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Designing
UX Development
よりよい UI / UX を提供する
組織と手法のデザイン
あるいは組織内戦略

KLab 株式会社 開発制作本部 第五開発制作部
VoQn   http://voqn.github.com
What’s this ?
UI / UX ほげふが なる肩書きが
増えている昨今

そうした人材を必要とされる
気運が高まっているけれど

実際どうなのよ? どう使うのが
本当にいいのよ? という話
Agenda
•   Ideal & Real - 理想と現実
•   Where is “Experience” ? - それはそうと

•   UX = System >>= Culture - そもそも
•   Developer’s Sadness - これがつらい

•   Positioning - こうあるべき
•   Aiming for Victory - こうしたい

•   How should it begin - どうすればよいか
•   Homework - しゅくだい
Ideal & Real
• 「UI / UX の質を高めれば…」
 • 売上が上がるわけではない
  •   別の因子の方が大きく働く

  •   「ターゲットにマッチしたマーケティング」

  •   「ライバルの不在 / ライバルに対する優位」

  •   「UI に対する慣れ」で時間的に解決されてしまう事も

 • 工数が短縮されるわけではない
  •   原理的に関係ない

  •   的確なコンセプトワークで手戻りが減る→短縮はありうる

  •   下手な運用次第では逆に時間がかかりうる
Ideal & Real
• 「UI / UX の専任がいれば…」
 • タスクを一任できるわけではない
  •   タスクは複数の領域に跨ぎ、常に別の専門の協力が要る

  •   一任できるタスクは「コンセプトワーク」くらい

 • 分業が進むわけではない
  •   むしろ全てにおいて「兼任」になってしまう

  •   常に「どっちつかず」を懸念される存在

 • 「見通しの良い計画…」にはならない
  •   むしろ「レビューによる再考」上等スケジューリング

  •   最後までリテイクを受け入れる覚悟が要る
Where is
   “Experience” ?
                         Input

  F           I                      U             C
Function   Interface    Output       User   Commune
 Product / Service     Interaction       Society
Where is
   “Experience” ?
                         Input

  F           I                      U             C
Function   Interface    Output       User   Commune
 Product / Service     Interaction       Society

                  User Interface
             User Experience
UX = System >>= Culture

• ハードウェア、ソフトウェア問わず
 • プロダクト / サービスを提供し
 • ユーザー文化圏の中で利用され
 • ユーザーが 体験・体感 するモノ
• だから UX Developer は全部やる
•   ただ、「UX、UX」って呼んでても「体験、体験」って呼んでても、
    曖昧すぎるし、ゲシュタルト崩壊するし、ぶっちゃけ「UXの専門家
    です(ドヤ顔)」みたいな人、きらいだし信用できない
UX = System >>= Culture

• UX は設計しても再現性が「無い」
 •   設計、設定したところでユーザーに
     必ずに体験させられるものではない
     (そりゃそうだ)


 •   感じ方や使い方はユーザーの自由ゆえに
     設計者は結局「あんなこといいな、できたらいいな」
     のレベルを超えられない
Developer’s
Sadness
• UXの因子 「全部やれってか?」
 • エンジニアリング - Program/System
 • デザイニング - Concept/GUI/Layout
 • スタイリング - Style/Image/Decoration
 • マーケティング - Research/Promotion
Developer’s
Sadness
• 「わかったよ! 全部やればいいんでしょ!?」
 •   ディテールに深く手を入れるヒマなし

 •   手付かずを埋めるだけで時間を食われる

 •   忙殺されてそもそものUXを見直すヒマなし

 •   気がついたら出来が悪いモノに
 •   これ、よく経験したし、黙ってやってると確実にこうなる
Developer’s
Sadness
• 「ディレクションに徹するから
     細かいのは各自お願い」
 •   メンバー「口だけのウルセー目の上のタンコブだな…」

 •   上司「皆は頑張ってたけど結局キミ何やってたの?」

 •   ここらへんの憂鬱はよくあるディレクターや
     マネージャーの悲哀と同じ

 •   実は UX Developer の一番正しい人材運用の仕方
Positioning
• UX 設計・開発はシングルコンバット
 で出来る事じゃない

• 機能に関わる全てを以って初めて
 「狙い通りに体験してくれるかも…」
 というモノ

• つまり全部の面倒を見れる技能と知恵を
 必要とするし、発揮できる状況が求められる
Positioning
• 「戦線に立つディレクター」
 • 進行・調整のディレクションではない
 • プロダクトの 出来 を専ら監査するディレクター
 • いざとなったらそれぞれの前線に入れる
     スキルと知識が必要

 •   しかしいつまでも前線にいたらいけない

 •   スタイリストは別要員にすべき
Aiming for Victory
• 「戦線に立つディレクター」として
 運用してもらうために
 •   何も言わず黙ってると
     「エンジニアのタスクも投げられる便利なデザイナーさん」
     として使い潰される

 •   「ディレクター? 企画が兼任でいいだろ」になりがち

 •   「人手が足りないから開発もデザインも出来る人をとりあえず
       UXデザイナー ということで全部やらせました」
     「エンジニアリングの都合もわかってくれるデザイナーに
      全部つじつま合わせてもらいました」
      が大抵の真相だったりする
Aiming for Victory
• まずは組織的に認められるように
 • 利益を出して工期も短縮しちゃう
   • ↑さっき売上に貢献しないとか
   言ったじゃん!

  • ↑工期の短縮に貢献しないとも
   言ったじゃん!

 • まぁ聞いてくださいよ
Aiming for Victory
• UX Developer をチームに入れて
    • Design Principles (デザイン原理)
     を定めさせる

    • 徹底したコンセプトワークをさせる
    • 一貫したコンセプトの元での
     デザインワークやエンジニアリング
•   マーケティングの精度向上や
    手早いスタイリング、リテイクも
    狙えないわけではないよね?

•   事業主にはここで納得していただく
Aiming for Victory
• UX Developer がチームにいることで
 •   メンバーが「いいゾ∼これ」って思ってくれるように
     Developer が働く

 •   上長も「面倒みる部分(質の高さとか)が減って嬉しい!」
     と思ってもらえるように働く

 •   ディレクターが「進行の把握と計画調整だけになって
     助かるわ∼」と楽になるように働く

 •   生々しいハナシですね!!!
How should it begin?
•   普通にやってると
    「開発もデザインもできちゃう便利屋」
    にされてしまうことは前述した

•   これまで UX Developer が居なかった場所では
    仕事の分担 を分けてもらう必要がある

•   受け入れ態勢が出来てなかったり、
    それ を期待されてない事多々あり


「いや、黙ってコードも書いてデザインもやれよ」って言われないように
How should it begin?
• (その1) ワーキングフローそのものを
 UX Developer が改善させる

 •   自分の職場を UX 設計・開発の対象として演習

 •   これ自体チームメンバーにとって、
     UX 設計・開発をよく理解してもらう好機になる

 •   UX Developer にとっては良い練習にもなる

 •   チームの性格で馴染むワークフローが違うので
     合ったやり方を見極めるのが重要
How should it begin?
• (その2) 企画が持ってる
 プロダクトの「一番大事なこと」
 を最大限に引き出す

 •   (たぶんしたことが無かったであろう)
     Design Principles の設計

 •   これまでに無い程の骨太の
     コンセプトワークをやってみせる

 •   デザイナーが楽を感じれたらしめたもの
Homework
• (1) 今の自分とチームの取り組み方を
 UX開発対象として分析する

 • ユーザーは自分を含めたチームメイト
 • 仕事のゴールは何だったかの確認
 • 今抱えている問題・課題は何か
 自分らの問題を考察も解決もできずに
 見知らぬユーザーのUXなんか考えられるわけないだろ
 と自分に言い聞かせよう
Homework
• (2) 外部要因に依らない、宿題 (1) の
 問題を改善するアイデアを出す
 •   他所様の所為にしてれば楽だけど
     一向に良くなったりせんよね

 •   実際にプロダクト出した時に
     「 他の所為 でUXが実現しませんでした」
     とか情けない言い訳できないよね

 実際の UX 開発も外部要因は考察と分析の対象であって、
 設計自体は内部要因をどうするかしか出来ません
 と自分に言い聞かせよう
Homework
• (3) 今抱えてる案件の
 グランドコンセプトを
 もう一度言語化する
 •   グランドコンセプトって案外やってるところ少ない
     創業100年かつデザイナー専用スタジオ持ってる
     超大手メーカーくらいしかやってないのでは

 •   宿題(2)がこれだけで解決されることあり


 実際の UX 開発もグランドコンセプトから
 と自分に言い聞かせよう
Homework - Hint
• ヒアリングはすべての基本
• 因果関係の根を探れ
• 「様々な工夫」より「一つの突破口」
• シンプルであるほど強いと知ること
案外「お菓子食べながら雑談する時間をつくる」みたいな施策で
拍子抜けするくらい上手く行ってしまうことだってあるよ
Next
What learn for
UX Development
よりよい UX を提供するために
何を知るべきか


お楽しみに

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  • 3. Agenda • Ideal & Real - 理想と現実 • Where is “Experience” ? - それはそうと • UX = System >>= Culture - そもそも • Developer’s Sadness - これがつらい • Positioning - こうあるべき • Aiming for Victory - こうしたい • How should it begin - どうすればよいか • Homework - しゅくだい
  • 4. Ideal & Real • 「UI / UX の質を高めれば…」 • 売上が上がるわけではない • 別の因子の方が大きく働く • 「ターゲットにマッチしたマーケティング」 • 「ライバルの不在 / ライバルに対する優位」 • 「UI に対する慣れ」で時間的に解決されてしまう事も • 工数が短縮されるわけではない • 原理的に関係ない • 的確なコンセプトワークで手戻りが減る→短縮はありうる • 下手な運用次第では逆に時間がかかりうる
  • 5. Ideal & Real • 「UI / UX の専任がいれば…」 • タスクを一任できるわけではない • タスクは複数の領域に跨ぎ、常に別の専門の協力が要る • 一任できるタスクは「コンセプトワーク」くらい • 分業が進むわけではない • むしろ全てにおいて「兼任」になってしまう • 常に「どっちつかず」を懸念される存在 • 「見通しの良い計画…」にはならない • むしろ「レビューによる再考」上等スケジューリング • 最後までリテイクを受け入れる覚悟が要る
  • 6. Where is “Experience” ? Input F I U C Function Interface Output User Commune Product / Service Interaction Society
  • 7. Where is “Experience” ? Input F I U C Function Interface Output User Commune Product / Service Interaction Society User Interface User Experience
  • 8. UX = System >>= Culture • ハードウェア、ソフトウェア問わず • プロダクト / サービスを提供し • ユーザー文化圏の中で利用され • ユーザーが 体験・体感 するモノ • だから UX Developer は全部やる • ただ、「UX、UX」って呼んでても「体験、体験」って呼んでても、 曖昧すぎるし、ゲシュタルト崩壊するし、ぶっちゃけ「UXの専門家 です(ドヤ顔)」みたいな人、きらいだし信用できない
  • 9. UX = System >>= Culture • UX は設計しても再現性が「無い」 • 設計、設定したところでユーザーに 必ずに体験させられるものではない (そりゃそうだ) • 感じ方や使い方はユーザーの自由ゆえに 設計者は結局「あんなこといいな、できたらいいな」 のレベルを超えられない
  • 10. Developer’s Sadness • UXの因子 「全部やれってか?」 • エンジニアリング - Program/System • デザイニング - Concept/GUI/Layout • スタイリング - Style/Image/Decoration • マーケティング - Research/Promotion
  • 11. Developer’s Sadness • 「わかったよ! 全部やればいいんでしょ!?」 • ディテールに深く手を入れるヒマなし • 手付かずを埋めるだけで時間を食われる • 忙殺されてそもそものUXを見直すヒマなし • 気がついたら出来が悪いモノに • これ、よく経験したし、黙ってやってると確実にこうなる
  • 12. Developer’s Sadness • 「ディレクションに徹するから 細かいのは各自お願い」 • メンバー「口だけのウルセー目の上のタンコブだな…」 • 上司「皆は頑張ってたけど結局キミ何やってたの?」 • ここらへんの憂鬱はよくあるディレクターや マネージャーの悲哀と同じ • 実は UX Developer の一番正しい人材運用の仕方
  • 13. Positioning • UX 設計・開発はシングルコンバット で出来る事じゃない • 機能に関わる全てを以って初めて 「狙い通りに体験してくれるかも…」 というモノ • つまり全部の面倒を見れる技能と知恵を 必要とするし、発揮できる状況が求められる
  • 14. Positioning • 「戦線に立つディレクター」 • 進行・調整のディレクションではない • プロダクトの 出来 を専ら監査するディレクター • いざとなったらそれぞれの前線に入れる スキルと知識が必要 • しかしいつまでも前線にいたらいけない • スタイリストは別要員にすべき
  • 15. Aiming for Victory • 「戦線に立つディレクター」として 運用してもらうために • 何も言わず黙ってると 「エンジニアのタスクも投げられる便利なデザイナーさん」 として使い潰される • 「ディレクター? 企画が兼任でいいだろ」になりがち • 「人手が足りないから開発もデザインも出来る人をとりあえず   UXデザイナー ということで全部やらせました」 「エンジニアリングの都合もわかってくれるデザイナーに 全部つじつま合わせてもらいました」 が大抵の真相だったりする
  • 16. Aiming for Victory • まずは組織的に認められるように • 利益を出して工期も短縮しちゃう • ↑さっき売上に貢献しないとか 言ったじゃん! • ↑工期の短縮に貢献しないとも 言ったじゃん! • まぁ聞いてくださいよ
  • 17. Aiming for Victory • UX Developer をチームに入れて • Design Principles (デザイン原理) を定めさせる • 徹底したコンセプトワークをさせる • 一貫したコンセプトの元での デザインワークやエンジニアリング • マーケティングの精度向上や 手早いスタイリング、リテイクも 狙えないわけではないよね? • 事業主にはここで納得していただく
  • 18. Aiming for Victory • UX Developer がチームにいることで • メンバーが「いいゾ∼これ」って思ってくれるように Developer が働く • 上長も「面倒みる部分(質の高さとか)が減って嬉しい!」 と思ってもらえるように働く • ディレクターが「進行の把握と計画調整だけになって 助かるわ∼」と楽になるように働く • 生々しいハナシですね!!!
  • 19. How should it begin? • 普通にやってると 「開発もデザインもできちゃう便利屋」 にされてしまうことは前述した • これまで UX Developer が居なかった場所では 仕事の分担 を分けてもらう必要がある • 受け入れ態勢が出来てなかったり、 それ を期待されてない事多々あり 「いや、黙ってコードも書いてデザインもやれよ」って言われないように
  • 20. How should it begin? • (その1) ワーキングフローそのものを UX Developer が改善させる • 自分の職場を UX 設計・開発の対象として演習 • これ自体チームメンバーにとって、 UX 設計・開発をよく理解してもらう好機になる • UX Developer にとっては良い練習にもなる • チームの性格で馴染むワークフローが違うので 合ったやり方を見極めるのが重要
  • 21. How should it begin? • (その2) 企画が持ってる プロダクトの「一番大事なこと」 を最大限に引き出す • (たぶんしたことが無かったであろう) Design Principles の設計 • これまでに無い程の骨太の コンセプトワークをやってみせる • デザイナーが楽を感じれたらしめたもの
  • 22. Homework • (1) 今の自分とチームの取り組み方を UX開発対象として分析する • ユーザーは自分を含めたチームメイト • 仕事のゴールは何だったかの確認 • 今抱えている問題・課題は何か 自分らの問題を考察も解決もできずに 見知らぬユーザーのUXなんか考えられるわけないだろ と自分に言い聞かせよう
  • 23. Homework • (2) 外部要因に依らない、宿題 (1) の 問題を改善するアイデアを出す • 他所様の所為にしてれば楽だけど 一向に良くなったりせんよね • 実際にプロダクト出した時に 「 他の所為 でUXが実現しませんでした」 とか情けない言い訳できないよね 実際の UX 開発も外部要因は考察と分析の対象であって、 設計自体は内部要因をどうするかしか出来ません と自分に言い聞かせよう
  • 24. Homework • (3) 今抱えてる案件の グランドコンセプトを もう一度言語化する • グランドコンセプトって案外やってるところ少ない 創業100年かつデザイナー専用スタジオ持ってる 超大手メーカーくらいしかやってないのでは • 宿題(2)がこれだけで解決されることあり 実際の UX 開発もグランドコンセプトから と自分に言い聞かせよう
  • 25. Homework - Hint • ヒアリングはすべての基本 • 因果関係の根を探れ • 「様々な工夫」より「一つの突破口」 • シンプルであるほど強いと知ること 案外「お菓子食べながら雑談する時間をつくる」みたいな施策で 拍子抜けするくらい上手く行ってしまうことだってあるよ
  • 26. Next What learn for UX Development よりよい UX を提供するために 何を知るべきか お楽しみに