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データアカデミー
指標作成型 第4回
アジェンダ
1. 前回のおさらい(5min) 5分
2. チーム内の情報共有(5min) 5分
3. 費用対効果を考える(60min) 60分
4. 住民への説明資料をまとめる(50min) 50分
5. プレゼン(50min) 50分
6. 講評(10min) 10分
Code for Japan 2
前回のおさらい
Code for Japan 3
振り返り グラレコを入れる
未来をロジックモデルの下につける
• 完成した図表と結果を、ロジックモデルの1番下につける。
課題A 課題B 課題C 課題D 課題E
現在
図、表
現在
図、表
現在
図、表
現在
図、表
現在
図、表
5-10年後
図、表
5-10年後
図、表
5-10年後
図、表
5-10年後
図、表
5-10年後
図、表
・○○計画 施策A
・▲▲計画 施策B
・XXアクションプラン
施策C
・○○計画 施策A
・▲▲計画 施策B
・XXアクションプラン
施策C
・○○計画 施策A
・▲▲計画 施策B
・XXアクションプラン
施策C
・○○計画 施策A
・▲▲計画 施策B
・XXアクションプラン
施策C
・○○計画 施策A
・▲▲計画 施策B
・XXアクションプラン
施策C
H
前回のおさらい
皆さんが最終的に作るもの
• 総合計画のビジョンが達成できているのか住民の皆さんが
確認できる指標と表現方法を確定されることです。
総合計画から
目標・問題・課
題を確認
課題の原因とな
る仮説とデータ
候補を確認
住民がわかりや
すいデータ表
現・指標の確認
と分析・表示
5年後10年後の
データ状態の確
認と政策の過不
足確認
今後必要なデー
タ候補と表現の
確認
最終回では住民への報告を
想定した発表会をします!
チーム内の情報共有
チーム内の情報共有 9:05-9:10
• 宿題(Hのシート)について、チーム内で共有をお願いします。
1. 未来の図がかけないデータについては、何のデータが必要なのか
どういうロジック(根拠)が必要なのかを考えて準備してくる。
2. 5-10年後指標に至らない場合、どんな施策が必要か考える。
費用対効果を考える
費用対効果とは
• 「費用対効果」は、ある事業やサービスを実施した際の費用と、
効果を対比させた数値である。数値は、効果を費用で割ったも
ので表す。
• 費用対効果は、費用の投入をやめると効果が出なくなるもの。
• 投資対効果は、将来の利益を期待し、投資するもの。
• 費用対効果は、単年度でみる場合と、複数年度でみる場合で
数値が変わる。その事業が、何年間で想定されているか、何年
間で費用回収する予定か、対象業務・サービスの確認をする。
• 1年限定の事業は、単年度で回収できる、効果が高い施策を確認する。
• 複数年度の事業は、各年度に発生する費用、各年度に回収する効果を
確認しながら、トータルでどのような結果になるか確認する。
地方自治体法
• 地方自治体法第2条第14項
「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福
祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる
ようにしなければならない。 」
• 今回は、事業評価方式のうち、事前評価について
費用対効果分析を実施する。
なぜ、費用対効果が必要となるのか?
• サービスや施策は、複数案でてくるため、どちらの案がより効
果があるか確認する方法が必要となる。そのために利用される
のが、費用対効果である。
• 例えば、とある施設を改修する場合、次の方が効果があるか?
検討に必要な条件を挙げてみよう。
1F
2F
3F
1、2年後に3階まで全て改装の後、一括共用。
2、8ヶ月ごとに1階、2階、3階と徐々に共用。
改装予定の施設
なぜ、費用対効果が必要となるのか?
• 例えば、下記のような情報が必要となるでしょう。
• 各フロアーの改修費用
• 各フロアーの運用費(人件費、光熱費、など)
• 各フロアーのサービスから回収できる効果
• 副次的な効果として、以下のようなことも考えられるでしょう。
• 施設の駐車場の有効活用
• 近隣商店への経済効果
• サービスや施策を実現させるために、どのように対応した方が
よいか、複数案があるときに、何をポイントと優先順位をつけ
るか、それを考えるために、費用対効果が利用されます。
EBPM (Evidence Based Policy Making)
• 確かな根拠に基づく政策立案
• 自治体が所有するクローズドデータや民間のデータも利用し、政策立
案、政策実行、モニタリングにデータを活用し、コスト検討・リソー
ス配分をする。政策のモニタリングのために、KPI(指標)を設定し、
効果も把握する。
政策立案 政策実施
モニタ
リング
庁内データ
KPI設定 KPI確認
効
果
フィードバック
フィードバック
ここが足りていなかったことは
第1回〜第4回で判明
効果算出の考え方
効果の考え方
• 効果とは何か
• 「効果」は、一般的にある特定の行為、動作、操作によって
起こった、ある特定の好ましい現象をいう。
※「効果」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。
2017年12月9日11時(日本時間)現在での最新版を取得。
• 効果には下記の3種類がある。
• 定量的効果:数値で表現できる効果
• 利用回数、料金収入、削減時間、○○率
• 定性的効果:数値で表現できない効果
• 使いやすさ、Webの見易さ、印象、住みやすさ、子育てしやすさ
• 評価項目:効果を算定するため必要となる対象、指標
No. 種類 内容
1 新規の効果 業務やサービスを新たに追加した際に得られる
2 改善の効果 業務やサービスを改善した際に得られる
3 削減の効果 業務やサービスをやめた際に得られる
定性的効果は定量的効果に変える
• 定性的データは、定量的効果に分解できないか考える。
• 例:「住みやすさ」を定量的効果に分解する。
• 地域のイベント数、イベント参加率、市民一人当たりの公園面積、可処分所得、
労働時間・・・など。
• 効果算出のために利用するため、統計資料で入手できない項目は、市民アンケー
トや、イベント主催者からの情報なども入手できるよう検討する。
• 例:「使いやすさ」を定量的効果に分解する。
• 現行業務フローと、改善業務フローをシュミレートし1回あたりの
オペレーション時間の短縮時間を効果とする。例えば、今まで手作業で
行なっていたものが、システム化された場合の差を表現する。
• 利用率、リピート率が上昇しているかを確認することで、差分を効果
として捉える。例えば、窓口対応と、電子申請があった場合、電子申請の
利用率、リピート率が向上していることを確認し評価項目とする。
定性的効果は定量的効果に変える
• システムの使いやすさを数値で表現する
• 例:Webシステムを更新する際に、「使いやすい」を数値的に表す。
• xxクリック以内で、サイト内の各申請ページまで誘導する。
• ページ内の回遊時間がxx時間以内で完了する。
効果を考える
• 足りていない部分をどのような施策で効果にするのか考える
対策が足りて
いない課題
例:中小小売の
キャッシュレス対応
が進んでいない
数値的に足りな
いものは?
【何人】
数値的に足りな
いものは?
【何回】
数値的に足りな
いものは?
【何%】
数値的に足りな
いものは?
【その他】
・やるべき施策
・どうして数字に効き目がでるか
例:10地区200人ずつ研修すれば2000人と
なり、全体のxx%を達成するから
・やるべき施策
・どうして数字に効き目がでるか
例:導入率を5%あげるために、商店街連
合会の4割に説明会をする(説明時の加入率
は20%)
・研修回数
・説明時加入率
・説明会回数
【達成確認指標】
これを達成すれば
効果がでるもの
【実施施策】
【不足しているもの】
対策が不足している課題について、実施課題が不足している数値に紐付いているか
実施施策が成功しているか確認するための指標は何か
費用の考え方
• 費用とは何か
• 費用とは、生産や取引などの経済活動に伴って支払う金銭である。
※「費用」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。
2017年12月9日11時(日本時間)現在での最新版を取得。
• 人件費、外注費、輸送費、賃料、部材購入、修繕費、広告費、ライセ
ンス料、通信料、リース料・・・・など、時間(人件費やリース料)
や支払いを伴う活動。
• 費用の発生タイミング
• 費用の種類
No. 種類 内容
1 イニシャルコスト
(初期費用)
サービスを始める際に必要となる費用。また、稼働までの間に必要と
なる費用。
2 ランニングコスト サービス開始から、必要となる光熱費や各種消耗品代、人件費、家賃、
修繕費など定期的に必要な費用。
No. 種類 内容
1 固定費用 家賃、通信料など、毎月/毎年固定費となるもの
2 変動費用 電気光熱費、広告費、消費財の購入など、利用によって変動するもの
データ 分類 初期費用 継続費用
買う
作る/調べ
る
作る/調べ
る
費用を考える
• 実施施策と、数値を購入・作る場合の費用を考える
・やるべき施策
・どうして数字に効き目がでるか
例:10地区200人ずつ研修すれば2000人と
なり、全体のxx%を達成するから
【実施施策】
【不足データ】
方式別の
キャッシュ
列利用率
一人当たり
のコミュニ
ティ参加率
分類 人 物 情報/サービス
固定費
変動費
住民への説明資料をまとめる
【7つのテーマのビジョン】
【目標】
【課題】
①
②
③
④
⑤
ギ
ャ
ッ
プ
【問題】
【現在の状況】 【5-10年後】 【不足データ・施策】
対策可能(黒)対策不可(赤)
図表 図表
図表 図表
図表 図表
【①仮説1】
【①仮説2】
【②仮説1】
費用対効果も
加味して可能/不可を
決める
今後データ利活用をするために
【データ利活用の各Stepでうまくいかなかったこと】
【今後地域で行う際に必要なこと】
• データ:
• ルール:
• 検討方法:
①仮説
現状分析
②対象
データ
確認
③分析
手法検討
④データ
分析
⑤
評価
⑥
政策検討
⑦
効果指標
プレゼン
Code for Japan 25
住民へのプレゼン
• 各チーム5分でプレゼンをお願いします。
• 入れ替えの時間は、90秒でお願いします。
• 他チームの発表も確認しフィードバックをTeams内の
コメントして残してください。
• 最後に講評として 10分間準備しています。
データアカデミー 指標作成型4

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