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作品タイトル
「Ippin of Tougei System(陶芸の逸品)」
背景
 がじぇるねのボードを用いて、もの作りをする場合、何か1つだけ作って終了
してしまい、たくさん数を作るというアプローチがなかなかできません。
 しかし、実はもの作りを行なう上で、最終的には「数を作る」ということがとて
も重要なポイントとなってきます。
 そこで、何か数を作るシステムができないかと考えました。
コンセプト
 数を作る!
実施策
 がじぇるねのボードを用いて、数を作れるシステムを考えました。
 それが、陶芸の逸品(IoT)システムです。
 具体的には、「撮影した画像が浮き出るしょうゆ皿」が、
量産できるシステムを作りました。
画像が浮き出る
しょうゆ皿の
生産工程紹介
IppinNet of Tougei
陶芸の逸品システムの判型生産工程
被写体 イッピンカメラで
写真を撮る
読み込む
カメラ制御通信
PCで
STLデータを作成
画像データを
SDに保存
カメラとWiFiの制御
を行う。
SDカード経由で、
データをダウン
ロードする
3Dプリント
判子型
の出力
●量産準備
数を作る
準備の完了
カメラからSTL
データを取得
STLデータを
SDに保存
IppinNet of Tougei
陶芸の逸品システムのしょうゆ皿生産工程
繰り返すことにより、
しょうゆ皿をたくさん作る
型から外す
3Dプリントした上側
版を押し付ける
●数を作る
下側の型 下側の型に
オーブン陶土を詰める
オーブンで焼く まとまった数ができる乾燥中のしょうゆ皿
詳細の紹介
作品詳細
 数を作るというコンセプトは実現できました。
電子工作物
 (1)イッピンカメラの製作
  GR-CITRUS + WA-MIKAN + カメラを用いたSTLデータ生成カメラの動
作確認。ハードウェアの動作確認は完了。
中身基板 イッピンカメラ
 (2)イッピンカメラのソフト製作
  イッピンカメラにWiFi接続してPCやスマホ経由での写真撮影が可能。
  プログラムはRuby言語で作成
イッピンカメラは、WiFiのアクセスポイントになっ
ていて、SSIDに接続IPを表示させています。
ブラウザから接続。
スマホからでも制御可能。
Take a Pictureボタンで写真が撮れます。
(電源がシャッターボタンにもなっています)
 (2)イッピンカメラのソフト製作
  イッピンカメラにWiFi接続してPCやスマホ経由での写真撮影が可能。
  プログラムはRuby言語で作成
 (2)イッピンカメラソフトの製作
  ・画像を撮影するプログラムを作成しました。
  ・画像からSTLデータを生成するプログラムを作成しました。
  ・これらをRubyのクラスとして実装しました。
イッピンカメラで撮影した画像 イッピンカメラが生成した判型用の
STLデータ
 イッピンカメラでのSTLデータ生成は、とても時間が掛かるため、
STLデータの生成には、主にPCを使うことにしました。
 (3)PCソフトの製作
  撮影した画像からSTLデータを生成するPCプログラムを作成しました。
イッピンカメラの画像を読み込んで、 濃淡画像に変換して、 しょうゆ皿にスタンプできる
形状に変換
判型のSTLデータファイルを生成
イッピンカメラ内でも以下のような処理が動いています。
 (4)STLデータや画像データのWiFi通信
  データサイズが大きく現実的な転送時間ではありませんでした。
  STLデータ等のWiFi転送は中止としました。
WiFiでのデータ転送
WiFi
中 止
 (5)しょうゆ皿の型作り
  イッピンカメラ画像の型は判子タイプの押し型としました。
  しょうゆ皿の雄型と雌型は別々に作成。
3Dプリンタで作製したオス型とメス型(直径9cm)
離型用にテープでコーティングしています。
STLデータを読み込んで、
3Dプリンタで判型を印刷中
判型の製作
(6)しょうゆ皿の量産①
 陶器のしょうゆ皿を製造中。成形した陶土の乾燥に7日~10日ほどかる
ため、焼成後のしょうゆ皿の製作は未達成。
メス型に陶土を入れて、
オス型でしょうゆ皿を形成 オス型を外すとお皿形成の完了
判型を使って画像を転写します 型から外して、7~10日間乾燥させます
(6)しょうゆ皿の量産②
 現在、しょうゆ皿は完成していないので、残りの工程を説明します。
乾燥後
化粧土「白」を塗って、
しょうゆ皿を白くする
耐水・耐油
加工
食器として使うために、
コート剤を塗る
オーブンへ
160~180℃で
40~60分焼く
100~120℃で
15~20分焼く
オーブンへ
しょうゆ皿の完成
作品タイトル
「Ippin of Tougei System(陶芸の逸品)」
・イッピンカメラを製作しました。
 →カメラのWiFi AP化に成功、ブラウザ経由での操作を可能にしました。
 →STLデータ生成機能をカメラに実装しました。
 →イッピンカメラ画像のデータ転送を実装しました。
 →イッピンカメラからのSTLデータ転送を実装しました。ただし、カメラからのWiFi経
由のデータ転送は時間が掛かりすぎることが分かりました。
・PCソフト作成
 →画像データからSTL形式の判型データを作成するPCソフトを作成しました。
・型設計および製作
 →しょうゆ皿の型を設計、3Dプリンタにより製作しました。
 →判型の持ち手設計、3Dプリンタにより製作しました。
・生産プロセスの設計と実現 (しょうゆ皿製作の様子は動画参照)
 →画像が浮かび上がるしょうゆ皿の製作プロセスを設計、実現しました。
 →しょうゆ皿の「数を作る」ことに成功しました。
 →しょうゆ皿を焼成し6枚完成しました。
成 果 な ど
以 上

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