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溝上 慎一 (京都大学高等教育研究開発推進センター/教育学研究科) 大学側から見た学生の学びと成長支援 -大学と大学生協との協働- 大学生協講演  2011.11.14 ( 月 ) 66 Slide
期待される話題 今日の大学生の状況と教育支援 大学生協への期待 2 溝上慎一  (2011).  大学側から見た大学生協の『学生の学びと成長支援事業』 ―大学と大学生協との協働- .  生活協同組合研究 ,  421 , 31-38. 高知大学・大学生協キャリア形成支援事業活動推進全国協議会主催講演「大学の変化と学生の学びと成長支援について-大学と生協との協働を考える-」( 2010 年 9 月 10 日) 公益財団法人 生協総合研究所 特集号「大学と大学生協」
本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 1 Slide
本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
「教える」から「学ぶ」へ 2 近年の大学教育改革における世界的な流れの一つに、「教える( teaching )から学ぶ( learning )へ」をスローガンにした授業・カリキュラム改革がある。 ( cf . Barr & Tagg, 1995 ) 教員は何を教えるかではなくて、学生が何を学んだのかを指標として、 FD や教育改善をおこなう。 From Teaching to Learning Slide
学士力の構成要素 3 Slide 1.  知識・理解 専攻する特定の学問分野における基本的な知識を体系的に理解するとともに、その知識体系の意味と自己の存在を歴史・社会・自然と関連付けて理解する。 (1) 多文化・異文化に関する知識の理解 (2) 人類の文化、社会と自然に関する知識の理解 2.  汎用的技能 知的活動でも職業生活や社会生活でも必要な技能 (1) コミュニケーション・スキル (日本語と特定の外国語を用いて、読み、書き、聞き、話すことができる) (2) 数量的スキル (自然や社会的事象について、シンボルを活用して分析し、理解し、表現することができる) (3) 情報リテラシー (情報通信技術(ICT)を用いて、多様な情報を収集・分析して適正に判断し、モラルに則って効果的に活用することができる) (4) 論理的思考力 (情報や知識を複眼的、論理的に分析し、表現できる) (5) 問題解決力 (問題を発見し、解決に必要な情報を収集・分析・整理し、その問題を確実に解決できる) 3.  態度・志向性 (1) 自己管理力 (自らを律して行動できる) (2) チームワーク、リーダーシップ (他者と協調・協働して行動できる。また、他者に方向性を示し、目標の実現のために動員できる) (3) 倫理観 (自己の良心と社会の規範やルールに従って行動できる) (4) 市民としての社会的責任 (社会の一員としての意識を持ち、義務と権利を適正に行使しつつ、社会の発展のために積極的に関与できる) (5) 生涯学習力 (卒業後も自律・自立して学習できる) 4.  統合的な学習経験と創造的思考力 これまでに獲得した 知識・技能・態度等を総合的に活用 し、自らが立てた新たな課題にそれらを適用し、その課題を解決する能力
1 知識習得の場 知識活用能力(基礎力)養成の場 Slide 知識習得の場としての大学
本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
① アドミッション・ポリシー(入学者受入方針) ② カリキュラム・ポリシー(教育の実施に関する方針) ③ ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与に関する方針) 3 つのポリシー 2 Slide 中央教育審議会『我が国の高等教育の将来像(答申)』( 2005 年 1 月 28 日)
直接評価: ラーニングアウトカムに直接関わる部分。その最小単位は個別授業で学生の作業、発表、試験、レポート等を通じての理解度・達成度の学習評価。 ラーニングアウトカムズ・学士の質保証( 1/2 ) 2 Slide 間接評価: アンケート調査やインタビューなどによって調査されるもの。 3 つのポリシーに則った学生の教育・指導ができているかの成果エビデンス  -> IR ( Institutional Research 、機関調査)を含めた   内部質保証の動きとして展開 
1 知識習得の場 + 知識活用能力(基礎力)養成の場 Slide 知識習得の場としての大学 アクティブ ラーニング ( AL:Active Learning ) +生涯学習者 +市民としての社会的責任
ラーニングアウトカムズ・学士の質保証( 2/2 ) 3 Slide 個別授業 カリキュラム 初年次教育、情報教育 一般教育 専門教育    との関連 ・学生の学習時間 ・学習意欲・学習行動 ・教育・支援プログラムへの関わり ・教員・他の学生との交流 ・大学生活の過ごし方 ・キャリア形成        など 直接評価を支える学生の実態 1 年次 4 年次 系統性 卒業 直接評価 入学時 間接評価
2 Slide 【京都大学】 教育の理念 京都大学は、多様かつ調和のとれた教育体系のもと、 対話を根幹として自学自習を促し 、卓越した知の継承と創造的精神の涵養につとめる。 京都大学は、教養が豊かで人間性が高く責任を重んじ、地球社会の調和ある共存に寄与する、優れた研究者と高度の専門能力をもつ人材を育成する。
56.8 % 64.1% ( * )秦由美子科研( 2006 年実施)、 2 年生( N=329 )だけを抽出して再分析 (**)  山田礼子科研( 2005 年実施)、京大生 2 年生( N=1091 )を抽出して再分析 全国の旧帝大生・京大生の授業外学習時間 ( 5 時間以下 / 週) 2 Slide   全国の旧帝大生 (京大生を除く) * 京大生 ** 1 全然ない 6 ( 0 2.1) 31 ( 0 2.9) 2 1 時間未満 21 ( 0 7.3) 111 (10.3) 3 1 ~ 2 時間 52 (18.0) 221 (20.5) 4 3 ~ 5 時間 85 (29.4) 328 (30.4) 5 6 ~ 10 時間 61 (21.1) 206 (19.1) 6 11 ~ 15 時間 31 (10.7) 69 ( 0 6.4) 7 16 ~ 20 時間 4 ( 0 1.4) 33 ( 0 3.1) 8 20 時間以上 29 (10.0) 81 ( 0 7.5)   合計 289 (100.0) 1080 (100.0)
本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
主催:  京都大学高等教育研究開発推進センター・  (財)電通育英会 電通リサーチ( 2007 )、マクロミル( 2010 )によるインターネットリサーチ。 回答者: 2007 年調査:全国の国公私立大学生 2,013 名             ( 1 年生 988 人、 3 年生 1,025 人) 2010 年調査:全国の国公私立大学生 2,652 名             ( 1 年生 1,328 人、 3 年生 1,324 人) 調査時期: 2007 年 11 月、 2010 年 11 月に実施 。 『大学生のキャリア意識調査』 http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/research/ Slide 1
「 1 週間の生活」項目 Slide 1. 大学で授業や実験に参加する 2. 授業に関する勉強(予習や復習、宿題・課題など)をする 3. 授業とは関係のない勉強を自主的にする 4. 同性の友達と交際する 5. 異性の友達と交際する 6. クラブ・サークル活動をする 7. コンパや懇親会などに参加する 8. 家庭教師や塾の講師のアルバイトをする 9. 家庭教師や塾の講師以外のアルバイトをする 10. テレビをみている 11. インターネットサーフィンをする 12. ゲーム(ゲーム機・コンピュータゲーム・オンラインゲーム)をする 13. 勉強のための本(新書や専門書など)を読む 14. 娯楽のための本(小説・一般書など、マンガや雑誌を除く)を読む 15. マンガや雑誌を読む 16. 新聞を読む 17. 通学にかかる時間 (1) 全然ない  (2)1 時間未満   (3)1-2 時間  (4)3-5 時間  (5)6-10 時間  (6)11-15 時間  (7)16-20 時間  (8)21 時間以上 1
授業・授業外・自主学習時間から「学習タイプ」を作成 1 週間の平均的な活動時間 (1) 全然ない  (2)1 時間未満   (3)1-2 時間  (4)3-5 時間 (5)6-10 時間  (6)11-15 時間  (7)16-20 時間  (8)21 時間以上 4 Slide クラスター分析( Ward 法) 約 22.5h/w 約 7.5h/w 約 1.5h/w 約 2.5h/w 授業外+自主学習 もっとも多いのはタイプ 1 (授業学習中心)と タイプ 2 (学習していない)(計 63.7 %)
1 週間の生活から「大学生活タイプ」を作成 Slide 4 タイプ 1 N=532 ( 20.0 %) タイプ 2 N=1226 ( 46.2 %)   タイプ 3 N=386 ( 14.6 %) タイプ 4 N=509 ( 19.2 %) クラスター分析( Ward 法) 1 週間の平均的な活動時間 (1) 全然ない  (2)1 時間未満   (3)1-2 時間  (4)3-5 時間 (5)6-10 時間  (6)11-15 時間  (7)16-20 時間  (8)21 時間以上 もっとも多いのは不適応型のタイプ 1 とタイプ 2 (計 66.2 %)
「大学生活タイプ」 × 充実感 Slide 1 (*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( F (3, 2648)=46.130, p<.001 )。多重比較( Tukey 法)の結果、タイプ 4,  タイプ 3> タイプ 2,  タイプ 1 。 充実感が高いのはタイプ 3 、 4 。 両タイプの間には有意差なし。
(*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( χ 2  (9)=409.928, p<.001 ) 大学生活タイプ × 学習タイプ Slide 2 大学生活タイプ 3 は授業外・自主学習をおこない、 大学生活タイプ 4 は授業中心の学習をおこなっている
2 つのライフ(将来の見通しと実行) Slide 3 過半数に学生は将来と日常が接続していない (「不理解+見通しなし」で 55.8 %)
(*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( χ 2  (9)=111.623, p<.001 ) 2 つのライフ × 学習タイプ Slide 2
2 つのライフは汎用的技能の獲得に影響を及ぼす * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 」( 1 年生 988 名) ** 一要因分散分析の結果、すべて 0.1 %水準で有意差あり 身についた (4) 身についていない (1) 『大学生のキャリア意識調査 2007 』 2 Slide
2 つのライフとアクティブラーニング型授業への参加 一年生の 11 月 * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) **χ 2 ( 6 ) =16.905, p<.05 4 年生 11 月に 4 年間を振り返って Slide 2
* 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生対象)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) 就活の結果との関連 2 Slide
* 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生対象)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) ** 分析は、医療系の学生を除外しておこなっている。 1 年生が 4 年生になってどうなっている? (医療系は除く) 一年生の 11 月 4 年生 11 月に 4 年間を振り返って Slide 2
本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 2 Slide 大学生協中四事業連合 宮村浩一・ 松本満子さん 京都大学生活協同組合専務理事 中森一朗さん
① 『 UNIV.COOP 』を見て思うこと 大学生協中四事業連合 宮村浩一・ 松本満子さん *
① ピアサポート ある活動を通して学生が集まり、縦(異学年)の交流を 学部を越えてつくる 弘前大学生協学生委員会「(高校生向け)オープンキャンパス」( No.371, 2010APR ) 中国・四国事業連合「公務員試験対策講座 合格サポーター合宿報告」( No.369, 2009DEC ) 九州工業大生協 「就活をサポート-上級生委員会の取り組み-( No.361, 2008DEC ) 先輩にしてもらって嬉しかったことを、今度は自分たちが後輩にしてあげたい 2
② ある活動を通して学生が集まり、学習の機会を挿入する機会として活用できる 神戸親和女子大学生協 「料理教室-レッツ!花嫁修業~」 ( No.371, 2010APR ) 食育に関する講義 も受ける ・食と生活・健康・心理(栄養管理、生活習慣病、家族形成、生命、セルフコントロール)  ・食とバイオテクノロジー(遺伝子組み換え、食品の安全性) ・食と環境(世界の食糧事情) ・食と教育(学校給食、子どもの心身の発達) ・食と経済(需要供給、経済成長) ・食と国家(食糧自給率、政府の支援策) ・食と文化・歴史( 食材や香辛料にまつわる世 界史、 食の継承・開発) ・食とスポーツ(トップアスリートの栄養管理、) 2
電気通信大生協学生委員会「学長表彰」( No.364, 2009MAY ) * リサイクル容器「はがせる弁当箱」の回収運動」 * 「電通大くりーんあっぷ大作戦」による環境問題への啓発 * 「岩手・宮城内陸地震の被災者救援のための募金価値堂」 松山東雲女子大学短大生協「メイク講習会」( No.371, 2010APR ) 2
とてもいいと思う。個人的には楽しみにしている。 ③ 『読書のいずみ』 全国大学生活協同組合連合会 東京事業連合書籍事業部「みんなの読書大作戦」( No.361, 2008DEC ) 2 個人的には、学生の教養や社会意識を高める企画もの、それに関連して書籍を紹介する、などの工夫が欲しい!
④ キャリア形成支援 岩手大学生協「キャリアスタート講座」( No.369, 2009ADEC ) キャリアデザイン(将来のビジョン) ・ワークキャリア(働き方) ・ライフキャリア(生き方) 社会人基礎力 2 日常生活を見なおすこととつなげたい!
② 京大生協理事 or つながりのなかで思うこと 京都大学生活協同組合専務理事 中森一朗さん *
① 「 PC 活用講座」について  Since 2002/2004 レポート、プレゼンテーションをテーマに、上回生・院生の経験にもとづいた自由カリキュラムで講習を実施。 200 名以上の新入生が受講( 2009 年度) 正規カリキュラムにおける学習の不十分な側面をカバー(≠初年次教育) 2
② 「京都大学オープンキャンパス」 「就職活動やインターンシップに関する情報提供、関連商品の提案」について ① 学生部・学生センターとの協議については、四半期に一度程度実施 ② 学生担当副学長や、総長との意見交換は、年に 1 回程度 ③ 内容的には、生協の活動紹介が主ですが、最近は学生理事を意識的に連れていくなどして、学生にとっても「自分たちの取り組みは、大学の学生支援において意義のある取り組みなのだ」ということを自覚できるように工夫している 中森一朗専務理事より 2
大学から大学生協への期待 ではなくて 2 最後に「大学運営」の観点から 大学がどこに着手できていないか、どこで困っているかの情報を得た上で、大学生協は大学との協働を考える
まとめ 学習タイプ/大学生活タイプ/ 2 つのライフ ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか 知識習得の場/知識活用能力(基礎力)養成の場 3 つのポリシー/質保証/ IR 2 ③ 学生の学習・生活実態 Slide ④ 大学生協への期待 ピアサポート/もっと学習を絡ませる/キャリア形成支援/大学はどこで困っているのか、支援して欲しいのかの情報を得る
溝上慎一  (2006).  大学生の学び・入門-大学での勉強は役に立つ!- .  有斐閣アルマ . 【関連】「  2 つのライフ」を学生にいかに日常課題とさせるかを論じた本。初年次教育テキスト。 参考文献 溝上慎一  (2010).  現代青年期の心理学-適応から自己形成の時代へ- .  有斐閣選書 . 【関連】 青年期の現代への変貌を歴史的・社会的に概説しつつ、学習や 2 つのライフが、大学生にとっていかに現代的な青年期課題になっているかを説明したもの。 * 結果レポート随時更新 『大学生のキャリア意識調査』 See  http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/research/

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  • 4. 本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
  • 5. 「教える」から「学ぶ」へ 2 近年の大学教育改革における世界的な流れの一つに、「教える( teaching )から学ぶ( learning )へ」をスローガンにした授業・カリキュラム改革がある。 ( cf . Barr & Tagg, 1995 ) 教員は何を教えるかではなくて、学生が何を学んだのかを指標として、 FD や教育改善をおこなう。 From Teaching to Learning Slide
  • 6. 学士力の構成要素 3 Slide 1.  知識・理解 専攻する特定の学問分野における基本的な知識を体系的に理解するとともに、その知識体系の意味と自己の存在を歴史・社会・自然と関連付けて理解する。 (1) 多文化・異文化に関する知識の理解 (2) 人類の文化、社会と自然に関する知識の理解 2.  汎用的技能 知的活動でも職業生活や社会生活でも必要な技能 (1) コミュニケーション・スキル (日本語と特定の外国語を用いて、読み、書き、聞き、話すことができる) (2) 数量的スキル (自然や社会的事象について、シンボルを活用して分析し、理解し、表現することができる) (3) 情報リテラシー (情報通信技術(ICT)を用いて、多様な情報を収集・分析して適正に判断し、モラルに則って効果的に活用することができる) (4) 論理的思考力 (情報や知識を複眼的、論理的に分析し、表現できる) (5) 問題解決力 (問題を発見し、解決に必要な情報を収集・分析・整理し、その問題を確実に解決できる) 3.  態度・志向性 (1) 自己管理力 (自らを律して行動できる) (2) チームワーク、リーダーシップ (他者と協調・協働して行動できる。また、他者に方向性を示し、目標の実現のために動員できる) (3) 倫理観 (自己の良心と社会の規範やルールに従って行動できる) (4) 市民としての社会的責任 (社会の一員としての意識を持ち、義務と権利を適正に行使しつつ、社会の発展のために積極的に関与できる) (5) 生涯学習力 (卒業後も自律・自立して学習できる) 4.  統合的な学習経験と創造的思考力 これまでに獲得した 知識・技能・態度等を総合的に活用 し、自らが立てた新たな課題にそれらを適用し、その課題を解決する能力
  • 7. 1 知識習得の場 知識活用能力(基礎力)養成の場 Slide 知識習得の場としての大学
  • 8. 本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
  • 9. ① アドミッション・ポリシー(入学者受入方針) ② カリキュラム・ポリシー(教育の実施に関する方針) ③ ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与に関する方針) 3 つのポリシー 2 Slide 中央教育審議会『我が国の高等教育の将来像(答申)』( 2005 年 1 月 28 日)
  • 10. 直接評価: ラーニングアウトカムに直接関わる部分。その最小単位は個別授業で学生の作業、発表、試験、レポート等を通じての理解度・達成度の学習評価。 ラーニングアウトカムズ・学士の質保証( 1/2 ) 2 Slide 間接評価: アンケート調査やインタビューなどによって調査されるもの。 3 つのポリシーに則った学生の教育・指導ができているかの成果エビデンス  -> IR ( Institutional Research 、機関調査)を含めた   内部質保証の動きとして展開 
  • 11. 1 知識習得の場 + 知識活用能力(基礎力)養成の場 Slide 知識習得の場としての大学 アクティブ ラーニング ( AL:Active Learning ) +生涯学習者 +市民としての社会的責任
  • 12. ラーニングアウトカムズ・学士の質保証( 2/2 ) 3 Slide 個別授業 カリキュラム 初年次教育、情報教育 一般教育 専門教育    との関連 ・学生の学習時間 ・学習意欲・学習行動 ・教育・支援プログラムへの関わり ・教員・他の学生との交流 ・大学生活の過ごし方 ・キャリア形成        など 直接評価を支える学生の実態 1 年次 4 年次 系統性 卒業 直接評価 入学時 間接評価
  • 13. 2 Slide 【京都大学】 教育の理念 京都大学は、多様かつ調和のとれた教育体系のもと、 対話を根幹として自学自習を促し 、卓越した知の継承と創造的精神の涵養につとめる。 京都大学は、教養が豊かで人間性が高く責任を重んじ、地球社会の調和ある共存に寄与する、優れた研究者と高度の専門能力をもつ人材を育成する。
  • 14. 56.8 % 64.1% ( * )秦由美子科研( 2006 年実施)、 2 年生( N=329 )だけを抽出して再分析 (**) 山田礼子科研( 2005 年実施)、京大生 2 年生( N=1091 )を抽出して再分析 全国の旧帝大生・京大生の授業外学習時間 ( 5 時間以下 / 週) 2 Slide   全国の旧帝大生 (京大生を除く) * 京大生 ** 1 全然ない 6 ( 0 2.1) 31 ( 0 2.9) 2 1 時間未満 21 ( 0 7.3) 111 (10.3) 3 1 ~ 2 時間 52 (18.0) 221 (20.5) 4 3 ~ 5 時間 85 (29.4) 328 (30.4) 5 6 ~ 10 時間 61 (21.1) 206 (19.1) 6 11 ~ 15 時間 31 (10.7) 69 ( 0 6.4) 7 16 ~ 20 時間 4 ( 0 1.4) 33 ( 0 3.1) 8 20 時間以上 29 (10.0) 81 ( 0 7.5)   合計 289 (100.0) 1080 (100.0)
  • 15. 本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 * Slide
  • 16. 主催:  京都大学高等教育研究開発推進センター・  (財)電通育英会 電通リサーチ( 2007 )、マクロミル( 2010 )によるインターネットリサーチ。 回答者: 2007 年調査:全国の国公私立大学生 2,013 名             ( 1 年生 988 人、 3 年生 1,025 人) 2010 年調査:全国の国公私立大学生 2,652 名             ( 1 年生 1,328 人、 3 年生 1,324 人) 調査時期: 2007 年 11 月、 2010 年 11 月に実施 。 『大学生のキャリア意識調査』 http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/research/ Slide 1
  • 17. 「 1 週間の生活」項目 Slide 1. 大学で授業や実験に参加する 2. 授業に関する勉強(予習や復習、宿題・課題など)をする 3. 授業とは関係のない勉強を自主的にする 4. 同性の友達と交際する 5. 異性の友達と交際する 6. クラブ・サークル活動をする 7. コンパや懇親会などに参加する 8. 家庭教師や塾の講師のアルバイトをする 9. 家庭教師や塾の講師以外のアルバイトをする 10. テレビをみている 11. インターネットサーフィンをする 12. ゲーム(ゲーム機・コンピュータゲーム・オンラインゲーム)をする 13. 勉強のための本(新書や専門書など)を読む 14. 娯楽のための本(小説・一般書など、マンガや雑誌を除く)を読む 15. マンガや雑誌を読む 16. 新聞を読む 17. 通学にかかる時間 (1) 全然ない (2)1 時間未満 (3)1-2 時間 (4)3-5 時間 (5)6-10 時間 (6)11-15 時間 (7)16-20 時間 (8)21 時間以上 1
  • 18. 授業・授業外・自主学習時間から「学習タイプ」を作成 1 週間の平均的な活動時間 (1) 全然ない (2)1 時間未満 (3)1-2 時間 (4)3-5 時間 (5)6-10 時間 (6)11-15 時間 (7)16-20 時間 (8)21 時間以上 4 Slide クラスター分析( Ward 法) 約 22.5h/w 約 7.5h/w 約 1.5h/w 約 2.5h/w 授業外+自主学習 もっとも多いのはタイプ 1 (授業学習中心)と タイプ 2 (学習していない)(計 63.7 %)
  • 19. 1 週間の生活から「大学生活タイプ」を作成 Slide 4 タイプ 1 N=532 ( 20.0 %) タイプ 2 N=1226 ( 46.2 %)   タイプ 3 N=386 ( 14.6 %) タイプ 4 N=509 ( 19.2 %) クラスター分析( Ward 法) 1 週間の平均的な活動時間 (1) 全然ない (2)1 時間未満 (3)1-2 時間 (4)3-5 時間 (5)6-10 時間 (6)11-15 時間 (7)16-20 時間 (8)21 時間以上 もっとも多いのは不適応型のタイプ 1 とタイプ 2 (計 66.2 %)
  • 20. 「大学生活タイプ」 × 充実感 Slide 1 (*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( F (3, 2648)=46.130, p<.001 )。多重比較( Tukey 法)の結果、タイプ 4, タイプ 3> タイプ 2, タイプ 1 。 充実感が高いのはタイプ 3 、 4 。 両タイプの間には有意差なし。
  • 21. (*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( χ 2 (9)=409.928, p<.001 ) 大学生活タイプ × 学習タイプ Slide 2 大学生活タイプ 3 は授業外・自主学習をおこない、 大学生活タイプ 4 は授業中心の学習をおこなっている
  • 22. 2 つのライフ(将来の見通しと実行) Slide 3 過半数に学生は将来と日常が接続していない (「不理解+見通しなし」で 55.8 %)
  • 23. (*) χ 2 検定の結果、 0.1 %水準で有意差あり( χ 2 (9)=111.623, p<.001 ) 2 つのライフ × 学習タイプ Slide 2
  • 24. 2 つのライフは汎用的技能の獲得に影響を及ぼす * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 」( 1 年生 988 名) ** 一要因分散分析の結果、すべて 0.1 %水準で有意差あり 身についた (4) 身についていない (1) 『大学生のキャリア意識調査 2007 』 2 Slide
  • 25. 2 つのライフとアクティブラーニング型授業への参加 一年生の 11 月 * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) **χ 2 ( 6 ) =16.905, p<.05 4 年生 11 月に 4 年間を振り返って Slide 2
  • 26. * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生対象)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) 就活の結果との関連 2 Slide
  • 27. * 京都大学高等教育研究開発推進センター・電通育英会主催『大学生のキャリア意識調査 2007 追跡 2010 (現在 4 年生対象)」( 2007 年 988 名-> 2010 年 130 名) ** 分析は、医療系の学生を除外しておこなっている。 1 年生が 4 年生になってどうなっている? (医療系は除く) 一年生の 11 月 4 年生 11 月に 4 年間を振り返って Slide 2
  • 28. 本日の話 ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ③ 学生の学習・生活実態 ④ 大学生協への期待 2 Slide 大学生協中四事業連合 宮村浩一・ 松本満子さん 京都大学生活協同組合専務理事 中森一朗さん
  • 29. ① 『 UNIV.COOP 』を見て思うこと 大学生協中四事業連合 宮村浩一・ 松本満子さん *
  • 30. ① ピアサポート ある活動を通して学生が集まり、縦(異学年)の交流を 学部を越えてつくる 弘前大学生協学生委員会「(高校生向け)オープンキャンパス」( No.371, 2010APR ) 中国・四国事業連合「公務員試験対策講座 合格サポーター合宿報告」( No.369, 2009DEC ) 九州工業大生協 「就活をサポート-上級生委員会の取り組み-( No.361, 2008DEC ) 先輩にしてもらって嬉しかったことを、今度は自分たちが後輩にしてあげたい 2
  • 31. ② ある活動を通して学生が集まり、学習の機会を挿入する機会として活用できる 神戸親和女子大学生協 「料理教室-レッツ!花嫁修業~」 ( No.371, 2010APR ) 食育に関する講義 も受ける ・食と生活・健康・心理(栄養管理、生活習慣病、家族形成、生命、セルフコントロール) ・食とバイオテクノロジー(遺伝子組み換え、食品の安全性) ・食と環境(世界の食糧事情) ・食と教育(学校給食、子どもの心身の発達) ・食と経済(需要供給、経済成長) ・食と国家(食糧自給率、政府の支援策) ・食と文化・歴史( 食材や香辛料にまつわる世 界史、 食の継承・開発) ・食とスポーツ(トップアスリートの栄養管理、) 2
  • 32. 電気通信大生協学生委員会「学長表彰」( No.364, 2009MAY ) * リサイクル容器「はがせる弁当箱」の回収運動」 * 「電通大くりーんあっぷ大作戦」による環境問題への啓発 * 「岩手・宮城内陸地震の被災者救援のための募金価値堂」 松山東雲女子大学短大生協「メイク講習会」( No.371, 2010APR ) 2
  • 33. とてもいいと思う。個人的には楽しみにしている。 ③ 『読書のいずみ』 全国大学生活協同組合連合会 東京事業連合書籍事業部「みんなの読書大作戦」( No.361, 2008DEC ) 2 個人的には、学生の教養や社会意識を高める企画もの、それに関連して書籍を紹介する、などの工夫が欲しい!
  • 34. ④ キャリア形成支援 岩手大学生協「キャリアスタート講座」( No.369, 2009ADEC ) キャリアデザイン(将来のビジョン) ・ワークキャリア(働き方) ・ライフキャリア(生き方) 社会人基礎力 2 日常生活を見なおすこととつなげたい!
  • 35. ② 京大生協理事 or つながりのなかで思うこと 京都大学生活協同組合専務理事 中森一朗さん *
  • 36. ① 「 PC 活用講座」について Since 2002/2004 レポート、プレゼンテーションをテーマに、上回生・院生の経験にもとづいた自由カリキュラムで講習を実施。 200 名以上の新入生が受講( 2009 年度) 正規カリキュラムにおける学習の不十分な側面をカバー(≠初年次教育) 2
  • 37. ② 「京都大学オープンキャンパス」 「就職活動やインターンシップに関する情報提供、関連商品の提案」について ① 学生部・学生センターとの協議については、四半期に一度程度実施 ② 学生担当副学長や、総長との意見交換は、年に 1 回程度 ③ 内容的には、生協の活動紹介が主ですが、最近は学生理事を意識的に連れていくなどして、学生にとっても「自分たちの取り組みは、大学の学生支援において意義のある取り組みなのだ」ということを自覚できるように工夫している 中森一朗専務理事より 2
  • 38. 大学から大学生協への期待 ではなくて 2 最後に「大学運営」の観点から 大学がどこに着手できていないか、どこで困っているかの情報を得た上で、大学生協は大学との協働を考える
  • 39. まとめ 学習タイプ/大学生活タイプ/ 2 つのライフ ② なぜ学生の学習・生活実態を把握する必要があるか ① 大学にとっての「学びと成長」課題はどこから来ているのか 知識習得の場/知識活用能力(基礎力)養成の場 3 つのポリシー/質保証/ IR 2 ③ 学生の学習・生活実態 Slide ④ 大学生協への期待 ピアサポート/もっと学習を絡ませる/キャリア形成支援/大学はどこで困っているのか、支援して欲しいのかの情報を得る
  • 40. 溝上慎一 (2006). 大学生の学び・入門-大学での勉強は役に立つ!- . 有斐閣アルマ . 【関連】「 2 つのライフ」を学生にいかに日常課題とさせるかを論じた本。初年次教育テキスト。 参考文献 溝上慎一 (2010). 現代青年期の心理学-適応から自己形成の時代へ- . 有斐閣選書 . 【関連】 青年期の現代への変貌を歴史的・社会的に概説しつつ、学習や 2 つのライフが、大学生にとっていかに現代的な青年期課題になっているかを説明したもの。 * 結果レポート随時更新 『大学生のキャリア意識調査』 See http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/research/