More Related Content
More from Takashi Yamane (13)
信号検出理論 (『実践ベイズモデリング』15章)
- 7. 信号検出理論の仮定
✔︎ ︎N分布とSN分布は正規分布である (正規性の仮定)
✔︎ N分布とSN分布の分散は等しい (等分散の仮定)
信号検出理論では,
という仮定をおく
(たぶんN分布・SN分布の推定や,反応バイアスcの計算のために必要な仮定)
信号検出理論のもとではノイズおよび信号の強度は一定と考え
るが,刺激に対して参加者が感じる心理量には誤差があり,全
体としてはその誤差は正規分布をとるとみなす
※刺激の性質の違いによるバラツキではない点に注意
N分布とSN分布が等分散でない場合の指標
(A’,Δm など) も提案されている
(『信号検出理論の指標をめぐって』などを参照)
- 10. 参加者の反応バイアス
M0 M1kd/2 M0 M1k d/2
c > 0 c < 0
d d
判断基準kとd/2の差 は反応バイアスと定義される
d/2はN分布とSN分布の境目になるので,kとd/2が一致している
状態 (c = 0) は反応バイアスがない状態
c>0だとNo反応をしがちな参加者 (正棄却,ミスが増加)
c<0だとYes反応をしがちな参加者 (ヒット,誤警報が増加)
- 18. 参考文献
『実践ベイズモデリング−解析技法と認知モデル』
豊田 秀樹 (編著) 2017 朝倉書店
『心理物理学−方法・理論・応用 (上)』 Gescheider G.
A. (著) 宮岡 徹 (監訳) 2002 北大路書房
石田 翼 信号検出理論の指標をめぐって
(http://www5e.biglobe.ne.jp/~tbs-i/psy/tsd/tsd.pdf)
石田 翼 信号検出理論について−数式と実践
(http://www5e.biglobe.ne.jp/~tbs-i/psy/tsd/tsdrev.pdf)
久保 沙織 信号検出理論・トピックモデル 教育心
理学会第58回総会資料 (http://www.waseda.jp/sem-
toyoda-lab/conference/jaep58/symposium_bayesmodel.pdf)
鍋田 智広 信号検出理論 (http://cogpsy.educ.kyoto-
u.ac.jp/personal/Kusumi/datasem07/nabeta.pdf)