易観国際中国Itマンスリーニュース2014年4月号

目次
QQ の同時接続が 2 億人達成、モバイル端末の利用 7 割 ................................................................................2
屋外広告ビジョン市場安定した成長保つ......................................................................................................2
モバイル向け電子書籍アプリ iReader がシェア伸ばす.................................................................................3
B2B 市場規模第 4 四半期は 50 億元突破 ......................................................................................................4
B2B 慧聡網 2013 年の売上 53%の大幅増 ......................................................................................................5
銀聯のシェア 42% オフライン決済で利用拡大 .............................................................................................5
【B2C 販売動向】1 月の洗濯機小天鵝が売上額で急伸................................................................................6
【B2C 販売動向】2 月フラットテレビ日系の人気根強く ............................................................................7
【B2C 販売動向】2 月ホームシアター日系ブランドが健闘.........................................................................8
易観国際中国 IT マンスリーニュースは易観国際のアナリストによる中国の IT 業界に関するレポートを日
本語化して配信しています。易観国際は中国における IT 業界の最大規模の専門家チームとして、多くの中
国企業・外資企業のコンサルティングや調査プロジェクトに携わっており、中国の IT 動向について幅広く
研究・分析を続けています。クララオンラインは日本における易観国際の独占的なパートナーとして、日
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易観国際中国 IT マンスリーニュース
2014 年 4 月

QQ の同時接続が 2 億人達成、モバイル端末の利用 7 割
人気チャットソフトの QQ は、2014 年 4 月 11 日夜 9 時 11 分に同時接続アカウント数が
2 億人を超え、過去最高を記録した。このうちモバイル QQ や QQ for iPad といったモバ
イル端末からの利用が全体の 7 割以上を占めた。
易観智庫は QQ が 2010 年 3 月 5 日に同時接続数 1 億人を達成して以降、わずか 4 年で 2
億人を突破した要因として、騰訊のサービス開発に対する努力はもちろんあるが、最大の
要因はモバイルインターネットとスマートフォンなどのモバイル端末が普及したためと分
析する。
易観智庫のデータによれば、2014 年 3 月時点のモバイル QQ のアクティブユーザー数は
3.3 億人で、微信の 3 億人をわずかに上回った。騰訊はモバイル QQ について、サービス
の改善を続けており、パソコン版 QQ のユーザーが今後もモバイル QQ へ移行すれば、モ
バイル QQ に付随する生活情報サービスや QQ 銭包といったマネーサービスの利用増加に
よって、新たなビジネスモデルの誕生が期待できる。
屋外広告ビジョン市場安定した成長保つ
易観智庫がこのほど発表した「2013 年第 4 四半期(10-12 月)中国屋外広告ビジョン市場監
測」によれば、同期間中の市場規模は 26.15 億元で、前期に比べ 5.6%、前年同期に比べ
6.1%それぞれ増加した。
33,086.21
30,633.51
1,274.12
493.57
470.55
465.90
411.00
327.57
235.84
185.52
0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000
QQ
微信
陌陌
旺信
来往
YY
ChatON
易信
飛信
有信
Source: Enfodesk, Analysys International -Source: Enfodesk, Analysys International - www.eguan.cn / www.enfodesk.com
2014年3月主要モバイルIMアクティブユーザー数
(万人)
16.09
19.62
23.28
26.52
18.10
21.01
24.55 24.66
18.44
21.48
24.76
26.15
0
10
20
30
11Q1 11Q2 11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4
11Q1-13Q4 中国屋外広告ビジョン市場規模
(億元)
Source: Enfodesk, Analysys International - www.eguan.cn / www.enfodesk.com
News Flash – Analysys International Monthly News 2

易観智庫の分析によると、第 4 四半期は前期比伸び幅が落ち込んだものの、前年同期比で
は 6.1%の成長となった。市場は新たなテクノロジーや新規媒体の登場で厳しさを増して
いるが、モバイルゲーム市場の爆発的な成長の恩恵を受け、特にオフィスビル内に設置さ
れた広告ビジョンやモバイルテレビ媒体からの利益が増加している。
広告種別でみると、オフィスビル向けの広告ディスプレイが市場全体に占める割合は
38.9%で、前期より 1.3 ポイント増加した。長期的にはオフィスビル同士のネットワーク
化が進み、ターゲットを正確に絞った広告掲載が効果を発揮しそうだ。公共バスや地下鉄
車内の広告ディスプレイは市場全体の 19.99%を占めており、前期より 1.0 ポイント減少
した。
季節的な要因以外では、広告主のニーズ自体が減っていると思われる。また屋外に設置さ
れる特大 LED 広告は 17.3%を占め、前期から 0.2 ポイント減少した。成長率は今期わず
かながら減少したものの、LED 広告の知名度が上がるにつれて設置数が伸びており、今後
もさらなる成長が期待できそうだ。
モバイル向け電子書籍アプリ iReader がシェア伸ばす
易観智庫のまとめによれば、2013 年第 4 四半期(10-12 月)の非通信キャリア系モバイル向
け電子書籍アプリで、最もユーザー数が多かったのは「iReader」でシェアは全体の
24.0%だった。2 位は「QQ 閲読」で 14.5%、3 位は「塔読文学」で 9.6%と続いた。「91
熊猫看書(パンダリーダー)」は 9.5%で僅差の 4 位だった。また Android 向けに限定して
も、シェアの大勢は変わらないことが分かった。
オフィスビル
38.9%
バス・地下鉄
19.9%
屋外特大
ビジョン
17.3%
オフィスビル 38.9%
バス・地下鉄 19.9%
屋外特大ビジョン 17.3%
鉄道・駅 4.8%
売り場端末 5.2%
飛行機機内端末 3.3%
学校 0.7%
その他 9.9%
13Q4 中国屋外広告ビジョン設置場所別売上シェア
iReader
24.0%
QQ閲読
14.5%
塔読文学
9.6%
iReader 24.0%
QQ閲読 14.5%
塔読文学 9.6%
91熊猫看書 9.5%
i悦読 6.5%
書旗免費小説 6.1%
雲中書城 5.5%
Anyview 3.2%
多看 1.3%
その他 19.8%
13Q4 モバイル向け電子書籍アプリユーザー数シェア

「iReader」は引き続き市場シェアのトップを維持しており、膨大なユーザー数を武器に
国内の 300 を超える出版社やアプリマーケットと良好な協力関係を構築している。さらに
200 社を超える携帯電話メーカーに電子書籍プラットフォームを提供しており、カバー率
は 95%に上る。今期は大規模なキャンペーンを行わなかったがユーザー数は増加の一途を
たどっており、特に自社が所有する版権の管理を徹底し、海賊版の撲滅に努力しているこ
とがユーザーに良い印象を与えている。
易観智庫の分析では、電子書籍アプリはユーザー数が増えるにつれ企業の注目度も高まっ
ている。新規ユーザーを獲得するためには、豊富なコンテンツとブランドイメージの確
立、運営能力の強化、アプリへ誘導するチャネルの発掘など様々な方面で努力が必要とな
るが、騰訊、百度、盛大文学、網易といった大手は市場の動向に合わせて戦略を調整して
いるようだ。
B2B 市場規模第 4 四半期は 50 億元突破
易観智庫がこのほど発表した「2013 年第 4 四半期(10-12 月)B2B 市場季度監測報告」によ
れば、同期間中の B2B 市場規模は 51.3 億元で、前期に比べ 21.0%増加した。
易観智庫の分析では、国際経済環境は回復傾向にあり、さらに国内貿易の安定した成長が
B2B 市場の成長を後押ししたものと思われる。さらにインターネットを使った B2B 取引
の割合が増えており、ビジネスモデルも成熟しつつある。また様々な専門的なサービスが
登場し、B2B 取引の多元化を進めていることも B2B 市場の発展につながっている。よう
やくセキュリティ認証体系が整い、インターネットで安心して取引ができる環境が整った
こともプラスに働いたようだ。
iReader
24.3%
QQ閲読
12.9%
塔読文学
11.0%
iReader 24.3%
QQ閲読 12.9%
塔読文学 11.0%
91熊猫看書 9.7%
i悦読 8.7%
雲中書城 7.3%
書旗免費小説 5.2%
Anyview 2.3%
多看 1.5%
その他 17.1%
13Q4 Android向け電子書籍アプリユーザー数シェア
30.0
35.5
31.1 30.4
33.7 34.4
37.2 36.8 39.3
42.4
51.3
0
10
20
30
40
50
60
11Q2 11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4
11Q2-13Q4 中国B2B市場規模
(億元)

特に今期はインターネット金融分野の成長が著しく、B2B 市場においても少額貸付サービ
スが人気となっている。分割払いや貸付が利用できる B2B サイトを好んで使うユーザー
が増えており、金融サービスの有無が B2B サイトの人気を左右している。
B2B 慧聡網 2013 年の売上 53%の大幅増
B2B プラットフォーム運営大手の慧聡網がこのほど発表した 2013 年の財務報告によれ
ば、通年の売上は約 8.38 億元で、前期に比べ 52.64%増加した。このうちインターネット
を通じた売上は全体の 82.81%を占める約 6.94 億元で、同 68.86%の増加となった。
易観智庫の分析によると、中国の B2B 市場にとって 2013 年は新たな成長周期の最初の年
となったようだ。B2B 市場は消費者のニーズに応じてサービスのレベルを改善し続けてお
り、市場全体が再編、転換、レベルアップといった新たな挑戦に直面している。さらに主
要な業務の多くがオンライン上で取引できるようになり、インターネット金融の利用やモ
バイルの活用が始まっている。慧聡網はこれらの変化にうまく対応して、特に販売者側へ
のサービス改善に努めている。
銀聯のシェア 42% オフライン決済で利用拡大
易観智庫の調査によると、2013 年の中国における非金融系第三者決済サービスの総取引高は 17.9
兆元で、前年に比べて 43.2%増加した。このうちオフラインの POS 端末による決済取引高の比率
は全体の 59.8%で、インターネットを通じた決済の比率は 33.5%だった。
3.21 2.91 2.79 3.14 3.18
3.91
4.38
5.49
8.38
0
2
4
6
8
10
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
2005-2013年慧聡網売上高の推移
(億元)
7.8
12.5
17.9
0
4
8
12
16
20
2011 2012 2013
2011-2013年非金融系第三者決済サービス取引高
(兆元)

2013 年の中国における非金融系第三者決済サービス市場は安定した成長を保ち、取引高からみた
市場シェアトップ３は、銀聯商務、支付宝、財付通だった。特にオフラインでの決済規模が拡大し
ており、快銭、匯付天下、易宝といった第三者決済サービス会社は、銀行キャッシュカードを使っ
た決済に注力している。また教育、海外決済、保険料支払いなどにも応用範囲が広がっている。
【 B2C 販売動向】 1 月の洗濯機小天鵝が売上額で急伸
易観智庫が 2014 年 1 月に行った九大 B2C サイトにおける洗濯機の販売動向調査によれ
ば、販売金額ベースでのトップ 3 は小天鵝(リトルスワン)、海爾(ハイアール)、松下で、
市場シェアはそれぞれ 18.8%、17.5%、10.0%だった。売上台数ベースのトップ 3 は海
爾、小天鵝、松下の順で、市場シェアはそれぞれ 17.2%、14.1%、8.2%だった。トップ
10 にランクインした 12 のブランドが市場全体のおよそ 80%を占めた。
銀聯商務
42.51%
支付宝
20.37%
財付通
6.69%
銀聯商務 42.51%
支付宝 20.37%
財付通 6.69%
快銭 6.02%
匯付天下 5.98%
通聯支付 5.11%
易宝支付 2.31%
環迅支付 1.07%
その他 9.94%
2013年非金融系第三者決済サービス市場シェア(売上高ベース)
小天鵝
18.8%
海爾
17.5%
松下
10.0%
海爾 17.5%
松下 10.0%
西門子 9.1%
LG 8.5%
三洋 5.9%
TCL 4.1%
格蘭仕 3.5%
サムスン 3.3%
博世 2.2%
その他 17.1%
九大B2Cサイト洗濯機メーカー別市場シェア(金額ベース）
2014年1月
海爾
17.2%
小天鵝
14.1%
松下
8.2%
海爾 17.2%
小天鵝 14.1%
松下 8.2%
TCL 8.1%
三洋 5.9%
格蘭仕 5.0%
LG 4.7%
西門子 3.9%
威力 3.7%
小鴨 3.5%
その他 25.7%
九大B2Cサイト洗濯機メーカー別市場シェア(台数ベース）
2014年1月

また平均単価は博世(Bosch)が最も高い 5025.14 元で、続いてシーメンスが 4735.75 元、
サムスンが 4433.27 元、LG が 4123.80 元だった。一方最も安い小鴨は 591.66 元で大勢
に変化はなかった。
今回の調査は易観智庫のオンラインショッピング監測システムを利用し、蘇寧易購、京東
商城、天猫、国美電器網上商城、庫巴購物網、1 号店、当当網、易訊網、QQ 網購、の九
大 B2C サイトを対象とした。
【 B2C 販売動向】 2 月フラットテレビ日系の人気根強く
易観智庫が 2014 年 2 月に行った八大 B2C サイトにおけるフラットテレビの販売動向調査
によれば、販売金額ベースでのトップ 3 は、海信(ハイセンス)、シャープ、ソニーで、市
場シェアはそれぞれ 13.2%、10.3%、9.8%だった。
売上台数ベースのトップ 3 は海信、TCL、康佳(コンカ)の順で、市場シェアはそれぞれ
13.2%、11.4%、11.1%だった。トップ 10 にランクインした 11 ブランドがそれぞれの市
場の 80%あまりを占めている。
平均単価はスマートテレビの楽視が最も高い 43377.36 元で、続いてシャープが 14287.55
元、ソニーが 11419.37 元と続く。一方価格が安いのは国産ブランドの創維(スカイワー
ス)や恵科でそれぞれ 4856.46 元と 1968.85 元だった。
海信
13.2%
シャープ
10.3%
ソニー
9.8%
海信 13.2%
シャープ 10.3%
ソニー 9.8%
創維 9.6%
康佳 9.5%
TCL 9.3%
長虹 7.9%
サムスン 6.9%
LG 5.6%
楽視 2.7%
その他 15.2%
八大B2Cサイトフラットテレビメーカー別市場シェア(金額ベース）
2014年2月
海信
13.2%
TCL
11.4%
康佳
11.1%
海信 13.2%
TCL 11.4%
康佳 11.1%
創維 10.0%
長虹 9.5%
シャープ 6.8%
ソニー 6.5%
サムスン 4.7%
LG 3.4%
恵科 2.8%
その他 20.6%
八大B2Cサイトフラットテレビメーカー別市場シェア(台数ベース）
2014年2月

商城、天猫、国美在線、1 号店、当当網、易訊網、QQ 網購、の八大 B2C サイトを対象と
した。
【 B2C 販売動向】 2 月ホームシアター日系ブランドが健闘
易観智庫が 2014 年 2 月に行った八大 B2C サイトにおけるホームシアターの販売動向調査
によれば、販売金額ベースでのトップ 3 は、フィリップス、ヤマハ、托瓦(TAMO)で、市
場シェアはそれぞれ 14.1%、8.5%、8.3%だった。売上台数ベースのトップ 3 はフィリッ
プス、ハーマン・カードン(Harman/Kardon )、托瓦の順で、市場シェアはそれぞれ
13.2%、10.9%、10.1%だった。トップ 10 にランクインした 13 ブランドがそれぞれの市
場の 60%あまりを占めている。
平均単価はパイオニアが最も高い 5644.32 元で、続いてオンキヨーが 5620.89 元、ソニー
が 5343.72 元と続く。一方価格が安いのは国産ブランドの新科(Shinco)で 1320.87 元だっ
た。
商城、天猫、国美在線、1 号店、当当網、易訊網、QQ 網購、の八大 B2C サイトを対象と
した。
フィリップス
14.1%
ヤマハ
8.5%
托瓦
8.3%
フィリップス 14.1%
ヤマハ 8.5%
托瓦 8.3%
サムスン 6.1%
ソニー 6.1%
ハーマン・カードン 6.0%
パイオニア 4.5%
オンキヨー 4.3%
奔騰（BNTN） 3.8%
尊宝 3.6%
その他 34.7%
八大B2Cサイトホームシアターメーカー別市場シェア(金額ベース)
2014年2月
フィリップス
13.2%
ﾊｰﾏﾝ･ｶｰﾄﾞﾝ
10.9%
托瓦
10.1%
フィリップス 13.2%
ハーマン・カードン 10.9%
托瓦 10.1%
ヤマハ 8.9%
サムスン 5.2%
HNM 4.2%
奔騰（BNTN） 3.8%
新科 3.6%
ソニー 3.6%
騎士 3.5%
その他 33.0%
2014年2月
八大B2Cサイトホームシアターメーカー別市場シェア(台数ベース)

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