAN? (モバイルリサーチとはどこからどこまで?) 1. モバイルデバイスで回答する定量調査 2. PC&モバイルのミックス(ex. 回答者がいずれか一方 を選ぶ)の定量調査 3. PASSIVE DATA 収集(対象者情報ならびに周辺情 報がアプリなどで非主体的に提供される) 4. モバイルデバイスを使った定性調査(モバイルによる インタビューや、画像や日記のアップなど) 5. モバイルデバイスを使ったコミュニティリサーチ 6. mCAPI (モバイルを利用したCAPI)つまりF2F を含 むこともある P. 3 6
  • 7. STANDARDIZED SOLUTIONS FOR MOBILE MARKET RESEARCH (標準的なソリューション) • かつてのように、テクノロジーエクスパートでなくても モバイルリサーチができるようになったのは・・・  Confirmit (platform)  Research Now (access panel)  Revelation, MobileMeasure, Locately etc. (specialist providers) • 他にも続々と参入してくるだろう P. 4 7
  • 8. WHY THE INTEREST IN MOBILE? (なぜ今モバイル?) 1. モバイルの普及 が急ピッチで進 んだ(でいる) 2. いつでもどこでもモバ イルを持ち歩いている ⇒”In the moment” リサーチが可能に 3. スマホやタブレット などモバイルデバイ ス自体の進化 4. PASSIVE DATA の収集が可能 ⇒労とらずして データ収集がで きるように P. 4 8
  • 9. WHY THE INTEREST IN MOBILE? (なぜ今モバイル?) 1. モバイルの普及 が急ピッチで進 んだ(でいる) ITU‘s Measuring the Information Society (ITU2013) 調べでは • 世界人口72億 ⇔ モバイルデバイス68億 (稼働ベース) • 2012年時点で、世界人口の50%以上が、 少なくとも3Gカバーエリアに居住 • 2013年までに20億がモバイルブロードバン ドと契約(エリクソンは2018年にはそれが 65億になると見込んでいる) P. 5 9
  • 10. WHY THE INTEREST IN MOBILE? (なぜ今モバイル?) 2. いつでもどこでもモバ イルを持ち歩いている ⇒”In the moment” リサーチが可能に • “In the moment” (まさに今…をしている /しようとしている)のリサーチが出来れば、 得られる情報の価値は大きくUP!! – c.f. これまでは記憶に頼らざるを得なかった しかも! • モバイルユーザーは、そういうアクションを 起こすとき、たいていモバイルを持っている P. 5 10
  • 11. WHY THE INTEREST IN MOBILE? (なぜ今モバイル?) 3. スマホやタブレット などモバイルデバイ ス自体の進化 • 以前は、SMSやWAP または特定のソフトの ダウンロードが必要 – 扱いに制約があり過ぎる(情報量など) – または回答者の負担が大きく協力が得にくい • だが、今は違う! – スマホやタブレットがそれを一変させた。 – ネット接続環境 – アプリがどんどん開発 &app storeなどでDL可能 P. 5 11
  • 12. WHY THE INTEREST IN MOBILE? (なぜ今モバイル?) 4. PASSIVE DATA の収集が可能 ⇒労とらずして データ収集がで きるように • モバイル(特にスマホやタブレット) は、(しかるべきアプリをDLすれば) 人々がただ普通に生活しているだけで 様々な情報がとれる。 • そのため、次の点で特に期待が高まる 1. 回答者に負担をかけない 2. 「直接質問する」ことによる バイアスを回避 P. 6 12
  • 13. A BRIEF HISTORY OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルリサーチのこれまでの歩みを簡単におさらい) P. 6 1990s • モバイルリサーチに真剣に取り組みだしたのはこのころ。 • SMSで「簡単な」テキストの質問文に、(尺度などの)1-5の数字 で答える方法。 • 今でも、新興国なども含めた広いエリアでの統一的なリサーチで 使われている。 2000 • 携帯電話が進化。特に日本のDoCoMo。だがまだマイナー。 • モバイルリサーチの追求がブラウザと、アプリとに枝分かれ。 2005 • BlackBerry その他ネット接続のPDAが浸透し始める。 • Unintentional (偶発的な)モバイルの発生。PC向けの調査票に モバイルで回答。 2007 • iPhoneの発売がモバイルリサーチへの動きを加速。 • 翌年、HTCやSamsungがAndroid phonesをだし、スマホ時代へ。 2010 • iPadその他タブレットがモバイルリサーチをさらに加速。 • 新興国でもモバイルが普及し始め、地球規模でのリサーチに期待。 ネット普及率が低い新興国ではフィーチャーフォンが主流。 • PASSIVE DATA(質問「しない」データ)への関心高まる。 13
  • 14. THE INTERNATIONAL DIMENSION (国際的事情とインターナショナルモバイルリサーチの注意点) • モバイルMRの事情は国や地域で大きく異なるので単一的視野は×禁物。 – スマホorタブレット&容易なネット接続がデフォルトの先進国 – フィーチャーフォン&SMSがデフォルトの地域(ex. 個人所得やネット 普及率が低く、リサーチインフラも未整備) – 国のみならず、「地域」特性もある。 • 例えば、オーストラリアと中国を比較すると、オーストラリアははるかに ネット普及率が高いが、上海に限って言うと、ネット普及率はオーストラ リア同等、しかも上海の人口はオーストラリア全人口に匹敵。 – テクノロジーの進歩はMRインフラの進歩と必ずしも一致しない。 (テクノロジー〇&リサーチインフラ△、または逆のケースもある) – デバイスの進歩と活用の浸透は必ずしも一致しない • アフリカは、フィーチャーフォンが主流だが、モバイルバンキングやモバ イル決済は、ヨーロッパよりもずっと浸透している。 • インターナショナルモバイルリサーチを行う場合は、以下の地域事情を十 分に理解した企画デザインが必要不可欠。しかもそれらは日々刻々と変化。 – モバイルアクセス環境、フィーチャーフォンvsスマホvsタブ、サンプ リングフレームの存在およびその質 など P. 8 14
  • 15. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH (モバイル定量) P. 9 MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH ブラウジング履歴 システム/ソフト使用履歴 位置情報などなど 2. Mobile only survey (モバイル単独サーベイ) 3. mCAPI 4. Mixed-mode studies (複合型リサーチ) 1. Unintentional mobile (偶発的モバイル) SURVEYSPASSIVE DATA COLLECTION 15
  • 16. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH (モバイル定量) P. 9 1. Unintentional mobile (偶発的モバイル) • ONLINE リサーチは、(特別の回避策を講 じない限り)意図せずしてモバイルで回答さ れることが多くなっている • その状況をUnintentional mobile (偶発的 モバイル)と呼ぶ • 偶発的である以上、正確な数字を把握するこ とは困難であるが…. • 2014年に実施されたオンラインサーベイは、 20-30%がモバイルデバイスで回答されて いるだろうというのが共通の見解 16
  • 17. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH (モバイル定量) P. 9 • 回答者はすべてモバイルデバイスで回答する ことが前提のサーベイ。下記いずれも含む。 1. モバイルデバイス via ブラウザ 2. モバイルデバイス via アプリ 3. モバイルデバイス vis SMS など • スクリーンサイズの違い、OSの違い、 バージョンの違いなどを考慮に入れた設計 が求められる。 2. Mobile only survey(モバイル単独サーベイ) 17
  • 18. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH (モバイル定量) P. 10 • CAPI: Computer Aided Personal Interview – コンピューターを介在させたF2Fインタビュー • この”C”の部分のモバイル(スマホやタブな ど)バージョンをmCAPIと呼ぶ。 – つまり30年来のメソッドをモバイルにアレンジ • メリットは、入力されたデータがWiFi, 3G,4Gなどでサーバーに送信されること • F2Fインタビューに、動画視聴や音声録音な どを組み込むことが可能 3. mCAPI 18
  • 19. MOBILE QUANTITATIVE RESEARCH (モバイル定量) P. 10 • “mixed-mode” “multi-modal””hybrid” – いずれも複数の異なるモード/チャネルでデータ収 集がされること • モバイル定量では、PC、タブ、モバイルフォンなど、 回答デバイスが異なる状態を言う • モバイルリサーチのトレンドは”Platform- agnostic” (PC、タブ、スマホなど、“どのプラッ トフォームでもOK!”の状態) – “何で”回答するかは回答者のチョイス • したがって、以下をクリアすることが必要 – どのプラットフォームでも問題なく機能する – データの互換、合体およびその手段 4. Mixed-mode studies(複合型リサーチ) 19
  • 20. MOBILE QUALITATIVE RESEARCH (モバイル定性) P. 10 • モバイル単独(PURE MOBILE)、複合(MIXED-MODE)双方を含んで“モバ イル定性”と言われている。 • MIXED-MODE – 回答者によってPCを使ったりモバイルを使ったりする場合 – リサーチのプロセスの一部をモバイルで行う(他のプロセスではF2F やPC) • パーソナル/エスノグラフィック情報の収集でモバイルは“自然に”“すんな りと”定性調査の世界に入ってきた。 • リサーチャーではなく参加者が主体的に情報を収集&提供(自分の/周りの (人)の)すること形をとることも。(WE-RESEARCH) • 定性ではモバイルの活躍の仕方は多岐にわたる。 – モバイルで画像をアップしてもらう – モバイルでディスカッションする – 長期にわたって日記や画像をアップする – そのための専用ソフトウェアもいろいろと開発が進んでいる 20
  • 21. MOBILE DEVICE AND COMMUNITIES (モバイルとコミュニティ) P. 11 • コミュニティはここ最近急激に広まっている新しいリサーチ手法 • Private, branded, online communities • モバイルはコミュニティとの相性がよく、幅広く使われる – 定量 – 定性 – コミュニティマネジメント(登録、ログイン、メンバーとの各 種連絡、ニュースレター、インセンティブなど) • プラットフォームは、モバイルが使えること(PCでもモバイルでも 同様の快適さで使えること)が仕様に組み込まれていることが求め られるようになってきている 21
  • 22. THE MOBILE ECOSYSTEM (モバイル エコシステム) P. 11 • モバイルリサーチと言ったとき、 (稀に)モバイルエコシステムに ついてのリサーチを指すことがある。 • モバイルエコシステム: – モバイルサービス/モバイルデバイスそのもの/モバイルの使用実態 – モバイル広告/モバイルショッピング/モバイルゲーム/モバイルSNS • モバイルエコシステムリサーチは、モバイル(PASSIVE DATA 収 集、モバイルダイアリー、モバイルサーベイ)はもちろん、伝統的 手法(グルイン、ユーザビリティラボ、従来型トラッキング)で行 われることもある。 • モバイルエコシステムは、モバイルリサーチのツールを誕生させた。 同様に、ゲーム、アド、マーケティングなど様々なエリアで進化。 • 法規制への関心の高まり。特にセンシティブな個人情報の取り扱い についての法規制はリサーチへのインパクト。 22
  • 23. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 12 • 何年も“来る!”と言われ続けながら、本格的テイクオフがここまでかかっ たのは、いろいろと乗り越えなければならないことがあったから。 調査票を短く できるの?! PC ONLINEの コスト効率が 良すぎて・・・ デバイスの限界を どう乗り越える? デバイス (の規格)が 雑多過ぎ! 回答者の確保 をどうする? 倫理規定、 プライバシーなど をどうする? 23
  • 24. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 12 調査票を短く できるの?! SHORTER SUVEY • モバイルは、これまでの手法(CATI, F2F, PC etc)よりも短 くしなくては無理だと思われている(きた)。 – モバイル⇒普段の生活のリズムのなかで回答⇒これまで の一般的なボリューム(20-40分)は長すぎて無理 – エクササイズなどはさらに無理 ⇔一方長時間にわたり ゲームなどをすることはある – 長時間のウェブ接続が難しい • 但し、PC Online の黎明期にも同様の疑問の声があった。 Research –on-Researchによれば、ある程度のボリュームでもPC とモバイルで結果が変わらなかった。 • ボリュームを最小限に納めないといけないという意識から、 現行のリサーチをモバイルにシフトさせるのに躊躇。 • 解決策の検討/開発が進められている。(何段階かのモ ジュールに分解、質問をチャンクにするなど)。 24
  • 25. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 13 THE COST EFFICIENCY OF PC-BASED SURVEYS • PCベースのオンライン調査は、そのスピード、コスト などで最適化された状態に達していて、今現在、効率 の点でモバイルが有利とはいえない状況。 • 以下の懸念点が、情報の質の点でのモバイルの優位性 (“In-the moment” “ethnographic”etc)を霞めさ せてきた。 – (移行を含め)費用が割高になる – 優良なサンプル名簿確保への懸念 • モバイル用の/モバイルに耐える優良プラットフォーム の出現、サンプル名簿の整備などで、これらは解決に 向かっている。 PC ONLINEの コスト効率が 良すぎて・・・ 25
  • 26. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 13 LIMITATIONS OF THE DEVICES • 特にフィーチャーフォンによる問題。 • スマホ以降、状況は大きく変わった。 • それでも、スマホのスクリーンサイズには今なお限 界。 • “ボリュームの確保” & “スマホフレンドリー” を両立させる調査票の設計が追求されている。 デバイスの限界を どう乗り越える? 26
  • 27. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 13 VARIABILITY OF MOBILE DEVICES • モバイルはPCと比べて考慮すべき規格が複雑。 • PCのオンライン調査設計では…… – OS: WINDOWS or Mac – スクリーンサイズ: 600 X 800 PIXELS + – ブラウザ: 多少の違いはあっても、極端に古いものはない • モバイルはPCに比べてはるかに種々雑多。このすべて をスルーした設計が求められてきた – SMARTPHONE, TABLET, PHABLET + FEATURE PHONE – OS 、コンフィギュレーションいずれも種々雑多 • 今ではほぼAndroid とApple iOSに収束しつつある – Androidはバージョンとメーカーが入り組んでいて、依然 その中でのスタンダードはない 27 デバイス (の規格)が 雑多過ぎ!
  • 28. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 14 ACHIEVING PARTICIPANT COOPERATION • オンラインリサーチでこれまでに整ってきたこのよう なインフラがモバイルでは未整備/発展途上 – アクセスパネル – カスタマーデータベース – オンラインサンプリングサービスプロバイダ • 彼らがモバイルで回答することに積極的であったとし ても、インフラがそれに追いついていない状況 • 振り返って2000年前後、オンラインリサーチの普及と オンラインサンプリングメソッドの整備は互いに奏功 しあって進歩を遂げた。モバイルでも早晩それが実現 されるであろう。 28 回答者の確保 をどうする?
  • 29. THE CHALLENGES OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイルMRの課題) P. 14 ETHICAL, REGULATORY, AND PRIVACY CONCERNS • 回答者の身体的安全性の確保 – たとえば、ドライブ中の回答などの危険性を回避 • インフォームドコンセント • 回答者を不快にさせないための配慮 – 場違いな場所や時間帯にメッセージが送られる – 大量のメッセージが送られる – グローバル調査は、時差などて特に発生しがち • 回答者側にコストが発生しないことを徹底 • 特定の人たちのデータを使い尽くす/荒らすことの回避 • プライバシーと匿名性の担保の徹底 • 回答の内容の安全性(何をどう答えても安全であるこ と)を徹底させる仕組み 29 倫理規定、 プライバシー などを どうする?
  • 30. THE FUTURE OF MOBILE MARKET RESEARCH (モバイル MR の将来) P. 15 • モバイルMRの時代が始まっていることは明らかである。 – 定量 • すでに多くのモバイルリサーチが実施され、オンラインリサーチのプラッ トフォームにはモバイル仕様が組み込まれるようになってきた • モバイルの適材適所の指針を示すResearch-on-Researchもそろいつつある – 定性/コミュニティ • エスノグラフィーやダイアリーを中心に、革新的なアプローチとしてすで に大きなインパクトを及ぼしている – PASSIVE DATA • メディア測定の重要なパートとして定着、MR業界外でこのエリアのビジネ スが誕生している。 • モバイルMRは、もはやニッチではなくメインストリームである。 – 完全に確立しているわけではないが、早晩、もっとも身近な手法としてこの業 界に定着していくであろうというのが、共通した見解。 – “数年後には、最もメジャーなデータ収集方法となっているだろう。” – “オンラインとモバイルが融合、プラットフォーム不問のひとつの手法ととらえ られるだろう。” 30