1. ソフトウェアテストの最新動向
～ デジタルビジネス時代の品質技術者のために ～
辰巳 敬三
2014年11月7日
1 (C) Keizo Tatsumi 2014
SQiP研究会特別講義

2. 目次
1. ソフトウェア開発・テストの歴史の振り返り
2. インターネットのトレンドとデジタルビジネス
3. 世界のIT部門の品質への取り組みの動向
4. ソフトウェアテストの研究の動向
5. 世界のテスターの動向
6. 世界に目を向けてみよう
7. まとめ
2 (C) Keizo Tatsumi 2014

3. 1. ソフトウェア開発・テストの
歴史の振り返り
3 (C) Keizo Tatsumi 2014

4. （私の）テスト技法の歴史への興味
いろいろなテスト技法はいつ考案されたのか
どういう動機、背景があったのか
(仮説)
ハードウェア、ソフトウェア、システム(実世界)の進展
を背景に、テストや品質技術が考案されてきた筈
(今後)
現在はどういう時代になっているのか
どのようにQA、テストへ取り組むべきなのか
4 (C) Keizo Tatsumi 2014

5. テスト技法考案のタイムライン
Agile Testing
Component-based Testing
Concolic Testing
同値分割/
限界値分析
ドメインテスト
探索的テスト
直交表テスト
ｻｲｸﾛﾏﾁｯｸ複雑度
基礎パステスト
オブジェクト指向テスト
運用プロファイル
5 (C) Keizo Tatsumi 2014
(Gedanken-experiments
on sequential machines)
(ﾃﾞｼｼﾞｮﾝﾃｰﾌﾞﾙ)
(Program Testing
の教科書)
デシジョンテーブル
をテストに利用
パス解析
(同値分割/限界値
分析の考え方)
カバレッジ
計測ツール
カバレッジ
(TER)
カバレッジ
(Cx)
データフロー
テスト基準
状態遷移テスト
のカバレッジ
原因結果
グラフ Pairwiseテスト
Architecture-based Testing
変異テスト
データフローテスト
Search-based Testing
1960 1970 1980 1990 2000 2010

6. 歴史的変遷 : マネジメントの観点
1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010
機能の時代 スケジュールの時代 コストの時代 品質の時代
 1970年代: スケジュールの時代
 ソフトウェア危機(NATO会議,1968年)
 期間内に開発を完了させることが主要課題、ライフサイクルモデル提案
[出典] V. Basili and J. Musa, “The Future Engineering of Software: A Management Perspective,” 1991
6 (C) Keizo Tatsumi 2014
 1960年代: 機能の時代
 ITが社会に入り始めた
 社会的ニーズに応える機能の開発が主要課題
 1980年代: コストの時代
 ハードウェアコストの継続的低減、パソコンの出現
 ソフトウェアの生産性が主要課題、コストモデル(FP,COCOMO,・・)提案
 1990年代: 品質の時代
 ソフトウェアに対する社会の依存度の増大
 ソフトウェアの故障や使いにくさが深刻な事態を招くことが広く認識

7. 歴史的変遷 : ソフトウェア工学の観点
1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010
並行プロセス vs.
順次プロセス
ソフトウェア
工学と
システム工学
の統合
生産性と拡張性
ソフトウェアの
付加価値
リスクマネジメント
ドメイン工学
7 (C) Keizo Tatsumi 2014
形式化とウォータ
フォールプロセス
ソフトウェア工芸
(Crafting)
ハードウェア工学的
 ヘーゲル的進化ビュー
俊敏性と価値
自律;
バイオ・
コンピュー
ティング
1950年代 1960年代 1970年代 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
COTS
工芸品
としての
ソフトウェア
テーゼ
(正)
ジン
テーゼ
(合)
アンチ
テーゼ
(反)
形式化;
ウォータ
フォール
生産性;
再利用;
オブジェクト;
ピープルウェア
計画駆動の
ソフトウェア
成熟度
モデル
アジャイル
メソッド
ハードウェア
のような
ソフトウェア
の扱い
リスクベース・
アジャイルと
計画駆動の
ハイブリッド;
モデル駆動開発
バリューベース法;
コラボレーション;
グローバル開発;
エンタープライズ・
アーキテクチャ
ソフトウェアと
ハードウェアの違い,
技術者の不足
多くの欠陥
スケーラビリティ,
リスクマネジメント
プロトタイピング
Time to Market,
迅速な変化
スケーラビリティ
準拠
プロセス・オーバヘッド
ソフトウェア－
システム工学
グローバルな
Systems
of
Systems
[出典] B. Boehm, A View of 20th and 21st Century Software Engineering, 2006のプレゼンテーションスライドから引用

8. 歴史的変遷 : ソフトウェアテストの考え方
1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010
評価
指向
 ～1956年: デバッグ指向の時代
 デバッグとテストが区別されていなかった
[出典] D. Gelperin and W. Hetzel, "The Growth of Software Testing," 1988
8 (C) Keizo Tatsumi 2014
論証指向
破壊
指向
デバッグ指向 予防指向
 ～1978年: 論証指向の時代
 テストはプログラムが仕様を満足していることを
示すためのもの
 ～1982年: 破壊指向の時代
 テストとは、エラーをみつけるつもりでプログラムを実行する過程
 ～1987年: 評価指向の時代
 ソフトウェアのライフサイクルを通じた評価活動の中にテストが位置付け
られた
 1988年～: 予防指向の時代
 ソフトウェアライフサイクルと並行して進められる予防指向のテストプロ
セス

9. ソフトウェアテスト年表
9 (C) Keizo Tatsumi 2014
次の時代は・・・?

10. 2. インターネットのトレンドと
デジタルビジネス
10 (C) Keizo Tatsumi 2014

11. Internet Trends 2014
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
11 (C) Keizo Tatsumi 2014
 Mary Meeker
元ウォールストリートの証券アナリスト
現在はベンチャーキャピタリストでクライ
ナーパーキンスのパートナー
インターネット分野の分析の第一人者
("Queen of the Net")
http://en.wikipedia.org/wiki/Mary_Meeker

12. スマートフォン利用者が全体の3割に
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
12 (C) Keizo Tatsumi 2014
Key Internet Trends 例

13. タブレット出荷の急激な立ち上がり
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
13 (C) Keizo Tatsumi 2014
Key Internet Trends 例

14. モバイルからのWeb利用の増加
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
14 (C) Keizo Tatsumi 2014
Key Internet Trends 例

15. メディア消費時間 vs. 広告費
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
15 (C) Keizo Tatsumi 2014
Key Internet Trends 例

16. デジタルビジネス時代
デジタルビジネス
デジタルエコノミー
デジタルトランスフォーメーション
Re-imagination
新しい方法(デジタル技術)で再想像(創造、構築)すること
16 (C) Keizo Tatsumi 2014

17. Re-imagination
[出典] 2012 Internet Trends (Update) http://www.kpcb.com/internet-trends
17 (C) Keizo Tatsumi 2014

18. Re-imagination
[出典] 2012 Internet Trends (Update) http://www.kpcb.com/internet-trends
18 (C) Keizo Tatsumi 2014

19. Re-imagination
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
19 (C) Keizo Tatsumi 2014

20. Re-imagination
[出典] Internet Trends 2014 http://www.kpcb.com/internet-trends
20 (C) Keizo Tatsumi 2014

21. <参考> 日本の取り組み
世界最先端IT国家創造宣言
平成25年6月14日 閣議決定
平成26年6月24日 変更
創造的IT人材育成方針
[出典] 世界最先端IT国家創造宣言,2014年6月24日 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20140624/siryou1.pdf
創造的IT人材育成方針, 2013年12月20日 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/dec131220-2.pdf
21 (C) Keizo Tatsumi 2014

22. <参考> ITを活用した経営の日米比較
IT/情報システム投資の重要性
企業戦略を担う経営層や事業部門等の
「非IT部門の責任者」(経営者およびIT部
門以外のマネージャー職以上)を対象とし
たアンケート調査
(日本 216社、米国 194社)
22 (C) Keizo Tatsumi 2014
[出典] 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA),
「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果の公表について, 2013年10月
http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=608

23. <参考> ITを活用した経営の日米比較
ITに対する期待(IT予算が増える理由)
守りのIT投資 攻めのIT投資
23 (C) Keizo Tatsumi 2014
[出典] 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA),
「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果の公表について, 2013年10月
http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=608

24. <参考> ITを活用した経営の日米比較
新規ソリューションの導入状況
(「聞いたことがない／あまりよく知らない」の割合)
24 (C) Keizo Tatsumi 2014
[出典] 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA),
「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果の公表について, 2013年10月
http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=608

25. 3. 世界のIT部門の
品質への取り組みの動向
25 (C) Keizo Tatsumi 2014

26. World Quality Report 2014-15
 Capgemini, Sogeti, HPが共同で2009年から毎年調査
調査概要
25ヶ国、1,543人の企業/機関のIT統括上
級幹部への電話インタビュー(32項目、2014
年3月～5月に実施)
北米-298, 南米-80, 欧州大陸-441, 北
欧-183, 英国/ｱｲﾙﾗﾝﾄﾞ-152, 東欧-92,
南欧-65, 中国/東南ｱｼﾞｱ-142, 豪州
/NZ-90 ※日本入ってません
CIO-528, IT Director-394, QA/Testing
Manager-322, VP of Applications-299
レポートの内容(64ページ)
9つの分析結果、8つの提言
5つの最新動向分析
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
26 (C) Keizo Tatsumi 2014

27. World Quality Report
 IT予算に占めるQA、テスト予算の割合は継続的に増えている
1/5の回答者がQA、テスト予算は2017年には40%を超えると回答
ほとんどの業種で増加、特にハイテク、エネルギー、輸送の伸びが大きい
産業界全体で、経営や業務運用のデジタルへの転換による増加
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
27 (C) Keizo Tatsumi 2014

28. World Quality Report
 新規開発向けテストの予算が従来業務向けの予算を超えた
製造業は50/50、消費者製品、小売り、金融サービス、輸送は53/47
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
28 (C) Keizo Tatsumi 2014

29. World Quality Report
 2014年はQA、テストの予算に占める最大のものは人件費
(考えられる増加要因)
 ビジネスオーナーやステー
クホルダーとの緊密な連携
が必要になった
 テスト組織に求められるス
キルのタイプが変化した
 ビジネスオーナーが、QA、
テストに関連するコストに対
してより広く認識するように
なった
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
29 (C) Keizo Tatsumi 2014

30. World Quality Report
 アウトソーシング先との提携アプローチをとる組織が増加
自社でテスト、QAを行う組織は減少(51% → 41% → 30%)
完全にアウトソーシングしている組織は2012年-13%、2013年-20%に
増加するも2014年に17%に減少
共同管理(Co-managed)のプロジェクトが増加(11% → 14% → 19%)
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
30 (C) Keizo Tatsumi 2014

31. World Quality Report
 半数以上の組織がクラウドソーシングを採用済・予定
クラウドソーシング(crowdsourcing) : 「かつて従業員によって実行されていた機能を、公募するような形
で不特定（かつ一般的には大規模）な人々のネットワークにアウトソーシングする行為」
http://ja.wikipedia.org/wiki/
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
31 (C) Keizo Tatsumi 2014

32. World Quality Report
 QA、テスト活動の開始時期が遅い組織はまだ多い
アジャイル開発におけるユーザストーリーの確認へのテストチームの参
画はHigh-Level designと捉えられる(ので増加している)
システムの更改にはQA、テストチームを巻き込むことが多く、これが
planning phaseが21%になっている主因
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
32 (C) Keizo Tatsumi 2014

33. World Quality Report
 アジャイルテストの最大の課題は技術と自動化技法の欠如
よいテストアプローチが
ない
適切なレベルのテスト
自動化の適用不可
注力すべき分野の識別
が困難
再利用可能なテストセッ
トの生成ツールがない
アジャイルチームにテス
トの専門的知識がない
スプリント/イテレーショ
ンを跨がったテストの再
利用、繰り返しが困難
テスト作業の36%がアジャイル開発プロジェクトに関するものになってお
り、半分以上と答えた回答者も19%
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
33 (C) Keizo Tatsumi 2014

34. World Quality Report
 アジャイルテストに対して複数のアプローチを使う組織が多い
(まだ決定的なアプローチ方法はない)
DSDM(Dynamic Systems Development Method) : RAD（高速アプリケーション開発）をベースとするアジャイル手法。「初めか
ら完全には構築できない」という前提に立った探索的な開発手法。テストの8つの基本原則も提示。 http://dsdm.org/
TMap(Test management approach) http://en.wikipedia.org/wiki/Test_Management_Approach
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
34 (C) Keizo Tatsumi 2014

35. World Quality Report
 開発者がアジャイルテストを実施する比率が減少し、QA/テス
ト担当者やビジネスアナリストの比率が増加
開発者、アナリスト、テスターのテストアプローチの違いを認識する組織が
増えてきたことの現れ
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
35 (C) Keizo Tatsumi 2014

36. World Quality Report
 現在のテストケースの自動化率は28%、今後増加の意向
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15
36 (C) Keizo Tatsumi 2014

37. World Quality Report
1. デジタルトランスフォーメーションに必要とされる新しい技術にあなた方
の品質保証とテストのモデルを適応させましょう。
2. 専門テストセンター (TCOE : Testing Center of Exellence) の成功方
3. エンド・ツー・エンドの顧客体験の検証のために全てのチャネル経験の
4. アジャイルとDevOps駆動のプロジェクトのための、より構造化されたテ
ストソリューションを早く作り上げましょう。
5. コストを制御しながら、テスト効率の改善を継続しましょう。
6. テスト駆動開発による自動化を一足先にスタートさせましょう。
7. 非機能テスト、特にセキュリティとパフォーマンスのテストにより焦点を
8. テスト環境としてクラウドと仮想化ソリューションの利用を増やすことを
37 (C) Keizo Tatsumi 2014
 8つの提言
程式をみつけましょう。
テストに焦点をあてましょう。
あてましょう。
検討しましょう。
[出典] World Quality Report 2014-15 http://www.capgemini.com/thought-leadership/world-quality-report-2014-15

38. <参考> 開発手法の採用状況
 欧米企業におけるアジャイル開発の導入状況
[出典] IT人材白書2014, IPA https://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/about.html
38 (C) Keizo Tatsumi 2014

39. <参考> 開発手法の採用状況
 アジャイル開発のプロジェクト適用状況(日本)
[出典] IT人材白書2014, IPA https://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/about.html
 よく使用する開発手法
39 (C) Keizo Tatsumi 2014

40. 4. ソフトウェアテストの研究の動向
40 (C) Keizo Tatsumi 2014

41. アカデミック系の国際会議
 ISSTA (International Symposium on Software Testing and Analysis)
主催：ACM (Association for Computing Machinery)
第1回は1993年、元をたどると1978年のworkshop
研究者、企業の実務者、ICSTに比べてアカデミア寄り
併設ワークショップ: モデル検査、テスト自動化・モデルベース、パフォーマンス など
 ICST (International Conference on Software Testing, Verification and Validation)
主催：IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers)
第1回は2008年(ノルウェイ)、毎年、米欧で交互に開催
研究者、企業の実務者
併設ワークショップ: モデルベース、セキュリティ、組み合わせ、クラウド など
 ICSE併設ワークショップ (International Conference on Software Engineering)
AST (Automation of Software Test)
CSTVA (Constraints in Software Testing, Verification and Analysis)
41 (C) Keizo Tatsumi 2014

42. コンサルタント、実務者系の国際会議
 STAREAST, STARWEST (Software Testing Analysis & Review Conference)
主催：SQE (Software Quality Engineering)
第1回は1992年
コンサルタント、実務者の発表が中心
 CAST (Conference of the Association for Software Testing)
主催：AST (The Association for Software Testing)
第1回は2006年
コンサルタント、実務者の発表が中心
 EuroSTAR (European conference on Software Testing, Analysis & Review)
主催：QualTech Ltd.
第1回は1993年
コンサルタント、実務者の発表が中心
42 (C) Keizo Tatsumi 2014
 その他
GTAC (Google Test Automation Conference)
Google主催のカンファレンス, 2006年から毎年開催

43. 研究テーマ例 (ICST 2014)
 ワークショップ
43 (C) Keizo Tatsumi 2014
 セション・テーマ
Research Session
R1 : Mutation Testing
R2 : Software Product Lines
R3 : Data Flow and Concurrency
R4 : Industrial Experiences
R5 : Automated Testing
R6 : Bugs, Faults, and Failures
R7 : Automated Test Generation
R8 : Evaluations
R9 : Coverage Aspects
R10 : Regression Testing
R11 : Search-based Approaches
R12 : Empirical Studies
R13 : Model-based Testing
Advances in Model Based Testing
(A-MOST 2014)
Security Testing (SECTEST 2014)
Combinatorial Testing (IWCT 2014)
Mutation Analysis (Mutation 2014)
Regression Testing (Regression
2014)
Testing: Academic and Industrial
Conference Practice and Research
Techniques (TAIC PART 2014)
Testing the Cloud (TTC 2014)
Open Session
Challenges in Cloud-based Testing
[出典] Seventh IEEE International Conference on Software Testing https://sites.google.com/site/icst2014/

44. 研究テーマの推移 (ICST)
44 (C) Keizo Tatsumi 2014
ICST
2008
ICST
2009
ICST
2010
ICST
2011
ICST
2012
ICST
2013
ICST
2014
Session Model Based Testing ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
Test Case Generation ○ ○ ○ ○
Mutation Testing ○ ○ ○ ○ ○
Web Testing ○ ○ ○ ○ ○
GUI Testing ○ ○ ○
Regression Testing ○ ○ ○ ○
Search-Based Testing ○ ○ ○
Security Testing ○ ○ ○
Bugs, Faults, and Failures ○ ○ ○ ○ ○
Coverage, White-box ○ ○ ○ ○
Workshops Model Based Testing ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
Mutation Analysis ○ ○ ○ ○ ○ ○
Security Testing ○ ○ ○ ○ ○
Search-Based Testing ○ ○ ○ ○ ○ ○
Regression Testing ○ ○ ○ ○
Combinatorial Testing ○ ○ ○
Testing the Cloud ○ ○

45. テスト自動化の研究の状況
AST (International Workshop on Automation of Software Test)
ICSE併設のワークショップ
2006年に第1回開催(2009年から2日間の開催)
[出典] AST 2014 http://tech.brookes.ac.uk/AST2014/index.html
45 (C) Keizo Tatsumi 2014

46. テスト自動化の研究テーマ (AST)
テーマ&トピックス (Call for papersより)
方法論 (Methodology)
各種のソフトウェア開発方法論におけるテスト自動化
技法 (Technology)
テストに関する活動や各種ソフトウェアのテストの自動化の方法
テストツールと環境 (Tools and environments)
テストツールの開発・運用・保守・改良、開発や保守ツールとの連携
実験/実証報告 (Experiments, empirical studies and experience reports)
企業でのテスト自動化の実験・実証報告
課題/将来ビジョン (Identification of problems and visions of the future)
46 (C) Keizo Tatsumi 2014

47. テスト自動化の研究テーマ (AST)
特別テーマ (2008年から毎回特別テーマを設定)
2008年 Model-Based Testing for Test Automation
2009年 Testing Web Services
2010年 Integration Testing
2011年 Relating Software Design to Test Automation
2012年 Automation of Security Test
2013年 Testing Software as a Service (※)
2014年 Testing Mobile Applications
47 (C) Keizo Tatsumi 2014
※Testing as a Service (TaaS)
Cloudにおける新ビジネス、サービスモデル cf. SaaS, IaaS, PaaS
最近は「Cloudのテスト」に加えて「Cloudを使ったテスト」も含む概念

48. Cloud Testing, TaaS
48 (C) Keizo Tatsumi 2014
 Cloud Testing
クラウド技術とソリューションを活用して、クラウドの環境やインフラ上でテストと
測定を行う活動。4つの主要な目標を持つ(Gao)
クラウド上のアプリケーションの品質保証 Testing a SaaS in a cloud
クラウド環境のサービス(SaaS)の妥当性確認 Tesing of a cloud
クラウドサービス機能(プロビジョニングなど)のチェック Testing inside a cloud
SaaSやアプリケーション間の互換性や相互運用性の確認 Testing over clouds
 TaaS (Testing as a Service)
TaaSの概念は2009年にデンマークのTieto社が最初に提唱(Gao)
要求に応じていつでもクラウド中/上/間で静的/動的なテストサービスを提供
サービス提供会社の例
SOASTA http://www.soasta.com/
ITKO (2011年にCA社が買収) http://www.itko.com/solutions/cloud.jsp
IBM – Cloud Application Management – Cloud Testing Services
HP Application Lifecycle Management (ALM) on SaaS
<参考文献>
Jerry Gao et al., "Cloud-Testing - Issues, Challenges, Needs and Practice," 2011 http://seij.dce.edu/Paper%201.pdf
Sergiy Vilkomir, "Cloud Testing: A State-of-the-Art Review," 2012 http://www.it4sec.org/node/3146

49. 実務者系のテーマ例 (STAREAST 2014)
49 (C) Keizo Tatsumi 2014
セションテーマ
Test Management
Test Techniques
Test Automation
Agile Testing
Mobile Testing
Performance Testing
Requirements
Continuous Testing
Personal Excellence
Special Topics
Test Process Improvement in Agile
Improving the Mobile Application User
Experience (UX)
Using the Cloud to Load Test and Monitor
Your Applications
DevOps: Where in the World Is Test?
Automated Analytics Testing with Open
Source Tools
Game On: Automating Sports Video
Game Testing
[出典] STAREAST 2014 http://conferences.techwell.com/archives/stareast-2014/

50. 5. 世界のテスターの動向
50 (C) Keizo Tatsumi 2014

51. State of Testing Survey 2013
 PractiTest社のJoel Montvelisky氏とTea-Time with Tester誌
のLalitkumar Bhamare氏が行ったアンケート調査結果
調査概要
回答者数650人(2013年10月～12月にイ
ンターネットによるアンケート調査)
米国/カナダ-26%, ヨーロッパ-36%, イン
ド-18.5% , 豪州/NZ-6.5%, 中東-6%, 他
-7% (日本やアジアの回答数は不明)
回答者テスト経験:
1年以下-6.5%, 1-2年-12%, 3-5年-
26.5%, 6-10年-29%, 11年以上-26%
主なレポート内容 (13ページ)
開発モデル,テストアプローチ,レビュー技
法,テスト用ドキュメント,テスト自動化状況
役割, 重要と考えるスキル, 学習方法
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
51 (C) Keizo Tatsumi 2014

52. State of Testing Survey
 78%がアジャイルを積極的に採用
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
52 (C) Keizo Tatsumi 2014

53. State of Testing Survey
 86%が探索的テストかセッションベースドテストを使用
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
53 (C) Keizo Tatsumi 2014

54. State of Testing Survey
 多数の静的テストとレビュー活動
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
54 (C) Keizo Tatsumi 2014

55. State of Testing Survey
 81%の回答者が自動化している
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
55 (C) Keizo Tatsumi 2014
 テスト自動化の対象
機能テストの自動化 77% vs. ユニットテスト 49%
 機能テストの自動化
の程度

56. State of Testing Survey
56 (C) Keizo Tatsumi 2014
 テストスキルの習得方法
 継続中のテスト教育
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf

57. State of Testing Survey
 テストのスキルのうち重要なものは?
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
57 (C) Keizo Tatsumi 2014

58. 6. 世界に目を向けてみよう
58 (C) Keizo Tatsumi 2014

59. 品質技術者に必要な知識の源
 SQuBOK文献(書籍・論文・Web)作成国
翻訳書、洋書(主に米国)
が50%を占める
文献(書籍・論文)作成国の分布
日(47%)
翻訳(26%)
翻訳
 SQuBOK文献(標準規格)作成国 文献(標準規格)作成国の分布
JIS
JIS
JIS
翻訳JIS
翻訳JIS
翻訳JIS
海外
59 (C) Keizo Tatsumi 2014
SQuBOK®ガイド V2全体(505点)
第1章 ソフトウェア品質の基本概念(96点)
第2章 ソフトウェア品質マネジメント(171点)
第3章 ソフトウェア品質技術(286点) 日
日
日
翻訳
翻訳
洋(28%)
洋
洋
洋
0% 20% 40% 60% 80% 100%
SQuBOK®ガイド V2全体(185点)
第1章 ソフトウェア品質の基本概念(80点)
第2章 ソフトウェア品質マネジメント(105点)
第3章 ソフトウェア品質技術(58点) JIS
翻訳JIS
海外
海外
海外
0% 20% 40% 60% 80% 100%

60. 海外のテストのオンラインマガジン
60 (C) Keizo Tatsumi 2014
testing experience http://www.testingexperience.com/
Tea-time with Testers http://www.teatimewithtesters.com/
Testing Circus http://www.testingcircus.com/
Software Test & Quality Assurance
http://www.softwaretestpro.com/Publication/p/STPM
NZTester,OZTester http://www.nztester.co.nz/Welcome.html
Testing Trapeze http://www.testingcircus.com/testing-trapeze-faqs/
Professional Terster http://www.professionaltester.com/
Methods & Tools http://www.methodsandtools.com/PDF/mt201403.pdf
TEST Magazine http://www.testingmagazine.com/

61. 海外のテストのオンラインマガジン
Tea-time with Testers
2011年1月にインドのテストコミュ
ニティが創刊した月刊オンライン
マガジン。米欧の著名なテスト関
係者からも多数の寄稿がある。
[出典] Tea-time with Testers http://www.teatimewithtesters.com/
61 (C) Keizo Tatsumi 2014

62. 海外のテスターのBlog
テスターBlog例
左の図はState of Testing Survey
の調査に協力したテスターのBlog
[出典] State of Testing 2013 http://practitest.com/pdf/State_of_Testing_Survey_2013.pdf
62 (C) Keizo Tatsumi 2014

63. 海外のテスターのBlog
Testing References
多数のテスターBlogの更新情
報が集約されている。Twitter
でも発信されている。
[出典] Testing References http://www.testingreferences.com/ , http://www.twitter.com/testingref
63 (C) Keizo Tatsumi 2014

64. SNS ディスカッショングループ
LinkedIn
QA、テスト、テスト自動化など多数のディスカッ
ショングループがある。Software Testing &
QAのグループメンバーは19万4千人超。
64 (C) Keizo Tatsumi 2014

65. 海外のテスターとの交流
65 (C) Keizo Tatsumi 2014
PICT開発者のMSの
Jacek Czerwonkaさん
George Mason大学の
Jeff Offutt教授
イタリアのトップ研究者
Antonia Bertolinoさん
組み合わせテストWS(IWCT)の運営委員長
NISTのRick Kuhnさん, Raghu Kackerさん,
Texas大のJeff Lei准教授
Nebraska大学の
Myra Cohen准教授(左) ICST 2013バンケット
組み合わせテストWS
(IWCT 2013)の懇親会
AWCT 2013 アジア
組み合わせテストWS
IWCT 2012参加者のサイン ICST 2014 (韓国KAISTの方々と) AWCT 2013での発表

66. 海外のテスターとつながってみよう
日本Seleniumﾕｰｻﾞｰｺﾐｭﾆﾃｨ State of Testing
66 (C) Keizo Tatsumi 2014
 始まってます・・・
テスト自動化研究会
・Dorothy Grahamさんを囲む会
・テスト自動化書籍翻訳
・Jason Huggins氏の招待講演
翻訳プロジェクト

67. 海外コミュニティとつながってみよう
67 (C) Keizo Tatsumi 2014
 LinkedInでツール紹介
PictMaster (岩通ソフト 鶴巻さん)
JCUnit (楽天 鵜飼さん)

68. 国際会議に出てみよう、仕切ろう
ICST 2015 にテストアーキテクチャworkshopが採択
68 (C) Keizo Tatsumi 2014

69. 7. まとめ
69 (C) Keizo Tatsumi 2014

70. まとめ
 ビジネスが変わる（Internet Trends）
社会、技術の変化が加速
(全てが)デジタルビジネスの時代へ
 品質が変わる（World Quality Report, State of Testing)
組織が変わる、体制が変わる
品質技術者の役割が変わる、評価技術が変わる
『品質をどのように定義するのかが経営の根幹』
(SQiPシンポジウム2014基調講演 横塚氏)
⇒ デジタルビジネス時代の品質技術者として、ビジネス価値まで踏み
込んだ評価を目指そう（品質定義やメトリクスは得意な筈）
残念ながら、国内の情報だけでは知識は得られない
⇒ 世界の最新技術のフォローと、世界への発信に取り組もう
70 (C) Keizo Tatsumi 2014