SlideShare ist ein Scribd-Unternehmen logo
1 von 21
Downloaden Sie, um offline zu lesen
はじめに
1 なぜ今、連携なのか?
                  2
2 企業連携の種類
3 連携するきっかけ
4 成功する企業連携の流れ
5 戦略企画フェーズ
6 連携先調査・打診フェーズ
7 連携計画策定フェーズ
8 契約フェーズ
9 実施・モニタリングフェーズ
10 解消フェーズ
11 企業連携成功の勘所
12 国の支援策

                      20
   それでは具体的に企業連携について説明していきます。
   2章では、企業連携の種類を紹介します。何を軸として2社
    間または複数社の連携を考えるか、ここから理解を始めま
    しょう。
   7つに分類してはいますが、考え方の分類であり、それぞれ
    は排他的ではありません。
   検討の段階、検討の切り口の違いによって、分類は様々で
    あるので、ある面ではこの種類の分類、違う面では別の種類
    の分類であることもあります。




                                  21
   企業連携は7つのパターンに分類することができます。
   考え方の整理のための便儀上の分類であって、内容が重複
    するところもありますが、大枠でイメージしやすい分類として
    います。
      1       事業ドメイン戦略での連携

      2      ビジネスモデル戦略での連携

      3       バリューチェーンでの連携

      4          商品の連携

      5        商品開発面の連携

      6         技術面の連携

      7      獲得したい経営資源での連携
                                   22
   企業の成長戦略を考えるとき以下の図が頭に浮かぶでしょ
    うか。
   企業がどの方向に成長していくかを考えるとき、自社単独で
    実現しようとするのと他社と連携して実現するというのでは、
    計画の大小、選択肢の数が違ってきます。

                       市場・顧客
                 既存             新規


          既
               ①既存ビジネス    ③新規顧客獲得
         製存
         品      強化・浸透          新ターゲット
         ・
         技     ②新商品提供      ④多角化
         術新規
                 新商品           新ドメイン
                 新技術            創造



                                         23
   ①では、既存ドメインを強化または守るための連携です。
    共同仕入れ、共同販促、共同生産などが考えられます。
   ②では、技術提携、共同研究開発など
   ③では、ライバル企業とのクロスセリング、共同マーケティングなど
   ④では、上記の他、資本提携、人材交流等複合的な連携が
    考えられます。

                        市場・顧客
                  既存             新規


            既
                ①既存ビジネス    ③新規顧客獲得
          製 存
          品      強化・浸透          新ターゲット
          ・
          技     ②新商品提供      ④多角化
          術新規
                  新商品           新ドメイン
                  新技術            創造
                                          24
   ビジネスモデルを描くとき、各人いろいろな書き方があると思
    いますが、単純でわかりやすいのは、登場人物に、モノ、金
    の流れを矢印で描いたものでしょう。
   その流れ、パーツの中のどの部分が自社でやらないのか?
    を見える化するだけで、他人と話ができる絵となります。


                            この部分は自社
                            ではやらない、
                            他社にやってもらう




                                   25
   前出の事業ドメイン戦略での連携と同じで、大枠、大雑把な
    レベルでの考え方です。
   しかし、企画の段階、連携先候補企業への打診の段階、初
    期の2社間でのトップ同士の会話などでは、このような資料
    (絵)があると、話がスムーズに進む事が多いです。




                                  26
   バリューチェーンとは自社の商品が生まれて顧客に届くまで
    の流れの各段階における付加価値の流れ(連鎖)の事を言
    います。
   自社の競争優位性の源泉、弱みを明確にするための分析手
    法なのですが、これを連携を考えるために活用します。

   ミクロな視点で自社の業務の流れにフォーカスすれば、「業
    務プロセスでの連携」と言い換えてもかまいません。




                                  27
   連携の仕方は、水平方向の企業連携、垂直方向の企業連
    携が考えられます。
       弱い部分/効率の低い部分は他社と共同で行う。
       価値の低い部分/コストがかかりすぎる部分は他社に任せる。
       強い部分を他社と協力してより強化する。
   などが考えられます。




                                       28
   これを、サプライチェーンなど業界全体の流れで見れば、
     水平方向の連携・・・同業者との連携

     垂直方向での連携・・・川上/川下業者との連携

   となります。

   業界の抱える課題は、自社のみならず他社でも認識してい
    るはずなので、連携のきっかけをつかみやすい分類の仕方
    でもあります。




                                 29
   この商品の連携については理解しやすいでしょう。
   考え方はごく自然に
       A社の商品にB社の商品を組み合わせて差別化する、付加価値を
        高める
       A社の既存製品の問題点を解決するためにB社の商品を使って
        A‘という改良商品を作る
       A社とB社が商品を工夫しながらCという新しい商品を作る
   といった具合です。




                                        30
   例を挙げれば、こんなかんじです。
   左は、江崎グリコ株式会社と、日清シスコ株式会社の 「 ココ
    ナッツサブレ 」 とコラボレーションした 『 ココナッツサブレサ
    ンドアイス 』
   右は、コクヨS&T株式会社と、B-R サーティワン アイスク
    リーム株式会社とのコラボレーションによるカラフルでポップ
    なノートです。




                                       31
   頭を柔らかくしていただくために、別の例も挙げておきます。
   昔からあるキャラクターとのタイアップ商品はもちろんのこと、
    最近は、販促を目的としたアニメ/マンガ等のキャラクターと
    のコラボレーションが増えていることにお気づきでしょうか?



                              ↓ファミリーマートと初音ミク




          ↑名古屋競輪と魔法少女「ぴすとっ」

          ←クレアボーテと峰不二子

                                               32
   ここで言う商品開発面での連携というのは、「4商品の連携」
    とは別の分類です。
   企画、研究、材料調達、開発(試作)、テスト販売、量産化
    など、製品が生まれるまでの過程は長く、険しく、それぞれに
    問題、課題があります。
   それぞれの過程のリスクを、企業連携によって最小化し、最
    終商品の価値を最大化するための連携が、「商品開発面で
    の連携」です。




                                   33
   商品開発の大まかな流れを、研究、生産、販売と分けると
   研究ステージでは、
    共同研究、共通プラットフォーム利用、人材交流、etc
   生産ステージでは、
    共同開発、ライセンシング、技術供与、製造委託、OEM、etc
   販売ステージでは、
    代理店契約、販売店契約、共通プラットフォーム利用、クロスセル、etc
   があります。




                                          34
   技術面での連携は、他の分類の中でも度々登場しています。
   あえて独立して分類しているのは、この技術面での連携は、
    連携の中でも、多くの割合を占めるからです。
   後述しますが、中小企業新事業活動促進法に基づく連携支援
    (以下「新連携」という)の状況を見ると、ある年度では、製造・
    加工に分類される連携が65%を占めています。




           平成17年度認定 新事業活動分野の分野別割合
                                     35
   技術面での連携を、言葉で表現すれば共同開発、技術供与、
    ライセンシングなど、ひとくくりにされてしまいます。
   しかし、世に数ある商品の部品、製造方法などを考えれば、そ
    れに携わる企業、持ち寄る技術、ノウハウなどは、膨大なもの
    になることは想像に容易いはずです。
   当然のことながら、自社のみの技術/ノウハウだけでなく、他
    社の技術/ノウハウを組み合わせることで、より差別化できる
    商品、競争力のある商品が生まれます。




                                   36
   新連携に認定された事案の中から紹介します。
   左図は、従来型のセメントタイプのものより2倍の耐久性を持
    つコンクリートです。試験、製造技術の確立について連携した
    例です。
   右図は、シロアリ対策に効果のある薬剤をしみ込ませた木材
    で、建材企業が、薬剤調剤/販売企業、機械装置製造企業と
    連携して実現しました。




      コア企業 土木地質(株)の新商品   コア企業 A&Kホーム建材(株)の新商品
                                                37
   最後の分類方法は、「他社から獲得したい経営資源」での連
    携です。
   具体的には
     財務資産(金融資産、現物資産、有形資産、無形資産)
     経営基盤資産(人、スキル、ノウハウ、設備、情報システム)
     顧客資産(顧客、顧客情報、顧客との関係、ブランドイメージ)
   などです。
   自社が経営戦略上の目的を達成するために、必要なものが明
    確で、なおかつ自社になく他社から調達したいものです。




                                     38
   以上、企業連携を7つに分類してみました。
   これから、企業連携によって何かしらの目的を達成しようとし
    ている方にとって、これを覚えることは重要ではありません。

   重要なのは、自社が今からしようとしている事(もしくはしてい
    る事)が企業連携なんだ、と気づくことです。

   これから事を起こすとき、つまりビジネスを立ち上げる、ビジネ
    スを変革しようとするときに、それがビジネス連携であると認識
    できれば、それに必要な準備ができるのです。



                                    39
   自社単独でビジネスを創るのと、複数社が絡んでビジネスを
    創るのでは、勘所が異なります。
   企業連携を進めようとしているのにも関わらず、自社単独でビ
    ジネスを創ろうとすると、「あれ?こんなはずじゃなかった」とな
    ることがあります。
   そうならないように、ポイントを押さえながら進めていく必要が
    あるのですが、それにはまず、それが「企業連携」であることを
    認識しなければなりません。

   本レポートの後半では、企業連携の進め方のポイントをまとめ
    ています。


                                     40

Weitere ähnliche Inhalte

Andere mochten auch

Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)
Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)
Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)Fatuer Agustian
 
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)CPV
 
Itで中小企業の生産性向上2
Itで中小企業の生産性向上2Itで中小企業の生産性向上2
Itで中小企業の生産性向上2小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上8
Itで中小企業の生産性向上8Itで中小企業の生産性向上8
Itで中小企業の生産性向上8小島 規彰
 
ビジネス連携 Vol5
ビジネス連携 Vol5ビジネス連携 Vol5
ビジネス連携 Vol5小島 規彰
 
ビジネス連携 Vol7
ビジネス連携 Vol7ビジネス連携 Vol7
ビジネス連携 Vol7小島 規彰
 
Assessment powerpoint by Sandra Dilworth
Assessment powerpoint by Sandra DilworthAssessment powerpoint by Sandra Dilworth
Assessment powerpoint by Sandra Dilworthsdilworth
 
ビジネスReモデル 3
ビジネスReモデル 3ビジネスReモデル 3
ビジネスReモデル 3小島 規彰
 
セールスに活用できる分析
セールスに活用できる分析セールスに活用できる分析
セールスに活用できる分析Kouichi Morita
 
営業マニュアル(12MAR2012)
営業マニュアル(12MAR2012)営業マニュアル(12MAR2012)
営業マニュアル(12MAR2012)Tsuyoshi Horigome
 
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.Akihiro Kobayashi
 
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16joycefarms
 
ビジネス連携 Vol1
ビジネス連携 Vol1ビジネス連携 Vol1
ビジネス連携 Vol1小島 規彰
 
ビジネス連携 Vol8
ビジネス連携 Vol8ビジネス連携 Vol8
ビジネス連携 Vol8小島 規彰
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1小島 規彰
 
ビジネス連携 Vol3
ビジネス連携 Vol3ビジネス連携 Vol3
ビジネス連携 Vol3小島 規彰
 

Andere mochten auch (20)

Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)
Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)
Presentasi Final Outbond bali millenium (2) (1)
 
Ceramah komuniti (autosaved)
Ceramah komuniti (autosaved)Ceramah komuniti (autosaved)
Ceramah komuniti (autosaved)
 
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)
ESCRITO ESTA EN ACCION. LUCAS 2:39-52. (Lc. No. 2C)
 
Camping 2016
Camping 2016Camping 2016
Camping 2016
 
Itで中小企業の生産性向上2
Itで中小企業の生産性向上2Itで中小企業の生産性向上2
Itで中小企業の生産性向上2
 
Itで中小企業の生産性向上8
Itで中小企業の生産性向上8Itで中小企業の生産性向上8
Itで中小企業の生産性向上8
 
ビジネス連携 Vol5
ビジネス連携 Vol5ビジネス連携 Vol5
ビジネス連携 Vol5
 
ビジネス連携 Vol7
ビジネス連携 Vol7ビジネス連携 Vol7
ビジネス連携 Vol7
 
Assessment powerpoint by Sandra Dilworth
Assessment powerpoint by Sandra DilworthAssessment powerpoint by Sandra Dilworth
Assessment powerpoint by Sandra Dilworth
 
ビジネスReモデル 3
ビジネスReモデル 3ビジネスReモデル 3
ビジネスReモデル 3
 
セールスに活用できる分析
セールスに活用できる分析セールスに活用できる分析
セールスに活用できる分析
 
営業マニュアル(12MAR2012)
営業マニュアル(12MAR2012)営業マニュアル(12MAR2012)
営業マニュアル(12MAR2012)
 
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.
Pm大学営業講座パンフレット2014年上ver.
 
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16
Red Devon Adaptive Grazing 9.09.16
 
ビジネス連携 Vol1
ビジネス連携 Vol1ビジネス連携 Vol1
ビジネス連携 Vol1
 
ビジネス連携 Vol8
ビジネス連携 Vol8ビジネス連携 Vol8
ビジネス連携 Vol8
 
El puente
El puenteEl puente
El puente
 
Pajsk terkini sr -13 julai 2016
Pajsk   terkini sr -13 julai 2016Pajsk   terkini sr -13 julai 2016
Pajsk terkini sr -13 julai 2016
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol1
 
ビジネス連携 Vol3
ビジネス連携 Vol3ビジネス連携 Vol3
ビジネス連携 Vol3
 

Ähnlich wie ビジネス連携 Vol2

ビジネス連携 Vol4
ビジネス連携 Vol4ビジネス連携 Vol4
ビジネス連携 Vol4小島 規彰
 
BCDのABC(最新版)
BCDのABC(最新版)BCDのABC(最新版)
BCDのABC(最新版)Shu Iwami
 
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)Takeshi Matsui
 
ICT 20years planning
ICT 20years planningICT 20years planning
ICT 20years planningkoichi ikeda
 
2011 06-06-経営学授業メモ
2011 06-06-経営学授業メモ2011 06-06-経営学授業メモ
2011 06-06-経営学授業メモYukio Saito
 
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19Masahito Zembutsu
 
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptxUUUM
 
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料【UUUM株式会社】11期会社紹介資料
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料UUUM
 
Mktg02 マーケティングとは何か
Mktg02 マーケティングとは何かMktg02 マーケティングとは何か
Mktg02 マーケティングとは何かTakeshi Matsui
 
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携Yuichiro KATO
 
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03ikedanoriyuki
 
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5naoto kyo
 
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方Hottolink
 
身の丈にあった社会問題解決
身の丈にあった社会問題解決身の丈にあった社会問題解決
身の丈にあった社会問題解決Osaka University
 
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方伊藤 剛志
 
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924GKS_tokyo
 

Ähnlich wie ビジネス連携 Vol2 (20)

ビジネス連携 Vol4
ビジネス連携 Vol4ビジネス連携 Vol4
ビジネス連携 Vol4
 
BCDのABC(最新版)
BCDのABC(最新版)BCDのABC(最新版)
BCDのABC(最新版)
 
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)
Mktg03 マーケティング戦略の策定と実行(1)
 
ICT 20years planning
ICT 20years planningICT 20years planning
ICT 20years planning
 
2011 06-06-経営学授業メモ
2011 06-06-経営学授業メモ2011 06-06-経営学授業メモ
2011 06-06-経営学授業メモ
 
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19
さくらインターネットのコミュニティ with COVID-19
 
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx
【UUUM】2023採用ピッチ資料_11期.pptx
 
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料【UUUM株式会社】11期会社紹介資料
【UUUM株式会社】11期会社紹介資料
 
Mktg02 マーケティングとは何か
Mktg02 マーケティングとは何かMktg02 マーケティングとは何か
Mktg02 マーケティングとは何か
 
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携
これからの品質経営のあり方:企業価値最大化に向けた「顧客価値創造活動」と「組織能力強化」の連携
 
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03
140204 TMH 次世代共創マーケティング出版記念セミナー_池田_ver03
 
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5
ソーシャルメディア活用のワークショップ ver1.5
 
ソーシャルシフトVer4.3 pdf
ソーシャルシフトVer4.3 pdfソーシャルシフトVer4.3 pdf
ソーシャルシフトVer4.3 pdf
 
Talentbook 2020.0601
Talentbook 2020.0601Talentbook 2020.0601
Talentbook 2020.0601
 
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方
先進事例に学ぶ! 独自のメソッドによる ソーシャル活用の本質と考え方
 
身の丈にあった社会問題解決
身の丈にあった社会問題解決身の丈にあった社会問題解決
身の丈にあった社会問題解決
 
リーンスタートアップ時代の事業計画とサービス開発、資金調達のあり方
リーンスタートアップ時代の事業計画とサービス開発、資金調達のあり方リーンスタートアップ時代の事業計画とサービス開発、資金調達のあり方
リーンスタートアップ時代の事業計画とサービス開発、資金調達のあり方
 
20110322 jmrx nextmr_open
20110322 jmrx nextmr_open20110322 jmrx nextmr_open
20110322 jmrx nextmr_open
 
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方
【コンサル起業実践講座】売れるコンサルになる為のUSP(コンセプト)の作り方
 
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924
エントリーシート書き方セミナー(学生起業家選手権)20120924
 

Mehr von 小島 規彰

ビジネス連携 Vol6
ビジネス連携 Vol6ビジネス連携 Vol6
ビジネス連携 Vol6小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上7
Itで中小企業の生産性向上7Itで中小企業の生産性向上7
Itで中小企業の生産性向上7小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上6
Itで中小企業の生産性向上6Itで中小企業の生産性向上6
Itで中小企業の生産性向上6小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上4
Itで中小企業の生産性向上4Itで中小企業の生産性向上4
Itで中小企業の生産性向上4小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上3
Itで中小企業の生産性向上3Itで中小企業の生産性向上3
Itで中小企業の生産性向上3小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上1
Itで中小企業の生産性向上1Itで中小企業の生産性向上1
Itで中小企業の生産性向上1小島 規彰
 
Itで中小企業の生産性向上5
Itで中小企業の生産性向上5Itで中小企業の生産性向上5
Itで中小企業の生産性向上5小島 規彰
 
ビジネスReモデル 2
ビジネスReモデル 2ビジネスReモデル 2
ビジネスReモデル 2小島 規彰
 
ビジネスReモデル 1
ビジネスReモデル 1ビジネスReモデル 1
ビジネスReモデル 1小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入6
失敗しないパッケージ導入6失敗しないパッケージ導入6
失敗しないパッケージ導入6小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入5
失敗しないパッケージ導入5失敗しないパッケージ導入5
失敗しないパッケージ導入5小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入4
失敗しないパッケージ導入4失敗しないパッケージ導入4
失敗しないパッケージ導入4小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入3
失敗しないパッケージ導入3失敗しないパッケージ導入3
失敗しないパッケージ導入3小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入2
失敗しないパッケージ導入2失敗しないパッケージ導入2
失敗しないパッケージ導入2小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入1
失敗しないパッケージ導入1失敗しないパッケージ導入1
失敗しないパッケージ導入1小島 規彰
 
失敗しないパッケージ導入7
失敗しないパッケージ導入7失敗しないパッケージ導入7
失敗しないパッケージ導入7小島 規彰
 
ローテク連携ビジネスVol4
ローテク連携ビジネスVol4ローテク連携ビジネスVol4
ローテク連携ビジネスVol4小島 規彰
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6小島 規彰
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5小島 規彰
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3小島 規彰
 

Mehr von 小島 規彰 (20)

ビジネス連携 Vol6
ビジネス連携 Vol6ビジネス連携 Vol6
ビジネス連携 Vol6
 
Itで中小企業の生産性向上7
Itで中小企業の生産性向上7Itで中小企業の生産性向上7
Itで中小企業の生産性向上7
 
Itで中小企業の生産性向上6
Itで中小企業の生産性向上6Itで中小企業の生産性向上6
Itで中小企業の生産性向上6
 
Itで中小企業の生産性向上4
Itで中小企業の生産性向上4Itで中小企業の生産性向上4
Itで中小企業の生産性向上4
 
Itで中小企業の生産性向上3
Itで中小企業の生産性向上3Itで中小企業の生産性向上3
Itで中小企業の生産性向上3
 
Itで中小企業の生産性向上1
Itで中小企業の生産性向上1Itで中小企業の生産性向上1
Itで中小企業の生産性向上1
 
Itで中小企業の生産性向上5
Itで中小企業の生産性向上5Itで中小企業の生産性向上5
Itで中小企業の生産性向上5
 
ビジネスReモデル 2
ビジネスReモデル 2ビジネスReモデル 2
ビジネスReモデル 2
 
ビジネスReモデル 1
ビジネスReモデル 1ビジネスReモデル 1
ビジネスReモデル 1
 
失敗しないパッケージ導入6
失敗しないパッケージ導入6失敗しないパッケージ導入6
失敗しないパッケージ導入6
 
失敗しないパッケージ導入5
失敗しないパッケージ導入5失敗しないパッケージ導入5
失敗しないパッケージ導入5
 
失敗しないパッケージ導入4
失敗しないパッケージ導入4失敗しないパッケージ導入4
失敗しないパッケージ導入4
 
失敗しないパッケージ導入3
失敗しないパッケージ導入3失敗しないパッケージ導入3
失敗しないパッケージ導入3
 
失敗しないパッケージ導入2
失敗しないパッケージ導入2失敗しないパッケージ導入2
失敗しないパッケージ導入2
 
失敗しないパッケージ導入1
失敗しないパッケージ導入1失敗しないパッケージ導入1
失敗しないパッケージ導入1
 
失敗しないパッケージ導入7
失敗しないパッケージ導入7失敗しないパッケージ導入7
失敗しないパッケージ導入7
 
ローテク連携ビジネスVol4
ローテク連携ビジネスVol4ローテク連携ビジネスVol4
ローテク連携ビジネスVol4
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol6
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol5
 
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3
受注を2倍にする法人営業のやり方Vol3
 

Kürzlich hochgeladen

Service-introduction-materials-misorae-leadership
Service-introduction-materials-misorae-leadershipService-introduction-materials-misorae-leadership
Service-introduction-materials-misorae-leadershipYasuyoshi Minehisa
 
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdf
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdfストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdf
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdfmasakisaito12
 
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店ssuserfb441f
 
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料シンフォニティ 株式会社
 
20240427 zaim academy counseling lesson .pdf
20240427 zaim academy counseling lesson .pdf20240427 zaim academy counseling lesson .pdf
20240427 zaim academy counseling lesson .pdfssuser80a51f
 
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)KayaSuetake1
 
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチ
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチUP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチ
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチユニパー株式会社
 
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdf
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdfストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdf
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdfmasakisaito12
 

Kürzlich hochgeladen (8)

Service-introduction-materials-misorae-leadership
Service-introduction-materials-misorae-leadershipService-introduction-materials-misorae-leadership
Service-introduction-materials-misorae-leadership
 
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdf
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdfストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdf
ストックマーク株式会社がご提供しているAnews(エーニュース)概要紹介.pdf
 
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店
株式会社MAVEL会社概要_アフィリエイト広告_運用型広告_LTVを予測しLOIを最適化する広告代理店
 
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料
シンフォニティ株式会社(SYMPHONITY , Inc.) 会社説明・人材採用資料
 
20240427 zaim academy counseling lesson .pdf
20240427 zaim academy counseling lesson .pdf20240427 zaim academy counseling lesson .pdf
20240427 zaim academy counseling lesson .pdf
 
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)
202405_VISIONARYJAPAN_engineerteam_entrancebook(ver2.1)
 
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチ
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチUP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチ
UP103シリーズ パワーコメット ユニパー スライドレールタイプ 瓦揚げ機 ウインチ
 
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdf
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdfストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdf
ストックマーク株式会社がお客様へご提供しているAnews概要資料のご共有.pdf
 

ビジネス連携 Vol2

  • 1. はじめに 1 なぜ今、連携なのか? 2 2 企業連携の種類 3 連携するきっかけ 4 成功する企業連携の流れ 5 戦略企画フェーズ 6 連携先調査・打診フェーズ 7 連携計画策定フェーズ 8 契約フェーズ 9 実施・モニタリングフェーズ 10 解消フェーズ 11 企業連携成功の勘所 12 国の支援策 20
  • 2. それでは具体的に企業連携について説明していきます。  2章では、企業連携の種類を紹介します。何を軸として2社 間または複数社の連携を考えるか、ここから理解を始めま しょう。  7つに分類してはいますが、考え方の分類であり、それぞれ は排他的ではありません。  検討の段階、検討の切り口の違いによって、分類は様々で あるので、ある面ではこの種類の分類、違う面では別の種類 の分類であることもあります。 21
  • 3. 企業連携は7つのパターンに分類することができます。  考え方の整理のための便儀上の分類であって、内容が重複 するところもありますが、大枠でイメージしやすい分類として います。 1 事業ドメイン戦略での連携 2 ビジネスモデル戦略での連携 3 バリューチェーンでの連携 4 商品の連携 5 商品開発面の連携 6 技術面の連携 7 獲得したい経営資源での連携 22
  • 4. 企業の成長戦略を考えるとき以下の図が頭に浮かぶでしょ うか。  企業がどの方向に成長していくかを考えるとき、自社単独で 実現しようとするのと他社と連携して実現するというのでは、 計画の大小、選択肢の数が違ってきます。 市場・顧客 既存 新規 既 ①既存ビジネス ③新規顧客獲得 製存 品 強化・浸透 新ターゲット ・ 技 ②新商品提供 ④多角化 術新規 新商品 新ドメイン 新技術 創造 23
  • 5. ①では、既存ドメインを強化または守るための連携です。 共同仕入れ、共同販促、共同生産などが考えられます。  ②では、技術提携、共同研究開発など  ③では、ライバル企業とのクロスセリング、共同マーケティングなど  ④では、上記の他、資本提携、人材交流等複合的な連携が 考えられます。 市場・顧客 既存 新規 既 ①既存ビジネス ③新規顧客獲得 製 存 品 強化・浸透 新ターゲット ・ 技 ②新商品提供 ④多角化 術新規 新商品 新ドメイン 新技術 創造 24
  • 6. ビジネスモデルを描くとき、各人いろいろな書き方があると思 いますが、単純でわかりやすいのは、登場人物に、モノ、金 の流れを矢印で描いたものでしょう。  その流れ、パーツの中のどの部分が自社でやらないのか? を見える化するだけで、他人と話ができる絵となります。 この部分は自社 ではやらない、 他社にやってもらう 25
  • 7. 前出の事業ドメイン戦略での連携と同じで、大枠、大雑把な レベルでの考え方です。  しかし、企画の段階、連携先候補企業への打診の段階、初 期の2社間でのトップ同士の会話などでは、このような資料 (絵)があると、話がスムーズに進む事が多いです。 26
  • 8. バリューチェーンとは自社の商品が生まれて顧客に届くまで の流れの各段階における付加価値の流れ(連鎖)の事を言 います。  自社の競争優位性の源泉、弱みを明確にするための分析手 法なのですが、これを連携を考えるために活用します。  ミクロな視点で自社の業務の流れにフォーカスすれば、「業 務プロセスでの連携」と言い換えてもかまいません。 27
  • 9. 連携の仕方は、水平方向の企業連携、垂直方向の企業連 携が考えられます。  弱い部分/効率の低い部分は他社と共同で行う。  価値の低い部分/コストがかかりすぎる部分は他社に任せる。  強い部分を他社と協力してより強化する。  などが考えられます。 28
  • 10. これを、サプライチェーンなど業界全体の流れで見れば、  水平方向の連携・・・同業者との連携  垂直方向での連携・・・川上/川下業者との連携  となります。  業界の抱える課題は、自社のみならず他社でも認識してい るはずなので、連携のきっかけをつかみやすい分類の仕方 でもあります。 29
  • 11. この商品の連携については理解しやすいでしょう。  考え方はごく自然に  A社の商品にB社の商品を組み合わせて差別化する、付加価値を 高める  A社の既存製品の問題点を解決するためにB社の商品を使って A‘という改良商品を作る  A社とB社が商品を工夫しながらCという新しい商品を作る  といった具合です。 30
  • 12. 例を挙げれば、こんなかんじです。  左は、江崎グリコ株式会社と、日清シスコ株式会社の 「 ココ ナッツサブレ 」 とコラボレーションした 『 ココナッツサブレサ ンドアイス 』  右は、コクヨS&T株式会社と、B-R サーティワン アイスク リーム株式会社とのコラボレーションによるカラフルでポップ なノートです。 31
  • 13. 頭を柔らかくしていただくために、別の例も挙げておきます。  昔からあるキャラクターとのタイアップ商品はもちろんのこと、 最近は、販促を目的としたアニメ/マンガ等のキャラクターと のコラボレーションが増えていることにお気づきでしょうか? ↓ファミリーマートと初音ミク ↑名古屋競輪と魔法少女「ぴすとっ」 ←クレアボーテと峰不二子 32
  • 14. ここで言う商品開発面での連携というのは、「4商品の連携」 とは別の分類です。  企画、研究、材料調達、開発(試作)、テスト販売、量産化 など、製品が生まれるまでの過程は長く、険しく、それぞれに 問題、課題があります。  それぞれの過程のリスクを、企業連携によって最小化し、最 終商品の価値を最大化するための連携が、「商品開発面で の連携」です。 33
  • 15. 商品開発の大まかな流れを、研究、生産、販売と分けると  研究ステージでは、 共同研究、共通プラットフォーム利用、人材交流、etc  生産ステージでは、 共同開発、ライセンシング、技術供与、製造委託、OEM、etc  販売ステージでは、 代理店契約、販売店契約、共通プラットフォーム利用、クロスセル、etc  があります。 34
  • 16. 技術面での連携は、他の分類の中でも度々登場しています。  あえて独立して分類しているのは、この技術面での連携は、 連携の中でも、多くの割合を占めるからです。  後述しますが、中小企業新事業活動促進法に基づく連携支援 (以下「新連携」という)の状況を見ると、ある年度では、製造・ 加工に分類される連携が65%を占めています。 平成17年度認定 新事業活動分野の分野別割合 35
  • 17. 技術面での連携を、言葉で表現すれば共同開発、技術供与、 ライセンシングなど、ひとくくりにされてしまいます。  しかし、世に数ある商品の部品、製造方法などを考えれば、そ れに携わる企業、持ち寄る技術、ノウハウなどは、膨大なもの になることは想像に容易いはずです。  当然のことながら、自社のみの技術/ノウハウだけでなく、他 社の技術/ノウハウを組み合わせることで、より差別化できる 商品、競争力のある商品が生まれます。 36
  • 18. 新連携に認定された事案の中から紹介します。  左図は、従来型のセメントタイプのものより2倍の耐久性を持 つコンクリートです。試験、製造技術の確立について連携した 例です。  右図は、シロアリ対策に効果のある薬剤をしみ込ませた木材 で、建材企業が、薬剤調剤/販売企業、機械装置製造企業と 連携して実現しました。 コア企業 土木地質(株)の新商品 コア企業 A&Kホーム建材(株)の新商品 37
  • 19. 最後の分類方法は、「他社から獲得したい経営資源」での連 携です。  具体的には  財務資産(金融資産、現物資産、有形資産、無形資産)  経営基盤資産(人、スキル、ノウハウ、設備、情報システム)  顧客資産(顧客、顧客情報、顧客との関係、ブランドイメージ)  などです。  自社が経営戦略上の目的を達成するために、必要なものが明 確で、なおかつ自社になく他社から調達したいものです。 38
  • 20. 以上、企業連携を7つに分類してみました。  これから、企業連携によって何かしらの目的を達成しようとし ている方にとって、これを覚えることは重要ではありません。  重要なのは、自社が今からしようとしている事(もしくはしてい る事)が企業連携なんだ、と気づくことです。  これから事を起こすとき、つまりビジネスを立ち上げる、ビジネ スを変革しようとするときに、それがビジネス連携であると認識 できれば、それに必要な準備ができるのです。 39
  • 21. 自社単独でビジネスを創るのと、複数社が絡んでビジネスを 創るのでは、勘所が異なります。  企業連携を進めようとしているのにも関わらず、自社単独でビ ジネスを創ろうとすると、「あれ?こんなはずじゃなかった」とな ることがあります。  そうならないように、ポイントを押さえながら進めていく必要が あるのですが、それにはまず、それが「企業連携」であることを 認識しなければなりません。  本レポートの後半では、企業連携の進め方のポイントをまとめ ています。 40