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深層学習を使って
キュウリ選別機作ってみた
#2020/05/23 オープンキャンプ in 南島原2020
自己紹介
2
小池 誠
● キュウリ農家
○ 個人でキュウリ選別機の開発
● 組込みエンジニア
○ 町工場のIT化のお手伝い
● CQ出版インターフェース誌
○ IT農業の記事寄稿
お話すること
● AI技術を活用したキュウリ等級判別機の開発話
● 農家から始めるスマート農業
3
AI技術を活用した
キュウリ等級判別機の開発話
4
年間を通してきゅうりを栽培・出荷
○ ほ場面積:約40a
○ 家族経営(3人+パート2人)
○ 周年栽培(3作/年)
5
そろそろ農繁期
7
年間出荷量:約60〜70t
自分たちで選別を行い,中央卸売市
場へ運んでいる
キュウリ農家の労働時間(1)
農林水産省:品目別経営統計(2007年)より
・ピーマン
・きゅうり
・トマト
・ミニトマト
10aあたりの労働時間(h)
8
機械化が難しい作業が多い
果菜類はとても手間がかかる
きゅうり
● 品目別10aの労働...
キュウリ農家の労働時間(2)
● きゅうり栽培における作業別の労働時間の割合
農林水産省:品目別経営統計(2007年)より
収穫
39.8%
管理
19.2%
出荷(選別など)
22.1%
野菜の品質や収量を増やす作業以外に時間を取られている 9
小池農園の場合
● 2019年の作業別労働時間の割合
収穫
49.7%
出荷作業(選別)
13.8%
管理(摘心・適葉など)
9.8%
10
小池農園の場合
● 2019年の作業別労働時間の割合
収穫
49.7%
出荷作業(選別)
13.8%
管理(摘心・適葉など)
9.8%
11
減らしたい!
減らしたい!
増やしたい!
そんな時・・・
● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る
エイ・・・アイ・・・?
そんな時・・・
● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る
エイ・・・アイ・・・?
● TensorFlowがオープンソース化
自由にAIが作れる?
そんな時・・・
● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る
エイ・・・アイ・・・?
● TensorFlowがオープンソース化
自由にAIが作れる?
● MNISTやってみた
なんか簡単にできたぞ
つまり
つまり
知識0からやってみた
● きっかけはMNIST
○ 当時のTensorFlow(v0.6.0)は今ほど使いやすくなかった
○ ただチュートリアルはしっかりしていた(=写経から始めた)
● 始めからキュウリでやろうとした訳ではなかった
○ 新しい...
キュウリの選果作業とは
● 長さ,太さ,曲がり具合,色などにより等級を分ける作業
● 我が家では9等級に分類
● 大産地でないとほとんど手作業
18
対象は自然物。定量的な選別基準があるわけではない
● 長年の経験(主観)生産者のこだわり          
→習得に時間がかかる
● 毎日同じ基準で分けている=信頼            
→作業者間での統一が重要
なかなか難しい選果作業
秀...
● 2016年から開発を初める
● 現在,試作3号機まで開発
キュウリ選果機開発の歩み
試作1号機(2016年2月) 試作2号機(2016年8月) 試作3号機(2017年8月) 20
試作1号機(2016年)
● とにかくやってみる
● 試作1号機誕生
○ Webカメラをスタンドに固定
○ 上からキュウリの画像をとる
【ハード】
・Webカメラ Logicool C270(1,500円)
・アルミのパイプ(数百円)
・結合パ...
教師データの収集
● ディープ・ラーニングには大量の教師データが必要
○ とは言え・・・
試作1号機では,
● 2475枚(1クラスにつき275枚)
● 背景に白い厚紙
● なるべく位置を揃える
22
学習した結果
80%の正答率
教師画像 : 2475枚
正答率に対する考察
● 同じ時期の画像であったため,
少ない画像で学習できた
● 浅いネットワークから始めたた
め,過学習を抑制できた
23
可能性が見えた!
● ディープラーニングで選別ができそうな気がする
● もっと人間の仕分けに近づけたい
→ カメラの台数を増やしたら精度が上がるかも
熟練農家はいろんな面からキュウ
リを判断する
人間の目に近づける
24
3方向から撮影
● 作ったキュウリ台で教師データとなる画像を撮影&ラベ
ル付け
キュウリ1本につき上、下、横の
3枚の画像を取得
25
教師データ集め
集めた画像 : 8500組
解像度:80x80x3
ラベル:10種類
教師画像 : 7000組
テスト用画像 : 1500組
2ヶ月間ほどかかった
26
学習結果
91.6%の正答率
● データを増やした効果
● カメラを増やした効果
● 照明を追加した効果
教師画像 : 8500枚
27
2号機はベルトコンベアも作った
28
【補足】DIY的モノづくりの広がり
● メイカームーブメント
○ 2005年 Makeマガジン創設者Dale Doughertyが提唱
○ DIY愛好家がインターネットで繋がった(ノウハウの共有)
○ デジタル工作機の普及
● オープンソース文...
完成
制作期間:5ヶ月 制作費:約7万円
30
● 台に置いたキュウリを撮影
● 機械学習で等級を推定
● ベルトコンベアへ送り出す
● 等級の箱の前まで運ぶ
● アームで箱に落とす
(モノづくりのコモディティ化)
31
試作2号機(2016年)
実際に使ってわかったこと
● 仕分け熟練者に見てもらった結果
○ 遅い
○ ベルトコンベアは傷がつくからダメ←致命的
○ 判別精度はまぁまぁ
○ 仕分け作業は箱に綺麗に並べて蓋をするまで
○ 総括「こんなおもちゃ使えんな!」
認識部分はいい感触...
家に帰るまでが遠足
「キュウリを箱に詰めて蓋をするまでが選別作業」
● 生産者のこだわり(できるだけ傷を付けない,イボを落とさない)を理解
できていなかった
● 作業工程を十分理解できていなかった
選別作業の工程を分解してみる
①ばら済みキュウ
リから1本取り出す
②キュウリの形
を整える
※箱にキレイに
収まるように
※力加減が重
要
③等級を判
別する
④箱にキレ
イに詰める
⑤箱に蓋を
する
※キレイに
並べないと
蓋が閉まら
ない...
3号機の開発着手
● 開発コンセプトの変更
○ 『AIによる自動化』→『AIのサポートによる効率化』
35
テーブル型キュウリ選別システム
制作期間:3ヶ月間 制作費:約2万円
36
OpenCV
TensorFlow
Kivy
Raspberry Pi
システム構成
37
学習済みモデル
が入っている
画像処理でテーブル上のキュウリを検出
1. マーカー座標検出(起動時のみ)
2. 射影変換
3. 輪郭抽出
4. キュウリ画像切り出し
38
教師データ集め
集めた画像 : 36,000枚
解像度:72x24x3
ラベル:9種類
教師画像 : 28,000組
テスト用画像 : 8,000枚
1ヶ月間ほどかかった
39
ニューラルネットワーク構成
● 5層の畳み込みニューラルネットワーク
[1] Kaiming He, et al.”Spatial Pyramid Pooling in Deep Convolutional Networks for Visua...
学習結果
79.4%の正答率
ラズパイでの処理速度を考慮して,
画像解像度を落とした
(高解像度であれば約90%を確認)
41
等級判定の様子
42
実務で使うまでになった
● ラズパイだけで,4本を約1秒ほどで判定
● 仕分けスピードが1.4倍になった
● 熟練者のスピードにはまだ敵わない
一応ボスのOKをもらい実業務で使うようになった
実務で作業効率1.4倍の効果が確認できた 43
● ...
開発を通して分かったこと【成功編】
● 深層学習を使ってキュウリの選別ができた
○ 熟練者に近い基準で選別を行なうことができた
○ 基本的に厳密性を求められない農業に機械学習はマッチする
44
● 熟練者のノウハウ継承
○ ノウハウの継承
○ ...
開発を通して分かったこと【失敗編】
● 慣れてくると不要になる
○ 人間はかしこいので使ってると基準を覚える
○ 作業効率化としての価値は低くなる
● 一度作ったら終わりではなかった
○ どのようにモデルを運用するかも考えておく必要があった
○...
補足:データ数と正答率
学習に使用した画像数
正答率
画像数 :32,000枚
正答率 :77%
・どんどんコスパが
悪くなる・・・
・品種を変えたらやり
直しのリスク
101
102
103
104
105
46
組み込みAI化
● よりコンパクトで必要なときだけ使えるツールに
○ 電源を入れればすぐ使える+電源をSWで落とせる
SoC : STM32H743VI
(CPU ARM Cortex M7 32bit 480MHz)
(RAM 1MB , F...
TensorFlow Lite
48
TensorFlow Lite
TensorFlow Liteの特徴
● TensorFlowで学習したモデルを端末へデプロイするため
のフレームワーク&ツール群
● 推論のみ対応(パーソナライズのための学習機能が追加される可能性あり)
● 8...
TFLite-interpreter サポート端末
推論ランタイム(TFLiteではInterpreterと言う)
● Android
● iOS
● Raspberry Pi
● ARM64ボードコンピュータ(Pine64,NanoPi,Je...
TFLiteモデルへ変換
● TFLiteコンバータを使用する
from tensorflow.lite import TFLiteConverter
#SavedModelからの変換
converter = TFLiteConverter.f...
OpenMV:実行
● 推論速度=13.6ms (RasPi3B+:2.6ms)
● FPS(カメラ制御含む)=16.2FPS
52
農家から始めるスマート農業
農業を取り巻く状況
平成2年 平成30年 増減
農業就業人口[万人] 482 175 -64%
平均年齢[歳] 56.7 66.6 +9.9歳
耕作面積[万ha] 524 444 -15%
農業総産出額[兆円] 11.5 9.2 -20%
新規...
農業でのAI技術活用事例
カメラと深層学習の組み合わせで出来ることが増えた
● トラクターの自動運転
● 葉画像からの病害診断
● 自動収穫ロボット
● ドローン・人工衛星画像の活用(収量予想,病害診断など)
● 自動フェノタイピング
など…
...
AI活用事例(1)
● スマホカメラで病害診断
○ PLANTIX ー PEAT社(ドイツのスタートアップ)
○ 画像による病害診断とユーザコミュニティ
● スマホアプリ(Android)として無料公開
● カメラ画像を使って病害診断
● 診断...
AI活用事例(2)
自動除草ロボット(ecorobotix)
57
雑草を判断しピンポイントで除草剤を散布.除
草剤量を1/20に抑え,経費を30%削減.
AI活用事例(3)
病害虫・胞子の検出(托普云农)
空気中の病害虫や胞子をカメラで撮影し,画像認識で種類と
数を測定しクラウドへ送信.病害アラートを周辺農家へ通知
58
AI活用事例(4)
● レタスの収穫ロボット
○ ケンブリッジ大学
59
https://www.youtube.com/watch?v=EFC3OvkVKaQ
AI活用事例(5)
● 草拾いドンキーカー(デモ)
個人でもできるスマート農業
● メイカームーブメント
○ 2005年Makeマガジン創立者 Dale Doughertyが提唱
○ DIYの延長としてモノづくりを行う人々がインターネットで繋がたことに
よるムーブメント
○ 様々なセンサやデバイ...
AI開発ツール
● オープンソースの開発ツール
○ Google TensorFlow(要Pythonスキル)
○ Facebook PyTorch(要Pythonスキル)
○ Sony Neural Network Console(プログラミ...
最新モデルアーキテクチャ情報
● 最新モデルの実装
○ https://paperswithcode.com
SOTAが更新され続けている
まとめ
● AI技術によりキュウリ等級判別ができた
○ 深層学習(統計的手法)は農業で活用しやすい
○ 誰でも直ぐに開発を始められる環境がある
● AI活用によるノウハウ継承
○ 農業従業者の減少・高齢化への対応
○ 農業で活用できる場面は沢山...
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[オープンキャンプin南島原2020]深層学習を使ってキュウリ選別機作ってみた

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#オープンキャンプin南島原2020

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[オープンキャンプin南島原2020]深層学習を使ってキュウリ選別機作ってみた

  1. 1. 深層学習を使って キュウリ選別機作ってみた #2020/05/23 オープンキャンプ in 南島原2020
  2. 2. 自己紹介 2 小池 誠 ● キュウリ農家 ○ 個人でキュウリ選別機の開発 ● 組込みエンジニア ○ 町工場のIT化のお手伝い ● CQ出版インターフェース誌 ○ IT農業の記事寄稿
  3. 3. お話すること ● AI技術を活用したキュウリ等級判別機の開発話 ● 農家から始めるスマート農業 3
  4. 4. AI技術を活用した キュウリ等級判別機の開発話 4
  5. 5. 年間を通してきゅうりを栽培・出荷 ○ ほ場面積:約40a ○ 家族経営(3人+パート2人) ○ 周年栽培(3作/年) 5
  6. 6. そろそろ農繁期
  7. 7. 7 年間出荷量:約60〜70t 自分たちで選別を行い,中央卸売市 場へ運んでいる
  8. 8. キュウリ農家の労働時間(1) 農林水産省:品目別経営統計(2007年)より ・ピーマン ・きゅうり ・トマト ・ミニトマト 10aあたりの労働時間(h) 8 機械化が難しい作業が多い 果菜類はとても手間がかかる きゅうり ● 品目別10aの労働時間
  9. 9. キュウリ農家の労働時間(2) ● きゅうり栽培における作業別の労働時間の割合 農林水産省:品目別経営統計(2007年)より 収穫 39.8% 管理 19.2% 出荷(選別など) 22.1% 野菜の品質や収量を増やす作業以外に時間を取られている 9
  10. 10. 小池農園の場合 ● 2019年の作業別労働時間の割合 収穫 49.7% 出荷作業(選別) 13.8% 管理(摘心・適葉など) 9.8% 10
  11. 11. 小池農園の場合 ● 2019年の作業別労働時間の割合 収穫 49.7% 出荷作業(選別) 13.8% 管理(摘心・適葉など) 9.8% 11 減らしたい! 減らしたい! 増やしたい!
  12. 12. そんな時・・・ ● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る エイ・・・アイ・・・?
  13. 13. そんな時・・・ ● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る エイ・・・アイ・・・? ● TensorFlowがオープンソース化 自由にAIが作れる?
  14. 14. そんな時・・・ ● AlphaGo 対 イ・セドル九段のニュースを見る エイ・・・アイ・・・? ● TensorFlowがオープンソース化 自由にAIが作れる? ● MNISTやってみた なんか簡単にできたぞ
  15. 15. つまり
  16. 16. つまり
  17. 17. 知識0からやってみた ● きっかけはMNIST ○ 当時のTensorFlow(v0.6.0)は今ほど使いやすくなかった ○ ただチュートリアルはしっかりしていた(=写経から始めた) ● 始めからキュウリでやろうとした訳ではなかった ○ 新しい技術への好奇心→やってみた ○ 頭の片隅で常々感じていたキュウリ農家の課題 キュウリ画像でもMNISTで きるんじゃね! →キュウリ等級選別機の開発がスタート
  18. 18. キュウリの選果作業とは ● 長さ,太さ,曲がり具合,色などにより等級を分ける作業 ● 我が家では9等級に分類 ● 大産地でないとほとんど手作業 18
  19. 19. 対象は自然物。定量的な選別基準があるわけではない ● 長年の経験(主観)生産者のこだわり           →習得に時間がかかる ● 毎日同じ基準で分けている=信頼             →作業者間での統一が重要 なかなか難しい選果作業 秀品   B品 秀品   B品 秀品   B品 秀品   B品 特に品質の判断が難しい 人間と同じ基準で選別することができないだろうか 19
  20. 20. ● 2016年から開発を初める ● 現在,試作3号機まで開発 キュウリ選果機開発の歩み 試作1号機(2016年2月) 試作2号機(2016年8月) 試作3号機(2017年8月) 20
  21. 21. 試作1号機(2016年) ● とにかくやってみる ● 試作1号機誕生 ○ Webカメラをスタンドに固定 ○ 上からキュウリの画像をとる 【ハード】 ・Webカメラ Logicool C270(1,500円) ・アルミのパイプ(数百円) ・結合パーツ(3Dプリンターで印刷。数十円) ・固定用ボルト(数百円) 【ソフト】 ・カメラ制御:OpenCV ・機械学習:TensorFlow 制作期間:1週間 制作費:約3000円 21
  22. 22. 教師データの収集 ● ディープ・ラーニングには大量の教師データが必要 ○ とは言え・・・ 試作1号機では, ● 2475枚(1クラスにつき275枚) ● 背景に白い厚紙 ● なるべく位置を揃える 22
  23. 23. 学習した結果 80%の正答率 教師画像 : 2475枚 正答率に対する考察 ● 同じ時期の画像であったため, 少ない画像で学習できた ● 浅いネットワークから始めたた め,過学習を抑制できた 23
  24. 24. 可能性が見えた! ● ディープラーニングで選別ができそうな気がする ● もっと人間の仕分けに近づけたい → カメラの台数を増やしたら精度が上がるかも 熟練農家はいろんな面からキュウ リを判断する 人間の目に近づける 24
  25. 25. 3方向から撮影 ● 作ったキュウリ台で教師データとなる画像を撮影&ラベ ル付け キュウリ1本につき上、下、横の 3枚の画像を取得 25
  26. 26. 教師データ集め 集めた画像 : 8500組 解像度:80x80x3 ラベル:10種類 教師画像 : 7000組 テスト用画像 : 1500組 2ヶ月間ほどかかった 26
  27. 27. 学習結果 91.6%の正答率 ● データを増やした効果 ● カメラを増やした効果 ● 照明を追加した効果 教師画像 : 8500枚 27
  28. 28. 2号機はベルトコンベアも作った 28
  29. 29. 【補足】DIY的モノづくりの広がり ● メイカームーブメント ○ 2005年 Makeマガジン創設者Dale Doughertyが提唱 ○ DIY愛好家がインターネットで繋がった(ノウハウの共有) ○ デジタル工作機の普及 ● オープンソース文化 ○ 誰でも新しい技術にアクセスし利活用できる環境 ○ OS,各種ツール,ライブラリなど一式揃っている ○ オープンデータや教育(MOOCs)も ● インターネット商取引の普及 ○ 世界中から部品を買うことができる 元々農家はDIYが得意だった(農具やハウスなど) 農家とメイカー文化はとても馴染む 29
  30. 30. 完成 制作期間:5ヶ月 制作費:約7万円 30 ● 台に置いたキュウリを撮影 ● 機械学習で等級を推定 ● ベルトコンベアへ送り出す ● 等級の箱の前まで運ぶ ● アームで箱に落とす (モノづくりのコモディティ化)
  31. 31. 31 試作2号機(2016年)
  32. 32. 実際に使ってわかったこと ● 仕分け熟練者に見てもらった結果 ○ 遅い ○ ベルトコンベアは傷がつくからダメ←致命的 ○ 判別精度はまぁまぁ ○ 仕分け作業は箱に綺麗に並べて蓋をするまで ○ 総括「こんなおもちゃ使えんな!」 認識部分はいい感触 しかし、まだまだ実用には程遠い! 32
  33. 33. 家に帰るまでが遠足 「キュウリを箱に詰めて蓋をするまでが選別作業」 ● 生産者のこだわり(できるだけ傷を付けない,イボを落とさない)を理解 できていなかった ● 作業工程を十分理解できていなかった
  34. 34. 選別作業の工程を分解してみる ①ばら済みキュウ リから1本取り出す ②キュウリの形 を整える ※箱にキレイに 収まるように ※力加減が重 要 ③等級を判 別する ④箱にキレ イに詰める ⑤箱に蓋を する ※キレイに 並べないと 蓋が閉まら ない ⑥蓋をテー プでとめる AIでできること (試作2号機でやったこと)
  35. 35. 3号機の開発着手 ● 開発コンセプトの変更 ○ 『AIによる自動化』→『AIのサポートによる効率化』 35
  36. 36. テーブル型キュウリ選別システム 制作期間:3ヶ月間 制作費:約2万円 36 OpenCV TensorFlow Kivy Raspberry Pi
  37. 37. システム構成 37 学習済みモデル が入っている
  38. 38. 画像処理でテーブル上のキュウリを検出 1. マーカー座標検出(起動時のみ) 2. 射影変換 3. 輪郭抽出 4. キュウリ画像切り出し 38
  39. 39. 教師データ集め 集めた画像 : 36,000枚 解像度:72x24x3 ラベル:9種類 教師画像 : 28,000組 テスト用画像 : 8,000枚 1ヶ月間ほどかかった 39
  40. 40. ニューラルネットワーク構成 ● 5層の畳み込みニューラルネットワーク [1] Kaiming He, et al.”Spatial Pyramid Pooling in Deep Convolutional Networks for Visual Recognition” 活性化関数:Relu 最適化関数:Adam 40 * *Spatial Pyramid Pooling[1]
  41. 41. 学習結果 79.4%の正答率 ラズパイでの処理速度を考慮して, 画像解像度を落とした (高解像度であれば約90%を確認) 41
  42. 42. 等級判定の様子 42
  43. 43. 実務で使うまでになった ● ラズパイだけで,4本を約1秒ほどで判定 ● 仕分けスピードが1.4倍になった ● 熟練者のスピードにはまだ敵わない 一応ボスのOKをもらい実業務で使うようになった 実務で作業効率1.4倍の効果が確認できた 43 ● ラズパイだけで,4本を約 1秒ほどで判定 ● 仕分けスピードが1.4倍に なった ● 熟練者のスピードにはまだ 敵わない
  44. 44. 開発を通して分かったこと【成功編】 ● 深層学習を使ってキュウリの選別ができた ○ 熟練者に近い基準で選別を行なうことができた ○ 基本的に厳密性を求められない農業に機械学習はマッチする 44 ● 熟練者のノウハウ継承 ○ ノウハウの継承 ○ 昔のやり方と比較しながら改善できる ● 自動化だけじゃない深層学習の可能性 ○ 誰もが働きやすい環境作り(ライン→セル型) 人 AI 人
  45. 45. 開発を通して分かったこと【失敗編】 ● 慣れてくると不要になる ○ 人間はかしこいので使ってると基準を覚える ○ 作業効率化としての価値は低くなる ● 一度作ったら終わりではなかった ○ どのようにモデルを運用するかも考えておく必要があった ○ 精度が悪化したらどうするかなど ○ 闇雲に画像を集めるだけでは辛い ○ 季節変動を考慮しないといけない 45
  46. 46. 補足:データ数と正答率 学習に使用した画像数 正答率 画像数 :32,000枚 正答率 :77% ・どんどんコスパが 悪くなる・・・ ・品種を変えたらやり 直しのリスク 101 102 103 104 105 46
  47. 47. 組み込みAI化 ● よりコンパクトで必要なときだけ使えるツールに ○ 電源を入れればすぐ使える+電源をSWで落とせる SoC : STM32H743VI (CPU ARM Cortex M7 32bit 480MHz) (RAM 1MB , FlashROM 2MB) カメラ:OV7725 (max 640x480) SDカード:μSDスロットあり30GBまで 消費電力:110mA〜170mA@3.3V 特徴: オープンソースのファームウェア上でMicroPythonが動 く.pythonヒープ領域が230KBぐらいしか使えない・・・ OpenMV Cam H7 $65.00USD https://openmv.io/collections/cams/products/openmv-cam-h7
  48. 48. TensorFlow Lite 48
  49. 49. TensorFlow Lite TensorFlow Liteの特徴 ● TensorFlowで学習したモデルを端末へデプロイするため のフレームワーク&ツール群 ● 推論のみ対応(パーソナライズのための学習機能が追加される可能性あり) ● 8bit量子化をサポート 49
  50. 50. TFLite-interpreter サポート端末 推論ランタイム(TFLiteではInterpreterと言う) ● Android ● iOS ● Raspberry Pi ● ARM64ボードコンピュータ(Pine64,NanoPi,Jetsonなど) ● Coral devices with edge TPU ● Arduino ● ESP32 など多数のデバイスをサポート ※推論ランタイム(16KB)が動くという意味で,各種モデルが動くとは言っていない 50
  51. 51. TFLiteモデルへ変換 ● TFLiteコンバータを使用する from tensorflow.lite import TFLiteConverter #SavedModelからの変換 converter = TFLiteConverter.from_saved_model(model_dir) tflite_model = converter.convert() #KerasModelからの変換 converter = TFLiteConverter.from_keras_model(model) tflite_model = converter.convert() ※FrozenGraphからの変換はtf.compat.v1.lite.~を使う 51
  52. 52. OpenMV:実行 ● 推論速度=13.6ms (RasPi3B+:2.6ms) ● FPS(カメラ制御含む)=16.2FPS 52
  53. 53. 農家から始めるスマート農業
  54. 54. 農業を取り巻く状況 平成2年 平成30年 増減 農業就業人口[万人] 482 175 -64% 平均年齢[歳] 56.7 66.6 +9.9歳 耕作面積[万ha] 524 444 -15% 農業総産出額[兆円] 11.5 9.2 -20% 新規就農者数[万人] 1.6 5.6 +250% 農業人口減・高齢化 一人あたりの耕作面積の増加 ● 平成の約30年を振り返ってみると・・・ ※農林水産省 統計データ(https://www.maff.go.jp/j/tokei/index.html)より 54
  55. 55. 農業でのAI技術活用事例 カメラと深層学習の組み合わせで出来ることが増えた ● トラクターの自動運転 ● 葉画像からの病害診断 ● 自動収穫ロボット ● ドローン・人工衛星画像の活用(収量予想,病害診断など) ● 自動フェノタイピング など… 『機械の眼になる技術』 55
  56. 56. AI活用事例(1) ● スマホカメラで病害診断 ○ PLANTIX ー PEAT社(ドイツのスタートアップ) ○ 画像による病害診断とユーザコミュニティ ● スマホアプリ(Android)として無料公開 ● カメラ画像を使って病害診断 ● 診断結果をユーザ同士で共有&議論 https://www.plantix.net/en/ 56
  57. 57. AI活用事例(2) 自動除草ロボット(ecorobotix) 57 雑草を判断しピンポイントで除草剤を散布.除 草剤量を1/20に抑え,経費を30%削減.
  58. 58. AI活用事例(3) 病害虫・胞子の検出(托普云农) 空気中の病害虫や胞子をカメラで撮影し,画像認識で種類と 数を測定しクラウドへ送信.病害アラートを周辺農家へ通知 58
  59. 59. AI活用事例(4) ● レタスの収穫ロボット ○ ケンブリッジ大学 59 https://www.youtube.com/watch?v=EFC3OvkVKaQ
  60. 60. AI活用事例(5) ● 草拾いドンキーカー(デモ)
  61. 61. 個人でもできるスマート農業 ● メイカームーブメント ○ 2005年Makeマガジン創立者 Dale Doughertyが提唱 ○ DIYの延長としてモノづくりを行う人々がインターネットで繋がたことに よるムーブメント ○ 様々なセンサやデバイスが安価に手に入るようになった ● オープンな文化から生まれるイノベーション ○ オープンソース・ソフトウェア ○ オープンデータ Raspberry Pi ESP32 Micro:bit M5Stack 61 Pythonで開発できる!
  62. 62. AI開発ツール ● オープンソースの開発ツール ○ Google TensorFlow(要Pythonスキル) ○ Facebook PyTorch(要Pythonスキル) ○ Sony Neural Network Console(プログラミング不要) ● 自動機械学習モデル作成クラウドサービス ○ Google Cloud AutoML ○ IBM AutoAI ○ Microsoft Azure AutomatedML ○ Sony Prediction One ● 知識 ○ YouTube「Sony Neural Network Console」チャネル ○ https://www.youtube.com/channel/UCRTV5p4JsXV3YTdYpTJECRA 62
  63. 63. 最新モデルアーキテクチャ情報 ● 最新モデルの実装 ○ https://paperswithcode.com SOTAが更新され続けている
  64. 64. まとめ ● AI技術によりキュウリ等級判別ができた ○ 深層学習(統計的手法)は農業で活用しやすい ○ 誰でも直ぐに開発を始められる環境がある ● AI活用によるノウハウ継承 ○ 農業従業者の減少・高齢化への対応 ○ 農業で活用できる場面は沢山ある ● AI開発は誰でもすぐにはじめられる ○ オープンソースの活用 ○ 無料クラウドサービスの活用 64

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