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2014.2
プレゼン入門 “話す”基本技術 第 2 回
総合図書館 久保山 健
5.スピーチ/プレゼンとは (2)
■アイデアの整理 (Controlling Idea) (意外に重要)
話の内容を絞る。
- 3 つの構成を含めるなら、同じ階層で。
- 話の趣旨を素早く決める
一人ブレインストーミング
発想の方法、考えの整理方法も大事(特に学部生には)
ブレインストーミング;カード/付箋紙の活用;一人の場合とグループの場合;マ
インドマップ
- 話の趣旨を途中で変えない
祖父から贈られた腕時計の話ををするのに、実は祖父は旧日本海軍に所属してい
て、映画「英国王のスピーチ」の主人公の観艦式に参加した...とか言わない
■プレゼン=発表、スピーチ か?
○プレゼンという言葉の登場/一般化 ← パワーポイントの登場
それまでプレゼンはなかったのか
○日本語の語感として、プレゼン = 口頭での発表・スピーチ・演説の要素に、視覚的
な手段を加えたものと感じる。
- さらに、内容として、企画提案や商品紹介という声も ←「プロポーザル」?
○英語の Presentation は、口頭発表全般を指す
(“a talk giving information about something” ©Cambridge University Press 2003)
(*) Speech: a formal talk given usually to a large number of people on a special occasion
©Cambridge University Press 2003
(*) 論理性、説得力を磨いて、ルールに基づいて討論するのがディベート
■アイデアや論理が最初。資料は道具。
○プレゼンとは、視覚的な技術に頼りすぎたものではなく、口頭での発表などができた
上で行えるもの
○「これら全て [話す長さ、声、手振り、チャートの使用]、話す内容が論理的に構成さ
れてなんぼのものと考えてください。話す内容の論理構成が不完全なままに、テクニッ
クに走っても意味がありません。」(「ロジカル面接術」p.96)
○「もう一つ深刻なのが、プレゼンテーション資料です。不要なグラフ、念のためのグ
ラフ。ちょっと見栄えをよくした矢印や影、アニメーション。膨大な時間をかけて資料
を作っている社員が多い」「何を訴えたいのか、共感してほしいのか、それを考え抜いて
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から作っていないんですよね。いきなりパソコンの前に座って、ソフトの言うとおりに
作っている。」(朝日新聞 2012.2.8. 「オピニオン」 「トップレス会議」を提唱する
IT企業社長 山本孝昭さん)
○「パワーポイント・エンジニアになるな」(「エンジニアのための…」p.53)
(*) しかし、このような考え方は少数派? 「聴衆を分析」して、要点を絞って、分かり
やすい見た目を用意するのもあり得る。
■スマートな聴衆に
○論理的な話を、論理的に理解して、論理的にコメント/反論できるように
○「かっこいい(かわいい)資料だったね」 ←一概に否定はしませんけども
○ビジュアルがないと理解できない??
■スティーブ・ジョブズ氏はモデルになるか?
○参考にするのはよい。しかし、ベースの技術・能力、場面が違うと思われる。
○ロジカルに話す、伝わるように話す技術を学ぶべきではないか。
○話す内容=あなたの考え とその論拠や例の組み立て方
○スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン : 人々を惹きつける 18 の法則 / カーマイン・
ガロ著 ; 井口耕二訳 (日経 BP 社、2010)
「本書を活用して...修得し、そのテクニックを活用すれば、彼と同じように聞き手の
心を動かし...ができるようになる」「カレのテクニックのごく一部を活用しただけで、
一歩抜きん出たプレゼンテーションができる」(プロローグから)
「箇条書きは諸悪の根源」(p.26)
「型を使って話し、導入と結び及びデリバリーの技術に気を配り、学習と実践を繰り
返せば、一歩抜きん出たプレゼンテーションのベースを作ることができる」(久保山健)
「箇条書きを多用せよ」(「エンジニアのための英語プレゼンテーション...」p.25)
○日本人が「話す」ことを意識すべき日米比較
・学校教育での「話す」教育も違う。(ex: 映画「トランスフォーマー」の 1 シーン。手
法も一定程度、類型化されている)
・ゴールデンタイムに TV 生中継される米大統領の施政方針演説。一方、1945 年 8 月
まで国のリーダの声を聞いたことのない日本。
(*)さらに言えば、「自分の意見を持つ」「意見を発する」ことについて、日本と他国の違
いの例は枚挙にいとまがない(スピーチの日は出席者が減った英語スクール、リーフ
レットのグループディスカッション、サンドイッチ、車の車検)。
6.「話す」のが上手くなるには? 個人的アドバイス
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○「話す」機会を増やす
場面が増やせなければ、日常の報告などの際も意識して話す
○英語を手段に学習する
・TV リポーターの英語、新聞記事の英語から学べる
・「名スピーチ」を知る機会が増える
(Martin Luther King “I Have A Dream…”、オバマ米大統領など)
○新聞記事、TV ニュース、TV リポートなど、トピックセンテンスや導入の技術といっ
た観点で見てみる。
○場数という声も
・経験が育てる面は強い。練習も必要。
・一方、経験だけで? クルマの運転の基本が、場数だけで身に付く?
○図書館の書籍
分類番号「336.49」の「学習用図書(A 棟3F)」「留学生コーナー(A 棟3F)」
○個人的な経験
アジアセンターの語学スクール(大阪市)
http://www.asian-library-osaka.org/
○今回、説明できなかったこと
・「聞く」技術
・身体の使い方
・比喩やストーリー、数字の使い方
○「伝える」から「伝わる」へ
7.最後に
○まとめ
○贈る言葉
(*)アンケートもよろしくお願いします。
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(その他、参考となりそうな情報源、今回参考にした情報源)
○ 2008.1.24. 「トピック・センテンス」とは何か
http://hb8.seikyou.ne.jp/home/amtrs/topic_sentence.html
○ 2002 学習会講義資料バックナンバー 1-3
サイコエデュケ-ション;パブリックスピーチのスキル
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/soyama/gakusyuukai/siryou/02-1-3speech.htm
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○ Motivate Speech
http://www.motivatespeech.com/
○ Want to know how to handle all of these? (BBC News)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/8128271.stm
の中でのスピーチライターの言葉
"The rules and techniques of good communication work on all levels - if you're
on a stage speaking to thousands of people, asking your boss for a pay rise,
trying to buy a new house, or teaching a class of 10 year olds."
(演説やコミュニケーションの法則やテクニックは、(政治家に限らず)どんな場面でも役
に立つ。
例えば、何千人を前にしたスピーチは勿論、賃上げについての上司との面談、新しい家を
買う時、10歳も年上の人を相手にして講義をする時などである。)
(*) 日本語訳はこちらのサイトから
http://hypno.e-and-a.org/?p=388
○ iPhone を発表するスティーブ・ジョブズ(日本語字幕)
http://www.youtube.com/watch?v=L0XeQhSnkHg
(2012.8.追加)
○ AKB の前田敦子さん「私のことは嫌いでも...」Google のテレビ CM
http://www.youtube.com/watch?v=y81lsuadgr8
○ ノーカットのロングバージョンを見ると、ちょっと頼りない感じがするのは、カメラが
引きのせいか、泣き声のせいか、間の長さのせいか。
http://www.youtube.com/watch?v=7iLcZOEVuGAs
以 上