Windowsフォームで大丈夫か？一番良いのを頼む。

Windowsフォームで大丈夫か？
一番良いのを頼む。

グレープシティ株式会社
八巻雄哉
blog:d.hatena.ne.jp/Yamaki/
twitter:yamaki00

Developers Summit 2011

あれは今から36万…いや、4年前
デブサミ2007


Windowsアプリケーション
開発に使用しているUI技術は？


 1993年にVisual Basic向けのコンポーネントを販売開始
 Microsoft社の開発プラットフォームで製品を
提供し続けて17年のコンポーネントベンダー
 多彩なラインナップを誇る製品群
 日本仕様を強みとした
自社開発製品
 海外の優れた製品を
日本語版としてローカライズ


グレープシティ
製品利用者の割合
WPF Silverlight
2% 2%

ASP.NET Web
フォーム
23%

Windows
フォーム
73%


MSDNビデオライブラリ
Windowsでデスクトップアプリケーション開発を開始する


なぜWPF／Silverlightに
移行しないのか？


デメリットとメリット

移行する移行したことで
コスト得られるメリット

移行する移行しないこと
リスクによるリスク


デメリット＜メリット

移行する
コスト

移行する
リスク
移行したことで
得られるメリット

移行しないこと
によるリスク


トラブルにあわないために

ちょっと待って！
移行する前にまず確認


一般的な比較表
Visual Basic 6.0 Windowsフォーム WPF
サポート - ✓ ✓
64ビット - ✓ ✓
Visual Style - ✓ ✓
開発環境 Visual Basic 6.0 Visual Studio 2010 Visual Studio 2010
マネージコード - ✓ ✓
描画技術 GDI GDI／GDI+ Direct3D
ベクター描画 - - ✓
2D、3D、
- - ✓
メディアの統合
UI記述 Visual Basic Visual Basic、C#… XAML


今回取り上げる要素

 描画技術

 UIレイアウト

 業務コントロール

 将来性


Windowsフォームで大丈夫か？一番良いのを頼む。

描画技術


描画パフォーマンス

 WPFはGPUを活用しているから
Windowsフォームよりも
描画パフォーマンスが良い

本当にそうなのか？


GPU性能の進化

 GPUはムーアの法則を超えるスピードで進化
GPU名スコアA スコアB 発売時期
Radeon 9800 (AGP) 27 998 2003年Q2
Radeon X1800 XT 100 5700 2005年11月
Radeon HD 2900 XT 240 11137 2007年5月
Radeon HD 4870 434 15943 2008年6月
ATI Radeon HD 5970 824 18533 2010年5月
GeForce 6800 47 2008 2004年Q4
GeForce 7900 GTX 150 6953 2006年3月
GeForce 8800 GT 262 12676 2007年11月
GeForce GTX 280 470 16257 2008年6月
GeForce GTX 580 965 18376 2010年11月

スコアA：http://www.leoplanet.co.jp/3d_videochip.htm
スコアB：http://mizushima.ne.jp/topic /GPU-benchmark/index.php

パフォーマンスコントロールの描画

DEMO


即時モード vs 保持モード

 Windowsフォーム（GDI、GDI+）
 即時モード
 WPF
 保持モード


即時モード

 命令型描画
アプリケーション
 アプリケーション自身が
GDI／GDI+
直接描画
DrawLine
 描画命令の実行と実画面の
DrawText
フレームバッファへの描画
DrawImage
が同期
 ディスプレイの更新に同期
実画面のフレームバッファさせる手段は基本的にない


保持モード

WPF  データ駆動型描画
アプリケーション
 UIスレッドでは描画データ
ビジュアル
オブジェクトを生成して格納（シリアル化）
 描画スレッドでビジュアル
オブジェクトをスキャンし、
Direct3Dのバッファに描画
Media Integration Layer （UIスレッドと非同期）
（wpfgfx_v****.dll）
 DirectXランタイムにより
ディスプレイの更新に同期
Direct3Dのサーフェス


DataGridのスクロール

Windows FormのDataGridViewでは問題なく
できていた50列×1000行程度のデータの
縦スクロールのパフォーマンスが非常に悪い


パフォーマンスデータグリッド

DEMO


UIの仮想化

 強力かつ柔軟なレイアウトシステムの特性
 パネルに子要素が追加されるたびに、再帰的に
子要素の大きさと位置の測定が行われる
 リスト項目を大量に表示するコントロールでは、
パフォーマンス負荷となる
 画面に表示されている部分のオブジェクト
のみを生成するのがUIの仮想化
 レイアウトプロセスの負荷低減
 メモリ使用量の削減


標準DataGrid vs FlexGrid

 標準DataGrid
 列方向にはUIの仮想化が行われない

 FlexGrid
 行と列の双方向にUIの仮想化が行われる


パフォーマンスデータグリッド
Performance Profiling Tools for WPFで視る

DEMO


フレックスグリッド

FlexGrid for WPF 1.0J FlexGrid for Silverlight 1.0J
 2011年夏発売予定  2011年3月14日発売予定

http://www.grapecity.com/japan/FlexgridSilverlight/demo/

WPFのパフォーマンス特性

 ベンチマークのような
絶対的なスピードはあまり意味がない
 WPFのパフォーマンス特性を生かせるのは
“Fluid UI”「なめらかなユーザーインターフェイス」

 実際に簡単なプロトタイプ
を作って確認しよう


20年前に登場した技術「GDI」

 グラフィックドライバモデルの大幅な変更
GDI／レガシー Direct Direct3 Direct
GDI+ DirectX 3D 9 D 9 Ex 3D 10

レガシー
GDI/GDI+ Direct3D 9 DirectX ランタイム
DirectX

Windows Vista Display Driver Model（WDDM）
GDI32 DirectX ランタイム
カーネル／API （ユーザー）カーネル／API

ユーザーモード／カーネルモード境界ユーザーモード／カーネルモード境界

XP Display Driver XP Display Driver Model ドライバ Windows Vista Display Driver Model（WDDM）ドライバ
Model（GDI）（DirectDraw／Direct3D）（カーネル）

XPDM（Windows XP） WDDM（Windows Vista以降）

 GDIハードウェアアクセラレーションの廃止
 Windows 7で部分的に復活（ビットマップ転送系）


描画はDWMが管理
 Windows Vista（WDDM 1.0）の場合
GDIアプリケーションＤＷＭ Direct3Dサーフェイス
フレームバッファ（システムメモリ）（ビデオメモリ）
描画イメージ
CPU描画（ARGB形式）コピー描画イメージ
プロセス間共有（ARGB形式）
合成して更新
GDIアプリケーション
フレームバッファ（システムメモリ）描画イメージ
描画イメージ（ARGB形式）
CPU描画（ARGB形式）コピー
プロセス間共有
プロセス間共有
Direct3Dアプリケーション（WPF含む）サーフェイス
Present
バックサーフェス反転描画イメージ
バッファでリダイレクト
隠しサーフェイス
（ビデオメモリ）


UIレイアウト


画面解像度の多様化
2011年1月のグレープシティWebサイト
1600x900 訪問者における画面解像度の内訳
1400x1050
1600x1200 その他

1920x1200

1366x768
1280x1024
1440x900

1920x1080

1024x768
1680x1050 1280x800


固定画面解像度
768ピクセル

最大化／最小化
ボタンは非表示

1024ピクセル


画面解像度比較

1024×768

1280×1024
1920×1080


WPFのレイアウト機能

 相対配置
 Grid、StackPanel、WrapPanel、DockPanel
 領域の有効活用
 GridSplitter、Expander、Visibility.Collapsed
 ベクタ描画を活かした拡縮
 ViewBox


WPFのレイアウト機能を使った業務アプリ画面

DEMO


WPFのレイアウトのしくみ

測定パス Measureメソッド

利用可能サイズを通知
子要素の各サイズ系プロパティが評価
され、希望サイズが決定
パ DesiredSizeプロパティ子
ネ要
ル希望サイズを取得素

配置パス DesiredSizeプロパティ

子要素を配置し、サイズを決定



業務コントロール


カスタマイズ性 vs コントロール数

 Windowsフォーム
 外観のカスタマイズ性が低い
 細分化されたコントロールによる高い生産性
 WPF
 外観のカスタマイズ性が高い
 標準で用意されているコントロールが少ない

業務アプリでは機能のカスタマイズが重要


業務アプリで使われる
エディット系コントロール
Windowsフォーム WPF
テキスト TextBox TextBox
日付 DateTimePicker DatePicker
数値 NumericUpDown -
マスク MaskedTextBox -

 数値やマスクといったコントロールが
用意されていない
 用意されているコントロールも機能不足


比較：日付入力コントロール

数字のみの入力 ✔ -
ドロップダウンカレンダー ✔ ✔
スピンボタンによる日付入力 ✔ -
時刻入力 ✔ -
Null値サポート - ✔

ドロップダウンボタンの外観


業務アプリで使われる
エディット系コントロール
Windowsフォーム WPF InputMan for WPF
テキスト TextBox TextBox GcTextBox
日付 DateTimePicker DatePicker GcDateTime
数値 NumericUpDown - GcNumber
マスク MaskedTextBox - GcMask

 InputManは
日本仕様の業務系入力コントロール集
 17年かけて培ってきた
ノウハウを結集

17年前のInputMan

比較：日付入力コントロール

数字のみの入力 ✔ - ✔
ドロップダウンカレンダー ✔ ✔ ✔
スピンボタンによる日付入力 ✔ - ✔
時刻入力 ✔ - ✔
Null値サポート - ✔ ✔

ドロップダウンボタンの外観

和暦、入力時／表示時の書式
設定、入力候補、フィールド - - ✔
単位のフォーカス制御、…

日本の業務に適したエディット系コントロール

DEMO


インプットマン

InputMan for WPF 1.0J InputMan for Silverlight 1.0J
 2011年4月11日発売予定  発売中

http://tools.grapecity.com/demo/inputmansl/


将来性


将来性（噂レベルの話）

タブレット
2012年
App Store
"Jupiter"

ARM
Visual Studio 2012

“Windows next"

.appx XAML technology


まとめ
Windowsフォーム WPF
“Fluid UI” - ✓
絶対配置が基本
相対配置が基本
UIレイアウト（追加コントロール
（絶対配置も可）
による相対配置）
業務コントロール ✓ ✓（グレープシティ）
将来性 - ✓
ブラウザアプリケーション - ✓
-
アーキテクチャパターン（イベント駆動型 MVVM
プログラミング）


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