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x^2+ny^2の形で表せる素数の法則と類体論

2019/03/02「佐野さん3年間お疲れさまセミナー」に発表した資料です。
『打ち上げするなら飲み会よりセミナー』

発表者:tsujimotter

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x^2+ny^2の形で表せる素数の法則と類体論

  1. 1. x2 + ny2 の形で表せる素数 と類体論 辻 順平@tsujimotter 2019/03/02 佐野さん3年間お疲れさまセミナー #mathmoring
  2. 2. mod p の整数論(2015/3/27) ガロア理論(2015/5/22) プログラマのための数学勉強会 2
  3. 3. 発表の⽬的 p = x2 + ny2 の形でかける素数の法則を (できるだけ)⼀般の n に対して 3
  4. 4. 参考⽂献 Primes of the Form x2 + ny2 の 「§5 Hilbert class Gield and p = x2 + ny2」を参照 4
  5. 5. 今⽇の流れ(全60分) •  Section 0: イントロ(10分) •  Section 1: 基礎事項(代数体・イデアル)(10分) •  Section 2: ヒルベルトの分岐理論(15分) •  Section 3: ヒルベルトの類体論(25分) (← ⼀番話したいこと) 5
  6. 6. お願い •  難しい部分もあるかと思いますが,「気持ち」だけでも感じ とってもらえると •  各セクションの合間に(時間があれば)軽い質問 OK 6
  7. 7. 主題:p = x2 + ny2 とかける素数の法則 n を正の整数とする 「x, y ∈ ℤ が存在して p = x2 + ny2」が成り⽴つ素数 p の条件は? 7
  8. 8. p = x2 + y2 (n = 1 のとき) •  2 = 12 + 12(かける) •  3(かけない) •  5 = 22 + 12(かける) •  7(かけない) •  11(かけない) •  13 = 32 + 22(かける) •  17 = 42 + 12(かける) •  19(かけない) 8
  9. 9. p = x2 + y2 (n = 1 のとき) •  2 = 12 + 12(かける) •  5 = 22 + 12(かける) •  13 = 32 + 22(かける) •  17 = 42 + 12(かける) •  3(かけない) •  7(かけない) •  11(かけない) •  19(かけない) p ≡ 1 (mod 4) or p = 2 p ≡ 3 (mod 4) 9
  10. 10. p = x2 + y2 (n = 1 のとき) 2 ではない素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在して p = X2 + Y2 ⇔ p ≡ 1 (mod 4) 10
  11. 11. p = x2 + 2y2 (n = 2 のとき) 2 ではない素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在して p = X2 + 2Y2 ⇔ p ≡ 1, 3 (mod 8) 11
  12. 12. ⽅針 ① 個別ケースの n について法則を与える ② ⼀般的な n に対して法則を与える(今⽇の⽅針) 12
  13. 13. 今⽇の主定理 13 n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる. 主定理
  14. 14. 主定理 n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる. 14
  15. 15. 主定理 n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる. 15
  16. 16. 主定理 16 n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる.
  17. 17. ⽅針 ① 個別ケースの n について法則を与える ② できるだけ⼀般の n に対して法則を与える(今⽇の⽅針) 17 n: 平⽅因⼦を持たない正整数 本講演のルール
  18. 18. p = X2 + nY2 ⾔い換え: p が ℤ[√–n] で相異なる「素数」の積に分解できる 18 いつ素数 p が分解されるか? p が X2 + nY2 の形でかける = (X + Y√–n)・(X – Y√–n)
  19. 19. ℤ[√–n]における「素因数分解」 •  単数の問題: 例 13 = (2 + 3√–1)・(2 – 3√–1) = (3 + 2√–1)・(3 – 2√–1) •  ⼀意分解環とは限らない問題: 例 21 = 3・7 = (4 + √–5)・(4 – √–5) (√–1)(2 – 3√–1) (–√–1)(2 – 3√–1) {+1, –1, √–1, –√–1} は ℤ[√–1] における単数 21 に対する 2 通りの分解 = = 19
  20. 20. Section 1: 基礎事項 •  代数体 •  イデアル 20
  21. 21. 代数体とその整数環 •  代数体 K:ℂ の部分体で ℚ 上の有限次拡⼤体 •  K の整数環 OK:K における代数的整数全体のなす環 モニック多項式 f(x) ∈ ℤ[x] の根 21
  22. 22. 例 •  例1(有理数体): K = ℚ , OK = ℤ •  例2(虚2次体):    K = Q( p n) OK = ( Z[ p n] (n 6⌘ 3 (mod 4)) Z h 1+ p n 2 i (n ⌘ 3 (mod 4)) 22
  23. 23. イデアル •  整数環 OK のイデアル α1, α2, … , αmを OK の元としたとき a = α1OK + α2OK + … + αmOK を OK のイデアルという. 特に a = αOK の形のイデアルを単項イデアルという(重要!). OK の部分集合で α1の倍数と α2の倍数と ・・・ の和として表せる元全体の集合 23
  24. 24. イデアルの積 a, b を OK のイデアルとする. ab = {αβ | α ∈ a, β ∈ b} 24
  25. 25. イデアルの積 a, b を OK のイデアルとする. ab = {αβ | α ∈ a, β ∈ b} 特に a = α1OK + … + αsOK , b = β1OK + … + βtOK としたとき ab = α1β1OK + … + α1βtOK +  …  + αsβ1OK + … + αsβtOK ⽣成元をそれぞれぜんぶかけたもので⽣成される 25
  26. 26. イデアルの積 a, b を OK のイデアルとする. ab = {αβ | α ∈ a, β ∈ b} 特に a = α1OK + … + αsOK , b = β1OK + … + βtOK としたとき ab = α1β1OK + … + α1βtOK +  …  + αsβ1OK + … + αsβtOK 当然 a = αOK, b = αOK のとき,ab = αβOK ⽣成元をそれぞれぜんぶかけたもので⽣成される 単項イデアルのときは,⽣成元同⼠をかけるだけ(数同⼠の積のようにふるまう) 26
  27. 27. 素イデアル p が OK の素イデアル ⇔ 任意の a, b ∈ OK に対して,次が成り⽴つ: ab ∈ p ⇒ a ∈ p または b ∈ p 27 def
  28. 28. 素イデアル p が OK の素イデアル ⇔ 任意の a, b ∈ OK に対して,次が成り⽴つ: ab ∈ p ⇒ a ∈ p または b ∈ p 例:OK = ℤ のとき p = 5ℤ とすると,p は ℤ の素イデアル 10 = 2・5 ∈ p ⇒ 2 ∈ p または 5 ∈ p 2500 = 100・25 ∈ p ⇒ 100 ∈ p または 25 ∈ p 28 def 素数 p の倍数 pℤ は素イデアル
  29. 29. 素イデアル分解の⼀意性 O をデデキント環とする. O の任意のイデアル a は,有限個の素イデアル p1, … , pg の積に分解できて, その分解は⼀意的である. 今回扱う「代数体の整数環」はすべてデデキント環 a = pe1 1 · · · peg g 定理1(素イデアル分解の⼀意性) 29
  30. 30. 例:OK = ℤ[√–5] のとき 「a = 21OK の素イデアル分解」を考える p1 = 3OK + (4+√–5)OK p2 = 3OK + (4–√–5)OK p3 = 7OK + (4+√–5)OK p4 = 7OK + (4–√–5)OK p1p2 = 4OK + 2(1+√–5)OK + 2(1–√–5)OK +6OK = 2OK p3p4 = 3OK p1p3 = (1+√–5)OK p2p4 = (1–√–5)OK 6OK = p1p2 p3p4(⼀意に素イデアル分解できる!) OK の素イデアル(単項ではない) 30
  31. 31. 例:OK = ℤ[√–5] のとき 「a = 21OK の素イデアル分解」を考える p1 = 3OK + (4+√–5)OK p2 = 3OK + (4–√–5)OK p3 = 7OK + (4+√–5)OK p4 = 7OK + (4–√–5)OK p1p2 = 9OK + 3(4+√–5)OK + 3(4–√–5)OK +21OK = 3OK p3p4 = 7OK p1p3 = (4+√–5)OK p2p4 = (4–√–5)OK 6OK = p1p2 p3p4(⼀意に素イデアル分解できる!) OK の素イデアル(単項ではない) 31
  32. 32. 例:OK = ℤ[√–5] のとき 「a = 21OK の素イデアル分解」を考える p1 = 3OK + (4+√–5)OK p2 = 3OK + (4–√–5)OK p3 = 7OK + (4+√–5)OK p4 = 7OK + (4–√–5)OK p1p2 = 9OK + 3(4+√–5)OK + 3(4–√–5)OK +21OK = 3OK p3p4 = 7OK p1p3 = (4+√–5)OK p2p4 = (4–√–5)OK 21OK = p1p2p3p4 (⼀意に素イデアル分解できる!) OK の素イデアル(単項ではない) 32
  33. 33. 剰余体 K を代数体,OK を K の整数環とする. a を OK の 0 でないイデアルとする.このとき OK/a は有限集合. 特に a = p が 0 でない素イデアルのとき: OK はデデキント環より p は極⼤イデアル.よって OK/p は有限体. OK/p を p の剰余体という. 33 「mod p」で考える
  34. 34. これから考えたいこと p を素数,整数環 ℤ と ℤ[√–n] を考える ℤ の素イデアル p = pℤ を ℤ[√–n] に「持ち上げて」その素イデアル分解を観察する 分解の条件は? => ヒルベルトの理論 34
  35. 35. Section 2: ヒルベルトの理論 •  分岐・不分岐・完全分解 •  ガロア拡⼤における素イデアル分解法則 •  虚2次体の素イデアル分解法則 35
  36. 36. ヒルベルトの理論 K の素イデアル p を,K の有限次拡⼤体 L に持ち上げたときの p の分解法則を記述する理論 注: OK の 0 でない素イデアル p  ⇝  K の素イデアル p OL の 0 でない素イデアル P  ⇝  L の素イデアル P と呼ぶ L/K としては特にガロア拡⼤の場合を扱うことが多い. 36
  37. 37. 問題設定 K を代数体,L/K を有限次拡⼤体とする. p を OK の素イデアルとすると,pOL は次のように素イデアル分解される: Pi に対して剰余体 OL/Pi を考える. OL/Pi は p の剰余体 OK/p の有限次拡⼤となっている. 拡⼤次数 fi = [OL/Pi : OK/p] を Pi の相対次数という. e_i: 分岐指数,g: 分解指数pOL = Pe1 1 · · · Peg g 37
  38. 38. K L OL OK p P1, …, Pi, ..., Pg OL/P1, …, OL/Pi, ..., OL/Pg OK/p 剰余体素イデアル整数環代数体 [L : K] f1 fi fg e1 ei eg 38
  39. 39. [L : K] を L/K の拡⼤次数としたとき が成り⽴つ. 特に,L/K がガロア拡⼤のとき,e = e1 = … = eg , f = f1 = ... = fg 定理2(基本等式) 39 [L : K] = gX i=1 eifi <latexit 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[L : K] = efg <latexit 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  40. 40. 1つ以上の ei が ei ≧ 2 のとき: p は L で分岐する すべての ei が ei = 1 のとき: p は L で不分岐 p が L で不分岐のとき •  すべての fi が 1 のとき(g = n のとき) p は L で完全分解する •  すべての fi が n のとき(g = 1 のとき) p は L で惰性する 定義3(分岐・不分岐・完全分解) 40
  41. 41. 虚2次体 ℚ(√–1) のとき K = ℚ , L = ℚ(√–1), OK = ℤ , OL = ℤ[√–1] とする. •  13OL = (3 + 2√–1)OL (3 – 2√–1)OL (13 は L で完全分解する) •  7OL は L の素イデアル (7 は L で惰性する) •  2OL = {(1+√–1)OL }2 (2 は L で分岐する) 41
  42. 42. K=ℚ L=ℚ(√–1) OL=ℤ[√–1] OK=ℤ 2OK (1+√–1)OL 13OK (3+2√–1)OL , (3–2√–1)OL 7OK 7OL 2 1 1 1 1 2 1 2 1 2 e(分岐指数) f(相対次数) g(分解指数) 完全分解 惰性 分岐 素イデアル分解の例
  43. 43. L/K をガロア拡⼤とし,α ∈ OL が存在して L = K(α) とかけるとする. f(x) ∈ OK[x] を α のモニックな最⼩多項式とする. OK の素イデアル p に対し f(x) が mod p で分離的であるとすると,次の (i) (ii) が成⽴: (i) f(x) ≡ F1(x)‥‥Fg(x) (mod p) (Fi(x) は mod p で互いに異なり既約) であるとき,Pi = pOL + Fi(α)OL は L の素イデアルで,Pi は互いに異なり次が成⽴: pOL = P1 ‥‥ Pg (ii) f(x) ≡ 0 (mod p) が OK に解を持つ ⇔ p は L で完全分解 定理4(ガロア拡⼤の素イデアル分解)
  44. 44. α = √–1 より f(x) = x2 + 1 f(x) ≡ x2 + 1 (mod 3) 3OL は L の素イデアル f(x) ≡ (x + 2)(x – 2) (mod 5) 5OL = (5OL + (2+√–1)OL)・(5OL + (2–√–1)OL) f(x) ≡ x2 + 1 (mod 7) 7OL は L の素イデアル f(x) ≡ x2 + 1 (mod 11) 11OL は L の素イデアル f(x) ≡ (x + 5)(x – 5) (mod 13) 13OL = (13OL + (5+√–1)OL)・(13OL + (5–√–1)OL) f(x) ≡ (x + 21)(x – 21) (mod 17) 17OL = (17OL + (21+√–1)OL)・(17OL + (21–√–1)OL) 例:K = ℚ, L = ℚ(√–1) 44
  45. 45. a を整数,p を奇素数とする. (i) (a/p) = 1 ⇔ p が a を割らない かつ X2 ≡ a (mod p) なる整数 X が存在する (f(X) = X2 – a が mod p で可約) (ii) (a/p) = –1 ⇔ p が a を割らない かつ X2 ≡ a (mod p) なる整数 X が存在しない (f(X) = X2 – a が mod p で既約) (iii) (a/p) = 0 ⇔ p が a を割る 定義5(ルジャンドル記号) 45 def def def
  46. 46. 奇素数を p とし,K = ℚ, L = ℚ(√–n) とする. (i) (–n/p) = 1 のとき,pOL = pp’(p, p’ は共役で相異なる OL の素イデアル) (ii) (–n/p) = –1 のとき,pOL は OL の素イデアル (iii) (–n/p) = 0 のとき,pOL = p2(p は OL の素イデアル) 定理6(虚2次体の素イデアル分解法則) 46
  47. 47. 定理6 (i) の証明 (i) (–n/p) = 1 のとき,pOL = pp’(p, p’ は共役で相異なる OL の素イデアル) 仮定より f(x) = x2 + n ≡ f1(x) f2(x) mod p(mod p で可約) 先の定理より p = pOL + f1(√–n)OL , p’ = pOL + f2(√–n)OL とすると pOL = pp’ また,Gal(L/K)は {p, p’}に推移的に作⽤し, Gal(L/K)の元は「恒等写像」と「√–nを–√–nに移す写像」より,p, p’ は共役で p ≠ p’ 47
  48. 48. ここまででわかったこと 48 K = ℚ(√–n)とし,n ≡ 3 mod 4 とすると OK = ℤ[√–n] n を割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ (–n/p) = 1
  49. 49. K = ℚ(√–n)とし,n ≡ 3 mod 4 とすると OK = ℤ[√–n] n を割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ (–n/p) = 1 ここまででわかっていないこと 本当は p = X2 + nY2 とかける条件が知りたい! 49
  50. 50. Section 3: ヒルベルトの類体論 •  ヒルベルト類体 •  p = X2 + nY2 と表せる条件 50
  51. 51. Section 2 の問題の回収 n ≡ 3 (mod 4) について,K = ℚ(√–n),OK = ℤ[√–n] n を割らない奇素数 p に対して p = X2 + nY2 ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル 51
  52. 52. p = X2 + nY2 ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル •  (⇒) の証明: p = (X + Y√–n) (X – Y√–n) より p = (X + Y√–n)OK , p’ = (X – Y√–n)OK とすればよい. 52
  53. 53. p = X2 + nY2 ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル •  (⇒) の証明: p = (X + Y√–n) (X – Y√–n) より p = (X + Y√–n)OK , p’ = (X – Y√–n)OK とすればよい. •  (⇐) の証明: pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は単項イデアルより p = (X + Y√–n)OK , p’ = (X – Y√–n)OK とかける. pOK = pp’ = (X2 + nY2)OK より,p = X2 + nY2 単項イデアルなので,イデアルから数の世界に戻せた 53
  54. 54. 単項イデアル全体 OK のイデアル全体 OK の元全体 単数の分だけの「ずれ」 x2 + ny2 (x2 + ny2)OK–(x2 + ny2) x + y√–n x – y√–n (x + y√–n)OK (x – y√–n)OK –(x + y√–n) –(x – y√–n) 54
  55. 55. 単項イデアル全体 OK のイデアル全体 OK の元全体 単数の分だけの「ずれ」 x2 + ny2 (x2 + ny2)OK–(x2 + ny2) x + y√–n x – y√–n (x + y√–n)OK (x – y√–n)OK –(x + y√–n) –(x – y√–n) p p’ 単項ではない イデアル 55
  56. 56. 単項イデアル整域 (PID) •  OK = ℤ[√–1], ℤ[√–2] は OK のすべてのイデアルが単項イデアル p = X2 + Y2 ⇔ (–1/p) = 1 p = X2 + 2Y2 ⇔ (–2/p) = 1 •  OK = ℤ[√–5], ℤ[√–6] などの整数環はPIDではない(!) p = X2 + 5Y2 ⇔ (–5/p) = 1  は成り⽴たない! 56
  57. 57. ℤ[√–n]; n ≡ 3 (mod 4) PIDかどうか ℤ[√–1] PID ℤ[√–2] PID ℤ[√–5] PIDではない ℤ[√–6] PIDではない ℤ[√–10] PIDではない ℤ[√–13] PIDではない ℤ[√–14] PIDではない そのほかすべて PIDではない 57
  58. 58. OK = ℤ[√–5] •  41OK は p = (6 + √–5)OK , p’ = (6 – √–5)OK の積に分解する  (p, p’ は単項イデアル) •  23OK は p = 23OK + (8 + √–5)OK , p’ = 23OK + (8 – √–5)OK   の積に分解する(p, p’ は単項イデアルではない) 58 この差を どう区別するか?
  59. 59. ヒルベルト類体 •  L/K を有限次拡⼤とする. K の素イデアルすべてが L で不分岐のとき L/K を不分岐拡⼤という. •  K の最⼤不分岐アーベル拡⼤をヒルベルト類体という. •  例:ℚ のヒルベルト類体は ℚ ⾃⾝ •  例:ℚ(√–5) のヒルベルト類体は ℚ(√–5, √5) 59
  60. 60. ヒルベルト類体の特徴 L を K のヒルベルト類体とするとき,次が成り⽴つ: (i) K のすべての素イデアル p は L で不分岐 (ii) Cl(K) ≃ Gal(L/K) (拡⼤次数が類数 hK に⼀致) 60
  61. 61. イデアル類群 「OK の単項ではないイデアルがどの程度多いのか」を表す群 K の分数イデアル全体の集合 IK K の単項分数イデアル全体の集合 PK K のイデアル類群 Cl(K) = IK / PK イメージ: 単項イデアル全体の⼤きさを 1 としたときの イデアル全体の相対的な⼤きさ 61
  62. 62. イデアル類群の性質 •  K が代数体のとき Cl(K) は有限群 •  hK = |Cl(K)| を類数という 62
  63. 63. ヒルベルト類体の特徴 L を K のヒルベルト類体とするとき,次が成り⽴つ: (i) K のすべての素イデアル p は L で不分岐 (ii) Cl(K) ≃ Gal(L/K) (拡⼤次数が類数 hK に⼀致) (iii) K の素イデアル p が単項イデアル ⇔ p が L で完全分解する 63 p = X2 + nY2 と表せる条件を与える!
  64. 64. p = X2 + nY2 と表せる条件 p = X2 + nY2 と表せる ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル      ただし,K = ℚ(√–n) 64
  65. 65. p = X2 + nY2 と表せる条件 p = X2 + nY2 と表せる ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル      ただし,K = ℚ(√–n) ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK のイデアルで      K のヒルベルト類体 L で完全分解する 65 (iii)
  66. 66. p = X2 + nY2 と表せる条件 p = X2 + nY2 と表せる ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK の単項イデアル      ただし,K = ℚ(√–n) ⇔ pOK = pp’ かつ p ≠ p’ は OK のイデアルで      K のヒルベルト類体 L で完全分解する ⇔ p は K のヒルベルト類体 L で完全分解する 66 (iii)
  67. 67. K = ℚ(√-n) p 代数体 p’ ℚ 単項イデアルかどうかは不明 67 素イデアル p p は K で完全分解
  68. 68. K = ℚ(√-n) L p P1   P2     P3   P4 素イデアル代数体 p’ ℚ p p, p’ は単項イデアル p, p’ は L で完全分解 K のヒルベルト類体 68 p は K で完全分解 (iii)
  69. 69. K を虚2次体,L を K の ℚ 上ガロアな有限次拡⼤体とする. このとき,次の (i) (ii) が成り⽴つ: (i) L = K(α) なる実代数的整数 α が存在する. (ii) (i) の α に対して,f(x) ∈ ℤ[x] を α のモニックな最⼩多項式とする.   もし,素数 p が f(x) の判別式を割り切らないとすると,次が成り⽴つ: p が L で完全分解する ⇔ (dK/p) = 1 かつ f(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ 命題7 ここで,dK は虚2次体 K の判別式 69
  70. 70. (ii) の後半部分の証明: 虚2次体の素イデアル分解法則より (dK/p) = 1 ⇔ pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ p は K で完全分解 ℚ K OK ℤ p p p’ g = 2 完全分解2
  71. 71. (ii) の後半部分の証明: 虚2次体の素イデアル分解法則より (dK/p) = 1 ⇔ pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ p は K で完全分解 ⇔ 剰余体の拡⼤次数 f = 1 ⇔ ℤ/pℤ ≃ OK/p ・・・(1) ℚ K p p 2 p’ ℤ/pℤ OK/p OK/p’ f = 1 g = 2 完全分解 OK ℤ
  72. 72. (ii) の後半部分の証明: 虚2次体の素イデアル分解法則より (dK/p) = 1 ⇔ pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ p は K で完全分解 ⇔ 剰余体の拡⼤次数 f = 1 ⇔ ℤ/pℤ ≃ OK/p ・・・(1) p が f(x) の判別式を割らない ⇒ f(x) は mod p で分離的 ⇔ f(x) は mod p で分離的・・・(2) 仮定
  73. 73. (ii) の後半部分の証明: 虚2次体の素イデアル分解法則より (dK/p) = 1 ⇔ pOK = pp’, p ≠ p’ ⇔ p は K で完全分解 ⇔ 剰余体の拡⼤次数 f = 1 ⇔ ℤ/pℤ ≃ OK/p ・・・(1) p が f(x) の判別式を割らない ⇒ f(x) は mod p で分離的 ⇔ f(x) は mod p で分離的・・・(2) p が L で完全分解 ⇔ (dK/p) = 1 かつ f(x) ≡ 0 (mod p) が OK に解を持つ                ( ∵ (2) + 「ガロア拡⼤の素イデアル分解」より))          ⇔ (dK/p) = 1 かつ f(x) ≡ 0 (mod p) が ℤ に解を持つ (∵ (1) より) 仮定
  74. 74. 74 n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる. 主定理
  75. 75. n を正の整数とし,次の条件を満たすとする: n は平⽅因⼦を持たない かつ n ≡ 3 mod 4 このとき,次数 hℚ(√–n) のモニックかつ既約な多項式 fn(x) ∈ ℤ[x] が存在して, n と fn(x) の判別式のどちらも割らない奇素数 p に対して次が成り⽴つ. X, Y ∈ ℤ が存在し p = X2 + nY2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) が整数解を持つ さらに,fn(x) は L = K(α) が K = Q(√–n) のヒルベルト類体であるような 実代数的整数 α の最⼩多項式としてとることができる. 主定理 拡⼤次数 [L : K] は K の類数に⼀致 L の⽣成元の最⼩多項式 p が L で完全分解p が K で完全分解 K = ℚ(√–n) の整数環が ℤ[√–n] 75
  76. 76. 具体例: K = ℚ(√–5) hK = |Cl(K)| = 2 (OK はPIDではない!) このとき,K のヒルベルト類体 L は L = K(√5) と表せる α = √5 の最⼩多項式は f5(x) = x2 – 5 ∈ ℤ[x] 5 ではない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: p = X2 + 5Y2 ⇔ (–5/p) = 1 かつ x2 ≡ 5 (mod p) が整数解を持つ 76
  77. 77. (ii) (5/p) = 1 5 ではない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: p = X2 + 5Y2 ⇔ (–5/p) = 1 かつ x2 ≡ 5 (mod p) が整数解を持つ (i) (–5/p) = (–1/p) (5/p) より (5/p) = 1 かつ (–1/p) = 1 または (5/p) = –1 かつ (–1/p) = –1 よって (ii) より (5/p) = 1 かつ (–1/p) = 1 平⽅剰余の相互法則より p ≡ 1, 9 (mod 20) 5 ではない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: p = X2 + 5Y2 ⇔ p ≡ 1, 9 (mod 20) (i)
  78. 78. 具体例: K = ℚ(√–14) hK = |Cl(K)| = 4 (OK はPIDではない!) このとき,K のヒルベルト類体 L は L = K(√2√2–1) と表せる α = √2√2–1 の最⼩多項式は f14(x) = x4 – 2x2 – 7 = (x2+1)2 – 8 ∈ ℤ[x] 7 ではない奇素数 p に対して次が成り⽴つ: p = X2 + 14Y2 ⇔ (–14/p) = 1 かつ (x2+1)2 ≡ 8 (mod p) が整数解を持つ 78
  79. 79. 残された問題 •  虚2次体 K のヒルベルト類体 L の求め⽅は? 虚数乗法論やモジュラー関数の理論を使う •  ⼀般の正整数 n に対しては? (ヒルベルト類体の代わりに)整環 O = ℤ[√–n] に対する環類体を使う 79 To be continued.
  80. 80. まとめ 「p = x2 + ny2 とかける素数の法則」(n ≡ 3 mod 4) •  虚2次体 K = ℚ(√–n) の整数環が PID: p = x2 + ny2 ⇔ (–n/p) = 1 •  より⼀般に: p = x2 + ny2 ⇔ (–n/p) = 1 かつ fn(x) ≡ 0 (mod p) 80 K のヒルベルト類体での完全分解に関する条件
  81. 81. 81 以下,補⾜
  82. 82. 補⾜ 定義:m が OK のイデアルのときの mod m a, b ∈ OK に対して a ≡ b (mod m) ⇔ a – b ∈ m 82 def
  83. 83. α1, α2, … , αmを K の元としたとき a = α1OK + α2OK + … + αmOK を K の分数イデアルという.(単項分数イデアルも同様) •  α1, α2, … , αmが OK の元 ⇔ a は(整)イデアル •  任意の分数イデアルは a は,整イデアル A と K の 0 でない元 α が存在して a = αA とかける 定義(K の分数イデアル) 83
  84. 84. イデアル類群の定義 •  K の 0 でない分数イデアル全体(resp. 単項分数イデアル全体) の集合を IK(resp. PK)とする •  IK , PK は積に対してアーベル群をなす •  a ∈ IK に対して a = αA とする •  A A’ = βOK なる β ∈ K をとり,a–1 = (αβ)–1 A’ •  Cl(K) = IK / PK を K のイデアル類群という 84

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