Phとlift
- 1. pH( アルカリ量 ) と Lift の関係
実験方法
アルカリ量の違いとリフト力
アンモニア量を各1~5%までのクリームを用意し、各%のクリームのpHを測定します。
上記クリームを各10グラムとり、 2 剤(過酸化水素6%)も同量とり混合します。黒髪
(中国人毛)3本に塗布後、36℃のインキュベータに投入し、30分放置します。その
後、シャンプー・トリートメントし、タオルドライ後ドライヤーで乾燥させます。翌日色差の
測定をします。
pHの違いとリフト力
アンモニア量を固定し、アンモニア緩衝剤を投入し、pHを調整したクリームを用意し、各 p
H のクリームを各10グラムとり、 2 剤(過酸化水素6%)も同量とり混合します。黒
髪(中国人毛)3本に塗布し、36℃のインキュベータに投入し、30分放置します。
その後、シャンプー・トリートメントし、タオルドライ後ドライヤーで乾燥させます。翌日
色差の測定をします。
- 2. 実験結果
AM p H H(色相) V(明度) C(彩度) ⊿ E(色差)
5.0% 11.1 6.9YR 2.43 2.49 - - - - - -
4.0% 10.9 6.7YR 2.27 2.03 3.9
3.0% 10.9 6.6YR 2.28 1.99 4.1
2.0% 10.9 6.4YR 2.12 1.53 7.3
1.0% 10.8 5.9YR 1.85 0.96 11.2
アンモニア量と明度
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
1 2 3 4 5
アンモニア量
明度
明度
10.8 10.9 10.9 10.9 11.1
アンモニア濃度が上がるにつれて、明度が上がっていく様子がわかり
ます。
しかし、アンモニア濃度があがってもpHの変化は、小さいです。
- 3. サンプル AM p H H(色相) V(明度) C(彩度) ⊿ E(色差)
標準 5 11.1 6.9YR 2.43 2.49 - - - - - -
① 5 10.4 7.0YR 2.39 2.37 0.76
② 5 10.1 6.9YR 2.43 2.44 0.24
③ 5 9.8 7.0YR 2.52 2.45 0.97
④ 5 9.7 6.9YR 2.56 2.49 1.31
⑤ 5 9.5 7.7YR 2.66 2.73 3.09
pHと明度
2.2
2.3
2.4
2.5
2.6
2.7
標準 ① ② ③ ④ ⑤
サンプル
明度
8.5
9
9.5
10
10.5
11
11.5
pH
V(明度)
p H
pHが下がっていますが、明度が上がっています。これは、アンモニア緩衝剤の影響で、p
Hは下がっていってますが、アルカリ濃度としてみたときは、順に上がっていくために、明
度が高くなります。
よって、製品のpHだけで、ものを判断するのは危険であるということが裏付けらます。