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JAPAN SIGN

9. Mar 2023
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JAPAN SIGN

  1. 観光地におけるサ インデザ インの現在 環境グラフ ィ ック と してのサ インデザ イン 日本のしる しのシステム ジャパンサ イン実例 考察と展望 Sign Design in Tourist Attractions Today Sign Design as Environmental Graphics Japanese "Sign" System Examples of JAPAN SIGN Consideration and Prospects ©Kumazawa Yugo 2022 All Right Reserved. Presentation by Kumazawa Yugo December 15th 2022 Japan Sign
  2. Sign Design for Tourism in Japan 日本の観光のためのサ イ ンデザ イ ン ©Kumazawa Yugo 2022 All Right Reserved.
  3. サインシステムは元を辿ると、 「道路標識」のシステムを見直し、発展 させたものである。標識のシステムは欧州諸国が『道路交通に関する 条約(ウィーン交通条約) 』に調印し、参加国間での交通規制の標準 化を手がけ始めたことに端を発する。その一部の『道路標識及び信号 に関する条約(ウィーン標識条約) 』によって道路標識や信号が決めら れている。その結果、一部の例外を除くと標識は標準化されている。 またその思想を色濃く受け継ぐサインデザインも同様に世界的に統一 の動きが進んでいる。例えば、東京オリンピック・パラリンピックの際 には、 日本の JIS 規格と ISO 規格を統一する動きが見られた。しかし、 温泉のマークなどについては JIS 規格(伝統的な 3 本線のマーク)と ISO 規格のものが選択式で運用されることになった。日本の伝統的な 観光産業である温泉などでは、 「伝統的なマークを使いたい」という声 が多くあったという。 (温泉の記号は 1879 年の内閣地理局測定科で 制定されている。 ) 01 観光地におけ る サ イ ンデザ イ ンの現在 01 標識とサ イ ンデザ イ ン 日本的な環境において景観を乱すようなサインも多く見受けられる。そ の多くは、視認性や誘目性を高めるためのビビットな色彩計画や大き な英字表記などによるものである。このような景観を乱すサインデザイ ンは、主に伝統的な文化の多く残る観光地で「看板公害」として問題 視されている。左図のような観光地特有のサインや、規制看板の乱立 はマナー違反の多い観光客に向けたものだ。そこでマナーの向上を待 つばかりではなく、看板公害をグラフィックデザイン的な視点から解決 しようという実験的な試みが「JAPAN SIGN PROJECT」である。 看板公害とは ? CanSignDesignIncreasetheValueoftheTourism ?
  4. 02 環境グ ラ フ ィ ッ ク と し てのサ イ ン 02 時間による研鑽を経て高度に抽象化され、浸透したサインは、直感的・ 具象的な情報を凌駕する。また時間と共にさまざまな場所で使用され ることでグラフィックは二次元から立ち上がり、よりクラフト性の高い三 次元的なものとして我々の環境を取り巻いていく。このように機能する サインはもはや単なる「めじるし」ではなく、環境と文化を醸成し「そ の場所であることを示すしるし」となるのではないだろうか。そこで今 回の『JAPAN SIGN』では機能主義的なサインデザインから脱却し、 環境と文化を醸成することに重きを置いている。 「今、この場所にいる」 ということを表現するサインになることを目指す。 「め じる し」 から 「しる し」 Signsthatindicatethatweareherenow.
  5. 日本の伝統的な空間に特化したサインシステムを開発するにあたり、 日本独自の優れた「しるし」のシステムとして「紋」のグラフィックシ ステムを引用する。 「紋」は家や氏を代表する印として発展してきたが、 さまざまな素材の調度品に展開されたり、時には旗印として遠くからの 視認性を求められる時もあった。このように紋は媒体を選ばない視認 性の高い日本固有のグラフィックシステムとして非常に興味深いもので ある。 またモノクロでも形態によって情報が判別できることも紋のデザインシ ステムがサインデザインに向いていると考える一因だ。紋の形態とその 制作プロセスを研究することによって日本のグラフィックデザインの源 流を探り、その一端に触れることができるサインをデザインする。 03 日本の 「 しる し 」 のシス テ ム 03 紋のグラ フ ィ ッ クシステ ム ExploringtheOriginsof JapaneseGraphicDesign.
  6. 04 ジ ャ パンサ イ ン 04 『JAPAN SIGN』の制作にあたっては「日本的景観との調和」 「体系化」 「強度」 「視認性」 「誘目性」という基準を設け、順に優先順位が高い ものとした。あくまでも今回は環境グラフィックとしてのサインデザイン という位置付けであり、それに準ずる項目をれに優先順位が高いもの としている。今回は形態の追求のみに専念することとし、色による誘目 などは考慮していない。また、元来の紋のシステムにある「丸に」 「菱」 などの基本形に 「許可 ・ 提示」 「禁止」 などの意味を割り当てることによっ てより自然な形でのサイン化を試みている。 日本的である、 という 機能 Functionof Japaneseness.
  7. サインデザインは巨大な日本の都市の中においては非常に小さな要素 だ。しかしその一方で、 サインは都市の機能の中で、 存在するだけで人々 の行動に影響を与えることができる稀なオブジェクトでもある。そのよ うなサイングラフィックの現状が多くの人に配慮することで「わかりや すいが、 無個性」 という結果になってしまっていることに疑問を持ち、 「伝 統的空間への調和」をキーワードに新しい価値観を提示したいと考え た。そこで見るものに受け取り方を委ねる禅のような思想とサイン計画 の正確に情報を伝えるという性質の融合を試みた。今回は形態のデザ インのみにとどまったが、今後色彩計画や素材などを研究することでよ り懐の深いプロジェクトになるのではと予感することができた。また副 次的にサインのクラフト性を高めていくことによって、現在は仕事が減 少傾向にある伝統工芸職人の新しい雇用を生み出せるのではないかと 考えており、伝統技術の保護とサステナブルな好循環が生まれること も期待している。 05 考察・展望 05 日本の景観の ミ クロなデザ イ ン Thank you for all cooperation.
  8. 06 06 「紋の辞典」 波戸場承龍・波戸場耀次 (2020) 経済産業省 HP https://www.meti.go.jp/main/60sec/2017/20170203001.html 国土交通省 HP https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_t k_000145.html 東洋経済オンライン 『日本の観光地を台無しにする「看板公害」の実情』 https://toyokeizai.net/articles/-/269435 京都景観条例 http://www.kyokobi.com/jorei%20.html 参考文献 P+D ; Kumazawa Yugo
  9. 01 矢印(丸に矢羽) directional marker 07
  10. 02 旅館・宿泊施設(丸に暖簾) inns & accommodations 08
  11. 03 温泉・銭湯(丸に揺りゆの角字) hot springs, public bathhouses 09
  12. 10 04 歴史的建造物(丸に経堂) historic landmark
  13. 11 05 参拝(丸に合掌) praying
  14. 12 06 手水(丸に手水) purify hands
  15. 13 07 両替可能(丸に違い銭) Convertible
  16. 14 08 飲酒可能エリア(丸に徳利) Drinking area
  17. 15 09 喫煙可能エリア(丸に煙管) smoking area
  18. 16 10 火気取扱注意(隅切り鉄砲角に炎) Fire precautions
  19. 17 11 鹿出没注意(隅切り鉄砲角に鹿) Beware of deer
  20. 18 12 猪出没注意(隅切り鉄砲角に猪) Beware of wild boar
  21. 19 13 熊出没注意(隅切り鉄砲角に熊) Beware of bear
  22. 20 14 踏切注意(隅切り鉄砲角に踏切警標) Beware of railroad crossing
  23. 21 15 高波注意(隅切り鉄砲角に右浪の丸) Beware of high waves
  24. 22 16 落石注意(隅切り鉄砲角に三つ石) Beware of rolling stones
  25. 23 17 撮影禁止(六角絞り菱) No photography allowed
  26. 24 18 フラッシュ禁止(十字光菱) No flash photography
  27. 25 19 火気厳禁(炎菱) No fire
  28. 26 20 禁煙(煙管菱) No smoking
  29. 27 21 野外飲酒禁止(徳利菱) No drinking
  30. 28 22 駐車禁止(車菱) No parking
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