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[Cloud OnAir] ハイブリッドクラウドと Google Cloud 〜戦略的なクラウド活用を考える〜 2019年2月7日 放送
- 2. Cloud OnAir
今回 (2月7日)
「ハイブリッドクラウドと Google Cloud 〜 戦略的なクラウド活用を考える 〜」
● ハイブリッドクラウドの基本的な考え方や戦略をご紹介します
次回 (2月14日)
「Google Cloud でつくるハイブリッドクラウド」
● 本日の内容を踏まえ、より詳細な実現方法をご紹介します
本日の放送について
- 6. Cloud OnAir
クラウド活用の現状
ハイブリッドクラウドは避けられない現実
Rightscale 社作成、 2018年版 State of the Cloud レポートより引用、作成
https://www.rightscale.com/lp/state-of-the-cloud
エンタープライズ (社員 1000 人以上) におけるクラウド戦略
(n = 525 across the world)
ハイブリッド
クラウド
51 %
マルチ
パブリック
21 %
マルチプライベート
10%クラウド
利用なし
プライベートク
ラウド
パブリック
クラウド
マルチクラウド
81%
9%
5% 4%
- 7. Cloud OnAir
企業の 44% が全体的な戦略なくハイブリッドクラウドを利用している
ハイブリッドクラウド戦略の現状
Going Hybrid: Demand for Cloud and Managed Services Across Asia-Pacificより引用、作成
http://www.nttcominsight.com/go-hybrid/
ハイブリッドクラウドの活用状況
(n = 464 in APAC)
● 計画中
● 戦略なしに利用
● 戦略の下で利用
- 10. Cloud OnAir
● 既存の IT 資産の活用
● カスタマイズ性の高さ
● 自社のコンプライアンスへ
のきめ細やかな対応
● アジリティの向上
● 高い可用性と
スケーラビリティ
● SaaS や API の利用による
開発効率の向上
● オペレーションコストの削減
既存のIT資産を活用しつつ、プライベート環境とクラウドの両方のメリットを享受で
きる
ハイブリッドクラウドのメリット
- 13. Cloud OnAir
仮想サンプルケース
インターネット、Web サービス系会社
Web Hybrid 社
多くの Web サービスを開発・運営している。
システムはオンプレミス環境で運用されている。
NW事業
課題
会社が成長しサービスの数も急激に増加しており、
オンプレミス環境のリソース不足が多発している。
また運用方針などを各チームに任せていたため、 IT 環境の
マネジメントのコストが高くなっている。
それにより、新しいサービスや機能を提供するリードタイムが
大きくなっている。
- 16. Cloud OnAir
● なぜビジョンが必要か?
○ 無計画なワークロード移行による複雑化を防ぎ、目的のための
クラウドのベネフィットを最大化する
○ ビジョンへの同意を取ることでスポンサーシップを得る。
またステークホルダー間の衝突を避ける
● ビジネスの視点でビジョンを決め、次のような質問に
答えられるようにする
○ 「なぜ現在のアプローチやIT環境では不十分なのか?」
○ 「最も改善したいメトリクスは何か?」
○ 「移行期間はどれくらいを想定しているか?」
ビジョン策定
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
- 17. Cloud OnAir
「新しいサービスや機能のリリースサイクルを短縮し、
ユーザへ素早く価値を提供できるようにする」
ビジョン策定 ( Web Hybrid 社)
「なぜ現在のアプローチや IT 環境で
は不十分なのか?」
「最も改善したいメトリクスは
何か?」
「移行期間はどれくらいを想定
しているか?」
「リソースが不足によって様々な処理に時間がかかっている。
また、多くのオペレーションが手動であり、運用コストが大きい。」
「新しいサービスや機能をユーザの元に届けるまでの時間を
短くしたい」
「共通データ基盤がオンプレミスに構築されているため、
クラウドに慣れるまでは既存のオンプレミスのワークロードを
活用したい。並行期間は 10 年〜程度を見込んでいる。」
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
- 20. Cloud OnAir
ワークロードの洗い出し
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
期待される効果
マイグレーションリスク・難易度 簡単難しい
大きい
小さい
ワークロードを次の観点でマッピングします。
● 期待される効果
○ ビジョンで決めたメトリクスをどれだけ改善するか
● マイグレーションリスク・難易度
○ サービスが停止した場合のビジネスへの影響度
○ 法規制・コンプライアンスの制約
○ ワークロードのサイズや複雑さ、稼働期間
○ 他のアプリケーションや環境への依存度
○ サードパーティのライセンス
- 23. Cloud OnAir
ワークロードアセスメント ( Web Hybrid 社)
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
期待される効果
マイグレーションリスク・難易度 簡単難しい
大きい
小さい
●バックオフィスシステム
● イントラネット
● 共通データ基盤
● データ分析基盤
● 動画投稿サービス
● 画像投稿サービス
- 24. Cloud OnAir
1. 画像投稿サービス ( Web Hybrid 社)
● 最近リリースされた比較的新しいサービス
● まだユーザ数は多くないが、成長が見込まれている
● 他サービスと同様オンプレミスに構築されており、テスト
やデプロイは手作業で行われている
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
概要
理由
方針
● リリースサイクルの短縮でさらなるユーザの増加が見込める
=> 期待される効果大
● 比較的新しいサービスのため、依存関係が少ない
=> マイグレーションリスク・難易度小
● オンプレミスの共通データ基盤に依存しているため、
本番環境はオンプレを維持
● テストやデプロイが手動で行われているため、まずモダナイズを
行ってから開発環境をクラウドへ
On-Prem
共通データ基盤
画像投稿サービス
- 25. Cloud OnAir
1. 画像投稿サービス ( Web Hybrid 社)
● 最近リリースされた比較的新しいサービス
● まだユーザ数は多くないが、成長が見込まれている
● 他サービスと同様オンプレミスに構築されており、テスト
やデプロイは手作業で行われている
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
概要
理由
方針
● リリースサイクルの短縮でさらなるユーザの増加が見込める
=> 期待される効果大
● 比較的新しいサービスのため、依存関係が少ない
=> マイグレーションリスク・難易度小
● オンプレミスの共通データ基盤に依存しているため、
本番環境はオンプレを維持
● テストやデプロイが手動で行われているため、まずモダナイズを
行ってから開発環境をクラウドへ => Transform & Move
On-Prem
共通データ基盤
画像投稿サービス
- 26. Cloud OnAir
2. データ分析基盤 ( Web Hybrid 社)
● 様々なデータを分析して意思決定に用いられる
レポートを作成
● Apache Spark のジョブとして作られている
● リソース不足により分析時間が大きくなっている
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
概要
理由
方針
● 素早くレポートをすることで新機能等の意思決定にかかる時
間を短縮できる
=> 期待される効果大
● 万が一停止してもビジネスへの影響が小さい
=> マイグレーションリスク・難易度小
● リソース不足によるレイテンシを改善するため、そのまま
クラウドへ移行してスケーラビリティを高める
On-Prem
共通データ基盤
データ分析基盤
- 27. Cloud OnAir
2. データ分析基盤 ( Web Hybrid 社)
● 様々なデータを分析して意思決定に用いられる
レポートを作成
● Apache Spark のジョブとして作られている
● リソース不足により分析時間が大きくなっている
ビジョン策定 ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装
NW
概要
理由
方針
● 素早くレポートをすることで新機能等の意思決定にかかる時
間を短縮できる
=> 期待される効果大
● 万が一停止してもビジネスへの影響が小さい
=> マイグレーションリスク・難易度小
● リソース不足によるレイテンシを改善するため、そのまま
クラウドへ移行してスケーラビリティを高める => Lift & Shift
On-Prem
共通データ基盤
データ分析基盤
- 30. Cloud OnAir
階層化 <Tiered hybrid>
ユーザに近いフロントエンドをクラウドに移行することで、
スケーラビリティの向上やレイテンシの短縮を実現する。
On-Prem
フロントエンド
バックエンド データベース
フロントエンド
フロントエンド
フロントエンド
Region B
フロントエンド
フロントエンド
フロントエンド
Region A
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 31. Cloud OnAir
分割 <Partitioned multi-cloud>
それぞれのワークロードを別々のクラウドにデプロイすることで、
各ワークロードに適したクラウドサービスを活用する。
Other Public Cloud
フロントエンド
フロントエンド
アプリケーション B
フロントエンド
フロントエンド
アプリケーション A
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 32. Cloud OnAir
データ分析 <Analytics hybrid>
クラウドの柔軟なコンピュートリソースやストレージを活用し、
大量のデータを高速に分析する。
On-Prem
ストレージ
フロントエンド
フロントエンド
分析サーバ
データソース
データロード
分析結果
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 33. Cloud OnAir
エッジ <Edge hybrid>
工場や発電所、自動車などネットワークが貧弱なエッジ環境における
ビジネスクリティカルなワークロードを管理・分析する。
Edge Environment
管理
モニタリング
フロントエンド
フロントエンド
分析など
ワークロード
管理
データ送信・同期
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 34. Cloud OnAir
On-Prem
環境 <Environment hybrid>
開発環境をクラウドに移行し、クラウドのスケーラブルなリソースを使って、ア
プリケーションの開発やテストを高速に行う。
本番環境開発・テスト環境
フロントエンド
バックエンド
フロントエンド
バックエンド
デプロイ
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 35. Cloud OnAir
On-Prem
ビジネス継続性 <Business continuity hybrid>
ミッションクリティカルなシステムを複数のリージョンに複製し、
災害などによる障害に備える。
本番環境
フロントエンド
バックエンド
フェイルオーバー
Region ARegion A
Region B
フロントエンド
バックエンド
フロントエンド
バックエンド
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 36. Cloud OnAir
On-Prem
バースト <Cloud bursting>
通常の負荷に対して既存の環境を活用しつつ、クラウドの
スケーラビリティを活用して高負荷時の可用性を高める。
フロントエンド
バックエンド
フロントエンド
バックエンド
負荷に応じて
クラウドに
スケールする
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 37. Cloud OnAir
Web Hybrid 社のワークロードに適したパターンは?
分散デプロイメント
<Distributed Deployment>
冗長デプロイメント
<Redundant Deployment>
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
階層化
<Tiered hybrid>
分割
<Partitioned hybrid>
データ分析
<Analytics hybrid>
エッジ
<Edge hybrid>
環境
<Environment hybrid>
ビジネス継続性
<Business continuity hybrid>
バースト
<Cloud bursting>
フロント
バック
分析
データ
管理・分析
エッジ
サービスA サービスB
開発
本番
バックアップ
システム
バースト時
通常時
NW
- 38. Cloud OnAir
Web Hybrid 社のワークロードに適したパターン
分散デプロイメント
<Distributed Deployment>
冗長デプロイメント
<Redundant Deployment>
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
階層化
<Tiered hybrid>
分割
<Partitioned hybrid>
データ分析
<Analytics hybrid>
エッジ
<Edge hybrid>
環境
<Environment hybrid>
ビジネス継続性
<Business continuity hybrid>
バースト
<Cloud bursting>
NW
1. 画像投稿サービス
2.データ分析基盤
- 41. Cloud OnAir
1. 画像投稿サービスのアーキテクチャ
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
On-Prem
開発・テスト環境
Kubernetes Engine
本番環境
GKE on-prem
Stackdriver
Cloud
Build
Container
Registry
共通データ基盤
本番環境をモダナイズし、その後開発・テスト環境にクラウドを活用
モニタリング
ロギング
ビルド・テスト デプロイ
NW
Cloud
VPN
- 42. Cloud OnAir
プライベート環境との接続
プライベート
アドレス
パブリック
アドレス
共有専有
Direct peering (SLA なし)
Google と Google Cloud サービスに
直接接続
Carrier peering (SLA なし)
Google と Google Cloud サービスに
キャリアピアリングパートナーを介して接続
Dedicated interconnect
オンプレミスのネットワークと
GCP VPC を直接接続
Partner interconnect
サービス・プロバイダを介してオンプレミスの
ネットワークとGCP VPC を直接接続
Cloud VPN
数 Gbps の接続を
VPN トンネルを
介して行う
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
- 43. Cloud OnAir
Cloud Services Platform
Kubernetes
Engine GKE on-prem
Cloud Build
Stackdriver
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
ハイブリッド環境に適したオープンソース技術ベースのプラットフォーム
● コンテナオーケストレーションツールのデファクトスタンダードである
Kubernetes のマネージドサービス
● オンプレミス環境のクラスタもクラウドと同様に管理可能
● 継続的なビルド、テスト、デプロイを高速かつ柔軟な設定で行えるマ
ネージドサービス
● 複数の環境で統一的なモニタリング、ロギング等を可能にする
マネジメントサービス
- 44. Cloud OnAir
Google とオープンイノベーション
Google Cloud の特徴の1つがオープンソース技術との
親和性
● Google は多くのオープンソース技術に貢献し、
プロジェクトをリードしてきた
● Google Cloud の多くのサービスがそれらを
ベースに設計されている
=> ハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境に
おいて、同じ技術スタックを活用できる
Kubernetes
Engine
Cloud Machine
Learning Engine
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
Cloud
Dataproc
Hadoop
- 48. Cloud OnAir
2. データ分析基盤のアーキテクチャ
ワークロードアセスメント アーキテクチャパターン検討 設計・実装ビジョン策定
On-Prem
Stackdriver
データソース
オンプレミス環境のワークロードをそのままクラウドに移行
データ分析
Cloud Dataproc
Cloud
Storage
NW
高いスケーラビリティで
分析時間を短縮
新サービスや機能について
素早い意思決定が可能に
変更なしで素早く
クラウドへ移行
データロード
分析結果
Dedicated
Interconnect
- 51. Cloud OnAir
● ハイブリッドクラウドはいまや一般的なソリューション
● ハイブリッドクラウドの複雑性を回避し、
クラウドのベネフィットを最大化するには戦略が重要
まとめ
Google Cloud にはハイブリッドクラウドに適したソリューションや
サービスが多く用意されています!
次回 (2/14) はより詳細な実現方法を紹介します!
ビジョン策定
ワークロード
アセスメント
アーキテクチャ
パターン検討
設計・実装