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医療の国際化・海外(マレーシア)視察
調査レポート
小川 敏治 当協会総務委員 / 認定登録 医業経営コンサルタント
医業経営コンサルタントとしての
視野を広げるために
 少子高齢化や人口減少などの外的環境変化に
対して、わが国の成長戦略として...
に決定できるが、上限額をマレーシア保健省が
定めているため、医療ツーリズム旅行者にとっ
て医療費用は安価である。
 なお、異なる医療機関での患者情報共有化の
ための ICT 利活用の仕組みや政策について質問
したが、特にないとのこと。
(2)国...
 日本からの患者には、日本人看護師と現地日
本語通訳者がサポートしている。
(4)トロピカーナメディカルセンター(写真 4)
(Sunway Medical Centre)
 マレーシアの病院運営会社 TMC ライフ・サ
イエンシズ社が経営する...
寄 稿 2
(見知らぬ土地でもワンストップでサポート
してくれるので、それだけでも大変な安心
感がある。国際的な医療市場では医療レベ
ルだけでなく、このような受け入れ体制の
サービスも重要である)。
 2)医療、ショッピング、観光の一体的提供(...
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医療の国際化・海外(マレーシア)視察調査レポート

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 少子高齢化や人口減少などの外的環境変化に対して、我が国の成長戦略として、医療産業がインバウンド、アウトバウンドの両面で位置づけられている。
このような医療の国際化において、当会の医療経営コンサルタントに対して、医療・介護関係事業者から国際化展開に関する質問やアドバイスを求められることが今後増えると予想する。
そこで今回は、国策として医療ツーリズムを推進しているマレーシアを訪問国とし、その国の関係機関や公的及び私立の医療機関などを視察し、医療経営コンサルタントとしての視野を広げると共に、医療の国際化における有用な知見の調査・収集をおこなった。
尚、同国への医療ツーリズム旅行者数は、外国人向け長期滞在制度(マレーシア・マイ・セカンドホーム(MM2H))による長期滞在者も含め、2015年が86万人、16年が92万人、17年には100万人を突破すると予想している。(政府は2020 年までに年間 190 万人の外国人患者の受け入れを目標に掲げている。)

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医療の国際化・海外(マレーシア)視察調査レポート

  1. 1. 医療の国際化・海外(マレーシア)視察 調査レポート 小川 敏治 当協会総務委員 / 認定登録 医業経営コンサルタント 医業経営コンサルタントとしての 視野を広げるために  少子高齢化や人口減少などの外的環境変化に 対して、わが国の成長戦略として、医療産業が インバウンド、アウトバウンドの両面で位置付 けられている。  このような医療の国際化において、当協会の 医業経営コンサルタントに対して、医療・介護 関係事業者から国際化・海外展開に関する質問 やアドバイスを求められることが今後増えると 予想される。  そこで近畿地区協議会では今回、国策として 医療ツーリズムを推進しているマレーシアを訪 問国とし、その国の関係機関や公的および私立 の医療機関などを視察し、医業経営コンサルタ ントとしての視野を広げるとともに、医療の国 際化における有用な知見の調査・収集を行った。  なお、同国への医療ツーリズム旅行者数(図 表 1)は、外国人向け長期滞在制度(マレーシア・ マイ・セカンドホーム(MM2H))による長期 滞在者も含め、2015 年が 86 万人、2016 年が 92 万人で、2017 年は 100 万人を突破すると予想し ている(マレーシア政府は 2020 年までに年間 190 万人の外国人患者の受け入れを目標に掲げ ている)。 視察調査計画 (1)日程 2017 年 10 月 12 日(木)、13 日(金) (2)参加者 近畿地区協議会 大阪府支部長ほか計 11 人 (3)視察先 マレーシア(クアラルンプール)  ①マレーシア医療観光協会  ②国立心臓病センター  ③サンウェイメディカルセンター  ④トロピカーナメディカルセンター  ⑤ひばりクリニック 視察調査結果 (1)マレーシア医療観光協会(写真 1) (Malaysia Healthcare Travel Council)  医療ツーリズム推進による外貨獲得を目的に、 2009 年に国策としてマレーシア保健省管轄の政 府系組織として設立された。   同 協 会 は、JCI(Joint Commission Inter national)または MSQH(Malaysian Society 寄 稿 2 HEALTHCARE TRAVELERS 2011-2016 (年) (万人) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 2011 2012 2013 2014 2015 2016 643,000 728,000 881,000 882,000 859,000 921,500 ●図表 1 マレーシアへの医療ツーリズム旅行者数の推移 出所:マレーシア医療観光協会提示資料 14 JAHMC 2018 February
  2. 2. に決定できるが、上限額をマレーシア保健省が 定めているため、医療ツーリズム旅行者にとっ て医療費用は安価である。  なお、異なる医療機関での患者情報共有化の ための ICT 利活用の仕組みや政策について質問 したが、特にないとのこと。 (2)国立心臓病センター(写真 2) (Institut Jantung Negara, National Heart Institute)  1992 年に創立され、マレーシアにおける最高 峰の医療センターとして常に最先端医療を患者 に提供し、国内だけでなく東南アジア域内での 心疾患治療のトップの医療機関としての地位を 築くことを目指している(インドネシアからの 患者が多い現状)  成人と小児の心疾患治療、心臓血管外科手術 などから心肺移植手術まで、国内ではほぼ唯一、 難度の高い心臓外科手術を手がけ多くの実績を for Quality in Health)による病院認証の有無、 外国人患者の受け入れ態勢、実績などを審査し、 医療ツーリズムに適した医療機関として認定した 病院(74 施設、以下、認定病院)に対して、海 外向けプロモーションおよび連携支援を推進して いる。日本でも 2014 年に「マレーシア日本国際 ヘルスケアカンファレンス」(MJIHC2014)が 開催されている。  また、クアラルンプール国際空港内に支所を 置き、認定病院への医療ツーリズム旅行者に対 して、協会職員が入国検査などの優先的な手続 き、空港内の専用ラウンジへの案内や病院まで の送迎を行うなど、認定病院と連携し入国から 出国までのワンストップサービスを図っている。  同協会の幹部は、医療ツーリズムの拡大要因 として、以下の点を強調した。 ①国のバックアップ(国策である)  ・ マレーシア医療観光協会による海外向けプロ モーションおよび連携等、認定病院の支援  ・ 認定病院の投資減税 ②医療水準の高さや医療費用の安さ ③英語を話す医療従事者が多い ④医療、ショッピング、観光の一体的提供  日本と異なり国民皆保険制度がなく、主にマ レーシア国民の低所得層は公的病院を通して安 価な医療提供と国からの補助金による病院への 費用保障がある。一方、中間層・富裕層や医療ツー リズム旅行者は民間病院を利用する。  民間病院での診察代はそれぞれの病院が自由 写真 1 マレーシア医療観光協会にて 写真 2 職員から説明を受ける(国立心臓病センター) 15JAHMC 2018 February
  3. 3.  日本からの患者には、日本人看護師と現地日 本語通訳者がサポートしている。 (4)トロピカーナメディカルセンター(写真 4) (Sunway Medical Centre)  マレーシアの病院運営会社 TMC ライフ・サ イエンシズ社が経営する総合病院で、産婦人科 の医師のレベルが高く、マレーシア最大・最先 端の不妊治療施設(実績:成功率 60%以上、3,700 人以上の成功例と年間 1,000 件以上の治療サイ クル)である。  同医療機関も、前述のサンウェイメディカル センターと同様に民間企業が運営しており、現 在 200 床だが、600 床に増床予定である。  医療ツーリズム患者は全体の約 20%程度で、 中国、インドネシアからの患者がその大半を占 める。  なお、当該センターも国立心臓病センターと 同様に、病院情報システムのサーバは院内にあ る。病院情報システムのクラウド化があまり進 んでいないことがわかった。 (5)ひばりクリニック(写真 5)  同診療所は、2 年前に地元資本の支援を受け、 一般企業で海外駐在を経験した日本人の運営責 任者が、ショッピングセンターに隣接したオフィ ス棟 17 階に開設した。  高水準の医療ときめ細やかなサービスを備え た「日本ブランド」をアピールし、日本人(患 者の約 90%、日本語医療通訳者を介して日系企 業の駐在員およびその家族や日本からの長期滞 挙げ、世界各国から研修医が集まるトレーニン グセンターとしての重要な機能を果たしている (日本からも 20 人程度の研修医を受け入れた実 績あり)。  なお、病院情報システムは、院内にサーバが あり、システム保守は 16 人の職員で対応して いる。 (3)サンウェイメディカルセンター(写真 3) (Sunway Medical Centre)  マレーシアの不動産大手で、不動産開発、商 業不動産、住宅不動産、ホテル、レジャー、ヘ ルスケア、大学の運営などを手掛けるサンウェ イ・グループが 2000 年に開設した。  日本と異なり、民間企業が医療機関を経営で き、民間病院では医師は雇用ではなく、個人事 業主として病院内に診療室を構え、治療方針も その医師の自由裁量に委ねられている。患者は 民間病院に入院した場合、看護料金、部屋代、 薬代、食費、手術室・分娩室の使用料などは病 院から、診察料・治療費などは担当医師から別々 に請求されることになる。  2017年第3四半期オープンのタワーCにより、 ベッド数 618 床、200 の診察室、1,470 台分の駐 車スペースを有する国内最大規模の民間総合病 院となった。タワー C にはがん&放射線外科セ ンター、核医学センター、透析センターが設置 され、各医療センターはすでに稼働中で、高度 な外科手術を支援するダ・ヴィンチ・ロボット 支援外科手術システムも導入済みである。 写真 3 最新の放射線治療機器を見学(サンウェイメディカルセンター) 写真 4 病院関係者とミーティング(トロピカーナメディカルセンター) 16 JAHMC 2018 February
  4. 4. 寄 稿 2 (見知らぬ土地でもワンストップでサポート してくれるので、それだけでも大変な安心 感がある。国際的な医療市場では医療レベ ルだけでなく、このような受け入れ体制の サービスも重要である)。  2)医療、ショッピング、観光の一体的提供(日 本国内に国際的な医療市場を醸成するため には、医療機関だけでなく、ショッピング、 観光などを担う一般企業との有機的な連携 による一体的なサービスの提供が必須であ る)。  3)医療ツーリズム促進のための法制度の改革 (たとえば、医療ツーリズム旅行者の優先入 国手続き、医療ツーリズムに取り組んでい る医療機関の税控除や医療広告規制の緩和 など)。 「医療の国際化」は重要な課題  少子超高齢社会で増え続ける医療・介護費に 対して、2018 年 4 月に実施される診療・介護報 酬の同時改定では厳しい内容となることが予想 され、さらに長期的に人口減少社会での医療・ 介護ニーズの減少により、病院・施設経営を取 り巻く環境はますます厳しくなる。  こうした環境変化の下で、医療・介護関係事 業者にとって「医療の国際化」は重要な課題で あり、それを支援する医業経営コンサルタント が求められる。  当協会において、「医療の国際化」はまだ緒に 就いたばかりだが、今後、関係団体、関連官庁 との連携の下、当協会の体制整備、会員の教育 および支援などが期待される。 在者)のみならず地元市民、そして近隣国から の医療観光客の取り込みも狙う。  マレーシア医師(一般医)5 人を雇い、日本 の提携医療機関で定期的な海外研修を行うとと もに、窓口や電話での丁寧な対応、成分や副作 用などの詳細な情報提供を伴う薬の処方を行っ ている。これら日本では当然の医療サービスも、 マレーシアで提供すれば「大きな差別化」にな ると運営責任者は強調した。  なお、同診療所から病院専門医への紹介は紙 ベースで、専門医から治療結果のフィードバッ クがない場合があり、電話で問い合わせること がある。この点において、マレーシア医療観光 協会でのヒアリング結果が現場で裏付けられ、 病診連携での ICT 利活用はあまり進んでいない ことがわかった。 得られた重要な知見  日本とは、文化、医療制度などの違いや言葉 の問題があるが、以下の知見が得られた。 ①日本からの医療機関の進出において  1)単独では難しく、地元資本との連携が必須。  2)高水準の医療ときめ細やかなサービスを備 えた「日本ブランド」が差別化の重要なポ イントになる。 ②日本への医療ツーリズムにおいて  1)入国から出国までのワンストップサービス おがわ としはる:1981 年千葉大学機械工学部卒、帝人(株) 入社。1990 年エイコー産業(株)(現社名:one(株))入社。 日本経営品質賞・審査員((公財)日本生産性本部)、P マー ク研修委員会委員((一財)関西情報センター)などを歴任。 2016 年当協会総務委員。現在、one(株)代表取締役。ICT 利活用、情報セキュリティや個人情報保護に関する執筆、講 演、講師および審査員を務める。 PROFILE 写真 5 日本人運営責任者から説明を受ける(ひばりクリニック) 17JAHMC 2018 February

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